2011年06月

2011年06月30日

さや侍3

さや刀を持たず、さやだけを腰に
下げた賞金首のさや侍こと
野見勘十郎。娘と旅をする彼は
多幸藩で遂に御用となって
しまうが、多幸藩では罪人は
領主の息子である若君の笑顔を
取り戻すために芸を披露する
「三十日の業」を行わなければ
ならなかった。



『大日本人』『しんぼる』など、一筋縄ではいかない非常に
人を選ぶ映画を撮ってきた松本人志。しかし今回の『さや侍』は
前2作よりもかなり実直な、いい意味で普通の映画になって
いました。とはいえ、話はやはり奇想天外で、笑顔をなくした
若君に笑いを取り戻すためにあの手この手を尽くすコントの
ような時代劇になっています。

三十日の業ということで、さや侍は若君を笑わせるため30もの
ネタにチャレンジするわけですが、実のところ笑える場面は
ほとんどありません。
一発芸的な小ネタの続く前半は、
意図的にギャグをすべらせているようで、登場人物は誰一人
笑わないし、観ている観客も一部がクスクスしているくらい。
何でも、撮影現場でも松本人志の指示でこんあ空気を作り出して
いたんだとか。主演の素人・野見隆明さんの苦しさがリアルに
垣間見えますね。
後半になると大掛かりな装置を使った派手なネタを披露する
ようになります。大砲やらやぐらやらいろいろありますが、
あんなデカイものを何時作ったのか、誰が現場に運んだのかが
非常に気になります。でも突っ込んではいけないんでしょうね。
これらを駆使したギャグはインパクトこそあるものの、笑えると
いうよりはむしろ感心してしまいます。「わはは!」ではなく
「おおっ!!」となってしまうわけです。
笑いは薄いですが、この展開自体は好き。さや侍の苦悩を
通して、一瞬で散る一発芸にも芸人は全てを賭して
挑んでいるんだなぁ
という感慨深い想いを抱きました。
そんな誇りを感じたからこそ、ラストの展開が活きてきます。
最後の歌の使い方も良かったですね。あれはこういう映画
じゃないと出来ない演出だ。

松本人志流の笑いを求めてはいけないけど、これまでよりは
確実に「観れる」ようになっていました。観客を素直に
楽しませることを目指した結果ですね。

2011年06月29日

アップルシード XIII 〜遺言〜2

アッポー人工的に生み出された人間である
バイオロイドが社会運営を行う理想郷
オリュンポス。その街の特殊部隊
ES.W.A.T.の隊員として働く
デュナンと彼女の恋人である
ブリアレオスは、テロリスト集団・
アルゴノーツの起こしたハイジャック
事件をきっかけに、バイオロイドの
研究者・ディアと知り合う。



士郎正宗原作の漫画『アップルシード』のアニメ最新作。
近年では曽利文彦プロデュースの劇場版『アップルシード』や
その続編となる『エクスマキナ』がアニメシリーズとして展開
していますね。
今回は新たに13話構成としてビデオで展開される作品の
序盤を再編集して劇場用にリミックスした仕様になっています。
後半部分は10月公開の続編で語られるみたいですね。

元が映画ではないビデオ作品だからか、CGのクオリティは
過去2作の映画より劣っているように思います。まぁ昔の
クオリティをあんまり覚えていないんですが(笑)。
リアル頭身の3D映像なのに、顔は滅茶苦茶アニメ顔という
違和感ありまくりの映像は健在です。
それと今回は鉛筆画みたいな色彩が印象的だったんですが、
ハードSFの世界感には正直合わないですね。

総集編とは言ってますが、正直ビデオシリーズ3話分をただ
繋げただけ、という印象
です。緊迫感のあるバトルと、
デュナンとブリアレオスの痴話喧嘩が交互にせわしなく展開し、
なんだか話に一本筋が通っていない印象。きっと1話ずつ
観れば明確な区切りがあって違和感なかったと思うんですが。

見せ場となるバトルシーンはいくつか出てきますが、どれも
短いものばかり。迫力も少々不足してます。
最後の大規模な戦闘は、尺も迫力もバッチリ。ただ、
ブリアレオスの行動の真意が解かり易すぎるので緊迫感は
あまり感じられなかったですね。

全体的にぬるくて、最後の戦い以外は大したことない印象。
でも、デュナンとブリアレオスの関係は今回で描ききった
感があるので、後編はもっとスピードアップした展開になる
ことを期待します。
あ、あと、デュナンの声が坂本真綾というのは正直微妙。
男勝りの性格がかなり相殺されてます(メロドラマパートは
それで良いと思いますが)。映画版同様、小林愛がよかったな。

2011年06月27日

127時間5

127登山が趣味のアーロンは、休暇を
利用してユタ州のブルージョン・
キャニオンを訪れていた。
岩の裂け目を通り抜けている最中
アーロンは足を滑らせてしまい、
落下の衝撃で腕を岩に挟まれ
身動きが取れなくなってしまう。
救助を呼ぶこともできず、
アーロンは徐々に衰弱していく。



とにかく凄い映画!これは絶対に観るべき!
現時点で今年癸の面白さです!
『スラムドック$ミリオネア』でアカデミー賞に輝いた
ダニー・ボイル監督待望の最新作。登山家のアーロン・
ラルストンが実際に遭遇した事故を題材にした物語です。

冒頭部分こそ、雄大なキャニオンランズ国立公園の景色が
堪能できたり峡谷の下の神秘的な湖にダイブしたりと、自然の
美しさを堪能できます(デジタル上映で観たんですが、色彩が
素晴しい!)が、事故が起きて岩に挟まれてからはほとんど
そこから話が出て行きません。延々と岩に挟まれた主人公
だけが映されます。回想シーンや心象映像がたまに挿入される
程度です。

主人公アーロンを演じるジェームズ・フランコがほぼ一人で
映画を引っ張っていきます。同じようにたった一人での
サバイバルを描いた映画『キャスト・アウェイ』では、主人公の
話し相手としてバレーボールのウィルソンが登場しました。
本作でもアーロンに話し相手が設定されています。それが
ビデオカメラ。助からなかった場合のビデオメッセージを
撮影するために使うんですが、これによって登場人物が一人の
状況で会話が成立するようになっています。さらに面白い
使い方を見せてくれるのが、中盤のモーニングショー。精神的に
参ってきたアーロンが、ビデオをTVカメラにみたたて
朝のトーク番組の一人芝居を行うというものです。自分がゲスト
として登場するという設定でMC(これもアーロンが演じます)
が質問するんですが、今の状況と自分自身を客観的に捉え、
救助が絶望的であることや、自分自身の傲慢さがこの事態を
招いた事などををユーモアタップリに語ってくれます。

そしてクライマックス。ネタバレになるのでどうなるかは
書きませんが(実話なので知ってる人もいると思いますけど。
ちなみに僕は知ってる状態で観ました)、最後の緊迫感は
本当に凄い。
スクリーンの中で歯を食いしばっているアーロンを
観ながら、僕自身も親指に噛み付いて震えてました。そのくらい
強烈かつ圧倒的なシーンです。

一人の男の物語で、ほとんど彼一人しか出番がありませんが、
映画を観て強く感じたのは「人との繋がり」。自分一人で
何もかもできる訳じゃない。周りを見渡せば、手を差に伸べて
くれる人がきっといる。そんな当たり前の事を、大自然が与えた
試練を通して実感する。そんな作品でした。

2011年06月25日

SUPER 8/スーパーエイト5

8母親を亡くした少年ジョーは、
夏休みを友達と一緒に8mm映画を
撮影して過ごしていた。夜の駅で
撮影を行う最中、突然貨物列車が
脱線。列車から「何か」が飛び出した。
それ以降、町では不思議な現象が
頻発し、軍隊までやってくる。そして
ジョー達の撮影した映像の中には
信じられないものが映っていた。



皆さんスティーヴン・スピルバーグはご存知でしょう。おそらく
世界一有名な映画監督で、彼の作品はプロデュースも含めると
100は下らないのではないでしょうか。「スピルバーグの
映画を観た事が無い」という人もたぶんそういないと思います。
映画なんか観ない僕の親父だって、何故か『A.I.』は観てるし。
この『スーパー8』の監督であるJ・J・エイブラムスも
そんなスピルバーグ作品を観て育った人物の一人。
スピルバーグ本人を製作総指揮に招いて作り上げた本作は、
正に「スピルバーグ愛」に溢れた作品になっています。

ストーリーがほとんど明かされないまま公開したこの映画。
当初は『E.T.』のような物語だと言われていましたが、実際
には『E.T.』だけじゃなく、様々なスピルバーグ映画への
オマージュが散りばめられています。
『E.T.』『未知との遭遇』は勿論のこと、貨物列車から現れた
謎の存在が暴れまわるのは『ジョーズ』(バスを襲うシーンは
『ロスト・ワールド』か)、子供達が一丸となって冒険するのは
『グーニーズ』、最後に出てくるあれは『宇宙戦争』のトライ
ポットとデザインが似ていますし(さらにキューブでトランス
フォーム!)、父と子のドラマは近年のスピルバーグ作品の
共通テーマ。J・J・エイブラムスのスピルバーグに対する
愛がひしひしと伝わってきます。同じスピルバーグファンとして
最高に楽しめる作品です。

ではスピルバーグファン以外が楽しめるかというと、それは
ちょっと微妙かもしれません。スピルバーグ自身かなりの
SFオタクであり、上に挙げた作品以外にも『ジュラシック・
パーク』『マイノリティ・リポート』等を監督。製作だったら
メン・イン・ブラック』『グレムリン』など、挙げたらキリが
ありません。そんなオタク向けの映画が好きじゃない人には
一見詰め込み過ぎて散らかった感のある物語に抵抗が
あるかも。

クライマックスで戦車が機銃を乱射するシーンはCGや効果音が
メチャクチャ安っぽいんですが、それが70〜80年代
(スピルバーグの黄金期)を彷彿させて実に面白い。でも
これもオタクじゃなきゃ解からない快感ですよね。

スピルバーグファンは必見の映画。さらに若手注目癸噂優
エル・ファニングがゾンビになってしまうゾンビ映画

観られるので、ゾンビファンも必見です(ロメロ化学に爆笑)。

2011年06月24日

暑い・・・

今週公開の観たい映画たち。

『スーパー8』
『アンダルシア 女神の報復』
『アリス・クリードの失踪』

遂に今日から公開された謎の映画『スーパー8』。既に
観賞済みなんですが、いやぁ素晴しかった。スピルバーグの
映画が好きな人は絶対観るべきです。
だけど実は、つい先日『スーパー8』を超える映画を観て
しまったんですよね。現時点での今年癸韻魯灰ぅ弔任后
紹介はまた次の機会に。


今日はこれだけ。手抜きだなぁ。暑くてとろけそうなんで、
このくらいで勘弁してください。

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2011年06月23日

スカイライン-征服-2

スカイライン突如、空から舞い降りた青い光。
その光を見た人々は光に引き寄せ
られ、空高く吸い上げられていく。
そして空に巨大な宇宙船が現れ、
人々を次々と吸収していく。
エイリアンが地球侵略を開始
したのだ!人類滅亡のカウント
ダウンとなる3日間が遂に
幕を開ける。



宇宙人の侵略を描いた低予算のSF映画。制作費は1000万
ドル程度とのことで(『パイレーツ・オブ・カリビアン4』の
25分の1)、様々な所で安っぽさが垣間見えますが、画面の
迫力自体は大作映画に負けないのではないでしょうか。
この映画を監督したストラウス兄弟は9月公開の侵略SF映画
『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のVFXを先に担当していて、
『世界侵略』を製作したソニーは、「『スカイライン』が企画や
アイデアをパクった」として訴えをおこしているそうです。
まぁ完成度は雲泥の差でしょうけどね。

いくら低予算とはいえ、拡大公開する以上はもっと作り込んで
欲しかったですね。シナリオは正直言って相当ひどいです。
世界規模で異常事態が起きているのに、主人公一行が
生き残りを賭けて戦う舞台は高層マンションのみ。映画の
ほとんどが、マンションの中で展開されます。おかげで
せっかくの派手な空中戦もただ傍観しているだけで全然
面白くない。
エイリアンの目的もよく解からない。エイリアンは人間の
脳味噌が目当てらしく、襲った人間の頭をツルンと剥いて
脳味噌を取り出します。このシーンの見せ方も、肝心な
切開シーンを光で誤魔化しているのがムカつきます。で、
このあと脳味噌をどうするのかというと、なんと自分の
脳味噌と付け替えてしまうんです。何それ!?死んだ
エイリアンも、脳味噌を付け替えれば華麗に復活。しかし
脳味噌を入れ替えて、そいつの自我は保たれるんだろうか?
すぐ近くで核ミサイルが爆発したのに平気で外に出るのも
違和感が。もちろん、目の前に凶悪エイリアンが迫っている
時に放射能なんて気にしてられないと思いますが、放射能に
ついて一言でも言及して欲しかったですね。

一番気に入らないのは、これだけ派手にドンパチやって
おきながら街がほとんど破壊されない
ということ。
バトルものの醍醐味は破壊。ビルが倒壊し、瓦礫の山が
出来上がってこそ侵略宇宙人が出てくる甲斐があるという
もの。しかしこの映画の場合、どれだけ宇宙人が
暴れまわっても、アメリカ軍が反撃しても、爆発が起きても
ビルが倒れない!
煙が上がってるだけ!俯瞰映像は特に
酷くて、街の空撮映像にエイリアンを合成しただけで破壊
どころか火の手も上がっていないシーンが多数。都市が
完全に征服されてるのに、屋上のファンが回ったままという
手抜きな映像もありました。
もちろん破壊シーンにお金がかかるのは解かるし、空撮に
瓦礫を足すのも手間のかかる作業なのは解かりますが、
破壊の醍醐味を味わえないのは痛過ぎます。

見所はエイリアンや宇宙船のデザインくらいですかね。怪獣が
出てくるのも嬉しいですが、そうなるとますます破壊シーンが
欲しかった。
それと監督は続編を作る気マンマンで、映画も続きを匂わす
終わり方をしますが、全く続きが気になりません。

2011年06月21日

華竜の宮4

うおぶね地殻変動によって海水面が異常
上昇し、多くの陸地を水没させた
大災害。生き延びた人類は激変した
環境に適応するため、自らの遺伝子
を改造し海上での生活に適した
「海上民」と、彼らと共生する生物
「魚舟」を生み出した。人類は再び
繁栄を手に入れたが、それは
束の間のものに過ぎなかった。



『SFが読みたい!』2011年版で、国内SF小説第一位に
輝いた海洋SF小説。
著者である上田早夕里の短編小説
『魚舟・獣舟』と世界観を同じくする物語です。

物語世界の構築の見事さは、『魚舟・獣舟』の時から驚かされて
いましたが、今回はさらにそれが広がりを見せています。
温暖化ではなく、ホットプルームによる海底地盤の隆起によって
海面が上昇する現状をはじめ、多くの陸地が水没した世界での
海上生活や新たな国家体制などの情報量はすさまじく、非常に
読み応えがあります。主人公である青澄が海上民との政治的
交渉を行う外洋公館の職員というポジションにいることもあり、
環境が激変した世界での政治的な駆け引きや地球規模での
共存や生き残りを賭けたせめぎ合いが大きな見せ場になって
います。そういった駆け引きがメインなので、海洋冒険ロマン
みたいな物語を期待するとちょっと肩透かしを食うかも
しれません。

この世界の象徴とも言える魚舟と獣舟の生体もさらに深く描写
されています。魚舟は海上民の家であり「朋」でもある存在。
海上民の子供が母親の体から生れ落ちた時、一緒にお腹の中
から出てきた魚舟はやがて20〜30mの巨体に成長し、背中の
居住殻に朋である海上民を住まわせます。しかし対となる人間を
失った魚舟は凶暴な獣舟と化し、海ではなく陸上で繁殖する
ために陸を目指すようになり、陸に住む陸上民を襲います。
この設定だけでもかなり独創的で面白いですが、ここからさらに
獣舟の脅威の生態が明かされます。

設定は素晴しいものばかりなんですが、正直それら全てを活かし
きれていない
、という風に感じてしまいました。たとえば
さきほどの獣舟の生態。元を辿れば人間が起源である獣舟が
あのような形に進化したことは、人類にとって、物語上の説明
以上に重要な意味合いがあるはず。環境の激変に耐えうる
あらたな人類として、地球の次の支配者になる可能性だって
ある訳です。
ほかにも、環境が激変した「リ・クリテイシャス」や、
クライマックスの混沌も、もっと多くの物語を描けるはず。

かなりボリュームのある物語ですが、まだまだ足りない。
著者もこの世界の物語をもっと広げて行きたいという想いを
あとがきで綴っています。
この世界がもっともっと拡張されていく姿を是非観てみたい
ですね。続編(もしくは姉妹編)、期待してます。

2011年06月20日

孫文の義士団5

義士団清朝末期の中国。腐敗した清朝に
反旗を翻す革命家・孫文が香港を
訪れるという情報が流れ、清朝は
暗殺団を差し向ける。一方、革命を
目指す同志達は、孫文を守るために
つわもの達を集め、義士団を結成
する。
そして運命の10月15日。孫文を
巡る1時間の死闘が始まった。



実際に起こった孫文の暗殺事件を描いたアクション映画
(史実からかなり派手に脚色されているとは思いますが)。
中国で記録的な大ヒットを記録し、多くの映画賞を獲得した
作品です。結構前から公開してましたが、地元ではようやく
今週から始まりました。

革命家・孫文を暗殺集団の手から一時間守り抜く戦いを描いた
一見単純そうなストーリーですが、事件が起きるまでの過程を
かなりじっくりと時間をかけて進行させているので、ドラマ
としても非常に見応えがあります。
孫文に賛同する革命家と
彼らの家族、孫文を守る使命に賛同した者。逆に清王朝を
守るために国賊である孫文を殺そうとする暗殺団のリーダー。
彼らの心情や背景をしっかり描いてくれたおかげで、
クライマックスの戦いがより感動的なものになっていました。

見所はやはり孫文を守る義士団と暗殺集団の戦い。なにが
凄いかって多くの一般市民が闊歩する街中でお構いなしに
殺し合いが展開される
んです。もう暗殺なんてもんじゃない。
一般市民を巻き込んだ戦争です。そんなバトルシーンは
とにかく迫力がありボリュームも満点。後半に入るまで
アクションはほとんど無いんですが、その分この1時間の
戦いは凝縮された面白さに満ちています。
その中でも最大の見せ場はやはりドニー・イェン。スピーディな
格闘も勿論ですが、やはり人混みで戦うというのが良い。敵が
律儀に通行人まで薙ぎ倒すのはちょっと笑ってしまいますが。
ドニー・イェン以外でも、鉄扇を武器に15分の激闘を繰り
広げるレオン・ライ、鎖付きナイフで中距離の戦いも魅せる
女の子、とてつもない体力と不屈の精神力で戦う臭豆腐などが
見事なアクションを披露。さらに格闘できない連中も身体を
張って、命を賭けて孫文を守る。そんな熱い義士団の姿に、
胸が熱くなって感動が止まりません。

迫力のアクションに男泣き必死のストーリー。(ネタバレ反転)
後の世代のための革命で、若い命が真っ先に
失われていく
]という悲しさも、男の涙に一役買っています。
高評価に違わぬ力作でした。



2011年06月18日

ロシアン・ルーレット3

ロシアン入院している父親の治療費の工面に
悩む電気技師のヴィンスは、仕事先
の邸宅で家主が一攫千金のゲームに
挑戦しようとしていることを知る。
急死した家主になりすましてゲーム
に参加したヴィンス。しかし彼を
待っていたのは、参加者がお互いの
頭に拳銃を向け、集団でロシアン・
ルーレットを行う禁断のゲームだった。



フランスのサスペンス映画『13/ザメッティ』をハリウッドで
リメイクした作品。監督はオリジナルと同じゲラ・バブルアニが
担当。キャストにはジェイソン・ステイサムやミッキー・ローク
などのスター俳優が参加した豪華な配役になっています。

オリジナルは題材の割に酷く退屈な映画でしたが、本作は
オリジナルよりは刺激のある内容になっていると思います。
やっぱりカラーなのが良かったかな(オリジナルは白黒映画)。
話の展開を知っていたせいもあるのでしょう、肝心のゲームが
始まるまでの退屈な展開も特に苦痛なく観る事ができました。

メイントなるロシアンルーレットは相変わらずの緊迫感。
結果を知っていてもドキドキし、ゲームが終わって主人公が
無事だとホッとしてしまいます。
今回は主人公だけでなくサブキャラクターのサイドストーリーも
平行して描かれます。兄弟で参加したプレイヤーと、留置所から
連れ出された囚人の二組です。それぞれがステイサムと
ロークのビッグスターが演じているんですが、話自体はあまり
掘り下げられることはなく、少々パンチ不足でしたね。
彼らよりよほど目立っていたのが、ゲームを取り仕切る
マイケル・シャノン。彼のハイテンションが、ゲームの緊迫感を
より際立たせてくれましたね。

オリジナルよりは楽しめましたが、やはり「面白い!」と
いうには今一歩足りない出来でした。

2011年06月17日

『機動戦士ガンダムAGE』について

遂に発表された新たなガンダム『機動戦士ガンダムAGE』。

監督が『ケロロ軍曹』の山口晋、『イナズマイレブン』
『レントン教授』などのゲームで知られる会社レベルファイブが
企画から参加、ストーリーはそのレベルファイブの日野晃博が
担当、キャラクターデザインはコミカルな5頭身、プラモデル
だけでなく、ゲーム化も前提とした企画展開など、とにかく
子供向けの内容になっています。

その辺りが旧来のファンから徹底的に批判されているみたい
ですが僕は全然OK。ガンダムがプロレスする『Gガンダム』や
世界名作劇場のような『∀ガンダム』だって最初は非難された
けど、中身は素晴しい作品でしたしね(未だに批判している
人は、ちゃんと観てない人がほとんどだと思う)。

親子3世代に渡るストーリー展開や、謎の敵UEの存在など、
作り込んでくれれば大人もしっかり楽しめそうな要素もちゃんと
用意されてるので、そちらにも期待。

しかし一番期待してるのは、やっぱりガンダムのギミック。
今回は四肢を別パーツに換装することで様々なタイプに変形
できるみたいですね。デザインも換装パーツで性能が変わる
ガンダムは『ガンダムSEED』でも出てきましたが、今回は
シルエットがガラリと変わるので、これまで以上に大胆な
デザインにチャレンジして欲しいです。


*************************


今週公開の観たい映画たち。

『127時間』
『ロシアン・ルーレット』
『スカイライン―征服―』
『孫文の義士団』
『トワノクオン 第1章 泡沫の花弁』

『孫文の義士団』がようやく地元で公開。かなりの高評価
みたいなので楽しみです。

e5125aspaceodyssey at 22:06|PermalinkComments(4)TrackBack(0)雑記 

2011年06月16日

TO 共生惑星2

共生人類の新たな植民地として開発が
始まった惑星。そこは多くの生物が
共生関係にある生態系を構築して
いた。この惑星には2つの国家が
コロニーを築いていたが、両国間は
地球で戦争状態にあり、コロニー
同士でもイザコザが起きていた。
そんな時、研究中の未知の菌類が
流出する事態が発生する。



『あしたのジョー』実写版や女性版『ICHI』を手掛けた
曽利文彦監督のCGアニメーション。『TO 楕円軌道』の姉妹編
です。この2作は話が完全に独立しているので、どちらから
観ても大丈夫。
そもそも同じ世界観なのかすら不明です。

舞台は地球から遠く離れた殖民惑星。山ほどもあるカタツムリ
みたいな生物が闊歩していたり、胞子状の浮遊生物が群生して
いたりと、クリーチャー好きにはたまらない惑星です。
そんな惑星に、対立する2つの国家がそれぞれ入植を目的とした
コロニーを建設しているわけですが、外宇宙に進出してからも
人類が対立しているという構図を簡潔かつ一定の説得力を持って
描いているところが良かったです。1時間ない中篇ですが、
争いあう人間同士の愚かな面はしっかり見せてくれました。

雰囲気も良くて結構楽しく観れたのに、終盤に突入すると
一気につまらなくなるのが致命的。基地が爆撃されようと
している状況下、主人公が迎撃ミサイルの発射を託されるん
ですが、主人公は基地にいる数百人の命を無視して
「爆撃機のパイロットを殺すのは嫌だからミサイル撃たない」
という信じられない選択をします。「駄目だ、出来ない」と発射
ボタンの前でずっと苦悩してるなら解かりますが、さっさと
諦めて恋人といちゃついてるのが許せません。さらに、
共生が大事と言っておきながら異星のパートナーを犠牲に
してるし。

最後に明かされる細菌の秘密も、少々万能すぎて拍子抜け。
感染すると幸せになるって、ギャグにしか聞こえません。

『楕円軌道』よりは良かったと思うけど、こっちも決して
面白くはありませんでした。そもそもこの企画って何で
ビデオ作品なんでしょう。映画向けに作ってみたら出来が
悪くてビデオスルーになった、ということなんでしょうか。

2011年06月14日

TO 楕円軌道2

楕円物資搬送宇宙ステーション・
ミッドナイトバズーカ。そこに
15年の長旅から帰還したフライング
ダッチマン号が寄港する。ステーション
の責任者・ダンはダッチマン号の船長・
マリアと15年ぶりの再会を果たす。
そんなステーションに、ダッチマン号に
積まれた重要物資を狙うテロリストが
迫っていた。



『あしたのジョー』実写版や女性版『ICHI』を手掛けた
曽利文彦監督のCGアニメーション。曽利監督は元々VFX出身の
人で、『タイタニック』のCGチームにも参加していました。
過去には『ベクシル』というCG映画も手掛けていましたね。
この企画は小説『2001夜物語』の中の二編を2本のビデオ作品
としてリリースしたもので映画ではありません。

舞台は未来の宇宙空間。宇宙ステーションのミッドナイト
バズーカ(素敵な名前だ)は、月に物資を射出するのが主な
役割。障害物もなく、空気による減速も無い宇宙では、物資を
輸送機で運ぶよりも目標に向かって射出した方が安上がり
なんですね。この辺りの描写はSF好きの心をくすぐります。
二人の主人公、ダンとマリアの関係も見所です。明らかに歳の
離れた二人ですが、なにやらただならぬ関係のよう。マリアが
若い理由はSF好きならすぐに思い当たると思います。僕も
すぐ察しが付いたんですが、正解は一歩先を行かれてましたね。
外宇宙開発における人との関係性の希薄化もSFならではの
展開です。

SF描写に感心する場面もあれば逆にゲンナリしてしまう部分も
多数あります。宇宙空間におけるテロリストとの戦いは酷かった
ですね。みんな宇宙服で宇宙に出ていますが、その宇宙服に
推進装置の類が見当たらない。命綱もしていない。宇宙では
何かしらの推進力がないと、方向転換もブレーキも効きません。
一度動き出してしまうと、その方向にいつまでもどこまでも
進んでいきます。そんな状態で宇宙で喧嘩してたら、全員が
宙の彼方へサヨウナラですよ。

50分の中篇なのに、いろいろと詰め込みすぎた内容になって
いるのも問題。正直、テロリストの存在は全く不要です。
宇宙の怖さを演出するなら、ステーションで事故が起きるという
展開にした方がいいでしょう。もしくは、ステーションの副長が
無意味に怪しかったので、あいつだけをテロリストにして彼が
ステーションを爆破、なんて展開にしても良かったと思います。
少なくともあんな武装集団はいらない。

題材は良いのにいろいろ残念な内容になってました。でも
原作に興味は出てきましたね。こんど読んでみようかな。

2011年06月12日

手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく2

ブッダ2000年以上前のインドでは、人々に
明確な階級が設けられていた。最も
身分の低い奴隷階級の少年チャプラは、
コーサラ国の将軍の命を救ったことで
将軍の養子となり、奴隷の身分から
抜け出す。一方、シャカ国の王子として
生を受けたシッダールタは、「同じ人間
なのに何故身分に差があるのか」を
常に自問し続けていた。



手塚治虫の代表作の一つ『ブッダ』を全三部作の構想でアニメ
映画化する一大プロジェクトの第一章。タイトルこそ『ブッダ』
ですが、後にブッダとなるシッダールタは今回ほとんど活躍
せず、事実上の主役は奴隷からのし上がっていく青年チャプラに
なっています。エンドロール時のキャスト紹介もチャプラ役の
堺雅人が先です(でも一番最初はチャプラの母を演じた吉永
小百合ですけど。最初に出てくるのがちゃんとした名前もない
キャラってのはどうなのよ)。

原作は未読ですが、結構忠実に映画化されているようですね。
映画はチャプラとシッダールタのそれぞれの物語が平行して
進んでいきます。この二つの物語はほとんど交わる事がなく、
チャプラとシッダールタも一瞬顔を合わせるだけで会話すら
無い状態です。しかしどちらの話も厳しい身分制度に翻弄される
主人公の姿を描いているので物語全体にしっかり芯は通って
います。
ただ、チャプラの話は劇的で面白いんですが、シッダールタの
方は初恋の相手ミゲーラとのエピソードがクライマックスで、
これ以降見せ場となるものがほとんどありません。シッダールタ
よりも野心に燃えるパンダカの方がよっぽど目立ちます。
そして、後半のシッダールタにとにかく感情移入できないのが
問題です。シッダールタは階級制度に疑問を抱き、自分に出来る
ことを探すために国を捨て修行の旅に出ます。これがブッダへの
第一歩なのでしょうが、そのために国や家族への責任を全て
放棄するとは何事か(何と息子が生まれた日に家出している!)。
自分に出来る事を模索するのは結構だけど、国王になれば
出来る事はたくさんあるだろうに。なぜそれをせず旅立って
しまうのか。これは流石に理解に苦しみます。

アニメーションのクオリティは、全体的に観れば普通くらい。
ですが時々ビックリするくらい動きまくるシーンが出てきます。
特に馬に乗っているシーン。馬と身体が上下動するだけの
シーンなのに、わさわざ動画一枚一枚に違う動きを入れる
徹底ぶりです。
声優も多くはプロの人を使っていて安心のクオリティですが、
メインどころを演じる吉永小百合、観世清和、吉岡秀隆は
棒読みっぷりが目立ちます。特に吉岡秀隆は、初めての
台詞の時にこっちが脱力してしまいました。唯一、堺雅人
だけはしっかりやってくれてましたね。熱血キャラも出来る
というのは意外でした。

つまらないとは言いませんが、あまり面白くもない作品。
興行成績は意外によさげなので、続編製作に支障はないでしょう。
問題はいつ公開になるかですね。

2011年06月11日

X-MEN:ファースト・ジェネレーション5

エックス20世紀。人類から進化し特殊能力に
目覚めた新人類・ミュータントは
次第にその数を増していた。人の心を
読み、操る事の出来るチャールズ。
磁力を使い、あらゆる金属を支配する
エリック。二人のミュータントは、
世界支配を目論む悪のミュータントを
阻止するため、共に戦うミュータント
の同志を集める。



アメコミヒーロー映画『X-MEN』シリーズの最新作。今回は
X-MEN創設の物語。創始者のプロフェッサーXこと
チャールズと、後に敵対することになる親友マグニートーこと
エリックが主役になります。
今回はこれまでのシリーズと雰囲気が異なり『ダークナイト』の
ようなシリアスかつダークな作風になっています。様々な
特殊能力が入り乱れる『X-MEN』にこういうリアル志向の
世界観は合わないと思ってたんですが、前作『ウルヴァリン』に
欠けていた人権問題をしっかりと描き、実際の歴史的事件
だったキューバ危機をクライマックスに持ってくることで、
シリアスな展開に違和感がないようにしています。

しかしシリーズのファンとしては、一番の見所はやはり二人の
主人公、チャールズとエリックの関係ですね。明るい人生を
歩んできたチャールズは、自分達ミュータントが生きていく
ために人間とミュータントが共存できる世界を作ろうと模索
します。一方、ナチスに母親を殺され、その復讐に生きる
エリックはミュータントを差別する人間を敵視し、ミュータント
だけの世界を作ろうと画策します。ミュータントの未来という
共通の理想を掲げながらも、価値観の違いによって決定的な
亀裂を生んでいく二人の関係に、興奮すると共に非常に
悲しくもなります。
特に素晴しいのがクライマックスの展開。この展開は
後の話の展開に大きな矛盾を生み出しているんですが、
(ネタバレ反転)チャールズの下半身不随はエリックが
原因
]というのが非常に深いです。エリックの野望と
決意は、親友をも犠牲にして進んでいるんですね。
(ちなみにこの展開がこの時点で発生すると、過去の
シリーズの回想シーンと明確な食い違いが出てしまいます)

アクション部分では今回もエリックことマグニートーが一番
格好良い。金属だけを操るという限定的な能力は一見不利に
見えますが、おかげで演出に工夫の余地が生まれるんですよね。
ナイフを使った遠隔攻撃や錨と鎖による破壊は、何でも操れる
ジーン・グレイにも出来るでしょうが、格好良さは全然違う
でしょうね。

『ファースト・ジェネレーション』シリーズとして続編も
企画されているそうです。これまた非常に楽しみですね。
本家『X-MEN』3部作、『ウルヴァリン』、『ファースト・
ジェネレーション』。マグニートーが主役の企画もあったはず。
そういえばデッドプールの企画もあったなぁ。
このシリーズ、どこまで広がりを見せるんでしょう。

2011年06月10日

レッド・バロン2

レッド第一次世界大戦時、ドイツ軍の
エースパイロットとして活躍した
男、マンフレート・フォン・
リヒトホーフェン。自らの機体を
赤く染め上げたことから「レッド
バロン」の異名で呼ばれていた。
周囲から英雄と賞賛されるリヒト
ホーフェンだったが軍は敗色濃厚、
仲間も次々と戦死していった。



実在した撃墜王、マンフレート・フォン・リヒトホーフェンを
題材にした作品。第一次大戦を舞台にした戦闘機映画は、
最近の作品で『フライボーイズ』がありますね。あちらは
格好いいドックファイトがメインの映画で、今回もそういうのを
期待して観に行ったんですが、この映画の中身はかなり地味。
戦闘機の戦いや男のロマンよりも、リヒトホーフェンの生き様や
苦悩を中心に描いた伝記映画になってましたね。

ドックファイトに力を入れていないのは大いに不満。これは
主人公リヒトホーフェンの人間性にスポットを重点的に当てた
結果で、戦闘シーンが疎かになっているのは仕方の無い事かも
しれませんが、それでももっと見せ方はあったはず。戦闘は
計3回あり、規模としてはどれもかなり大きいんですが、
観ていても全然盛り上がれない。そもそも戦闘で盛り上げようと
いう意志がないみたいですね。序盤に敵のエースパイロットを
撃墜するんですが、墜落現場が出てくるだけで戦闘そのものは
バッサリカット
されてます。同じように、次々と撃墜されていく
仲間達も報告書で説明されるだけだったりします。極めつけは
リヒトホーフェンが負傷するくだりで、いきなり血まみれで
不時着してくるという省略ぶり。もっと格好いいシーンを
たくさん観たかったのに。

80機という前代未聞の撃墜数。敵をただ殺すのではなく、
同じ戦士として認め合いながら戦うという姿勢危険を冒して
まで敵陣に侵入し、戦闘機から敵の墓に花を手向ける行動。
どれも素晴しく格好いいんですが、映画自体は想像以上に
地味でした。最初からこういう映画だと解かってれば
良かったんでしょうが、期待していたものが観られなかった
というのはやはり不満です。

2011年06月09日

ガンダムAGE

新しいガンダムシリーズの情報がチラホラと出てきてます。
今回のガンダムは子供向けの路線で行くようですね。
ガンダムで殴り合いをする『Gガンダム』や、世界名作劇場の
ような雰囲気の『∀ガンダム』が好きなので、こういう
思い切った路線は好きです。大人のガンダムオタクに
媚びる事無く、ちゃんと子供を意識した作品になる事を
期待してます。

公式発表は来週。楽しみです。


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今週公開の観たい映画たち。

『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』
『赤ずきん』
『さや侍』
『奇跡』

『X-MEN』の最新作がいよいよ登場。今回はかなり完成度が
高いらしいので楽しみです。

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2011年06月07日

キッズ・オールライト3

キッズニックとジュールズは、周囲も
認める熱々のレズビアンカップル。
子供が欲しかった二人は、精子
バンクに保存されていた精子を
使って一人ずつ子供を授かる。
二人の子供ジョニとレイザーは、
父親の素性が知りたくて母親に
内緒で精子を提供した人物に
コンタクトを取る。



映画の冒頭で流れるのは、ごくごく普通の家族の風景。両親が
大学進学を控えた娘と多感な時期の息子を相手に他愛ない話を
している様子です。唯一つ変わっているのは、両親が二人とも
女性
だということ。これはそんな一風変わった家族の物語です。

主人公であるレズビアンカップルを演じるのは、アネット・
ベニングとジュリアン・ムーア。この熟年カップルがディープに
キスしたり風呂に入ったりベッドで楽しんだりするので結構
キッツイです。特にジュリアン・ムーアは大胆な裸体を披露
してくれるんですが、たるんだシリの肉が非常にリアルで
思わず苦笑いしてしまいます。

そんなことは置いておいて。物語は両親はいるけど父親が
いない家族に、父親が介入してくる事で動き始めます。
二人の子供、ジョニとレイザーは女だけの両親に不満がある
わけではありません。精子の提供者である男性・ポールに
コンタクトをとったのは、純粋に自分の遺伝上の父親に興味が
あったからです。しかし、ジョニとレイザー、ポールがお互いの
ことを気に入り、その事にニックとジュールズが感付いた事で
事態は急展開。家族に「父親であり他人」という微妙な立場の
男が乱入することになります。
5人の人間関係が複雑で面白いです。特にジュールズは
ポールと肉体関係を持つようになります。れっきとした不倫
なんですが、男と女という点でニックとの関係より健全に
見えてしまうから困ったもの。どちらが正しいのかよく
わからなくなってしまいますね。

変わった家族のヒューマンドラマとして、ほのぼのと楽しめる
一本。映画はハッピーエンドで幕を閉じますが、一人だけ
ハッピーになれない人がいます。その人にも幸せが訪れて
欲しかったですね。

2011年06月06日

星を追う子ども3

ほしラジオから流れる不思議なメロディーに
惹かれる少女・アスナは、ある日謎の
怪物に襲われる。アスナは謎の少年・
シュンに助けられ二人は友達になるが、
あくる日シュンが遺体になって発見
される。しかしアスナの前に、シュンと
瓜二つの少年・シンが現れる。シュンと
シンは、命を司る世界・アガルタの
住人だった。



アニメ監督・新海誠の最新作は、待望のアニメーションらしい
ファンタジー映画(過去の作品はアニメでやる必然性に乏し
かったんですよね)。地下世界・アガルタを舞台にした冒険
物語です。アガルタとは実際の伝承にも出てくる地下都市の
ことで、他にも「シャングリラ」、「シャンバラ」とも呼ばれる
ようですね。という事は、この映画は『シャンバラを征く者』
というタイトルでもいい訳ですね(笑)。

新海誠の本格ファンタジーということで、あの美しい背景画が
ファンタジー世界とどれだけマッチするか期待してたんですが、
美術面はどれも滅茶苦茶ジブリっぽい。番人である怪物
たちは『もののけ姫』に出てきても違和感なさそうだし、
空飛ぶ船も『ハウルの動く城』で見たような。後半に出てくる
巨人なんて『ラピュタ』のロボット兵とダブりまくり。これらの
作品も過去の伝承や何かからの影響を多分に受けている
でしょうから、似通ってしまうのは仕方ないかもしれません。
しかし主人公アスナが『となりのトトロ』のさつきにソックリ
なのは問題でしょう。容姿だけでなく家事をこなしたり
活発に走る姿も一緒。田舎も町並みもイメージにピッタリ
重なります。ここはもう少し差別化して欲しかったですね。

「大事な人の死を受け入れる」というのが物語の大きな要素。
アスナと同行者のモリサキはアガルタの中心にある生死を
司る遺跡を目指して旅をします。モリサキには「死んだ妻を
生き返らせる」という明確な目的がありますが、アスナの方は
目的が今一つハッキリしません。シュンを生き返らせよう
という想いは少なからず持っていたと思いますが、そんな
想いを抱くには、二人の関係はあまりに短い。1度しか
会った事のない人のために命を賭けて旅をするというのは、
ロマンチックだけど少々無理がありますね。もっと長い時間
シュンと交流していたことにすれば、アスナの恋心にも
説得力が出たと思います(秘密基地には食料の備蓄もあった
ことだし、あそこで長期間滞在しても不都合はないはず)。
余談ですが、生死を司る場所に存在したのが(ネタバレ?)
GANTZ]というのが面白かったですね。確かにあれなら
死者も蘇らせてくれそう(笑)。

新海誠らしい、青春の詰まったファンタジーでした。ただ、
いままで短編や中編ばかり作って来た人だからか、
2時間を切る上映時間でも少々長く感じられたのが残念。
もうちょっとコンパクトにしてくれたらより面白くなったかと
思います。それとやっぱりジブリっぽさが気になりましたね。

2011年06月04日

劇場版 戦国BASARA The Last Party4

バサラ戦国の世。主である豊臣秀吉を失った
石田三成は、秀吉の仇・伊達政宗の
首を狙う。正宗もまた、自らに深手を
負わせた三成を好敵手と定め決着を
誓う。一方、徳川家康は和の心で天下
統一を目指し、武田軍総大将となった
真田幸村もそれに賛同する。各々の
想いが交錯し、男達は決戦の地・
関ヶ原に集結する。



人気ゲーム『戦国BASARA』を原作とした劇場用アニメ。
本作はTV版のアニメの続編という位置付けになっている
ようです。僕は原作ゲームをプレイしているだけでTV版は
観ていないんですが、冒頭にTV版のダイジェストが入って
いるのでゲームだけの予備知識だけですんなり物語に
入れました。
しかし、この映画はTV版もゲームも知らない人にはきっと
ハードルが高過ぎるでしょう。
史実に基づいた戦国アクション
アニメだと思っていたら間違いなく痛い目を見ます。

知らない人のために説明すると、この作品は一応実在の
人物達を登場させた物語にはなっていますが、史実をかなり
大胆にアレンジしています。いや、大胆という言葉では
相当生温いですね。特に人物描写は正に何でもアリ。
独眼竜・伊達政宗は刀を6本同時に操る「六爪流」の使い手で、
英語の決め台詞をガンガン吐きます。彼の愛馬には何故か
バイクのマフラーが付いているし。史実と重ねられるのは
眼帯と兜飾りくらいなのではないでしょうか。
伊達政宗の終生のライバル・真田幸村はとにかく熱い男。
熱血だけで全てを押し通すその姿は実に清々しい。主である
武田信玄と「お館様ああぁぁ!!!」「幸村ああぁぁ!!!」と
叫びながら殴り合うのは恒例イベントで、映画でも本編と
上映前のマナーCMで派手に殴り合ってくれます。
主役の2人がこの調子だから、他の人物もみんなこのノリ。
キャラクターだけでなく、バトルの方も平然と斬撃がビームに
なったりオーラをまとって空を飛んだりします。それと、
本多忠勝という名の戦闘ロボットも登場しますよ(今回初めて
アニメで忠勝を見たけど、本当にまんまジャイアントロボ
だったなぁ)。

こんな内容なので、話にケチ付けるなんて野暮な事はしません。
「話し合いで解決しよう」と言いつつ、最終的には拳と武器に
訴える姿勢は誠に男らしい。自ら率先して武器を捨てたと言う
家康が、戦国最強の殺戮兵器である忠勝だけは絶対に
手放さないのも、忠勝が格好良いから許す。あ、でも大谷吉継の
最後の行動だけはもうちょっと説得力を持たせて欲しかったなぁ。

ファンの方々の期待は裏切らない作品だと思います。実際、
ファンの女の子たち(女性ファンが大多数という事実が未だに
信じられない)は大満足だったようです。僕も期待通りの
弾けぶりだったので、大いに楽しめました。

e5125aspaceodyssey at 22:12|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2011年06月03日

過去の名作ゲームの高画質HD化がブーム?

世界最大のゲームの祭典E3において、僕の大好きなゲーム
シリーズ「メタルギアソリッド」の高画質HDエディション
公開される事が発表されました。
やった、と言うべきなんだろうか。
高画質になるのは嬉しいけど、今のままでも十分な気もするし。
しかしシリーズ1〜3を一本で楽しめるというのは、今まで
メタルギアをプレイしていない人にとっては最高の利点。
これを期待に、是非多くの人にプレイして欲しいですね。

さらにPSPで発売された『ピースウォーカー』も単体で
HDの高画質化で発売されます。

さらにさらに、『メタルギア』と同じプロダクションが製作
しているロボットゲーム『Z.O.E』も、シリーズ2作が
一つになってHD化。高画質ならむしろこっちに興味がある。
さらにこれはシリーズ最新作への布石だったりするんだろうか。

しかし一番の本命は、ソニーから発売される『ICO』と
『ワンダと巨像』のHD版。
PS2史上最も美しいと言っても
過言ではないこの2作品がPS3の高画質で楽しめるなんて
夢のよう!これは絶対買いだ!!
でも正直、それを作る前にこのスタッフの最新作『人喰いの
大鷲トリコ』を完成させて欲しい。


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今週公開の観たい映画たち。

『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの
 「マネジメント」を読んだら』
『劇場版 戦国BASARA The Last Party』
『クロエ』

AKBのCDをファンが大量購入している問題が話題になって
いるけど、『もしドラ』も入場者特典でAKBのブロマイド
(48種類)がランダムで貰えるようにしたら大ヒット
するんじゃないだろうか?


e5125aspaceodyssey at 21:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)雑記 

2011年06月01日

2011年6月のまとめ

2011年5月の観賞本数はたったの7本。
うーん、少ないなぁ。6月は勢いを取り戻したいところです。

今月のMVPは文句無しで『ブラック・スワン』。
かなり人を選ぶ映画だと思っていたら、現代日本で大ヒット中。
こういう映画がちゃんと評価されてきたって事は、日本人の
映画の好みの質が変わってきたのかな。一昔前はドラマの
映画化ばかりに食いついてたのに。

今月のワーストは『パイレーツ・オブ・カリビアン/
生命の泉』。
『デッドマンズ・チェスト』の興奮が懐かしい。
今までで一番地味な内容なのに、制作費は2億5千万ドルも
かかっていることを最近知りました。どこにそんな大金を
使ってるんだろう。3D撮影?それともジョニー・デップの
ギャラ?
次はもっとスケールの大きな話にして欲しいです。


6月の期待作は『X−MEN:ファースト・ジェネレーション』
『スーパー8』の大作SF2作品。おおっと、今年のワースト
候補筆頭(笑)の『スカイライン/征服』も忘れちゃいけない。



e5125aspaceodyssey at 22:17|PermalinkComments(0)TrackBack(0)雑記