□国連東ティモール統合ミッション(UNMIT)事務総長副特別代表

 □26日、東京都新宿区の落合斎場

 ■国際平和協力にささげた生涯

 訃報(ふほう)を知った誰もが絶句した。病気とはおよそ縁のない笑顔を絶やさない快男児。サファリ・ルックがよく似合う外交官だった。

 「彼ほど国連PKO(平和維持活動)を現場経験も含めて知っている日本人は少ない。もっともっと活躍してもらいたかった」と大島賢三元国連大使はじめ皆が急逝を惜しんだ。

 昭和52年に早稲田大学大学院を中退し外務省入り。その後は一貫して国際平和協力畑を歩いた。

 PKOの最初の現場は内戦を終えたカンボジア。先遣隊(UNAMIC)の政務官として平成3年12月に赴任。翌年、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)がスタートすると、明石康事務総長特別代表の右腕として1年半、和平プロセスにかかわった。

 「空港でラナリット、フンセン両首相から見送られた光景は忘れられない」と当時本紙に語っている。

 7年には国連PKO局に外務省から初めて出向し、アジア中東部でゴラン高原に派遣される自衛隊と国連の調整役も担った。

 最後の現場となった東ティモールには20年9月から。国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)官房長1年半の勤務に続いてだった。

 治安状況の厳しいアフガニスタンは行動の自由が制限されただけに、東ティモールでは仕事の合間に海に潜るのが楽しみだった。

 3月15日に東ティモールの自宅で倒れているのを発見された。60歳。肺塞栓(そくせん)。大好きな現場とはいえ、緊張の日々はストレスを知らぬ間にためていったのだろうか。

 通夜には鳩山由紀夫首相も訪れた。今後、日本が国際平和協力でますます必要とする本当に貴重な人材だった。(千野境子)

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