尖閣諸島・竹島問題で政府は揺れているが、遺憾の意を主張するだけでは解決できない。こんな事は百も承知なはずなのに相変わらずである。

824日、野田総理の意向で領土保全の記者会見が開かれ、「毅然とした対応、冷静な態度、不退転の決意」が述べられたが、何時ものように言葉の遊びだけで中身は何もない。

これが民主党の看板なのか。

鳩山元総理の頃から「友愛の海にしたい・・・、アメリカと対等の立場で・・・、海兵隊の移駐は少なくとも沖縄の県外へ、出来れば国外へ・・・」など、言葉だけが踊ってきた。

不退転の決意とは、「決して後へ引かない決意」を意味するが、領土を守るという不退転の決意ではなく、これまで民主党が基本にしてきた「過剰な配慮外交」の態度を変えないと言う決意だったようでがっかりした。

冷静な態度とは、相手が間違った行為をしているのに、冷めた態度で見過ごす事をいっているようで、これもがっかりである。

「義を見てせざるは勇なきなり」と言う古の教えを忘れてしまったのだろうか。

「力の備え」については、このコラムでこれまで何度も書いてきたので繰り返さないが、24日産経朝刊1面に曽野綾子さんが「領土奪還に必要な力」を書いておられた。

「国民教育」については、中国や韓国が自国民に教育している内容を少し認識しておく必要がある。中国や韓国では尖閣諸島や竹島を自国の領土だと学校で教育し、国民はそう信じている。だから当然のこととして強い反日行動に出る。

わが国ではそれが行なわれていない。それどころか、相手を刺激にないようにと無用な気遣いをしている。

東京都が尖閣諸島購入に際して土地調査のため上陸を申請したが、政府は相変わらず政府関係者以外の上陸は認可しない方針だと言う。それが毅然とした対応だろうか?

それなら、政府関係者である国土交通大臣・防衛大臣がまず上陸して、尖閣諸島は日本の領土であり警備・防衛には万全を期すると声明を出したらどうか。

それがわが国の明確な意志の表示となり、国民への啓蒙になるはずである。

領土問題解決のためには「力の備えと国民教育」が不可欠であり、その責任を背負っているのが政府なのである。

東京都の関係者の上陸を認めるのが最小限の筋である。そうすれば国民は初めて政府の意志を理解するだろう。               

(松島悠佐)