「朝鮮半島情勢が慌しくなってきた」


北朝鮮が核やミサイルの開発を続けている限り、いずれアメリカの許容限度に達する時期が来て、アメリカが何らかの行動を起こす危険がくる。

このことは前から指摘されてきたのだが、どうもその時期が近づいたようである。

特にアメリカの大統領がオバマからトランプに交代して許容限度の時期の判断が早まったのかもしれない。

幣研究所は機微な判断に資する情報を持っているわけではないので一般的な情勢判断に頼らざるを得ないが、わが国の安全保障に関することを主体に情勢判断すれば次のことは明らかになると思う。

  •  アメリカ・中国・ロシアなどの大国は武力衝突を避けるだろう。これはすでに相互に話は出来ていると思われる。
  • 中国はアメリカとの衝突は避けるが北朝鮮との共同防衛の協定もあり、海上を封鎖して米軍の展開を妨害するような行動(例えば沖縄・宮古海峡の封鎖など)に出る可能性は否定できない。
  • アメリカはこれを避けて津軽海峡を通って日本海に展開するだろう。
  • 北朝鮮が危険な行動、例えば更なる核実験の実施や韓国や展開中の米軍に対する挑発行動を繰り返すような行動をとると、それをきっかけに米軍が北朝鮮への攻撃行動を起こすことはありうるだろう。
  • それに対し北朝鮮は、韓国軍や展開中の米軍に対する攻撃、在日米軍に対する攻撃、米軍を支援する日本への攻撃(政経中枢や原発などへのテロ攻撃など)を行う事が予測される。

さてこうなるとわが国は安閑としてはいられない。わが国としてやらなければならないことは、

  • 日本海に展開した米海軍艦艇の防護(集団的自衛権の行使)
  • 在日米軍基地ならびに周辺のミサイル攻撃対処(沖縄・横須賀・横田・三沢・佐世保・岩国など)
  • 政経中枢や原発などへのテロ攻撃対処
  • 南西諸島防衛態勢の強化、場合によっては沖縄・宮古海峡の封鎖解除

これらの行動を同時に対応できる防衛力は残念ながらわが国にはない。

ミサイル攻撃対処においても敵基地攻撃能力はないので、限られたミサイル防衛システムで何とか対応することしかできない。


こういう事態になることを予測して、なるべく速やかに防衛力整備を進めることを要求した人たちもいたが、政治的に退けられて結局今の状態になっている。

今となっては米軍に頼るしかないのだが、もし事態が何もなく過ぎたとしたら、今度こそは速やかに防衛力整備を進めて欲しいものだ。

(2017・4・12 松島悠佐)