2009年08月30日

ブレンディッド・ウイスキーの森へ

DCME_00005090825_223829久しぶりに渋谷で仕事を追え、馴染みの中華料理屋で夕飯を済ませた後、無性に酒が飲みたくなった。僕のBar人生は恵比寿&渋谷から始まったので、渋谷に来るとどうしても一杯飲んで帰りたくなってしまう。色々と思案した結果、「ラムでも飲みに行こうか」と、前回の記事でも紹介したSol Cubanoに進路を展開。しかし、生憎Sol Cubanoのカウンターは一杯だった。それで途方に暮れて明治通りを恵比寿のほうに少し歩くと、まだ入ったことのないBarの看板を見つけた。大きく明るい看板のの横には地下に続く階段があったが、その雰囲気が中々シックで良い。最近Barの新規開拓をしていなかったので、今日はclassic bar S (snooty fox)に寄ることにした。

DCME_00004090825_223848snootyfoxはできて2年くらいの比較的新しいBar。元々は喫茶店兼ラウンジだったお店を改装して、ウイスキーに力を入れているのが特徴。ちょうど暑さで喉が渇いていたので一杯目は巷で流行しているハイボールを注文。しかし、snootyfoxはサントリーのウイスキーが前面に出ておらず、ベースになるのはSCAPA 10年を中心にブレンドした樽貯蔵のウイスキー。これがパンチがあって中々美味しい。

ハイボールをじっくり飲みながらバーテンダーさんと話をしていると、バックバーの真ん中はブレンデッドウイスキーで固めているという。しかもオールドボトルが多いので、興味をひかれて飲む方が多いそうだ。かくいう僕も、若かりし頃は「シングルモルト以外は飲まない」などと強がっていたが、30歳を越えた今、ブレンデッドウイスキーというものにはまってみたくなった。今日はブレンデッド中心に攻めてみよう。

ブレンデッドウイスキーの代表選手といえば、ジョニ黒の愛称で親しまれるジョニーウォーカー。そして、昭和の時代から舶来の高級品として崇められてきたシーバス・リーガル。しかし、日本ではこの両巨頭が非常に有名すぎて他のものがかすんでしまっているのと、そもそもシングルモルト信仰みたいなものがあって、なかなかブレンデッドウイスキー全般に開眼する人は少ないそうだ。しかし、徐々にブレンデッドウイスキーが持つまろやかな味わいの虜になっていく人が増えてきたそうである。

DCME_00008090825_223338そんな話を聞いて僕がチョイスしたのが写真の真ん中にあるティーチャーズとパスポートという二つのボトル。二つとも正規品でボトラーズ物ではない。現行品はサントリーなどが輸入しているケースもあるが、僕が飲んだオールドボトルは大々的に輸入されたものではないらしい。残念ながら写メしか持ち合わせていなかったので、パスポートのほうのラベルが真っ暗でほとんど写っていないが、どちらも非常に洒落たシェイプとラベルである。

ティーチャーズはグレンドロナックのモルト原酒を中心にブレンドされたまろやかでコクのある味わい。バーテンダーさんが貸してくれた土屋氏著のブレンデッドウイスキーカタログによると、創業者ウイリアム・ティーチャーは名ブレンダーで、彼のつくるウイスキーは品質が常に一定していたため、このスコッチを「先生(ティーチャー)」と称すようになったそうである。

ティーチャーズ オールドボトル
ティーチャーズ オールドボトル

パスポートも優しい味わい。グラスに花を近づけると甘くてやわらかい香りが漂う。口に含むと心地よいまろやかさのなかにしっかりとコクを感じることができる。飲み干すとまたバニラのような香りが立ち込めてくる。色鮮やかなラベルは古代ローマ時代の通行証を形どったもので、それがパスポートという名前の由来になったということだ。

【20年以上昔の特級表示】 パスポート 43度 750ml(従価税時代)
【20年以上昔の特級表示】 パスポート 43度 750ml(従価税時代)

運よく見つけることができたsnootyfoxで思わずブレンデッドウイスキーにはまってしまった。土屋氏のカタログを見た感じではまだまだ僕が見たこともないブレンデッドウイスキーがたくさんあるようだ。酒の世界は広くて深い。しばらくシングルモルトからは離れてブレンデッドの森に迷い込みそうである。

ブレンデッドスコッチ大全ブレンデッドスコッチ大全
著者:土屋 守
販売元:小学館
発売日:1999-03
おすすめ度:3.0
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採点:★★★★




drunkonspeech at 11:12│Comments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!ウイスキー | Bar

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この記事へのコメント

1. Posted by maayaa   2009年08月30日 18:40
ごぶさたしています。
いつも記事、楽しみにしています!

そういえば先日、仕事(合宿の引率)で
秩父に行ったので、
帰り、子供らがお土産買っている間に
こっそり駅の酒屋さんに寄って、
イチローズモルトについて伺ってきました。
なんでもプレミアものみたくなっていて、
町中の酒屋さんに置いてあるはずだけれど、
5〜6000円と結構お値段がはりますよと。
金額の高低は不勉強ゆえ高いのか安いのかよくわからなかったのですが、
いずれにせよその場で買えないということなのであきらめました。残念。

閑話休題

こちらの記事で特に気になったのがパスポート。
このボトル、なんだか素敵ですね。
ボトルに色が付いているウィスキーって初めてみました。
ティーチャーズもネーミングに茶目っ気あるなと思います。
でも仕事のことを思い出しそうでちょっと憂鬱になってしまうかも(笑)

もちろんお酒の本質は味だと思うのですが、
ボトルや名前など、「外見」も実は結構気になる方です。
面食いなんですかね(笑)

渋谷は通勤圏内なので、
機会があったら行ってみたいと思います。
2. Posted by chun   2009年08月31日 23:41
>maayaa,
イチローズモルトは残念だったね。レア物とはいえ、秩父で作っているんだから、駅の酒屋さんにも置いておけばよいのにね。何はともあれ、生徒に隠れて酒屋に行ってしまうmaayaaに感服です

ブレンデッドのボトルはmaayaaも言うとおり凄くおしゃれ。僕もそんなボトルがあるとは知らなくてとてもびっくりした。渋谷に寄る機会があれば是非行って見て下さい。

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Profile
Chun
大学時代に、某雑誌のフードライターのバイトをやり始めたのをきっかけに、お酒の世界にはまる。

その経験を生かし、現在はシニア外国人向けの日本酒・焼酎の会を企画・運営する。

昼ごはん代をケチってお金を貯め、都内のBarやレストラン、ホテルに頻繁に出没。

利き酒師、焼酎アドバイザーなどの資格を保有するが、一番の得意分野は薬草系リキュール。日本では今一マイナーな薬草系リキュールを、全国的に普及させたいという野望を持つ。