2008年12月23日
伝説のバーテンダーとお話できるBar
Blog友達のnao.さんのBlogである「nao.のいーもんみっけ!」に、銀座の三笠会館にあるBar 5517のことが書かれていた。僕もBar 5517には何回か行ったことがあるので、nao.さんにネタをお借りして、そのときのことを書いてみたいと思う。あれは確かもう5年位前だったと思う。八重洲で一仕事終えた僕は、大変な残業が続いていたこともあり、今更会社に帰る気がしなかった。そして、ふらふらと銀座一丁目の方まで歩くつもりだったのだが、何を思ったかいつの間にか晴海通りまで来てしまった。
「どうせなら何かカクテルを飲んで帰ろう」と思い立った僕は、近くにあるBarを探し始めた。「せっかくだからまだ行ったことが無いBarに行こう」と、ふらふらと晴海通りを渡ると、そこに三笠会館があった。見ると地下一階にBarが入っているではないか。5517という変わった名前にも興味が惹かれる。今日はここで飲もうと決心した。
Bar 5517は地下にあるとは言っても非常に広々とした開放的な空間である。アーチ上の緩やかな曲線のBarカウンターから放射状に広がるようにテーブルが配置されていたように記憶している。受付の方がにこやかに出迎えてくれて、ちょうどカウンターが空いていたので、リキュールボトルが固まっている前辺りの席に案内してもらった。
バーテンダーは女性の小嶋さんという方だった。非常にきびきびと手際よくカクテルを作られていて、今晩はカクテル中心に飲んで帰ろうと思った。一杯目はいつもながらのマンハッタン。甘めのカクテルが好きだと話をしていたので、スイート・ベルモットが気持ち多めに入っていて、とても良い感じに仕上がっており、一気に飲み干してしまった。
今日はスタンダードカクテル中心に行こうと思った。そこで最近頼んでいなかったブルー・ムーンを注文。こちらもバイオレットをほんの少しだけ多く入れてもらったので、いつもより美しい紫色が色濃くカクテルグラスに映り、ついつい飲む手が早まってしまう。味ももちろん素晴らしかった。さて、3杯目は何を飲もうかとブルー・ムーンを飲みながら思案していると、小嶋さんが軽く遠目に会釈をした。そして僕の隣に真っ白なバーテンダーコートを着たご年配の男性が軽く腰を下ろした。僕はその時まだ、その隣に座った男性が誰だか知らなかった。
そして3杯目はすっきりとしたカクテルを飲みたかったので、ちょっと強めのグリーン・アラスカをオーダーした。小嶋さんは今度はジンの分量を少しだけ多めに処方してくれて、こちらもすいすいと飲んでしまう。そして最後に大好きなヨコハマをオーダーすることにした。
すると隣にいた男性が、「薬草リキュールがお好きなのですか。3杯とも薬草リキュールが入っていますね」と話しかけてきた。
僕は自分が初めて買ったリキュールの図鑑の最初のセクションが薬草系リキュールのセクションで、そこに書かれていたカクテルを片っ端から飲んでいったため、今では薬草系リキュールにはまってしまったことを打ち明けた。
そんな話をしていると小嶋さんがヨコハマを完成させて僕のところまで持ってきてくださった。そして、その男性を見て「うちのチーフバーテンダーなんですよ」と僕に教えてくれた。その男性がおもむろに名刺を差し出してくださったので、僕もすぐに名刺入れを取り出して交換した。その名刺に「稲田春夫」というお名前が書かれていたのだった。
稲田さんはいわずと知れた伝説のバーテンダーで、戦後のバーの世界を引っ張ってきた方だった。僕も本で何回か稲田さんの記事を読んだことがあり、びっくりしてしまった。そういえば、稲田さんは三笠会館でバーテンダーをされていたのだ。

銀座バーテンダーからの贈り物
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稲田さんによると、今でも週に何回かはお店に来ることがあるとのことだった。そして、戦後から現代に至るまでのBarの話、リキュールやカクテルの話、最近の日本のウイスキーの躍進の話などいろいろと興味深いお話を聞かせてもらった。
グラス万華鏡―銀座バーテンダーからの贈り物著者:稲田 春夫
販売元:ハリオ研究所
発売日:2002-12
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なんと稲田さんは翌日からフランスにワインを飲みに行くとのことで(さすが!)、カウンターの内側にはいらっしゃらなかったが、色々と話をすることができて非常に貴重な体験だった。
その後、関西から年配で酒好きのお客さんが見えたときに、一緒にBar 5517に行く機会があり、その時は稲田さんがカウンターの内側にいらっしゃったのでマティーニを作っていただいた。そのマティーニが非常に美味しく、そのお客さんも大満足して帰路についていただくことができた。
唯一残念だったのが、小嶋さんが独立されてお店にいらっしゃらなかったこと。現在は高坂さんというこれまた素晴らしいバーテンダーさんがいらっしゃるので、Bar 5517は安泰なのだが、当日相当酔っ払ってしまったため小嶋さんが次にどのお店にいらっしゃるのかを失念してしまった。私のわがままなオーダーを鬱陶しがらずに笑顔で作ってくれたあのカクテルを、いつかまた飲みたいと思っている。
| 採点:★★★★★ |
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1. nao.の今宵の止まり木『Bar 5517 』 [ nao.のいーもんみっけ! ] 2008年12月23日 15:05
<第15夜>
Bar 5517
東京都中央区銀座5-5-17
TEL03-3289-5676 17:00〜23:30(土15:00〜22:30)
日祝休み
今回のnao.の今宵の止まり木は、銀座の大正14年創業??.
この記事へのコメント
1. Posted by nao. 2008年12月23日 15:04
稲田さんとお話できる機会があったとは、素晴らしい体験ですね♪また春になったら、『銀座はちみつ』のカクテルを飲みに行こうと決めているので、その際にいらっしゃるといいなと思っています(^^)
2. Posted by chun 2008年12月23日 17:44
nao.さんコメントありがとうございます。「銀座はちみつ」なんてカクテルもあるのですね。僕も次に行くときはオリジナル目当てで行ってみます。稲田さんがカウンターの内側に居ると良いですね。
3. Posted by jinjin 2009年11月19日 00:11
残念ながら、山崎達郎氏にはカクテル創って貰えませんでしたが、円熟の切り絵を造って頂きました。次は、5517に出没したいです。
4. Posted by chun 2009年11月19日 21:39
jinjinさん、
コメントありがとうございます。私も一度バー・ヤマザキに行ってみたいのですよ。北海道に行ったらBarを5軒ははしごしてしまうと思います。
それにしても切り絵を作っていただくなんて、凄いですね!
コメントありがとうございます。私も一度バー・ヤマザキに行ってみたいのですよ。北海道に行ったらBarを5軒ははしごしてしまうと思います。
それにしても切り絵を作っていただくなんて、凄いですね!
5. Posted by jinjin 2009年11月24日 00:30
そうなんです。凄いんです!でも、余りに忠実な観察なので、自分が思ってるより、生え際が「上の方」でした(笑)
同時に、3席お隣に「補聴器の紳士」が、
ロックで飲んでおられました。(齢はいくつだったんだろう?)ところで、北海道は、ほかにどんなバーをご存知ですか?よろしければ、教えて下さい。
同時に、3席お隣に「補聴器の紳士」が、
ロックで飲んでおられました。(齢はいくつだったんだろう?)ところで、北海道は、ほかにどんなバーをご存知ですか?よろしければ、教えて下さい。
6. Posted by chun 2009年12月05日 16:06
jinjinさん、
インフルエンザでぶっ倒れていてコメントの返信が遅くなって大変失礼しました。
実は私は北海道には行ったことがなくて、是非一度Bar巡りをしてみたいと思っています。
北海道のBarについては相互リンクしていただいている「散歩日記4号」さんが非常に詳しいですよ。
http://blog.goo.ne.jp/hsssajp/
インフルエンザでぶっ倒れていてコメントの返信が遅くなって大変失礼しました。
実は私は北海道には行ったことがなくて、是非一度Bar巡りをしてみたいと思っています。
北海道のBarについては相互リンクしていただいている「散歩日記4号」さんが非常に詳しいですよ。
http://blog.goo.ne.jp/hsssajp/
7. Posted by jinnjinn 2010年01月12日 14:02
それにしても、「伝説のバーテンダー」や「スゴイ店」ってほんとに色々な「人」「場所」にあるんだなと、思ってます。来月に地元のバーの常連さんの案内で、山形の「火酒屋」という、ウォッカ専門店?に行ってきます。後日、体験談お送りしたく思います。
8. Posted by chun 2010年01月14日 23:09
jinjinさん、
書き込みありがとうございます。山形の地にウォッカ専門店ですか。そりゃまた珍しいですね!是非体験談を教えてください。
書き込みありがとうございます。山形の地にウォッカ専門店ですか。そりゃまた珍しいですね!是非体験談を教えてください。