2010年11月02日
ソウ・ザ・ファイナル 3D
殺人鬼ジグソウの死のゲームから
生還した男・ボビー。彼は自身の
体験を元にした本を出版し富と名声を
手にしていた。しかしボビーは、死の
ゲームに参加してなどいなかった。
偽りの名声に溺れるボビーに、遂に
ジグソウの真のゲームが迫る。妻が
囚われた廃工場で、ボビーは死の
ゲームから生還できるのか。
毎年恒例のソリッド・シチュエーション・スリラーも、遂にこの
『ソウ・ザ・ファイナル』で最終章を迎えます。今回はシリーズ初の
3D化を敢行。有終の美を飾る事が出来たでしょうか。
7作目ということもあって、映画が始まった時点で既に
グダグダ感が漂っています。メインとなる死のゲームがなかなか
始まらないというところもそうですが、話をまとめようとしているが
ためにいろいろ脱線気味になってしまうのが問題です。メインの
ゲームだけでなく、シリーズのレギュラーであるジルとホフマンの
話と、ジグソウを追う刑事の話も並行して進行するので、なんだか
散漫になってしまった印象です。
それにしてもホフマンは完全にやりたい放題ですね。ジグソウの
理念を全く受け継いでいない、ただの猟奇殺人者に成り下がって
しまいました。
シリーズの特徴であるスプラッターも今回は不満。3D映像による
飛び出すグロテスク描写を期待していたんですが、実際観てみると
えらい淡白なんですよ。『海猿』みたいに飛び出してないって
ことはないんですが、「可も不可もなく」といった感じで刺激が
全然足りません。特に今回はゲームの残酷性がヌルイ。回転ノコが
ゆーっくり腕を切り裂いていくって感じの、痛い描写をじっくり
悪質に見せる、というのが『ソウ』シリーズのお家芸だったのに、
今回はいきなり顔面ペシャンコとか身体バラバラとか、一瞬で
終わってしまうものが多数。「今まで通りのことを3Dでやったら
とんでもないことになる」という判断からちょっとレベルを落とした
のかもしれませんが、この程度のスプラッターではファンは納得
しないでしょう。
7年間の長い付き合いだったこのシリーズともこれでお別れ。
最後の作品が、不満点しか出てこないシリーズ最低の出来
だったのは非常に残念でした。
でもこのシリーズを観続けてきたおかげで、グロテスク描写に
非常に強くなれた気がします。それがシリーズ最大の功績
ですね(笑)。
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この記事へのコメント
ほんま、ホフマンは完全にジグソウ先生の意思を忘れてましたもんね。
確かに映画としては不十分かもだけど、
ファンとしては最後だから失敗にせず無難におえただけで+☆あげました(笑)
そもそも1はもう別物なので怖いゲームを続けるだけになりつつあったところで軌道修正したところがまだましです☆
3Dはもうほんとに不要。
ホフマンは結局なにがしたかったんでしょうね。最終的にはジルへの仕返ししかしなかったようにも見えますし。結局、ジグソウに頼まれた仕事をこなしてただけで、思想なんて全く無かった気がします。
migさん、コメントどうもです。
長い付き合いだからこそ、最後はしっかりと締めて欲しかったです。やはりいろんなところでパワーダウンしてたのが問題ですね。
僕は3D肯定派なんですが、だからこそ、こんな中途半端な3Dには出てきて欲しくないです。3Dをもっと効果的に使って欲しいです。
ホフマンに代わってから、即ちホフマンがゲームを仕切るようになってから狂ってきてるんですよね。基本的にやっぱり彼はジグソウの精神を継いで無いですもん。美学がなさ過ぎなんです。
やはりホフマンは、ジグソウの後継者にはふさわしくないですよね。ジグソウとの関係性や意思を考えると、やはりジルが一番後継者にふさわしいと思うのですが。
あまり面白くなかったので、随分悲しい最終回になってしまいました。
おっしゃるとおり、説明が回りくどくって、映画もパンフもグダグダでしたね。
イチから説明せんでもココ(7)まで見に来てる人は、みんな復習してきてる人ばっかりだわ!
余分なこと良いから本題に入れ!
と、吠えましたねw
殺し方も本当にジグソウを受け継いでませんよね。
機関銃でてきた時には、ココまで落ちたのかって思いましたよ。
でもコンプリートBOXは買いますよ(爆
>機関銃でてきた時には、ココまで落ちたのかって思いましたよ。
それは僕も思いました。ジグソウの殺人は不条理ではありますが、「罪を犯した者に命懸けのゲームを仕掛け、命の尊さを理解させる」という信念がありました。自分が逃げるために、真っ当に職務をこなしている警官を射殺するなんて愚の骨頂です。
これはあまりおもろくないです。やっぱり『ソウ』は1作目が一番おもろいですね。