2012年04月

わが国の独立記念日

本日4月28日は、わが国の独立記念日である。

丁度60年前、1952年(昭和27年)の4月28日、サンフランシスコ講和条約が発効し、わが国は独立主権を回復した。いわばこの日が正真正銘の独立記念日なのだが、国の記念日にはなっていないので、国民の多くから忘れられている。

「国の祝日にして、国を挙げて祝うべきではないか」と、有意の方々が20年越しの運動を続けているが、なかなか実現しない。わが国で国民の国家意識や国家観の欠落が指摘されているが、このようなところに原因があるのだろう。

 

 現行憲法は昭和22年にアメリカの占領下で作られたものだが、独立したその時に改正すべきだったと思う。

 占領下の日本には当然ながら主権はなく、わが国の防衛は米軍が担っており、日本にはまだ自衛隊も存在していなかった時代である。したがって憲法に防衛条項がない。

 独立国家になった時点で憲法を改正し、自らの国をいかにして守るかということを明示すべきだったのだが、実際には改正を行わず、国防条項が欠落したままの憲法を平和憲法と称して半世紀の間墨守してきた。

 

  独立主権国家としての証は、自らの国を自ら守るという意識が基本になっている。それが欠落し、あるいは不十分な状態では、まず独立国とは言えない。

自分の国は自分で守る国民の決意が、国家意識を育て、ひいては国家の独立を祝う心につながるのだろう。

 国の独立記念日を国民みんなが祝うのは、どこの国でもごく当然に行なわれていることだが、わが国にそのような気風が育たなかったのは残念である。

 

 国会に憲法調査会が設けられ長い間意見をまとめてきたが、現行憲法はすでに時代に合わなくなっているとの認識が強く、戦争放棄を定めた九条を含めて改正すべきとの意見が多くなっているのだが、政府はなかなか動かない。

 自民党が昨年の党大会で憲法改正を目指すことを再び掲げ、憲法草案も発表した。もともと自民党は憲法改正を目指した政党だったのだが、動きが止まっていた。

今の政治家には国家のことよりも自分のことが大事だという意識が強いのだろうか?個人中心・生活中心が政治・行政の焦点になっている。その背景には戦後長い間、個人中心の教育が続いたことが影響しているのだろう。
 国家のことを考える政治に早く戻してもらいたいものである。国防条項欠落のような基本的な不備のある憲法を速やかに改正し、国家の安全を守る施策を急ぐ必要がある。そうすれば、国家意識・国防意識が自然に高まり、428日を独立記念日として祝う習慣も出来るだろう。 

(松島悠佐)

日本人の情報感覚

new009_06先日の北朝鮮によるミサイル発射に関して、情報の開示・伝達が問題となり、最近になって内閣官房長官が「適切ではなかった」「米国の衛星情報を入手した時点で伝達すべきだった」等と発言している。

マスコミも情報の開示、伝達について喧しく政府を批判している。

そうであろうか、そもそも軍事情報は「開示」するためのものではない。情報源も秘匿すべきものである。(特に「情報員」からの情報は、厳重に秘匿されないと、通報者が危険にさらされる。)

何時何分にどこからどのような情報が入り、それをどのような経路で伝えたか。何分の間隔があったか。

このようなことを開示するのは、「情報」の取り扱い上、全くナンセンスである。

今回のミサイル発射についても、たかだか残骸が落ちてくる、しかも非常に確率の低い事象に対して、国を挙げて大騒ぎし、時間的には、もしミサイルが正常に飛行していたとしたら、とっくの昔に南西諸島上空を通過してしまった後で、情報が云々と言っている。そのとき自衛隊は発射を知っていたのに何故住民に知らせなかったのか。住民の「安心・安全」をどう考えているのか等々である。

住民に全く危害が及ぶ恐れがなかったから伝えなかったのである。

ミサイルは発射約1分後にばらばらになり黄海上に落下した。間違っても南西諸島には飛んでこない。

大きな縮尺の地図で見ているから、危ないようであるが、可能性0%である。
前に本稿の「破壊措置命令」で述べたが、動的防衛力の実動としては意味があったと思われる。
特に石垣、宮古の地方自治体との連絡調整、ペトリオット
PAC-3の配備場所選定と配備などは、平時ではなかなか実施できないものである。

ある意味「Jアラート」の検証と言うことでは「住民への危険はありません」と言うことを伝えても良かったかもしれない。ただ、Jアラートは本来「危険を知らせる手段」であるので、その点に配慮しなければならない。(伝達経路の要点・弱点などについては知られてはならない・・・テロなどの対象となる)

「情報」と言うものは開示するべきものと、開示すべきでないものとがある。「個人情報」に関しては非常に敏感な日本人が、軍事情報に鈍感であるのは理解に苦しむところである。

軍事情報を開示すると、喜ぶのは周辺対象国や敵対テロ集団等だけである。 (島本順光)

金正恩体制の危険性

new009_06弾道ミサイル試射の失敗をはさんで、金正恩体制にいろいろな見方が出ている。

私は先のブログで

金正恩は意外と単細胞で、したたかさに欠ける。

金正恩は軍の強硬派のロボットになっている。

金正恩の実態感覚のない性急な指導が目に付きだした。

④やがて国が乱れることは必至である。

と書いたのだが、突発事件が起きるかも知れない不安定感があるような気がしてならない。

 

韓国の李大統領が「北朝鮮はもっと国民の自由を尊重し、民主化しなければならない」と発言したことに対して、北朝鮮の側は、最高指導者金正恩様を侮辱したとして激しく反応し、「焦土にしてやる!」と例の調子で威嚇している。

韓国の当たり前の主張に対し、北朝鮮は国の発言と言うより、子供じみた啖呵を吐いているような感じがする。


新指導体制になってごくわずかの期間だが、金正恩の短絡的で子供じみた判断と、それでも元首様として奉り上げ、国威発揚の御旗にしたい長老たちの姿が垣間見える。

自分の言う事は何でも出来ると勘違いしている駄々っ子に振り回されて、それを担いで国威を保とうと思っている軍人たちが動き出すと、ふたたび延坪島攻撃のような暴挙に出ることも考えられる。

 

厄介な国だが、背後にはしたたかな中国が付いているので、アメリカの介入を引き出すほどの挑発行為はしないだろうが、未成年者の犯罪のように、突如思わぬ事をする危険性を持った国になっているいるような気がする。    (松島悠佐)

北朝鮮の核とミサイル

北朝鮮が3回目の核実験を準備しているとの情報がある。先般のミサイル失敗の挽回を考えているわけでもないだろう。

北朝鮮にとって核とミサイルは半島統一のために必要不可欠のものであり、これがなければ、軍事力による韓国併合に際し、米軍の介入を阻止することが出来ないと思っているからである。それは金日成主席の時代から金正日総書記に受け継がれ、今また金正恩第一書記に引き継がれている。

これまでも六カ国協議などでは、核・ミサイルの開発中止を匂わせるような事もあったが、それはいつも一時凌ぎのまやかしであり、決して中断することなく続けてきた。

それが核とミサイルに対する北朝鮮の偽らざる姿勢であり、われわれはそのことをしっかりと理解して対応を考えなければならないだろう。

今回はどのような核実験をするのか分からないが、弾道ミサイルに搭載できるような小型化を目指していると予測されている。

北朝鮮が、何か経済的な援助と引きかえに、核・ミサイルの開発を中止することは考えられない。わが国としては、それを無効化する方法をしっかり準備する事が大事である。その方法の一つは、後日論文に掲載したい。(松島悠佐)

尖閣諸島買取をアメリカで表明した石原都知事の快挙

417日、石原都知事が尖閣諸島を東京都で買取る計画があるとアメリカで表明した。

これには二つの意味があると思う。

一つは、中国が尖閣諸島の占拠支配に動き出していることに対する警告である。

3月に防衛システム研究所HPに掲載した「沖縄を再び戦場にしないために」という拙論にも書いたが、中国はいよいよ満を持して、尖閣諸島に手を出してくる気配が強くなっており、わが国としては今のように無人のまま放置してはならず、はっきりと相手に見えるように日本の実行支配を示さなければならない。

一番望ましいのは、自衛隊や海上保安庁の警備部隊が常駐することだが、急にそうすることに内外の抵抗があると考えるのなら、民間の企業の施設や観光施設を常駐させたり、あるいは諸島周辺での海洋調査を頻繁に行い、天然ガス田の試掘・採掘を進め、尖閣諸島を給油基地、補給整備基地として活用することなどが考えられる。

いずれも国として手を打たなければならないことだが、中国に遠慮して政府は腰砕けの状態である。それを見かねて「尖閣諸島は東京都が守る」と発言し、国の無策をたしなめたところに大きな意味がある。

これを機に、国内で尖閣諸島領有の議論が起きれば、そのこと自体が実行支配に直接つながることにもなる。

二つ目の意味は、アメリカの有識者を前に発言したことである。

このことを国内で発表してもNHKはじめ中国よりのメディアは、中国を刺激するという配慮から多分取り上げないし報道もしなかっただろう。それが今までの傾向であり、尖閣諸島にこれ程中国が違法な圧力をかけているのに、時々断片的な報道を流してお茶を濁す程度ですましている。

国益を考える本来の日本のメディアなら、中国のやっている事は国際法違反であり、これを断固として排除しなければ第2の竹島になるとの警告を発する報道を行なってしかるべきだろう。

  「石原都知事があらぬ事口走った」として、トンチンカンな評論をしてお終いにされては困ると思って、アメリカのヘリテージ財団で発表したのだろうと推測する。わが国のメディアも少し目を覚ました方がよいと思う。

この二つの意味からまさしく快挙である。(防衛システム研究所代表・松島悠佐)

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