ルアー千一夜 Reboot

偏見だけは人一倍の酒呑みがジャンクからお宝まで言いたい放題&勝手にルアーを愛でる。

長い間放置しておりましたが、久しぶりに始動してみようかと。更新したりしなかったりなのは仕様です。 ちなみにルアー千一夜 Beginning も見られるようになってます。

DSCN6051

久しぶりにブログを更新してみようという気になりました。
何年振りなのかも忘れちゃったぐらいお久しぶりなのでブログ記事の更新の仕方すら忘れちゃってますが。笑
という事で久々の更新はバンディット。 盗賊野郎です。

DSCN6055

こいつはバンディットが創業して間もない80年代終わりか90年代初頭に販売されていたバンディットのシリーズ3。(だよね?)
実は最近老化の進行著しく、ルアーの名前が思い出せないんです。 
ルアー名が出てこないのはまだマシな方で、時にはブランド名すらトンでしまって思い出せないこともしばしば。
オールドルアーコレクターの仲間内では『アレ』とか『ソレ』で意思疎通が出来ちゃうのも思い出せない原因なんですけどね。
そんな状況で拙い記憶を元に書き進めてるので、間違ってたら老人をいたわるつもりでコメントで訂正願いますですハイ。

DSCN6053

このリップを見てお分かりの通り、こいつは正統派のスクエアビルクランク。
3インチというボディレングスとこのスクエアビル形状から、バグリーのバルサB3を意識しているのは明らかですね。
ちなみにこいつが出てきた当初は、まだスクエアビルクランクという名前はごく一部のクランクベイトマニア使っていただけで一般には全く浸透していませんでした。
それを思うと、当時のクランクベイトは良くも悪くもおおらかでしたね。

DSCN6057

当のバンディットはバグリーに対してライバル心を燃やしていましたが、80年代のバグリーは向かう所敵無しの無双ブランドでしたから、一介のクランクベイトブランドが似たようなルアーを出したところで、フフンと鼻で遇らうどころか気にする素ぶりもないような状態でした。
しかし、王者バグリーがその地位に胡坐をかいている最中に、バスプロショップスのカタログがバンディットを掲載し始めた事で状況が少しづつ変わり始めます。

DSCN6072

80年代終わりから90年代始めのバスプロショップスといえば、あのジョニーモリスがまだ経営に参画していて、ネット通販などない時期でしたからバスプロショップスのカタログの影響力と破壊力はそれはそれは凄まじいものでした。
BPSカタログにこのシリーズ3が掲載されるや否や怒涛の注文ラッシュ、そして全米からの釣果報告が相次ぎ、プラスチック製クランクベイトでは既にあのノーマンルアーズ(当時はビルノーマンルアーズ)がリトルNやビッグNを出していたにも関わらず、瞬く間にメジャーブランドの仲間入りを果たしたのです。
こんなにもモールドの継ぎ目がズレてても釣れりゃカンケーないですもんね。笑

DSCN6059

モールドのズレとは違いますが、この時期のバンディットは量産インジェクションでありながらも、あちこちに手作業を思わせる雰囲気が漂っていて、オールドマニアの妄想を掻き立ててくれます。
その一つがこれ、マスキングテープを剥がした痕。
最近のルアーでは見られない痕跡だけに、こういう手作業感を見せられるとどこか安心してしまいますね。

DSCN6061

フックはトリプルグリップタイプを採用。 ロングシャンクなので、おそらくマスタッドのモノではないかと。
最近のクランクでロングシャンクのトリプルグリップを採用しているものはないので、ちょっと新鮮か感覚ですね。

DSCN6063

フックハンガーは前後共に華奢なエイトリングを採用していますがこのエイトリングはこのルアーの最大の弱点でした。
キャストで護岸などにぶつけると、このリングが曲がるだけでなく簡単に抜けて取れてしまうという事象が発生します。
ボディサイズに対してリングのサイズが小さ過ぎましたね。

DSCN6067

この時期のバンディットにはネームらしいものは一切入っていません。
よって、ヤフオクやメルカリなどで名称不明クランクとして破格値放出されていることもしばしば。
気になる人は探してみては?

DSCN6070

3インチのボリュームなので、想像通りの浮力でポコン!と浮きます。
クランクベイトとして巻き倒すのはもちろんですが、ダーター的なトップウォーター使いも面白いですね。

DSCN6066

立派なスクエアリップと強い浮力とくれば、その泳ぎはいかにもなブリブリアクションかと思いきや、以外にもタイトなウォブリング。
内蔵ラトルも高めのシャラシャラ系サウンドなので、バルサB3よりちょっと目先を変えたい時にローテーションに組み込むのも効果的かもしれません。
ただしこの時期のバンディットは全シリーズソフトベイトの可塑剤に弱い、つまりワームバーンでやられやすいのでご注意を。

バグプラグ/ストーム


ご存じストームの名品、その名もバグプラグ。 虫プラグですよ、虫プラグ。 どんだけ直球ネーミングやねんとツッコミたくなりますが、そこがまたストームのイイところ。
35年以上も前にルワー少年たちのチンコを硬化させたチームの一員です。

バグプラグ/ストーム

バグプラグというからにはそりゃ虫ですよ。 もう言い逃れもできないほどそのまんま虫。 当時は勝手にカブトムシちっくなイメージで捉えてましたが、今改めて見てみるとコガネムシ系ですね。 

バグプラグ/ストーム

当時のストームはウィグルワートやホッテントット、スーパーシャイナー等々、見るからに釣れそうなルアーが目白押しだったので、どちらかというとB級寄りのコイツは金持ちの息子がついでに買って、使わないけどボックスに転がしておくようなルアーでした。 
今思うと、ガキの頃の格差って結構残酷だったよね。

バグプラグ/ストーム

しかーし!実際に現物を見てみると、日本のガキどもの勝手な位置付けとは裏腹に、このバグプラグはかなり考えられたルアーだということが分かります。
それがこのボディ容積のスマートな確保術。 クランクベイトのキビキビアクションには不可欠ともいえる浮力を、甲殻デザインを過度にデフォルメすることなくボディ後方に持たせているのが分かります。

バグプラグ/ストーム

その浮力のおかげで、ゴトゴトよく響くヘビーラトルを搭載しているにも関わらず、水面ではこの姿勢でご主人様からの命令待ち。 ワンアクション目から悩ましいモンロー泳ぎを見せてくれます。


バグプラグ/ストーム

ちなみにラトルは大小の2重奏。 でも前の小さなラトルはサウンド目的ではなくて、どちらかというとスイム姿勢を安定させるスタビライザー的な役割の方が大きいんでしょうね。 せっかくウェイト入れたからラトルルーム作って鳴るようにしとくかー的な(?)

バグプラグ/ストーム

しかしイイ色してますね。 
若干の経年劣化はあるにせよ、バスが落水昆虫を喰ってる様子を妄想するには十分すぎるほどの艶やかさ。 またボディ後方内部に余計な構造物がなくてすっきりしたアメ色なのがタマりません。
この空間がラトルサウンドを共鳴させる役割も果たしているので、水中での音の響きもなかなかのもの。

バグプラグ/ストーム

この表情なんか見てるだけで楽しくなっちゃいますね。
この時期のストームは創業者でもあるゲイリー・ストーム氏が自らデザインしていました。 彼はジェームズ・ヘドンのようにその名前がメディアに出ることはほとんどありませんでしたが、名品ウィグルワートといいルアーデザイン史に名を遺す名匠であったことは間違いありません。

バグプラグ/ストーム

フックは当時のストームのお約束、イーグルクローのショートシャンクを搭載。 このフックを搭載していたルアーは当時ストームぐらいしかなかったので、そのカッコよさにマジで身もだえしてました。 でも実戦投入するとすぐにサビてしまうので、オールド物はオリジナルフックではないものが多いですね。

バグプラグ/ストーム

リアフックハンガーの設置位置もバグプラグのシビれポイント。 テールエンドでなく、少しだけ下げた位置にリングを出すことで、ボディを上から見たときにエイトリングが見えないようになってるんです。
こういう細かいところの作り込みを見ると、CADもない時代に、どれほどの愛情と熱意を持ってルアーデザインに取り組んでいたのかが分かりますね。

バグプラグ/ストーム

ネームプリントはストームの定石に倣ってリップ裏側にドットプリントされています。でもご多分に漏れずインクは激薄。 この画像はコントラストを強めに調整してるのでギリギリ見えますが、エフェクトかけなかったらほとんど見えません。
まあこの儚いネームプリントを解読することがネームマニアの愉しみでもあるんですけどね。

バグプラグ/ストーム

ご存知のように、後にバグプラグは日本が誇るパチの権化、かのコーモランにパクられました。 
【コーモにパクられたら一流】という、一部のヲタにしか通用しない名言を当てはめると、このバグプラグも一流ルアーだったんでしょうね。 

余談ですが、先出のゲイリー・ストーム氏は2004年に亡くなっています。 カンザス州にゲイリーと親しくしていたフィッシングライターがおり、その彼と話をしたことがありますが、ゲイリーは日本のアングラー(いや、当時はバスマンと呼ばれてましたね笑)に自身のルアーが受け入れられた事をいつも誇りとしていたそうです。
そんなゲイリーもコーモランに認められたことを天国で喜んでいるでしょ・・・・ んなワケないか。

マグナムサンダースティック ストーム 01日本に輸入代理店があるメーカーのものでも、需要が無かったり、対象魚が日本に生息していないなどの理由で日本には入っていないモデルがたくさん存在するのは皆さんご存知の通りですね。

いや、むしろワールドワイドに展開するブランドやメーカーのルアーこそ、そのバリエーションの多さゆえ未入荷のものが多いような気がします。

今日紹介するラパラストームのマグサンダースティック13も、正式には日本の地を踏んでいないチームの一員です。

マグナムサンダースティック ストーム 02このルアーは、以前紹介したサンダーバラと一緒に千一夜読者のチッチ号さんが豪州出張の際に連れ帰ってくれたものです。

ストーム好き&デカミノー好きののんだくれの急所めがけてテーザーガンを撃ち込むような、チッチ号さんのお土産に毎回悶絶しておりますが、今回は130ミリのデカミノーですからね、しかもマグナムサンダースティックと来たもんだ。  もしのんだくれが女だったら間違いなくチッチ号さんに惚れてるだろーな。(笑)


マグナムサンダースティック ストーム 03このマグサンダースティックは日本未入荷のモデルです。

サンダースティックのマグナム仕様を日本市場に投入しても採算取れないのは、素人の目から見ても明らかなので、今後も入って来る事はないでしょう。

そもそもサンダースティック自体、旧ストームの頃でもあんまり売れてないんですから。(T_T)

そんなサンダースティックが更に巨大化しちゃったら、ただでさえマニアックなルアーなのに、のんだくれのような一部の偏狭者しか喰い付きませんからね、ビジネスとして日本市場に入れないのは賢明な選択です。

しかーし!  この手の日本未入荷モデルには、日本に入ってないからこそのヨダレポイントが沢山盛り込まれてて、それはそれはおいしいルアーなんでございます。


マグナムサンダースティック ストーム 04おいしいポイントその一は、なんといってもその大きさから来る圧倒的な存在感です。

115ミリのオリジナルサンダースティックより15ミリ大きくなっただけなんですが、ボディ全体が発するオーラは1.5倍になろうかというボリュームです。(のんだくれ感覚比)

アクションは、典型的なローリング系です。
ビッグサイズのプラ製ミノーにありがちな、動き出しの悪さは見られますが、この手のルアーはそんな事一切気にしてないので、使う側も言及しちゃイケマセン。

しかし一旦泳ぎだせば、大柄なボディに似合わず、トゥイッチにも機敏に反応する敏感娘に変身します。

デカさゆえの引き抵抗もそれほど大きくなく、長時間の仕様でも思ったほど疲れません。 このセッティングにはラパラブランドで培ったノウハウが生かされてるんでしょうか。

旧ストームにはマグサンダーサイズがなかったので比較のしようがありませんが、もし旧ストームでも巨大稲妻棒がリリースされてたら、こんな洗練された使い心地には出来なかったんじゃないのかと勝手に思いを巡らしたり。


P1400136お次のおいしいポイントはこの反射板内蔵ボディです。

しかし、ただギラギラと反射板を光らせるだけのものとは違い、反射光がスケールパターンを彫り込んだボディを通る際に乱反射するように設計されています。

この辺の小技?はラパラストームに鞍替えしてからのものなので、旧ストームファンからすると眉をひそめたくなるフィーチャーですが、別ブランドと割り切れば気にもなりません・・・   とか言いつつのんだくれも最初はラパラストームなんて!とかホザいておったワケですが。


マグナムサンダースティック ストーム 08おいしいポイントその3は、貫通ワイヤーフレームを採用している事。

画像がイマイチなので見づらいかもしれませんが、エイトリングではなく、ボディ下部に這わせたワイヤー処理がなんとなく見えると思います。

元々パイクやバラマンディなどの大型プレデターを獲るために開発されたミノーなので、至極当然といえば当然なんですけどね。

しかしエイトリングを採用していないので、サンダースティックのお約束ともいえるプラの凹は完全に姿を消してしまいました。 合掌。


マグナムサンダースティック ストーム 09ボディは下に行くにしたがってボディ幅が絞られた逆デルタ形状。

こちらの画像もちょっと分かりにくいですが、エッジを利かせるかのように絞り込まれています。

オリジナルサンダースティックはフロントフックのあたりにラトル/ウェイトルームを設置しなければならない関係上、でっぷりとしたプロファイルにならざるを得ませんでしたが、マグ姐はすっきりとした印象にまとめられています。
これもワイヤーフレームを採用したメリットのひとつでしょうか。


マグナムサンダースティック ストーム 06マグナムサンダースティック ストーム 07








フックは前後ともVMCのx2殺人針を採用しています。

のんだくれはこのフックの性能を語れるほどオサカナを釣ってないのでなんとも言えませんが、少なくとも危険なハリであることだけは間違いありません。(大汗)

何言ってるか分かんないという方はコチラの過去記事をご覧ください 【 閲覧注意 】


マグナムサンダースティック ストーム 10ネームはこの通りロゴとルアー名がハラにプリントされています。

こんなにもキレイに整然とプリントされると、旧ストームのあのハチャメチャぶりは一体なんだったんだろうという感じですね。

話は変わりますが、随分前に旧ストームのロゴの意匠が売りに出されているという噂をアメリカの友人から聞きました。

その話の真偽と、その後どうなったのかは一切分かりませんが、 その話を聞くなり 『 欲しい! 』 と思ってしまったのは何をかくそうのんだくれです(汗)


マグナムサンダースティック ストーム 11マグナムサンダースティック ストーム 12








ラパラストームのサンダースティックが一切日本市場に入ってない事を思うと、少量でも入れて欲しいなーと思う反面、セールワゴンで無残な姿を晒すくらいなら未入荷のままでいいという思いが交錯してなんともフクザツな気にさせてくれるルアーではありますが、もし入手できるチャンスがあったら、是非ともゲットして、本家ラパラとは一味違うミノーに対する取り組みを味わってくださいませ。

このページのトップヘ