2025年09月13日

幻のリキュール、クレーム・ド・ノワイヨー

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社会人になりたての頃、Barで飲んだ美味しいカクテルを忘れないようにと、本屋でカクテルブックを買った。それ以来、約四半世紀。15年ほど前にそのカクテルブックに載っているカクテルをすべて制覇しようと試みたが、どうしても飲めないカクテルがあった。その名を「アイ・オープナー」という。

このカクテルはは、「目覚めの一杯」という意味を持つカクテル。その名の通り、ラムをベースに、独特の香りと風味が強いアブサンや卵黄を加えることで、強烈で個性的な味わいを生み出している。アルコール度数はやや高めなので朝から飲めるはずもないカクテルである。

材料はこんな感じ。
・ラム
・アブサン
・オレンジキュラソー
・クレーム・ド・ノワヨー
・砂糖
・卵黄

見るからにうまそうなカクテルだが、この中にある「クレーム・ド・ノワヨー」というリキュールが曲者である。

「クレーム・ド・ノワヨー(Creme de Noyaux)」は、フランス語で「核のクリーム」を意味するリキュール。アンズやサクランボ、モモなどのフルーツの「核(種の中にある仁)」を原料として作られる。用途としてはこの「アイ・オープナー」のほか、「ピンク・スクワーレル」など、クラシックなカクテルの重要な材料として使用されきた。

しかし長年にわたり、いくつかのメーカーが「クレーム・ド・ノワヨー」を製造していたが、どうやら1990年代で終売となってしまったよう。そのため私は全国各地の古いボトルを持っているBarに行くたびに、「クレーム・ド・ノワヨー」はないですかと聞いて回ったが、とうとう一度も出会うことができなかった。

先日、ふとしたことから、久しぶりに「クレーム・ド・ノワヨー」を検索してみたところ、なんとスイスのメーカーが復刻したとのこと。色々調べると日本にはもう10数本しかないみたいなので、すぐに楽天で購入した。そして、そのボトルを抱えてなじみのバーに持って行った。

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僕はマスターに「このボトルを差し上げるので、アイ・オープナーを作ってほしい」と頼んだ。でき上がったのが写真のカクテル。四半世紀かけてカクテルブックのカクテルをようやくコンプリートできた。最後の一杯にふさわしい強烈なカクテル。目覚めに飲むものではないが、感慨に浸りながら最後の一滴まで飲み干した。

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drunkonspeech at 00:40|PermalinkComments(0) リキュール(種子系) | カクテル

2025年09月07日

伝説のグラッパ「ロマーノ・レヴィ」と、その魂が宿るBAR

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お酒好きなら一度は耳にしたことがあるかもしれない、伝説のグラッパ「ロマーノ・レヴィ」。そして、そのグラッパを日本に広めた人物が営む、隠れ家的なBAR「BAR THE CRANE」。今回は、稀代のグラッパ職人ロマーノ・レヴィを味わうことができる特別な空間を紹介する。

1.グラッパの巨匠、ロマーノ・レヴィ
イタリア北部のピエモンテ州で、たった一人でグラッパを造り続けた孤高の職人、ロマーノ・レヴィ。彼は、ブドウの搾りかすから造られる蒸留酒であるグラッパを、芸術の域にまで高めた人物として知られている。

彼のグラッパが「伝説」と呼ばれる理由は、その製法にある。直火式の蒸留器を使い、薪の火でゆっくりと丁寧に蒸留する伝統的な手法を最後まで守り抜いた。このアナログな手法から生まれるグラッパは、複雑で芳醇な香りと、力強さの中に繊細さを秘めた唯一無二の味わいを持つ。

さらに、レヴィのボトルには、彼自身が手描きで描いたユニークなラベルが貼られている。このラベルは、ボトル一本一本に異なる絵や詩が描かれており、同じものは一つとして存在しない。その芸術性も相まって、彼のボトルは世界中のコレクター垂涎の的となった。

しかし、レヴィは2008年にこの世を去った。彼が造ったグラッパのボトルは、当然ながらもう増えることはない。市場に出回るボトルは年々減り続け、その価値は高まる一方である。今、ロマーノ・レヴィのグラッパを飲むことは、失われつつある文化や芸術に触れるような、貴重な体験と言えるだろう。

2.ロマーノ・レヴィを日本に広めたBAR THE CRANE
ロマーノ・レヴィのグラッパを日本で最初に世に広めたBARこそ、池袋の「BAR THE CRANE」である。元々、このBARは、レヴィのグラッパを求め、全国から愛好家が集まる伝説的な名店であった。しかし、一号店は2016年に一区切りして閉店。オーナーは海外の様々な国々を訪れ、充電の旅に出る。

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そして2021年、前の店のほど近くに満を持してオープンしたのが現在の「BAR THE CRANE」である。レヴィがこの世を去り、そのボトルがどんどん貴重になっていく中で、このBARは彼のグラッパに対する情熱と敬意を体現している。

3.隠れ家のような空間で、伝説のボトルと出会う
池袋駅からほど近いビルの、ひっそりとした場所にある「BAR THE CRANE」。一見すると「会員制」と書かれた看板が、初めて訪れる人を少し緊張させるかもしれない。しかし、勇気を出してインターホンを鳴らしてみるとよい。丁寧な対応を心がければ、ドアの向こうからマスターが快く迎え入れてくれるはずだ。

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店内は、都会の喧騒を忘れさせる、広々とした落ち着いた空間が広がっている。そして何より圧巻なのは、レヴィのボトルの数々である。そこには、マスターが長年にわたって集めてきた、およそ300本ものロマーノ・レヴィのグラッパが貯蔵されている。その中には、もはや二度と手に入らないであろう、非常に希少なヴィンテージも含まれている。

伝説の蒸留酒を、その魂を知り尽くしたマスターから直接注いでもらう。それはまさに、この場所でしか味わえない、至福のひとときである。ロマーノ・レヴィを飲んでみたい人も、お酒の奥深さに触れてみたい人も、ぜひ一度、この特別な空間の扉を叩いてみてはどうだろうか。

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drunkonspeech at 19:31|PermalinkComments(0) グラッパ | Bar

2024年04月21日

新しいビジネスモデル 〜Bar valier 犬がいるBar〜

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Bar valier 犬がいるBarは、池袋にあるバーだ。店内には常駐している犬が3匹おり、犬と触れ合いながらお酒やフードを楽しむことができる。オーナーは犬のトレーナーの資格を有していて、ワンちゃんはみなしつけられており粗相をすることはない。

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豊富な種類のウイスキーと充実したフードメニューも目を見張る。ウイスキーは200種類以上と、種類が非常に多い。珍しい銘柄も揃っているので、ウイスキー好きにはたまらない。また、フードメニューも充実しており、おつまみからしっかりとした食事まで楽しめてしまう。

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店内は落ち着いた雰囲気で、居心地が良い空間だ。オーナーをはじめとしたスタッフの皆さんも親切で、バー全体が明るい。ワンちゃんがいるために全面禁煙になっていて、そのためか女性や若いお客さんで常ににぎわっている。これは新しいバーのビジネスモデルなのだと思う。若い人が気軽に本格的なウイスキーが楽しめるのは貴重な場所だ。

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大変人気なBarのため、混雑していることが多い。公式LINEで混雑状況や予約を受け付けているので、事前に確認していくことをお勧めする。こういうBarも出てきているのだと、驚くことだろう。


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drunkonspeech at 13:54|PermalinkComments(0) ウイスキー | Bar

2024年04月07日

ロマーノ・レヴィという名のグラッパ:Bar玉彦

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ロマーノ・レヴィという伝説のグラッパがあることを皆さんはご存じだろうか。彼はイタリアのピエモンテ州でグラッパを造っていたカリスマ的な人物だ。1928年に生まれて2008年に亡くなるまで、実に60年以上グラッパ造りに情熱を注いだ。

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彼のグラッパの特徴は、まず第一に伝統的な製法であるということ。 電話もない自宅兼蒸留所で、直火式蒸留釜を用いてグラッパを少量生産している。次に無添加であるということ。砂糖や香料を一切加えず、ブドウ本来の風味を追求する。それゆえに個性的な味わいが醸し出される。熟成や樽の種類によって様々な表情を見せ、複雑で奥深い味わいが特徴だ。ボトルによって味にバリエーションがあるのも面白い。

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そのようなグラッパだから当然プレミアムの値段がついていて、多数揃えているBarは東京には少ない。その少ないうちの一軒が池袋にあるBar玉彦だ。ここは、ウイスキーの品揃えが豊富で、特にシングルモルトウイスキーに力を入れているBarである。1950年代から80年代までのヴィンテージウイスキーが豊富で、他ではなかなかお目にかかれないレアなボトルも多数取り揃えている。その一環でロマーノ・レヴィもオールドボトルを中心にコレクションされている。

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Bar玉彦に行ったらマスターにまず色々と聞いてみよう。マスターはオールドボトルを揃えているバーテンダーにありがちな偏屈なところは一切ない。礼儀さえ守っていれば、色々と各ボトルの特徴を教えてくれる。僕はまず2000年代のレヴィから始まり、今は90年代のレヴィを中心に飲んでいる。まだ80年代のものには手を付けていない。マスター曰く、80年代や70年代のものを最初に飲んでしまうと、もう新しいものに戻れなくなるからだ。

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僕はここのところ頻繁に家を出て、Bar玉彦に足を向ける。マスターに色々なボトルを見せてもらいながら、今日はどれを飲もうかと相談する。マスターのセレクションは絶妙で間違いがない。レヴィは強烈なグラッパだ。魂が揺さぶられるほどの衝動がある。僕は忙しい日常に飲み込まれないように、自分を取り戻したくてレヴィを飲みに行く。昔の熱い思いを思い出したくなったら、是非Bar玉彦でロマーノ・レヴィを飲んでみよう。そんな贅沢なひと時がたまにはあっても良いものだ。

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2022年02月13日

東京で醸造されたクラフトビール

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友人のFacebookで、「クラフトビールが美味い」という投稿がここ数年増えている。私は逆張りの人間なので、皆が美味いというと、どうしてもそちらの側には回りたくないので、いまいちクラフトビールの波に乗れずにいた。

そんな中、コロナ騒動が始まってしまい、お酒を飲むのも家中心という日々が続いた。さすがに毎晩、日本酒や焼酎などを飲むわけにいかず、当然ビールも選択肢に入れていたのだが、買って飲むのはサントリーやキリンなどの市販品が中心だった。

ところがある日、長めの散歩をしていると、「ここでビールを作っています。持ち帰りもできます」という看板が出ているのを見つけた。「ここでビールを作っている」ってどういうことだ?不思議に思って、後日、空いた炭酸水のペットボトルをもって、再びその店舗を訪れてみた。

そのお店の名前はスナーク リキッド ワークスといい、クラフトビール界ではかなり名の知れた方がビールを醸造しているということが分かった。店の中にはビール醸造用の設備があり、池袋でビールを作っているのかと大変驚いた。私は、一番定番とお薦めされたIPAをペットボトルに詰めてもらい、早速家で飲んでみた。(注意:スナーク リキッド ワークスは免許の関係で、現在は店外への持ち帰りはできないようである)

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これが予想を超えて美味しくて本当に驚いた。当たり前だが醸造したてのビールを詰めてもらえるのでビール自体が非常に新鮮。変な香りや味わいがなく、ストレートに口の中にうまみが広がってくる。IPAのほろ苦い味が様々な料理にマッチして、いつでも楽しめる。

そんな経験をFacebookに投稿したところ、友人から「であれば、グラウラーを買ってはどうか」というコメントをもらった。なんでもグラウラーとはビール用の魔法瓶のことで、それにクラフトビールを詰めてもらえば、漏れる心配もないし、いつでもどこでもキンキンに冷えたビールが楽しめるということだった。僕は早速グラウラーを購入して、再びスナーク リキッド ワークスに出向いて違う種類のビールを買った。そちらも素晴らしく美味しくて、すべてのメニューを制覇したくなる。

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探してみるとクラフトビールを醸造している場所は他にも色々とあるようだ。池袋周辺だと、椎名町の「NAMACHAんスタンド椎名町店」や目白のINKHORN BREWINGなどがそうだ。椎名町の「NAMACHAんスタンド椎名町店」ではクラフトビールに合う燻製のおつまみが色々と販売されていて、これも驚くほどうまい。ビールの醸造はこれから始まるようであり、他にもゲストビールとして他の醸造場のビールをグラウラーに詰めてもらうことができる。目白のINKHORN BREWINGではおつまみの販売はないが、よい雰囲気の店舗に様々なお客さんが集まり、思い思いにお気に入りのビールを楽しんでいる。私も何種類か購入して、家で夜な夜な様々クラフトビールを飲んでいる。

クラフトビールというと、地ビールという感覚があったが、まさか地元で実際に醸造されたビールがこんなにあるとは思わなかった。東京にも本格的にクラフトビールのブームが来ているようだ。また一つお酒の楽しみが広がった。


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drunkonspeech at 15:55|PermalinkComments(0) ビール | Bar
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