2010年01月31日

ラブリーボーン3

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14歳のスージー・サーモンは、
青春を謳歌する最中に狂人の手に
よって命を奪われる。この世に未練を
残したスージーは、天国からそれぞれ
違う形でスージーの死を引きずって
いた家族を見守る事にする。
事件から2年が過ぎた時、スージーを
殺した犯人が、今度はスージーの妹に
目を付けていた。


『ロード・オブ・ザ・リング』三部作で世界を席巻したピーター・
ジャクソン監督待望の最新作。予告を観た時から美しい映像の
数々に魅入られ、公開を心待ちにしていました。
しかし、いざ蓋を開けてみたら想像とはだいぶ違うストーリーで
困惑。
うーん、アメリカでの評価が今一つなのも納得してしまう
なぁ。

予告を観た時、僕はこの物語を「天国に行った少女が、残された
家族を導いて犯人を捕まえ、家族を救う話」だと思いました。
しかし実際には「青春真っ盛りで殺された女の子が、現世に残した
未練を清算して成仏するまでの物語」で、自分を殺した犯人が
隠ぺい工作をしていても妹に手を出そうとしていても、あまり
積極的に動こうとしません。期待した謎解きやサスペンスが
今一つ足りなかったのは残念でした。
予想外にスージーに感情移入出来なかったのも問題です。自分を
殺した犯人がまんまと逃げおおせようとしている時に初恋の
男の子の事ばかり考えているのはどうなんだろう。その男の子
だってとっくに新しい恋を始めていて、(ネタバレ反転)[
付き合っている彼女にスージーが憑り付いてファーストキスを
達成する
]というのはいろいろ問題があるように感じました。

犯人探しに躍起になる父親。そんな夫の暴走に耐えかねて家を
飛び出す母親。姉の死を振り払い、両親にこれ以上の負担を
かけないために真面目に成長していく妹。そんな危うい家族の
バランスを何とか保とうと自分なりに奮闘する祖母。そして
次第に新たな獲物への欲求が抑えられなくなる殺人犯。
これら主要人物の描き方は良いと思うんですが、なんだかどれも
中途半端な印象。特に母親が出て行く展開はいきなり過ぎる気が
しました。娘を失い、心の拠り所である夫が自分に構ってくれない
苦しみは解かりますが、「娘の思い出が詰まった家に居る事が
辛い」という感情をもうちょっと前面に出して欲しかったですね。
それも含めて、この映画はやっぱり3時間くらい必要だったと
思います。

映像面は素晴しいの一言。特に天国の風景は素晴しく、瓶詰めの
船の模型が次々と座礁していくシーンは一番のお気に入りです。
この映画、こじんまりした話の割にエンドロールが異様に長い
んですが、きっと特撮に膨大な予算と人員を費やして
いるんでしょうね。



e5125aspaceodyssey at 22:11│Comments(9)TrackBack(18)映画のレビュー・ら行 

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この記事へのコメント

1. Posted by 由香   2010年02月02日 17:51
こんにちは〜♪
えめきんさんも今一つだったようですね〜
どうもこの映画は、予告などから想像していた内容とはちょっとズレていましたよね?
あまり感動作とは言えないんじゃーないかなぁ・・・
物語の端々に伏線らしきものがあるのに、イマイチそれが活きてこず、観ていて肩透かしの連続でした〜
ラスト付近のスージーの意志や、金庫の行く末、犯人の末路、、、どれも「えっ?いいの?」って感じでしたよ〜
2. Posted by えめきん   2010年02月02日 22:16
由香さん、コメントどうもです。

感動はなかったですよね、この作品。原作もかなりハードな内容らしいので、配給会社が勝手に感動モノとして宣伝してしまったのかもしれません。
ラストのスージーの気持ちや金庫の顛末は本当に中途半端でしたよね。物語に一本芯を通して欲しかったです。
3. Posted by たいむ   2010年02月05日 16:56
こんにちは。
イチャイチャを恨んだ最後に「うーん」となっちゃったのですっかり忘れてましたが、「瓶詰めの船の模型が次々と座礁していくシーン」は私も好き、というか良かったですよね、あれ。
お父さんの苦悩とかもひしひし伝わるし、絵的にもカッコイイし。
4. Posted by にゃむばなな   2010年02月05日 21:26
お話が今ひとつでも映像が素晴らしかっただけでも十分の映画だったと思います。

しかしこの作品でスタンリー・トゥッチは悪役路線開拓できましたね。オスカーノミネートもいい拍車になってますし。
5. Posted by えめきん   2010年02月05日 22:54
たいむさん、コメントどうもです。

模型の座礁シーンは、予告を観た時から大好きでした。本編ではさらに壮大で、さらに美しくなっていましたね。やっぱりオイーター・ジャクソンはああいう演出の方が合っているんでしょうね。



にゃむばななさん、コメントどうもです。

>お話が今ひとつでも映像が素晴らしかっただけでも十分の映画
普段ならそれで満足したんでしょうが、監督がピーター・ジャクソンということでどうしても過度の期待をしてしまったんですよね。

スタンリー・トゥッチは良かったですね。一見すると優しいおじさんでしたが、狂気が滲み出ていました。
6. Posted by ノラネコ   2010年02月05日 23:30
私は結構面白かったのですが、やはり色々引っかかりました。
その引っかかりは、えめきんさんが指摘している部分も含めて、原作を読んだら全て解消しました。
結局PJをしても、この原作をきちんと消化できていなかったのだろうと思います。
原作を読んだら、あの天国のシーンのシュールなVFX描写が、PJの苦肉の策という事がわかり、あれをなくしてももう少し上映時間をとり、脚本を整理したらよかったなあと無いものねだりをしてしまいました。
7. Posted by えめきん   2010年02月06日 22:12
ノラネコさん、コメントどうもです。

やはり原作からの取りこぼしがあるんですね。

>あの天国のシーンのシュールなVFX描写
あそこがピージャクの真骨頂だと思ったんですが、原作視点で観ると足かせになっていたんですね。確かにこの映画に関しては、VFXに費やした労力をシナリオに注いだ方がよくなったかもしれません。
8. Posted by oguogu   2011年01月31日 23:12
TB&コメントさせてもらっちゃいますねぇ〜。
私もちょいとイマイチでした。
殺されても怒りや悲しみがイマイチ薄く
(天国?をきらびやかに描きすぎたか?)
感情移入がしにくかったです。
でも、あちらの世界に行かずに、半分現世に
残っていたところを見ると、怨念というか
執着があったんでしょうね。
私のブログにも書きましたけど、
これは地縛霊ですよ、地縛霊。
9. Posted by えめきん   2011年02月03日 06:50
oguoguさん、コメントどうもです。

ああ、確かに地縛霊ですね。そう考えるとますます感情移入できなくなっちゃいますね。
いろんな要素を詰め込み過ぎて、収拾がつかなくなった感じがしました。

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