2009年02月

2009年02月28日

13日の金曜日3

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クリスタル・レイクで起きた殺人事件に
よって湖のキャンプは閉鎖された。
それから数十年。クリスタル・レイクに
遊びに来た5人の若者は、そこで顔を
布袋で隠した謎の男に襲われる。そして
彼らが消息を絶った6週間後に、新たな
若者のグループがクリスタル・レイクを
訪れる。謎の男は、そのグループにも
魔の手を伸ばそうとしていた。


スプラッター・ホラーの代表作『13日の金曜日』を、マイケル・ベイ
製作総指揮でリメイク。僕はこのシリーズは、ジェイソンが宇宙で
大暴れする『ジェイソンX』と、ジェイソンが『エルム街の悪夢』の
フレディと対決する『フレディVSジェイソン』しか観ていないんですが、
予備知識なしでもしっかり楽しめる内容になっていました。

物語は大きく二つに分かれていて、最初のエピソードがアバン
タイトルとして進行します。このアバンタイトルがえらく長くて、多分
30分くらいあるのではないでしょうか。でもこれはなかなか面白い
試みでしたね。前半と後半で登場人物がガラリと変わるのも新鮮
でした。

スプラッター描写はそこそこ。『SAW』シリーズに比べれば全然
ぬるいですが、これくらいが一番安心して観られます。しかし、
ホラー描写の方は今一つであんまり怖くない。ビックリさせる
タイプの演出ばかりで、ジワジワと来る恐怖はありませんでしたね。

気になったのはジェイソンの行動原理。なぜ次々と人を惨殺していく
のかが説明されません(冒頭の母親の遺言が理由かもしれない
けど)。馬鹿騒ぎしている若者達だけでなく、昔から住んでいるで
あろう地元民まで手にかけるのも不可解です。「ジェイソンという
キャラクターがそういう風なんだから仕方が無い」という事もある
でしょうが、せっかく一から作り直したんだから、その辺りの説明を
ちゃんと入れて欲しかったですね。

もう一つ気になった(嬉しかった?)のは、女性の裸体が異様に
多い事。
犠牲となる女性達は全員見事なスタイルの持ち主で、
その内の3人がその豊かな胸を惜しげもなく披露してくれます。
しかもそれらのお色気シーンがかなり強引。他人がそばにいる
にも関わらず、胸を露出して露骨に彼氏を誘惑したり、湖で水上
スキーをする時に何故かトップレスだったり。
きっとR−15はこっちで引っかかったんだな(笑)。



2009年02月27日

2代アニメ監督の最新作

『コードギアス 反逆のルルーシュ』などを手掛ける、僕の一番好きな
アニメーション監督・谷口悟朗の最新作が発表になりました。
といっても、発表されたのは一月前で、今まで僕が知らなかっただけ
なんですが。
そんな監督の最新作は、なんとあの『ジャングル大帝』!!
「フジテレビ開局50周年」「手塚治虫生誕80周年」記念アニメ
として製作され、7月にTV放映されるんだとか。シリーズなのか、
TVスペシャルなのかは解かりませんが、せっかくだから映画で
やって欲しかったな。

さらに『ジャイアント・ロボ』『機動武闘伝Gガンダム』を手掛けた
今川泰宏監督の最新作『真マジンガー 衝撃!Z編』も発表
されました。こちらは『マジンガーZ』の最新作。熱いロボットアニメ
を撮らせたら右に出る者のないその手腕に期待します。


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今週公開の観たい映画たち。

『オーストラリア』
『カフーを待ちわびて』
『ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』
『罪とか罰とか』

しかし何故今更『ストリートファイター』の映画化なんだろう?
今なお人気があるのは知っているけど、格闘ゲーム全盛期だった
15年前に比べれば、明らかに人気は下降気味だろうし。新たな
ブームでも起こっているのかな?

そういえばヴァン・ダムが主演した『ストリートファイター』もあった
なぁ。日本でもアニメで『ストリートファイター MOVIE』が
あったけど、チュンリーのシャワーシーンしか覚えてないなぁ(笑)。



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2009年02月26日

ムーラン・ルージュ4

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作家を目指してパリにやってきた
青年クリスチャンは、一風変わった
劇団と出会い、そこの作家として
招かれる。クリスチャンの劇を売り
込もうと、劇団はナイトクラブ
『ムーラン・ルージュ』に向かう。
そこでクリスチャンは、高級娼婦
サティーンと出会い、二人は
運命的な恋に落ちる。


『オーストラリア』の公開が控えるバズ・ラーマンが手掛けた
ミュージカル映画。この映画は2001年に公開されたんですが、
そこから『オーストラリア』まで実に7年も空いています。今まで
何してたんだろう?

サティーンが死ぬという悲劇的な結末が、冒頭でいきなり明かされ
ます。そこから重い悲恋劇を想像してしまいますが、そこから続く
前半のストーリーは実にコミカル。愛の物語を描こうとする
クリスチャンですが、金もなければ経験もコネもない。なにより愛を
描きたくても恋愛経験がない。そんな、ないない尽くしのクリスチャン
ですが、歌と踊りを駆使してチャンスを次々ものにしていきます
(最初のチャンスだけは頭の上から降ってきますが)。劇団の面々を
即興の歌で虜にし、曲者の伯爵も楽しい歌で丸め込み、ヒロインの
サティーンも愛の歌で見事に口説き落とします。明るく軽快な歌
ばかりなので、観ていてとても楽しいですね。
後半からは雰囲気がガラリと変わって、クリスチャンとサティーンの
悲恋が強調されます。何があってもサティーンを放れないと誓う二人
ですが、劇を成功させるには、サティーンがスポンサーである伯爵と
結ばれなければなりません。深く愛し合っているのに、引き裂かれて
しまう二人。しかし女の決断が、相手の身を案じての事だと知らない
男は、愛と憤りに挟まれて―――
という展開が何気に大好きな僕は、
まさにこうなるクライマックスを興奮しながら観てました。

見せ場のミュージカルシーンも凝っています。ミュージカルシーンは
歌と踊りを強調するために、舞台劇のように見せるのが普通だと
思いますが、本作は目まぐるしくカットが変わって視覚的にもかなり
激しい動きをします。ちょっと目が疲れますが、他の映画では
味わえない感覚がありますね。



2009年02月25日

フェイクシティ ある男のルール3

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ロス市警の警部・ラドローは、上司や
同僚から一目置かれる優秀な警部。
しかし彼には、犯人逮捕のためには
手段を選ばない非道な一面があった。
そんな彼の元相棒ワシントンが、彼を
内部調査部に密告したという情報が
入る。ラドローはワシントンに報復を
行おうとするが、そこに謎の二人組が
現れ、ワシントンが射殺されてしまう。


キアヌ・リーヴス主演の刑事ドラマ。そのキアヌが演じるのは、
職務に忠実でありながらも、犯罪者に制裁をくわえるためには
手段を選ばないアンチヒーロー的な警官です。
そんな主人公ラドローが、巻き込まれた元相棒の射殺事件を追うと
いうのが主なストーリー。しかし、対立していた元相棒のために
ラドローが懸命に捜査をする理由がちょっと弱い気がしました。
それと平気で不正を働くラドローのキャラクターを十分に活かせて
いなかったのも残念でしたね。真面目な性格の新しい相棒・
ディスコの出番をもっと増やして、対比を強調したらよかったと
思います。

アクション場面が少ないのも残念。派手な映画ではないので、それを
メインにする必要はないんですが、多人数の銃撃戦やカーチェイス
くらいは用意しておいて欲しかったですね。

事件の黒幕は終盤に明かされ、その陰謀の大きさに驚かされます。
しかし、黒幕に関してちょっと違和感もありました。
(ネタバレ反転)[同僚みんなが悪事を働いてたのに、長年
一緒にいたラドローがなぜそれに気付かないのか。そして
ボスはなぜラドローを勧誘しなかったのか。自分の保身の
ために証拠をでっち上げるラドローなら、比較的簡単に説得
できたと思うんですが。
]

この映画の原題は『STREET KINGS』。これはある登場人物を
指しているんですが、邦題は主人公を取り巻く嘘を強調しています。
そっちはいいんですが、『ある男のルール』という部分は余計
でした。「自らのルールに従う男」というイメージを持たせて、
非道なキャラクター性を隠そうとしたんでしょうが、自分のルールを
持っているような誠実な男にはまるで見えませんでしたね。



2009年02月24日

機動戦士ガンダムUC 黒いユニコーン5

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ダカールの街を防衛したバナージと
ユニコーンは、直後に現れた黒い
ユニコーン・バンシィに圧倒され、
連邦軍とビスト財団にに拘束されて
しまう。捕虜となったバナージの
前に現れたバンシィのパイロット。
その正体は、ビスト財団によって
再強化を受け、変わり果てた
マリーダだった。


福井晴敏が手がける宇宙世紀ガンダム第7巻。僕は一つの小説を
だいたい一月くらいかけてゆっくり読むんですが、今回は2週間も
かかりませんでした。それくらい今回の話は面白い。今までの中で
一番
だと思います。

今回はとにかくボリュームがある上に見所が満載です。いつもは
終盤に戦闘場面が出てくるんですが、今回は中盤から最後まで
ずっと戦いっぱなし。
その内容は、トリントン基地戦とガルダ戦の
二つに大きく分かれています。
トリントン基地での戦いは、同基地が序盤の舞台となる『0083 
スターダストメモリー』の雰囲気を漂わせていますね。舞台が同じ
というだけでなく、旧ジオンの残党軍が戦闘を仕掛けてくる辺りも
『0083』の印象を感じさせます。ここで登場するカークス少佐が
とにかく格好良いですね。大出力のビームスナイパーライフルを
携行しているとはいえ、なんと旧ザクでラー・カイラムと渡り合う
という奮戦ぶりを見せてくれます。もっと活躍して欲しかったなぁ。
ガルダ戦では、怒涛の空中戦とユニコーン同士の対決が展開。
アッシマーの後継機・アンクシャの活躍があまりなかったのが残念
ですが(好きなデザインなのになぁ)、総合的には実に濃い内容に
なっていました。ユニコーン同士の戦闘は、ちょっとばかり無茶が
過ぎる気もしますが、アクシズを押し戻したサイコフレームの力を
考えれば、あれくらいは起きても不思議は無いかな?あ、でも
覚醒したユニコーンが月光蝶もどきを出した時の現象が、
ダブルオーのトランザムとかぶっていたのは気になりましたね。

ようやく一本筋が通ってきたバナージ、迷った末に自分の道を
見出したオードリー、今回も大活躍のジンネマン、意外な形で
キャラが立ってきたアルベルトなど、キャラクターも実に魅力的に
描かれていましたが、お気に入りだったリディ少尉だけは一気に
落ちぶれてしまいました。
どうもデルタプラスに乗り換えた辺りから
調子がおかしくなっているような。リゼルに乗ってた頃の方が
よかったな(デザイン的にもリゼルの方が好き)。いや、彼の変調が
『箱』のせいだっていう事は解かってるんですけどね。



2009年02月23日

第81回アカデミー賞発表!!

ヒース・レジャー、

アカデミー助演男優賞獲得!!

おめでとう!!ありがとう!!あんたは2008年最高の役者
だったよ!!!


あ、『おくりびと』も外国語映画賞受賞おめでとう。

 

とまぁ、映画ファンはヒースの快挙に狂喜し、日本のマスコミは
『おくりびと』に殺到する構図になった今回のアカデミー賞。
作品賞を含む8部門を独占したのは、大本命といわれていた
『スラムドッグ$ミリオネア』でした。
以下、主要部門の受賞を
並べます。

作品賞 『スラムドッグ$ミリオネア』
監督賞 ダニー・ボイル(『スラムドッグ$ミリオネア』)
主演男優賞 ショーン・ペン(『ミルク』)
主演女優賞 ケイト・ウィンスレット(『愛を読むひと』)
助演男優賞 ヒース・レジャー(『ダークナイト』)
助演女優賞 ペネロペ・クルス(『それでも恋するバルセロナ』)

最多ノミネートだった『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は、
美術賞関連を3つ獲得するに留まりました。当ブログの去年癸浦酩
『WALL・E ウォーリー』も長編アニメ賞を受賞したものの、
その他のノミネート部門の受賞はならずで残念。
一番以外だったのが主演男優賞のショーン・ペンですね。ミッキー・
ロークが確実視されていたのに(個人的にはブラピに取って
欲しかった)。


さーて、今夜は今から『ダークナイト』でも観ようかな。ヒースの姿を心に
焼き付けよう。



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2009年02月21日

三国志2

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三つの国が入り乱れる戦乱の中国。
劉備軍に参加していた平民の青年・
趙子龍は、劉備の幼い息子を救出した
ことで英雄として賞賛される。
その後も数々の戦に勝利し、将軍に
まで上り詰めた子龍は、尊敬の念を
込めて趙雲と呼ばれるようになった。
そして二十年後。天下統一を果たす
べく、趙雲は最後の戦に出る。


『三国志演義』に登場する武将・趙雲を主人公にした歴史ドラマ。
趙雲を演じるのは、『インファナル・アフェア』のアンディ・ラウ。
ライバル(?)のトニー・レオンも、同じ三国志を題材にした
『レッドクリフ』で主演を務めていますね。

『レッドクリフ』と比べちゃいけないのは解かってますが、やっぱり
『レッドクリフ』よりだいぶ質が落ちますね。
『レッドクリフ』は
赤壁の戦い一つを二部作で描くスケールの大きさなのに、本作は
足掛け二十年以上の物語を1時間50分でこじんまりとまとめて
いて、ボリュームが圧倒的に足りません。
さらに、最初の30分
ほどで趙雲の若かりし日々を描き、そこから一気に二十年後に
話が飛ぶという構成になっているんですが、おかげで劉備、関羽、
張飛、曹操などの人気武将の出番がほとんどありません。というか
正直、劉備達が出てくる若い頃の話はなくてもよかったような。
老兵となった趙雲の最後の戦いだけを描く内容にすれば、2時間で
十分満足できたと思うんですが。

アクションも不満でしたね。カット割が多すぎて何が起きているのか
全然解からないし、合戦シーンはアップばかりでスケールが感じ
られない。大規模な戦いのはずなのに、壮大さが伝わってこないん
ですよね。予算の都合で派手なシーンの撮影が出来なかったん
でしょうか?敵味方の区別が付かないのも問題です。

本当に、老いた趙雲の話に集中してくれればかなり化けたと
思うんだけどなぁ。その部分の話自体は面白いし、敵役となる曹操の
孫娘(演じているのはマギー・Q)も魅力的だったし。



2009年02月20日

新生エヴァ第2段、公開日決定

先週辺りから猛威を振るっている花粉。今年も遂に来ましたね。
今年の飛散量は滅茶苦茶多くはないそうですが、それでも脅威には
違いない。花粉症の症状が出始めると、映画を観に行く気力も
萎えるんですよね。

ああ、早くこの地獄のようなシーズンが終わりますように。


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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』の公開日が6月27日に決定。
そして前作『序』のブルーレイの発売も決定しました。以外に
早かったなぁ。しかも『序』ブルーレイは、『1.11』としてさらなる
バージョンアップがなされているとか。ホント、商売が上手ですよね。

『破』の物語はTVからかなりアレンジされているらしく、
アニメーションもほとんど完全新作なんだとか。待たされた分、
クオリティの高いものを期待してます。


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今週公開の観たい映画たち。

『チェンジリング』
『7つの贈り物』

以上。少ないなぁ。この機会に、見逃していた分を消化しようかな。



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2009年02月19日

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃5

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アメリカの原潜が事故を起こし沈没。
防衛海軍は救出に向かうが、そこで
巨大な影を目撃する。防衛軍は、その
影はゴジラではないかと警戒する。
一方、日本の各地では奇怪な現象が
起こっていた。マイナーBSテレビの
リポーター・由里は、それが古代に
封印された護国聖獣の仕業であると
推察し、取材を始める。


シリーズ25作目にして、ゴジラ映画の最高傑作。
僕の心の十選のひとつでもあります。
監督は『平成ガメラ3部作』『デスノート』の金子修介。ゴジラと
ガメラ、両方を監督した唯一の人で、ちゃっかり『ウルトラマン』も
監督していたりします。

ゴジラというキャラクターは「原爆の象徴」という側面を持っています。
放射能を撒き散らし、街を破壊していくその姿は、正に「歩く原爆」と
言っていいでしょう。今回のゴジラはそこからさらに突っ込んで、
「太平洋戦争で犠牲になった人達の怨念の集合体」という設定に
なっています。霊的な設定が加わったことで、ゴジラの無敵ぶりに
説得力を持たせようとしたんでしょうが、この辺りは結構批判の的に
なっていますね。
でも個人的にはそんな事はどうでもいい。「ゴジラは無敵」という
部分を強調してくれただけで僕は大満足。
そう、この映画で一番
強調されているのは、怪獣王ゴジラの強さと凶悪さです。

今回のゴジラのデザインは、ミレニアムシリーズの若干可愛さを
感じるスマート体型から一転、どっしりとした重い形態に変更されて
います。一番印象的なのは目で、感情を一切感じない不気味な
白目になっています。この目のおかげで、ゴジラの凶悪さがより
引き立っていますね。
前作まで赤かった熱線も、今回から青に戻りました。しかも本作は
熱線の演出が素晴しい。これまではただ垂れ流すだけに見えた
熱線に、「溜め」と「衝撃」が加わり、一撃必殺の破壊光線である
事が視覚的に伝わるようになりました。

ゴジラの凶悪さは、怪獣バトルからも垣間見る事が出来ます。第1
ラウンドは、タイトルから外された悲しい怪獣バラゴンとの一騎打ち。
ゴジラの凶悪さを徹底的に描くために、二周りも体格が違うバラゴン
をゴジラが徹底的に痛めつけます。バラゴンが顔面を踏みつけ
られた時なんか、今観ても「うわっ」と言ってしまうくらい凶悪さが
滲み出ています。
第2ラウンドは、モスラ、キングギドラとの対決。ここではゴジラの
無敵っぷりが強調されています。今まで勝った事の無いモスラと、
昭和時代はいつも他の怪獣と組んで相手をしていたキングギドラ。
この2体に加えて、防衛軍まで敵に回し、それでも圧倒してしまう
ゴジラの強さ。イージス艦を破壊した直後、燃える横浜をバックに
雄たけびをあげるゴジラのカットは本当に最高です。

もちろん最後には悪役たるゴジラは敗北してしまうんですが、そこに
人間がちゃんと貢献しているのが良いですね。いつもの自衛隊なら、
怪獣同士の対決の前の前座に過ぎないんですが、物語の主役は
やはり人間ですから、最後に人間の手で決着をつけるのは正しい
形でしょう。
でも、映画の主役はゴジラですけどね。



2009年02月18日

チェ 39歳別れの手紙3

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1965年。チェ・ゲバラはキューバの
地から突然姿を消した。盟友カストロは
キューバ共産党中央委員会で、チェが
カストロにあてた別れの手紙を公表
する。そこには、新たな革命に向かう
チェの想いが綴られていた。
それから1年後。チェはボリビアの地で、
圧政を強いる独裁政権と戦うゲリラを
指揮していた。


革命家チェ・ゲバラの半生を描いた二部作。後編となる『39歳
別れの手紙』では、彼が処刑されるまでの最後の一年間が描かれて
います。

前編『28歳の革命』は、チェの旅の始まりとキューバ革命が描かれ、
革命が成就したところで幕が下りました。そして今回は新たな
革命と、彼の旅の終わりが描かれます。
今回の旅は苦難に満ちており、チェはその人望でゲリラをまとめては
いるものの、組織自体は終始疲弊して苦戦を強いられ続けます。
ゲリラどころか、チェが活躍する場面すらほとんど描かれません。
次々と作戦を成功させ、ゲリラを勝利に導いた前編とは全く対照の
物語が進行します。

演出面は、前編同様実に淡々としていますが、後半の渓谷での
戦いは見応えがありましたね。ローラー作戦を展開する政府軍を
ぐるりと一望するカットは見事でした。
終盤の処刑の場面は実にあっさりしていて、逆に印象に残ります。
チェが観た最後の光景もえらく生々しかったです。

前後編を観賞して僕が感じたのは、チェ・ゲバラという人物の実像
です。革命の英雄として讃えられるチェ・ゲバラですが、劇中で彼が
英雄的な行動を取る事は一度もありません。ただ一途に理想を追い
求め、自らの信念に忠実だった一人の男に過ぎません。
そんな彼が英雄として祭り上げられた後、人々の前から姿を消した
のは、自分がそんな高尚な人間ではない事を示したかったからなの
かもしれません。
それでも、彼が素晴しい人物だったことは十分に伝わってきます。
革命の英雄としてではなく、最後まで理想に殉じた誠実な男として
尊敬に値する人物だと感じました。



2009年02月16日

レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで4

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1950年代のアメリカ。夢を諦め、
家族を養うためにつまらない仕事を
こなすフランクと、女優を目指した
ものの、地元の劇団員に甘んじて
いる妻のエイプリル。2人の関係は
ギクシャクしていたが、エイプリル
がパリへの移住を提案したことで
関係は改善していく。しかしそれは
家族崩壊への序章に過ぎなかった。


レオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットが『タイタニック』以来
の共演を果たした話題作。あまり期待せずに観に行ったんですが、
これはなかなかに凄い映画でした。

フランクとエイプリルは互いを深く愛しています。
フランクはエイプリルと子供達を養うために好きでもない仕事を続け、
エイプリルはそんな夫に自由を与えるために自分が働くと決意
します。お互いがお互いを強く想っているのに、二人は常に衝突して
お互いを傷付け合う。愛し合っているのに想いが通じ合わない
悲しさが、映画全編に漂っています。

この二人は特別な夫婦ではなく、どこにでもいる普通の夫婦です。
二人を取り巻く環境も、周りの人々もみんなありきたりなもの。
映画で描かれる事態は、きっとどんな家庭でも少なからず
起こりうる事なのでしょう。
そんな中、一人だけ異質な人物が混じっています。精神病患者の
ジョン・ギビングス。彼が物語を描き回します。他の人が言えない
本音をズバズバと言い放ち、フランクとエイプリルを追い詰める
(彼の幸せな事の発言は強烈過ぎ)。そしてその後、タガが外れた
かのように互いを罵り合う二人。あまりの悲しさと、レオとケイトの
迫真の演技に、僕は画面に釘付けになってしまいました。

最後のエイプリルの行動は、愛と憎しみ、どちらによるもの
なのでしょう?僕は愛するが故の、フランクに自由を与えたいと
いう想いからの行動だと解釈したけど(本気かどうかは別にして、
ああして欲しいとフランクは告白した訳だし)、そうだとしたらあまりに
悲しい結末。
そして、ラストシーンで流れる夫婦円満の秘訣。あれが幸せな夫婦
だとは思いたくないけど・・・



2009年02月15日

空の境界 第六章 忘却録音3

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黒桐幹也の妹・鮮花が通う学園で
妖精を見たという騒ぎが起こる。
事件の調査と解決のために、橙子は
式を学園に潜入させる。鮮花と
式は、妖精を見た後に自殺した
という女子生徒・橘を調べようと
するが、クラスメイト全員が、
彼女が自殺した時の事を覚えて
いないと証言した。


奈須きのこの新伝綺ファンタジー小説の映画化。全七章からなる
壮大な物語を、七本の中篇映画で描く意欲的なプロジェクト。
第六章となる今回は作風が大きく変わり、今までのダークな
雰囲気がかなり抑えられています。

今回の主人公は黒桐幹也の妹・鮮花。冒頭から「私はお兄ちゃん
を異性として愛しています!」
と元気よく発言。
本編前に流れる
マナーCMでも「火気厳禁。燃やさずに萌えましょう」と出てきて、
今回はそっち方面に力を入れていることが伺えます。尺が1時間
に戻り、作画のクオリティも高かったので、萌えが目当ての人は
大満足だったでしょう。たぶん。

物語の方は相変わらず複雑で、原作未読の僕には理解できなかった
部分が多々ありました。中でも一番解からなかったのが、学園の
教師・玄霧。彼と式の対決はどうなったのか。彼の目的は果たされた
のか。その辺りが全く解からないまま話が終わってしまいます。
第七章で説明があるのでしょうか?

僕の願いが届いたのか、今回はグロ描写はほとんどありません
でした。エンドロール後に派手なのが一発ありましたが、それ以外
は血の一滴も流れません。いつもこれくらいだったらいいのに。

結構消化不良な印象でしたが、それらが次の章でしっかり説明
されることに期待します。
次はいよいよ最終章。はてさてどんな結末を迎えるやら。



2009年02月14日

ディファイアンス3

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1941年のドイツ。ユダヤ人狩りが
激化する中、両親を殺されたビエルスキ
兄弟は森へと逃げ延びていた。そこで
同じように逃げてきたユダヤ人達と遭遇
した兄弟は、彼らと団結して森に隠れ
住む決意をする。長男のトゥヴィアが
リーダーとなって一団をまとめるが、
血気盛んな次男のズシュは兄に反発し
ソ連軍に志願してしまう。


『007 慰めの報酬』のダニエル・クレイヴ主演の戦争ドラマ。
ビエルスキ兄弟は実在の人物達で、実際に1200人ものユダヤ人の
命を救ったんだそうです。ユダヤ人を救った物語という事で、
『シンドラーのリスト』に似た物語になってますね。

ユダヤ人達の過酷な逃亡生活はよく描かれていると思います。森に
小さな村を作り、ドイツ軍の手が伸びればそこから移動してまた
新たな村を作る。食糧確保のために盗賊まがいの行為を繰り返し、
厳しい冬の寒さに震えながら生きていく。『シンドラーのリスト』の
ような直接的な描写は少ないですが、ユダヤ人の苦しみは十分に
伝わってきましたね。

主人公トゥヴィアの行動理念が少々解かり辛かったですね。両親の
仇をあっさり討っておいて、弟が妻の復讐に向かおうとすると、
「死んだ人間は帰ってこない」と彼を止めたり、仲間が大事だと
言っておきながらも命令違反した相手には非常に徹したりします。
冷徹な性格であることは解かるんですが、もう少し人間臭さを残した
方が、観客も感情移入し易くて良かったと思います。

この映画、上映時間は137分なんですが、個人的にはもう20分
ばかり追加して欲しいですね。この壮大な話を十分に語るには少し
描写が足りなかったように思います。ズシュの家族への想いをもっと
明確に出したほ方が良いし、ゲットーからの脱出も尺が短過ぎです。
女性達の描写ももっと増やして欲しかったですね。知らない内に
良い感じになってるカップルが多数いました。
DVD化の際には、ディレクターズ・カット版を出して欲しいですね。



2009年02月13日

『電王』新作発表!! でも・・・

僕は『仮面ライダー電王』が好きです。そりゃあもう大好きです。
TVシリーズが終了した後に『キバ』とのコラベレーション企画
『クライマックス刑事』が公開された時は凄く嬉しかったし、完結編
として『さらば電王』が製作された時は狂喜しました。

そして今回、新たな映画の製作が発表されました。その名も
『超・仮面ライダー電王&ディケイド』!!

・・・・・正直、あんまり嬉しくないんですよね。

前作で完結したんじゃないの?しかも『さらば電王』は去年の10月
に公開したばかりで、DVDすら出ていない。こんな急ピッチで製作
して大丈夫なの?
僕が危惧している最大のポイントは、このスパンの短さ。今や
売れっ子になり、ドラマどころかバラエティにも頻繁に顔を出すように
なった良太郎こと佐藤健クン。彼のスケジュールは空いて
いるのか?今回は良太郎が子供になるらしいけど、つまり健クン
抜きでやるということか?侑斗役の中村優一は大丈夫なのか?

製作サイドが「モモタロス達イマジンを出しときゃ問題ないだろ」
なんて思ってるんだったら許せない。『電王』の魅力は決してイマジン
漫才だけではない!

新作が出るのは嬉しいけど、良い物を作ろうと思うならベストの布陣が
揃うまで待つべきだと思います。


良太郎の孫・幸太郎はちゃんと出るようなので、いっそ彼を主人公
にした新シリーズにして欲しい。


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今週公開の観たい映画たち。

『フェイクシティ ある男のルール』
『三国志』
『少年メリケンサック』
『13日の金曜日』
『空の境界 第六章・忘却録音』
『ディファイアンス』

『空の境界』は遂に第六章まで来たか。過度の暴力描写はもう
ウンザリなので、今回はもう少し緩い演出を期待します。



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2009年02月12日

マンマ・ミーア!2

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結婚を明日に控えるソフィの夢は、
ヴァージン・ロードをまだ観ぬ父親と
歩く事。そこでソフィは母親の日記
から、自分の父親かもしれない3人の
男性を見つけ出し、彼らを結婚式に
招待する。何も知らない母親のドナは、
かつての恋人が3人揃って現れた
ことでパニックを起こす。果たして
結婚式は無事に行われるのか。


大ヒットした同名ミュージカルの映画化。地元名古屋では、劇団四季
による舞台版も絶賛上演中です。

ソフィの父親探しがストーリーの中心と思いきや、ドナの青春の
カムバックも大きなウェイトを占めています。むしろこちらの方が
主題なのかも。多くのミュージカルシーンがドナの心情を歌って
いました。
このストーリーは悪くないと思うし、ミュージカルシーンも楽しいとは
思いますが、全体的にどうにも乗れませんでした。
原因はいろいろあるでしょうが、予告で言っていた「最高にハッピーな
物語」というのが想像してたのと違っていたのが問題でしたね。
クライマックスの展開がとにかく強引で、収拾がつかなくなった感が
あります。父親候補3人の扱いもかなり乱暴で、一人なんか変な
方向に目覚めてハッピーってことになってるし。
ドナの取り巻き2人や、花婿のスカイのキャラクターも中途半端に
感じましたね。

でも、それらの不満点は些細なことかもしれませんね。
一番キツかったのは、中年のオバサン3人が歳甲斐も無く派手な
衣装でハシャギまくっている
ことでしょう。本編中はおろか、エンド
ロールまで彼女達の独壇場で、かなりイタイです。
ソフィのミュージカルシーンは、可愛さと色っぽさと滲み出ていて
最高だったんですけどねぇ。

それとピアース・ブロスナンの歌の下手さは致命的。彼は
明らかにキャスティングミスですね。



e5125aspaceodyssey at 23:47|PermalinkComments(7)映画のレビュー・ま行 

2009年02月10日

機動戦士ガンダムUC 重力の井戸の底で5

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ラプラスの史跡での戦いの末に
地球に落下したバナージは、
ユニコーンガンダム共々、ジンネマン
が指揮する艦・ガランシェールに身を
寄せていた。ラプラス・プログラムは
新たな座標として連邦政府の首都
ダカールを指していたが、ガラン
シェールは砂漠に埋もれて身動きが
取れない状態だった。


福井晴敏が手がける宇宙世紀ガンダム第6巻は、いよいよ舞台が
地上に移ります。しかも戦場は連邦の首都ダカール。これはかなり
燃えるシチュエーションですね。

これまでは出番がありながらも、あまり前面に出てこなかった感の
あるジンネマンが今回の主役。序盤以降はフロンタルに完全に
見せ場を取られていましたが、今回はバナージとの絡みも沢山
ある上に、彼を導く重要なポジションを担っています。僕はオッサン
キャラが大好きなので、オッサンの貫禄が際立つ今回のエピソード
は大満足でしたね。
二人の関係が、いわゆる疑似親子の関係だったのが良かったです。
育ての父親がいないバナージが、ジンネマンに父親の背中を感じ、
ジンネマンとの砂漠横断で一回り成長します。その後の意見の衝突
から殴り合いが始まり、そしてジンネマンから巣立っていくバナージ。
この1巻で二人の関係がここまで進展するのは意外でしたが、
おかげで大満足のボリュームになってました。

バトルの方は、初のモビルアーマー戦が展開。ダカールの街を蹂躙
する巨大MAシャンブロ。このシーンは是非アニメで観てみたい
ですね。NT−Dシステムを制御するバナージ、ユニコーンとデルタ・
プラスの共闘など、王道ではありますが、とにかく燃えるバトルが
展開します。
バトル面に関しては今までで一番面白かったですね。

ドラマパート、バトルパート共に大満足でした。さらにラストに
怒涛の展開が待っていて、嫌でも続きが気になる結末です。
クライマックスに向けて、このまま加速していって欲しいですね。



2009年02月09日

遊星からの物体X4

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アメリカの南極基地に現れた一匹の
犬とそれを追いかけてきたノルウェー
調査隊のヘリ。ノルウェーの隊員は、
犬とアメリカ隊に襲い掛かり、逆に射殺
されてしまう。アメリカ隊はノルウェー
基地に調査に向かうが、ノルウェーの
調査隊は全滅し、基地内には氷から
何かを掘り出した跡と、謎の生物の
死骸が残されていた。


SF映画の古典『遊星よりの物体X』を、ホラーの巨匠ジョン・
カーペンターがリメイクした作品。30年近く前の映画ですが、
グロテスクな造形と緊迫感のあるストーリーは、今も根強い人気が
あります。

低予算の侵略SFでよく使われるのが人間になりすますエイリアン
という設定です。本作のエイリアンも、他生物を取り込んだ後でその
生物に擬態するという面倒な工程を踏みはするものの、最終的
には人間ソックリの姿形になります。基地内の誰がエイリアン
なのか、というのが物語の見所です。
特に好きな場面が、血液から誰がエイリアンであるかを探るシーン。
勢いよく暴れる血液にはビックリしました。

そして、エイリアンがその姿をさらす場面が、本作最大の見所。
血液に至るまでの身体の部位一つ一つが独自の生命力を持つこの
エイリアン。その姿は、一度ミンチにした肉片を再び繋ぎ合わせた
かのような非常にグロテスクなデザイン。内臓をかき集めた感じとも
言えます。他のクリーチャーとは明らかに異なる異質なデザインで、
異様でありながらも、造形的にとても完成しています。
首から昆虫の脚が生えてくるシーンなどは、本気で気持ち悪いです。

この映画、現在新作が準備中なんだそうです。全滅したノルウェー
隊を描いた前日譚になるんだとか。早く公開して欲しいですね。



2009年02月08日

ベンジャミン・バトン 数奇な人生4

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1918年。ニューオーリンズの老人
ホームに、一人の赤ん坊が捨てられて
いた。その子は、生まれたばかりにも
関わらず、80歳の老人の身体を
していた。ベンジャミンと名付け
られた彼は、数年の命と言われ
ながらもすくすくと成長していった。
さらに彼は、歳を重ねるごとに
次第に若返っていくのだった。


今年のアカデミー賞で作品賞を含む最多の13部門にノミネート
されている作品。
監督のデヴィット・フィンチャーと主演のブラッド
・ピットは、『セブン』『ファイト・クラブ』に続く3度目のタッグに
なります。

80歳で生まれ、次第に若返っていく主人公ベンジャミンは、ブラッド
・ピット自らが特殊メイクで演じるパターンと、別の役者の演技に
CGで顔を合成したパターンで表現されています。CGは全く
違和感がなくて驚くし、老け顔の特殊メイクも実に見事です。

物語の中にはいろんなメッセージが込められていましたが、僕が強く
感じたのはベンジャミンの孤独でした。
運命の女性デイジーとはお互いに深い愛情で結ばれてはいますが、
彼女が若くて美しい時にベンジャミンは白髪の老人。デイジーが
バレエダンサーとして成功をおさめ人間として成熟した時でも、
まだしわの目立つ中年男性。彼女が40代になって初めて、二人は
理想的な関係になり、幸せな時間が訪れるのですが、ここからが
二人の最も過酷な時間の始まりでした。共に老いていくことの
出来ない苦しさ
が見事に表現されていましたね。

この映画は、脚本を手掛けたエリック・ロスの代表作『フォレスト・
ガンプ 一期一会』
と共通点が多くあります。回想形式で進む
ストーリー、主人公の半生(生涯)を描く物語、運命の女性の存在
などですね。しかし、映画のトーンは明確に違っていて、特に後半は
それが顕著です。『フォレスト・ガンプ』は希望を送り出す場面で幕を
閉じましたが、本作は嵐の訪れと共に映画が終わります。
先の見えない現代社会の不安を暗示しているようでした。



2009年02月07日

シャッフル3

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夫のジムと二人の娘と暮らすリンダの
元に、出張中のジムが事故死した
という知らせが入る。悲しみに暮れる
リンダだったが、次の日目覚めると、
ジムは普段通り家にいた。だが、
その次に日にはジムの葬式が
行われていた。リンダは、1週間が
ランダムに訪れていることに気付く。


サンドラ・ブロック主演のサスペンス。全米で大ヒットした
そうなんですが、アメリカ公開から2年近く経っての公開です。

入れ替わった一週間というのは、軽めのタイムトラベルと考える事が
出来ますね。前半では主に、過去や未来に飛ばされる主人公
リンダの困惑が描かれます。そして後半には、この現象を理解した
リンダが謎解きを行います。リンダがシャッフルに気付くのは4日目
の終わりなんですが、気付くのがちょっと遅いように感じました。
この映画のウリなので、観客は予備知識として入れ替わりの事実を
知っているはず(予告でも普通に流れるし)。一週間がシャッフル
されたという事実は、「今日は何曜日か」という情報を得れば自然と
気がつくはずで、4日間も曜日の情報を得ずに暮らしているという
のは違和感がありました。

物語自体は悪くないんですが、「一週間が入れ替わる」という
アイデアだけで突っ走っている感が強いです。
伏線もちゃんと
張られてはいるんですが、どれも意外性があるわけでもなく、
普通に「ああ、なるほど」と思う程度。ラストも予想通りのオチ
だったし。
ちなみに、一週間が入れ替わった明確な理由は明かされません。
神の導きみたいなことを言ってましたが、それなら入れ替わりに
もっと明確な意味を持たせて欲しかったですね。

映画を観ていて気になった点が一つ。娘が火曜日に大怪我をした
はずなのに、木曜日(ひょっとしたら水曜日も)には傷がない。
これは明らかなミスでしょう。娘の事件は金曜日に起きるべき
だったのでは?



2009年02月06日

別れ

先日、苦楽を共にした相棒が逝きました。思えば一緒にいろんな
ところに行きました。遊びに行くにも、仕事に行くにもずっと一緒
でした。2年間本当にありがとう。ゆっくり休んでくれ。

俺の自転車。

というわけで、酷使し過ぎてご臨終してしまった相棒に代わる
自転車を買ってきました(金がないのに痛い出費だ)。で、前の
自転車を有料で回収してもらったんですが、相棒の後輪はパンク、
ハンドルグリップはゴムが劣化しまくり、チェーンもユルユル、
ブレーキも磨り減って、タイヤの針金は前後合わせて10本以上
折れて歪みまくりの状態。

自転車屋の人も苦笑いしてました。

ほんと、長い間ご苦労様、相棒。


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今週公開の観たい映画たち。

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
『ザ・クリーナー 消された殺人』
『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』
『ヘブンズ・ドア』

『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』。マキノ雅彦監督の作品は
これが初観賞になりそう。
世界的な異常気象に適応するために、真価の末に飛行能力を
身に付けたペンギンたちの物語です
(嘘)。

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』は傑作の予感。早く観たい。



e5125aspaceodyssey at 21:11|PermalinkComments(4)TrackBack(0)雑記 

2009年02月05日

感染列島3

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東京都内の養鶏場で鳥インフルエンザ
が発生。それと同時期に、いずみ野
市立病院に搬送された患者が原因
不明の症状で急死する。病院は新型の
インフルエンザだと判断し、院内感染
を防ごうとするが、病気は日本各地に
広がっていた。市立病院の救命医・
松岡は、これがインフルエンザとは
違う未知のウィルスだと予測する。


日本を舞台にしたウィルスパニック映画。日本では珍しい題材
ですね。チラシには「『アウトブレイク』『28日後』『アイ・アム・
レジェンド』とは違い、感染爆発の過程そのものを描いている」
みたいな事が書かれてましたが、『アウトブレイク』は感染爆発を
しっかり描いていたぞ。
ついでに言うと、冒頭のタイでのウィルス飛散が『アウトブレイク』
ソックリでした。

そんな感じで、言うほどにはオリジナリティを感じない作品ですが、
日本を舞台にしたウィルスパニックというのはやはり見応えが
ありましたね。原因不明のウィルスによって混沌状態となる病院の
描写は、撮影規模の大きさも相まってかなりの迫力です。顔中から
血を噴き出して死に至る患者の描写も頑張ってます。

話は悪くないと思うんですが、多すぎる粗が映画を台無しにして
います。
ウィルスに感染した人の症状がバラバラで、ある人は上記のように
血まみれになって死亡する一方、ある人は一滴の血も流さず静かに
死んでいく。発症してすぐ死に至る人もいれば、発症後も頑張って
働く人もいる。ウィルス発生源の村が出て来るんですが、ここの
人達は相当前に発症しているにもかかわらず多数の生存者がいる。
一番問題なのが、ここで治療を行っていた日本人医師で、
(ネタバレ反転)[感染拡大の危険を承知で日本に帰ってきて
ウィルスをばら撒き、それを誰にも伝える事無くさっさと出て行く
という、日本にウィルスを蔓延させるための完全にご都合主義
な行動
]をしている。
感染が拡大した日本は都市機能が麻痺してあちこちで火の手が
あがってましたが、なんで火の手があがるんだろう?スーパーが
大混乱に陥るシーンもありましたが、地震じゃないんだからライフ
ラインが絶たれる事はないと思うんですが。
それとウィルスや感染症に対する知識は無いので間違っているかも
しれませんが、一定期間潜伏しないと伝染しない感染症なんて
あるんでしょうか?発病しなくてもウィルスは体内にいるんだから、
空気感染や接触感染は十分ありえると思うんですが。

ウィルスパニックを日本で製作してくれたのは嬉しいですが、やはり
まだ日本には荷が重い題材だったんでしょうか。星三つですが、
けっこうオマケしての評価です。



2009年02月04日

誰も守ってくれない4

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小学生姉妹殺害事件の容疑者として
18歳の少年が逮捕された。
警察はマスコミから容疑者の家族を
守るために警護をつける。容疑者の
妹・沙織の警護を言い渡された
勝浦は、執拗に迫るマスコミや
ネットの誹謗中傷から沙織を
守ろうとするが、沙織はショックから
心を閉ざしてしまう。


君塚良一が監督・脚本を手掛けた作品。モントリオール映画祭で
脚本賞を受賞
しています。
加害者側の関係者を守るという話は、同じく君塚良一が脚本を
手掛けた『踊る大捜査線』でも扱われていました。しかし、加害者
を守るという理不尽をコミカルに描いた『踊る』とは違い、本作は
行き過ぎたマスコミやネット書き込みが主題として描かれています。

冒頭15分はかなり面白かったです。主題歌をBGMに、少年が逮捕
される様子と沙織の日常が崩れる瞬間を描く演出は好きですね。
その後の家族に対する警察の対応も凄くて、離婚と再婚の手続きや
休学願など、家族の生活を一変させる大事な事柄を事務的に淡々と
こなしていて、お役所仕事の冷たさを痛感させられます。

メディアやネットのアンモラルな体制もよく描かれていましたが、
そこに力を入れすぎて、キャラクターの掘り下げは今一つに
感じましたね。
佐々木蔵之介演じる編集者は、前半こそ存在感を出していますが、
後半から出番が一気に減ります。最終的には自分の特ダネが一人
歩きをしていたという現実を痛感するわけですが、それを強調する
ために取材が空回りする場面なんかを入れて欲しかったですね。
松田龍平演じる勝浦の相棒も、加害者側を見下す行動がいくつか
見られたんですが、その伏線を活かす展開が無かったのは寂しかった
です。沙織に罵声を浴びせる場面の一つもあっても良かったと。

それと全編に渡ってハンディカムによる撮影が行われているん
ですが、あまり意味が無いように感じました。
むしろ画面が
ブレまくるのでイライラします。実際に起きている事態というライブ感を
出したかったんでしょうが、静かな物語にこの演出は合っていません
でしたね。
君塚良一は脚本家としては一流ですが、演出家としてはまだまだの
ようです。



2009年02月03日

フォレスト・ガンプ 一期一会5

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アラバマに暮らす少年フォレスト・ガンプ
は、知能指数が低いながらも、母親の
愛情を受けて立派に成長した。そして
フォレストは、秘めた才能と数奇な運命
から、アメリカで起きた様々な事件や
事柄を体験していく。そしてその中で
歴代の大統領やジョン・レノンといった
人物とも出会い、彼は「アメリカの歴史」
を体験していく。


第67回アカデミー賞作品賞と、第52回ゴールデングローブ賞
ドラマ部門作品賞を受賞した作品で、僕も大好きな映画です。
トム・ハンクスが2年連続でアカデミー主演男優賞に輝いたことでも
話題になりましたね。
この映画の脚本を書いたエリック・ロスは、今週末に公開される
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の脚本も手掛けており、
二つの作品はテーマの面で密接な繋がりがあるんだとか
(そういえば同じフィンチャー監督の『ファイト・クラブ』でも、ブラピが
「走れフォレスト・ガンプ!」と叫んでたな)。なので、
『ベンジャミン・バトン』の前にこの作品をおさらいしてみました。

この映画はアメリカの歴史をなぞるために、多くの場面で当時の
記録映像が出てきます。そこに主人公フォレストが一緒に映って
いるのですが、当然これらの場面は全て合成。この合成映像は、
映画が製作された1994年としては画期的で、まるで本当に
フォレストがそこにいたかのような驚きを当時感じたのを覚えて
います。
CGの使い方も見事です。当時CGと言えば『ジュラシック・パーク』
のような派手な使い方しか知らなかったので、ピンポンの玉がCG
だと気付かずに「ハンクスはこんなに卓球が上手かったのか!」
と恥ずかしい勘違いをしてました。

フォレスト・ガンプが様々なアメリカの歴史に触れる人生は、ある
意味でファンタジーです。実際この物語はあまりにリアリティがない。
でもこれはアメリカン・ドリームを描いた物語なので、夢のような話
なのは当然かもしれませんね。
『ベンジャミン・バトン』も、一人の男の生涯を描いた作品ですが、
本作では多く描かれなかった暗い歴史の部分が描かれる
のでしょうか。


この物語はもちろんフィクションですが、劇中に出てくるエビ漁の
会社『ババ・ガンプ・シュリンプ』は映画の成功を受け、エビ料理の
レストランとして実際に設立されたんだそうです。しかも日本でも
USJの近くに支店を出してるんだとか。そのことを去年知って
いればUSJに行った時に寄ったのに!
次に行く時は必ず食べに行くぞ!!



2009年02月01日

20世紀少年−第2章− 最後の希望4

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ケンジと仲間達がともだちの野望に
挑んだ「血のおおみそか」から15年。
日本はどもだちの支配する世界へと
変貌していた。ケンジの姪・カンナは、
行方不明となったケンジが帰ってくる
ことを信じて日々を過ごしていたが、
ある日同級生の小泉と共に、ともだち
の仲間として再教育を受ける施設
「ともだちランド」へ連行される。


同名の大ヒット漫画を、総制作費60億円、オールスターキャストで
映画化した一大プロジェクトの第2章。

第1章『終わりの始まり』は、時間軸の変更はあるものの、原作に
ほぼ忠実に作られていました。今回も大筋は原作通りなんですが、
前作よりは大胆な設定の変更が行われています。終盤の展開は、
少々地味だった(ネタバレ反転)[ともだちの死]が、派手なものに
変わっていて、なかなか面白かったですね。1章で触れられ
なかったオッチョの息子の話もここで絡んでくるので、さらに深みが
増しています。

ストーリーは相変わらず情報量が多くて、原作未見の人はついて
いくのが大変だと思いますが、キーとなる部分は解かり易く説明して
くれるので、1章ほど敷居は高くないでしょう(といっても、1章を
観ている事が絶対条件ですが)。
キャラクター面では相変わらず原作に似せたキャスティングが多い
ですね。新登場のサダキヨとヤマネは以外にあっさりした出番で
ちょっと肩透かしですが、準主役とも言える小泉響子は完璧。
原作の雰囲気もしっかり出ていました。
1章から続投のケンジの仲間達は、軒並み出番が少なめ。主演の
はずのオッチョでさえあまり見せ場がありません。
そして主役であるカンナ。演じているのは新人の平愛梨。頑張っては
いるんですが、どうしても小泉響子の方が目立ってしまうんですよね。
思えば原作でもそんな感じでした。

果たしてともだちの正体は誰なのか。原作ではこの時点でともだちの
正体が一応明かされていましたが、映画では未だ謎に包まれたまま。
原作通りの人物なのか、はたまた全く違うヤツなのか。
夏公開の最終章『ぼくらの旗』が今から楽しみです。