米国の南シナ海での行動

27日夕、南シナ海で中国が埋め立てて領土と主張している海域を米軍の艦艇が通過した。もともと公海なのだから当たり前のことなのだが、わが国のメディアが今回の安保法制改訂と絡めて「大変なことだ」とふれ回るので、メディアに乗せられ易い人たちが騒いでいる。

日本もアメリカもこれまでも主張してきたように、すでに相互是認している現在の領土・領海を力によって拡張するような行為は国際法に違反しており認めるわけにはいかない。

中国との摩擦を避けたいオバマ政権だが、この原則を崩すわけにはいかないだろう。

安全保障に 相当の見識を持っている人でも、アメリカは中国が領土だと主張している海域を通るだろうかと疑問視していた人もいた。だが、逆にいまアメリカが毅然とした態度を示さなければ、中国の主張を認めたことになり、永久に中国の主張に追随せざるを得ない。やや力が弱まったとは言え、アメリカはそれほど「柔(やわ)」ではない。

地政学の視点から見ればアメリカは当然のことをやっているのだから、さして騒ぐことでもないのだろう。

さらに付言をすれば、アメリカのこのような行為に対して中国はしばらくの間ぶつぶつ言うだろうが何か実力行動を起こすことはないだろう.と言うより今の中国にはアメリカを相手にして事を構える力はまだないのが現実である。

(松島 悠佐)