
銀座で一番好きなBarはどこかと聞かれれば、僕は「それは
Bar EVITA」だと即答する。大切な人とカクテルを飲むときや、気の合う友人とウイスキーを飲むとき、いつも僕はBar EVITAに行く。初めて行ったのはもう4年近く前のこと。たまたま手に取った雑誌の1ページを目にして以来もう何度となく通っている。
EVITAの魅力はなんといってもマスターの亀島さんの存在だ。もとはサラリーマンで営業をしていたという彼の物腰は非常に柔らかくて客に緊張感を与えない。楽しい会話で飽きさせることがなく、時間もお酒もすいすい進んでしまう。
彼はいつも一緒に飲みに行く人達の長所を見つけるのが得意だ。男性だったら話のちょっとした内容や着ているネクタイ、女性だったらワンポイントのアクセサリーや上品な仕草を本当にさりげなく褒める。僕が言ったら嫌味になるが、亀島さんが言うとみんな嬉しくなる。だから仲の良い人とどこに飲みに行こうかという時はいつもEVITAに行ってしまう。

当然お酒も美味い。カウンターにはいつも旬のフルーツがバスケットに入って置かれている。亀島さんのカクテル技術は素晴らしく、このフルーツを色々なスピリッツとあわせてショートカクテルにすると、もー美味い!季節ごとにフルーツは変わるので毎回行くのが楽しみだ。

亀島さんはカクテルだけに留まらず、僕が大好きな薬草系リキュールなどにもとても造詣が深い。日本未流通の怪しい薬草系リキュールを何本も隠し持っていて、幾たびに苦かったり甘かったりする複雑な味わいの珍しい薬草系リキュールを堪能させてもらっている。ちなみに左の写真はイタリアの薬草系リキュールで
フェルネブランカの親戚だ(メーカーは違う)。亀島さんに寄ると「フェルネ」とはイタリア語で「苦いお酒」を指すようで、フェルネブランカは世界的に有名だが、こちらのボトルは中々手に入らないらしい。

EVITAはリキュールだけでなくてコニャックやカルバドスなども珍しいものが所狭しと隠されている。左の写真のコニャックは戦前のもので、熟成された味と香りが絶妙な一品だ。他にも当然のことながらマニア垂涎のウイスキーやバーボンなども沢山ストックされていて、いつ行っても飲むものに飽きが来ないし、その一本一本にまつわるストーリーを亀島さんから聞くのが楽しみだ。
銀座で一番好きなBarということは、日本で一番好きなBarということなのかもしれない。とにかく、いつ行っても美味しいお酒がそろっていて、気持ちよく飲める。星の数ほどBarがあるといわれる銀座の中でも、飛び切り一番のBarであることは間違いないだろう。
Bar EVITA (バー / 新橋)
★★★★★ 5.0