朱儒庵にて

絵画論を中心に、愛犬るな号(ゴールデンレトリーバー)との生活、薔薇の育成等

気の向くまま、思いつくままに芸術について勝手な考えを述べます

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 この作品も固まって咲いたバラを描いている。朱色で牡丹のような花だが、大輪ではなく可愛らしい花がいっぱい咲く。白やピンクよりも色が濃いからではなく、八重咲きやフリーゼット咲きだと透過光がほとんどない。それが今一面白くなく放置していたが、とりあえず二度目の彩色をした。


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 完成していなかったののに手を入れた。サムホールの作品はあまり加筆しないことにしている。最初の気分を出来るだけ活かす方が良いと思っている。6・8号だとぎりぎり難しいのでどちらとも決めない。そのままで良ければ一番良いのだが、なかなかそうもいかないことの方が多い。この絵は背景が気に入らなかったのだが、左右の扱いを変えることで見られる様になった。どんなに小さな作品でも、画面の四隅にまで神経が至っていないのは駄目だ。SMサイズの作品は、ちょうど一輪を実物大にすると上手く収まるのだが、めずらしく固まりにして描いた。

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 この作品も昨年スケッチしたものを改めて描き直したもの。小一時間に6、8、10号3点描いたが、いずれも絵の具が浅く作品にはほど遠かった。外光は強すぎると絵の地肌が気になって濃く黒くなり、弱く暗いと逆に薄く白っぽくなりがちだ。しかも雲や海岸の形はすぐに変化する。難しいものだ。


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 彩度を押さえて、爽やかさを描くことに重点をおいた。昨年描きかけていたものを完成させた。本当にマチルダは私の絵に欠かせない花だ。現実にはもう少し朱色味があるのだが、薄く柔らかい花びらが、光を通したり反射したりする。大輪とは言えないが大きめの中輪で、フリルのような優しい形も気に入っている。強力なトゲが多いが、何よりも丈夫で初夏から晩秋まで花付きがよい。題名には「薫る」としたが、実際にはほとんど香りは無い。しかしその姿は清々しく薫っているかのようなのだ。このサイトのタイトルに使っているアイスバーグはもう少しピンクかかっていて、微香だが丈夫で花付きが良い素敵なバラだ。他にも10数種類のバラを栽培しているが、この2種類ほどいつでも画材になるまでには花がつかない。



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 いよいよ1ヶ月あまりに小品展の開催が近づいた。今年は4月16日(日)~22日(金)、場所は同じく千葉市のアートサロンだ。都内と違い来場者が少ない。ほとんど自己満足の世界だが、ともかく良い絵を描いて発表することが大切だ。どんな小さな絵でも3万円以上に設定しているので、その何倍もの価値があると自分で思えるものにしておかなければならない。自分の作品に責任をもつということで、進歩もあるのだと思い込む以外にない。パンフレットの印刷に間に合わないが、あと数点は描けるだろう。


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 上は「雨後の山(信州)84.5×121.5 水彩 1964」、下は「青い空88.8×125.0 水彩 1971」
小堀進は水彩画の大家で日展、白日会、水彩連盟で指導的な人だった。水彩画は、油彩画に比べると空間描写においてやや浅くなりがちなのが欠点だが、それは主に重ね描きが困難なことに依る。ほとんど切り絵のような一発描きで決めなければならない。にもかかわらず大地の広がりや空の大きさが完璧に描き出されているところが独壇場だ。ヴァルールの正確さも驚きだ。だが、最近感じるのは、雲などの形の良さだ。
 誰かが「形の方が色よりも(表現する力が)強い」と言っていたが、形は、対象にせまる描写力によるのではなく、作り出された「良い形」であることのような気がしている。対象そのものでもよく、背景でもよい、それは彫刻でも同じことだ。色彩の分割が、良い形を伴ってなされれば、もうほとんど絵は出来た様なものだ。描けば描くほど駄目になる絵は、そのどちらか、又は両方が決まっていないからだ。デッサンとはそれを決めるための試行錯誤の過程であり、色彩を用いなくても、そこが意識されてなければ時間と画材の無駄になる。
 フォービズムが駄目だったのは、形をつかまなかったからではないか。ドンゲン(Kees Van Dongen; 1877年-1968年)は当時大変な人気作家で、梅原龍三郎もその影響を受けた絵を残しているほどだが、現在ではさして重要な画家とは思われていない。マティス、ルオー、ブラマンクはたぶん形の大切さに気づき方向を修正したのだと思える。



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 まだ六~七割の出来だが、何とかなりそうだ。本当は2~30号の方がよかったかもしれない。半逆光なので一輪一輪の花を書き出しにくい。それでうまくもいっているのだろうが、しっかりとは描ききれない不安もある。

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 昨年描いたものを加筆修正した。薄塗りの絵だが何度も重ね塗りをして、時間も随分かかった。別の一枚は駄目にした。
 これ以上描くと駄目になるかも知れないと薄々分かっていても、時には修正をせざるを得ない気になる。それで今一と思っても描くのを止めることが多いが、後で我慢できなくなる。

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 元々別々に描いてあったものを、少しずつ修正して左右一組にもなる様に調整した。当初セットにすることをまったく考えていなかったので少々無理がある。真ん中にもう一枚挿入できればよいのだが...それでも額縁に入れるてみると結構セットになった感じもする。

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 長年の友人の馬越氏(「森への想い」http://blog.livedoor.jp/haroshiro/)の多摩湖シリーズに影響されて描いてみた。極力説明的にならないようにしたために、形のないものになったが...パンジーは固有色を無視しては描けない気がするし、浮島(?)の木々を描きすぎると小さなものになりがちだ。雰囲気だけ描くのは本当ではない。作品作りは難しい。


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