シリア

活発な情報戦の展開


「活発な情報戦の展開」


北朝鮮の金正男の暗殺やヨーロッパ各地のテロなど情報機関が働いていると思われる事件が続いている。シリアへのアメリカの空爆や朝鮮半島への米軍の展開もその裏には情報機関の働きがあったのだろう。

アメリカの情報機関「CIA」も活発に活動していると思うが、この活動は公表されることはないし、基本的には闇の中にある。

「CIA」は無人偵察機まで持った軍隊まがいの組織でわが国でも活動している。それこそアメリカ・ファーストの姿勢で、アメリカの利益を損ねるものは右左に関係なく排除するのがその任務のようだ。

北朝鮮が核とミサイルを強化してアメリカ本土を攻撃できるような態勢を整えるようなことは絶対に排除するだろう。

ロシアにはKGBがあり、ドイツには第二次大戦中に活動したゲーレン機関の流れをくむ情報機関がある。

アメリカの「国家安全保障局」で働いていたスノーデンという男が国家機密を盗み出しリークした事件があった。この顛末がオリバー・ストーン監督の下で「スノーデン」という映画になっている。私は観ていないが、観た人の評価は色々である。

スノーデンが活動していた世界では、人の物を盗んだり、人を騙したり陥れたりすることが当たり前の世界だったようである。

相手に気づかれないように情報を盗み出すのを諜報活動といっているが何処の国でも色々な手を使っているようだ。パソコンやスマホなども簡単に遠隔操作されて、内臓のカメラやマイクで持ち主の周辺の情報が簡単に盗めるようである。警戒のために自分のパソコンのレンズやマイクにテープを貼り付けている人もいる。

ロシアのプーチン大統領はKGB出身で、もともとこの道の人である。ドイツのメルケル首相もかつての東ドイツ出身の政治家で統一ドイツをヨーロッパナンバー1のドイツに育て上げたしたたかな人である。トランプ大統領も政治家としての経験はないとはいえアメリカという情報戦に長けた国を率いている。中国の習近平や北朝鮮の金正恩首相は共産独裁国家の中で情報戦の最中に生きている。

このような情報戦の中でわが国の安倍総理は主要な役割を果たしていかなければならない。

北朝鮮のミサイルがわが国に落ちたり、中国軍が尖閣列島や先島諸島に手を出したりしないように、周辺諸国を上手く操縦しなければならない。重い責務を担っている。

国内で森友学園の問題などに関わっている暇はあまりない。このことを与野党の政治家も国民ももっと理解してやらなければならないのではないか。

「国家が安泰に生存するために情報戦の中で如何に戦うのか」、総理だけではなく国民みんなの課題である。           

(2017・4・17  松島悠佐)





握手と棍棒


「握手と棍棒」

国際間には色々な人種や国家がある。信じる宗教や考え方も違うのだから争いもある。だが、争いをなるべく避けて協調を主にすべきだと思っている人も多い。したがって、握手と棍棒が欠かせない。どちらか片方だけだと効果が発揮できない恐れがある。

握手だけだと「力の後ろ盾のない盟約は何の意味も無い」と言われるように、いくら約束を交わしても守られない恐れがある。棍棒を振り回すだけでも解決は難しい。

シリアや北朝鮮をめぐる動きを見ているとそのことがよくわかる。

数年前にシリアで化学兵器が使用された時にオバマ大統領は制裁を口にしながら棍棒を使うことをためらった。北朝鮮に対しても「戦略的忍耐」を掲げて棍棒をためらってきた。そのことがシリアで再び科学兵器が使用され、北朝鮮が核とミサイルの開発を堂々と続ける結果を生んだ。

トランプ大統領はシリアに制裁を加え、北朝鮮にもその態勢を整えようとしている。それだけではない。シリアにはロシアを通じて、北朝鮮には中国を通じて協調を求めようとしている。

これからの成り行きを見なければならないが、外交は「片手に棍棒を持って握手する」ことから始まると教えられた。今度は「握手と棍棒」の両方がそろっているので何らかの成果が上がると期待している。

(2017・4・13 松島 悠佐)


朝鮮半島での武力衝突シナリオ


朝鮮半島での武力衝突シナリオ


シリアでの米国による一方的な武力行使があって以降、朝鮮半島でも米軍の武力行使が現実味を帯びている。

米中首脳会談中のシリアへの攻撃、その後の米国の各国への対応などを見ても、4月中旬ごろに予想される北朝鮮の各種記念行事とそれに伴う核実験及びミサイル発射実験に照準を合わせている節がある。

軍事的に米国の本気度を測るうえで重要なのは米空母の派遣である。カールビンソンが北上していることは大々的に報じられている。海軍力のプレゼンスを示すためには一つの空母群の投入でも十分である。しかしながら、実際の武力行使を考える場合、2個空母群の投入が必要と思われる。朝鮮半島の東西にそれぞれ空母群を配置することが考えられる。当然横須賀を母港とするロナルドレーガンは投入されるであろう。さらにハワイの空母ニミッツが極東に向かっているとの情報もある。これは戦力の補強あるいは後詰めの役割を果たすものと考えられる。

このように米軍は2個空母群を投入しようとしている。本気で武力行使を準備している証拠と考えられる。

陸上兵力はすでに3月初旬からの米韓合同演習で必要なものは配置されている。今回派遣兵力が公表されていないのも意味があるのかもしれない。


さて武力衝突のシナリオであるが、今回の場合米国が先制攻撃を加えることによって戦端が切られることになる。米軍としては、北朝鮮側の可能行動から、米・韓側にとって最もリスクの高い行動への対処について分析する。

そこで、北朝鮮の可能行動のうち米韓側にとってリスクの高いと思われる順に列挙してみる。

1  現在の砲兵部隊の配置からの射撃で、韓国の首都ソウルに数十万発の砲弾を撃ち込む。

2  何らかの運搬手段を用いて韓国内で核爆弾を爆発させる。

3  各種ミサイルにより、韓国国内、日本などの中長距離目標を攻撃する。

4  特殊部隊、潜入分子等による韓国、日本への攻撃。

5  潜水艦搭載ミサイルにより米国領を攻撃する。

これらとともに地上軍の越境攻撃が予想される。

可能行動のうち対応が困難なのは、

1のソウルへの砲撃である。数十万人の犠牲と首都機能の崩壊が予想され、外国の人員・施設にも多大な被害が予想される。

2は運搬手段が確立されていないこと、北朝鮮の自国への被害があることなどから、北朝鮮が実行する確率は低い。また、対応も可能である。

3は北朝鮮が確実に選択するであろう手段である。ただ、発射場所がおおむね把握されていること、発射可能数が限られていることにより対応が可能で、おおむね防御されると予想できる。

4も北朝鮮が他と合わせて確実に選択する手段と思われる。しかし兵力的にはさほど大きくなく戦局全般には影響を与えないし、制圧が可能と考えられる。

5については武力衝突が起こった後であれば、北朝鮮の港を出た直後に米潜水艦により撃沈されるであろう。また、武力衝突前であれば捕捉・追尾され、日本列島を越えて太平洋に出た瞬間に撃沈されるであろう。


米軍の攻撃はミサイル基地に対する攻撃、各軍事拠点への攻撃、首都ピョンヤンへの攻撃、核施設への攻撃、特殊部隊などによる金 正恩委員長殺害などが取りざたされている。

私はここで先に指摘した第一のリスクである韓国の首都ソウルへの砲撃を考えずに米軍が武力行使をすることはありえないと思っている。

米軍は万全の体制でのみ先制攻撃を仕掛けるであろう。そこで開戦のシナリオは次のようになると予想する。

1 派遣空母護衛艦船及び在韓・在日米海軍を主力としたSM-3などミサイル防衛体制を韓国及び日本周辺に配備し、北朝鮮のミサイル発射に備える。

2 最大の脅威であるソウル周辺の砲兵陣地を先制攻撃する。これには、B-2爆撃機など、後方配置の戦力も投入する。在韓、在日および空母搭載の攻撃機の総力を挙げて実施すると予想する。

3 2と同時にミサイル発射基地及び、発射装置(車両等)を破壊するため、巡航ミサイル及び航空機による攻撃を実施する。これには三沢、岩国等に配備されている米空軍、米海兵隊部隊も加わる。

4 北朝鮮のミサイル実験施設、及び核開発関連施設を巡航ミサイル等で破壊する。

この後は、北朝鮮の行動により、全面的な攻撃を行うか、攻撃を限定したものにとどめるかを判断すると思われる。ただしここに述べた1、2、3、4は武力行使をする場合必ず行うであろうと確信する。


武力衝突回避の可能性

トランプ政権の行動予測では、北朝鮮が、核実験、ミサイル発射を実行した場合、武力行使を実行する可能性が高い。米国は武力行使以外の有効な制裁手段をすでに行使済だからである。

そこで、武力衝突回避の可能性としては、以下のシナリオが考えられる。

1 中国が主体となって北朝鮮指導部に、米軍による武力衝突の可能性が極めて高い旨のメッセージが伝わる。

2 金 正恩委員長が受け入れる場合と受け入れずに強硬対応を主張する場合に分かれる。

2-1 金 正恩委員長が受け入れた場合・・・武力衝突は回避

2-2 金 正恩委員長が受け入れない場合・・・北朝鮮の崩壊を恐れる首脳部によって金 正恩委員長が排除される。


以上武力衝突のシナリオ、及び武力衝突回避の可能性について考えてきたが、
最も可能性として高いと予測するのは、最後に述べた2-2金 正恩委員長排除のケースである。

しかしながら、不確定要素が多い現在の状況では、最悪に備えておくことが最も重要であると考える。

(H29.4.13 島本順光)


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