自衛隊

憲法改正論議2

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「憲法改正論議2」

 

5月12日のブログで、憲法改正の議論が国家観に根ざした本質的な方向に進む事を期待していると書いたが、学者先生方の意見では「自衛隊の認知」を主題に憲法を改正するのは適当ではないとの意見が出ているようで、またしても実りの無い時間つぶしに入っていく可能性がある。

「自衛隊の存在は国民に十分認知されていることだから今更憲法に書く必要は無い」というのが学者先生の主張のようだが、有意な国民はそう思っていても学者先生の間では「自衛隊の存在は憲法違反」との意見が強く、それを問題視した安倍総理が自衛隊の認知を憲法に明確に示すことを提言したのだと思う。

「自衛隊の存在は国民に十分認知されている」ことと、「自衛隊の存在は憲法違反」という学者の主張は、どこに一致点があるのだろうか。

自分に都合の良い論理だけをその都度振り回す学者の主張に国家観は見当たらない。

 

今の日本では憲法が変わらないと真っ当な防衛政策も出来ない。それは国家非常事態の規定が作れないからだ。それでは北朝鮮の暴発などには全く対応できない。例えば国民がイザとなった時に逃げ込む防空壕や核シェルターなど準備しなければならないし、敵基地反撃能力も確保しなければならないのだが、いまわが国は無策である。

そういう無策な防衛政策を先導してきたのは政治家だが、それに影響を与えてきたのが学者先生とそれに同調するメディアである。学者先生やメディアにはいい加減に目を覚まして欲しいのだが、それを是として勉強を重ねてきた学者や、自らの主張を是として歩いてきたメディアなのだからそれは無理だろう。出来る方法はただ一つ国家観のない人には「出来るだけ実務に係わらない」ようにしてもらいたいと願うばかりである。 

(2017・5・27  松島悠佐)

 

 


女性の活用

 「女性の活用」

女性の活用が国を挙げて盛んになっている。自衛隊も現在の規模を倍増して10%を超える女性自衛官を採用する計画のようだ。
防衛省の発表によれば今まで制限してきた戦闘職域
にも女性を活用するという。例えば、陸上自衛隊の普通科中隊・偵察隊・戦車中隊などにも配置するようだ。これによって「女性にとって解放された魅力ある自衛隊になる」のだという。本当だろうか?

女性の活用は良い事だが、男性と女性の性の区別は自然のものとしてあるのだからそれに従って無理なことはしないほうがいいと思う。これは「差別」ではなく「区別」なのだ。

女性には母性本能があり、子供のためには戦うが、子供を置いて国家の為に戦うような事は出来ないのではないかと危惧する。女性には男性に無い繊細さや優しさがあり、強さもある。だが第一戦の戦闘員には不向きだと私は思っている。

女性活用のムードに乗せられて可笑しな方向に走らないでもらいたい。自衛隊の中には女性に適した仕事はいくらでもある。戦闘職域に入れなくても活用の場はいくらでもある。

性の本質をもっと見極めて女性を正しく運用してもらいたい。

(2017・5・25 松島悠佐)

 


軍事研究の回想録

『軍事研究の回想録』


昨年5月から約1年にわたって『軍事研究』に「一陸上自衛官の回想録」を書いてきた。

これはジャパン・ミリタリー・レビューの横田社長から依頼を受けて書いたものだが、私の回想録というより私が勤務した時代の陸上自衛隊の回想録を主体にして安全保障法制・防衛力整備・日米防衛協力などについて当時の状況を振り返って書いてみた。今年の6月号で14回になったので終わらせてもらった。当時の自衛隊の姿の一端を理解してもらえれば幸いである。

記載した分量もページ数も多くなったので、別途本にして配ろうと思っている。その際にはまたご連絡いたしますので、ご興味のある方は読んでください。


安倍総理が憲法改正に当たり、自衛隊の合憲化を自らの使命として具体的な議論をしていきたいと表明していることは、安全保障を真剣に考えている証左だろう。

反対に学者の多くが憲法改正には『国民的議論』が必要だと指摘しているが、この『国民的議論』が曲者で結局何もしないで半世紀が過ぎた。


自衛隊は憲法違反といわれ日陰に生まれ世を忍んで育ってきた。だが諸先輩のご努力で精神の支柱はしっかりと育っている。

回想録の最後に書いた言葉は

「陰に生き 今を忍びて鍛えつつ なお失わず日の本の心」である。

これが私の体験した自衛隊の姿だった。      

(2017・5・10  松島悠佐)


ASISセミナーでの講演会

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「ASISセミナーでの講演会」


ASISインターナショナルという国際的な団体がある。セキュリティーの専門家をメンバーとする世界最大の団体で日本を含めて全世界に200の支部があり定期的に研究会を開いている。知人の紹介で4月18日に「大規模災害と自衛隊」という演題で話をさせていただいた。

講演の内容は、拙著「大震災への備え」と、幣研究所でまとめた「わが国防衛の軌跡」に基づくものとなった。

大震災への対応は利用できるあらゆる組織を動員して対応することが必要であり、自衛隊のように国家防衛を主たる任務として訓練している組織を最大限に活用するのは当然である。だが自衛隊が活動すると、軍隊が主導的に活動した戦前のイメージを思い出すのか批判的な意見を持っている人たちがいる。

そもそもわが国で国防に対する偏見を生んだのは、先の敗戦とその後のアメリカの占領政策による影響が強いと思うが、そのことは「わが国防衛の軌跡」に少し詳しく書いてある。


当日の聴衆者はセキュリティーを研究している人たちだったが、講演のあとの懇談でも防衛に限らずわが国では他国に比してセキュリティーに関する関心があまり高くなくて企業の経済投資も今一だとの意見が多かった。

平和憲法と称する現行憲法に基づく教育の影響が強いのか「わが国周辺諸国の公正と信義

を信頼して」生きていけば安全だとの神話が強く影響しているようである。

現実を見てみれば、学校教育などで強調されていた「平和神話」がいかに虚偽なものかがわかるはずである。

北朝鮮の情勢が慌しくなってきたこの時期は、国家のセキュリティーとまともに取り組むよい機会だと思う。  

(2017・4・19 松島悠佐)


今は言葉を選んでいる時ではない


「今は言葉を選んでいる時ではない」


北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返しているが、政府は遺憾の意を表明するだけで実体のある行動を起こさない。それに業を煮やした自民党安全保障調査会が「弾道ミサイル防衛の迅速且つ抜本的な強化に関する提言」を行った。その中に「敵基地反撃能力の保有」が含まれている。

これまで敵基地攻撃能力と表現していたが、「攻撃」よりも「反撃」にしたほうが反対勢力への刺激が少ないと判断したようだ。

「自衛隊も敵基地攻撃能力を保持すべきではないか」という意見は、北朝鮮がミサイルを発射するたびにこれまで何回もあった。だが、専守防衛を逸脱するものだとして退けられるのが常だった。

実体論として、北朝鮮が持っている200~300発といわれる弾道ミサイルの攻撃に対して、わが国が準備しているミサイル防衛システムだけで国民の安全を守れないと危惧するのは当然だろう。

今回の自民党安全保障調査会の提言には、次の3点が示されている。

①弾道ミサイル防衛のための新規装備を速やかに予算措置を講じて導入すること。

②わが国独自の敵基地反撃能力を保有すること。

③EEZに飛来する弾道ミサイルへの対処について法的課題を検討すること。


いずれも至極当然のことだが、しかしこの期に及んでまだ言葉を選んで「攻撃」を「反撃」と言い換えたりしているのは、野党の反対を恐れ、政府の腰の重さを感じているからなのだろう。

今はそんな悠長な時ではない。いつ起きてもおかしくない明日の脅威に備えなければならない。今すぐ入手できる米軍の装備でとにかく体制を整える時である。

     (2017・4・6  松島 悠佐)



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