2009年02月24日

池袋でラム酒に出会う1(Tierram:ティエラ)

island1僕は一般的に醸造酒よりも蒸留酒のほうが好きで、アルコール度数が低いものよりも高いもののほうが好きだ。度数の高いスピリッツを飲んでいるほうが心が落ち着くし、翌朝に悪酔いを残すことも無くすっきり目覚めることができる。そんなわけでこれまで色々と蒸留酒を飲んできたが、なぜかラムだけは固めて飲んだことが無かった。

仕事が退屈でしかも特に差し迫ってやることが何も無かったある晩、僕はお酒でも飲んで帰ろうと池袋の街を徘徊していた。その日はちょうど妻も飲み会があるといっていたので一人で飲むには好都合だ。そんな感じでどこに行こうか色々と思いを巡らせていた。

シエールは先週行ったばかりだし、何か夜警は混んでそうな気がする。どこか新しいところにいってみるかと考えていたとき、あるお店を思い出した。そのお店は僕が9年前にBar巡りを開始したときに購入した本に載っていたのだが、その後のネットの情報では、残念ながらそのお店は既に閉店してしまい、今は元々そちらのお店で働いていた方が新しいお店を開いているとのことだった。元々のお店の名前はTear's Dropと言って、今のお店の名前はTierram:ティエラという。確かその本には、「Tear's Dropにはラム酒が色々と揃えられている」との記述があった。

実は僕は何回かティエラに行こうとしたことがあるのだが、その度ごとにお店の場所を見失ってしまい、結局行けず仕舞いという失態を繰り返していた。いつも大体の場所しか覚えないで行くからこういうことになってしまう。今回は前回たどり着けなかった後にじっくりと地図を見ていたため割とすんなりお店を見つけることができた。

お店は非常にシックな感じに作られていて、明かりは極限まで抑えられている。カップルで来るのが最適だろう。見渡すと周りは2組のカップルがいて、一人で飲みに来ているのは僕だけだった。僕は若干寂しい思いをしながら一番端のカウンターの席に腰掛けた。

するととても感じのいい若いマスターがメニューを見せてくれる。いきなり一ページ目からラム酒のオンパレードとなっている。僕はラム酒について一家言あるわけではないので、最初に何を飲もうか迷った。これまで何気なく飲んだことのあるロンサカパ・トロワリビエール・レモンハートなどはやめておこう。そう思ってページをめくっていくと、「クレマン」というラムが目に付いた。

このクレマンは、かつて渋谷にあったa's Barのバーテンダーさんである女性が、自分の一番好きなお酒は「クレマン10年だ」と本に書いていたことがあった。僕は何となくそれを覚えていて、ずっとクレマンとはどんなお酒なのだろうと興味を持っていた。そんな経緯もあって、今日はまずクレマンから飲んでみることにした。

rum2クレマン(オールド・ラム)をオーダーすると、マスターが「マルティニーク好きですか?」と話しかけてくれた。僕はラム酒についてはほとんど知識が無いので、「マルティーニークって何ですか?」と聞き返した。マスター曰く、マルティニークはカリブ海に浮かぶフランス領のリゾートアイランドで、美味しいラムを多数輩出している素晴らしい島なのだということを教えてくれた。

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確かに僕が飲んだクレマンは今まで飲んだラムの中で一番といって良いほどおいしかった。何と言うかとげとげしさがなくて優しい味なのだ。ラム酒だけに他の蒸留酒よりも甘みがあるが、非常に上品な甘みでしつこさはまるで無い。最初のアタックは香ばしく、飲み干した後の余韻も豊かでコクのある甘みが口の中で続く。

rum1僕はラムにものすごく興味を持って、まずは最初にマルティニーク島のラムを色々と味わってみようと決めた。そして次に頼んだのが写真のJ BALLYとL'ARBRE DU VOYAGEURだ。こちらに関してはマスターが等級の違う種類のものを2種類出してくれて、それぞれハーフショットで飲ませてもらった。どちらももの凄く美味い。

色々な種類の酒をたくさん飲んできたが、ラム酒の美味さに突然目覚めてしまった感じだ。口当たりもよく優しいお酒だ。かといって製法や種類によって様々な味わいを見せてくれる。僕はまだ意識的にはマルティニーク産のものしか飲んだことが無いが、他の産地のラムはまた表情を変えるのだろう。しばらくお酒はラムを集中的に飲んでいきそうな気がする。そんな新たな楽しみをティエラで教えてもらった。

採点:★★★★★


ティエラ (Tierram) (バー / 池袋)
★★★★★ 5.0



drunkonspeech at 19:35│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!ラム | Bar

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Profile
Chun
大学時代に、某雑誌のフードライターのバイトをやり始めたのをきっかけに、お酒の世界にはまる。

その経験を生かし、現在はシニア外国人向けの日本酒・焼酎の会を企画・運営する。

昼ごはん代をケチってお金を貯め、都内のBarやレストラン、ホテルに頻繁に出没。

利き酒師、焼酎アドバイザーなどの資格を保有するが、一番の得意分野は薬草系リキュール。日本では今一マイナーな薬草系リキュールを、全国的に普及させたいという野望を持つ。