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「ASISセミナーでの講演会」


ASISインターナショナルという国際的な団体がある。セキュリティーの専門家をメンバーとする世界最大の団体で日本を含めて全世界に200の支部があり定期的に研究会を開いている。知人の紹介で4月18日に「大規模災害と自衛隊」という演題で話をさせていただいた。

講演の内容は、拙著「大震災への備え」と、幣研究所でまとめた「わが国防衛の軌跡」に基づくものとなった。

大震災への対応は利用できるあらゆる組織を動員して対応することが必要であり、自衛隊のように国家防衛を主たる任務として訓練している組織を最大限に活用するのは当然である。だが自衛隊が活動すると、軍隊が主導的に活動した戦前のイメージを思い出すのか批判的な意見を持っている人たちがいる。

そもそもわが国で国防に対する偏見を生んだのは、先の敗戦とその後のアメリカの占領政策による影響が強いと思うが、そのことは「わが国防衛の軌跡」に少し詳しく書いてある。


当日の聴衆者はセキュリティーを研究している人たちだったが、講演のあとの懇談でも防衛に限らずわが国では他国に比してセキュリティーに関する関心があまり高くなくて企業の経済投資も今一だとの意見が多かった。

平和憲法と称する現行憲法に基づく教育の影響が強いのか「わが国周辺諸国の公正と信義

を信頼して」生きていけば安全だとの神話が強く影響しているようである。

現実を見てみれば、学校教育などで強調されていた「平和神話」がいかに虚偽なものかがわかるはずである。

北朝鮮の情勢が慌しくなってきたこの時期は、国家のセキュリティーとまともに取り組むよい機会だと思う。  

(2017・4・19 松島悠佐)