2010年12月20日

最後の忠臣蔵4

ちゅうしんぐら大石内蔵助ら四十七士が吉良屋敷に
討ち入った事件から十六年。四十七士
唯一の生き残り吉右衛門は、四十七士
の遺族を尋ねる旅を続けていた。
旅の途中、吉右衛門は討ち入り前夜に
逃げ出したかつての同士・孫左衛門を
目撃する。孫左衛門はある使命を
背負って、美しい娘可音と二人で
暮らしていた。


忠臣蔵のその後を描いた時代劇。仲間と大義を果たし、共に
死にゆく事を望んだ武士・瀬尾孫左衛門が、ある使命を全うする
ため、あえて汚名を被り生きていく姿を描いています。

孫左衛門の使命とは、大石内蔵助の隠し子・可音を守り育てる事。
ネタバレのような気もしますが、予告の時点で壮大にバラして
いるので問題ないでしょう。知らなくても、映画を観ていれば
すぐに察しがつくと思いますし。それにこの映画の見所はあくまで
そんな使命を背負った孫左衛門の生き様なので、むしろ使命の
内容を知っていた方が楽しめるように思います。

前半は妙にアットホームな雰囲気で物語が進行。すくすくと
誠実に育った可音は十六歳。年頃の娘なのに未だに世話役の
孫左衛門にべったりというのが、孫左衛門の悩みの種。あるきっかけ
で、両家との縁談が持ち上がりますが、可音は別の男を好いていると
言い出す始末。娘も同然である可音の告白に、孫左衛門は焦り
まくり。さらにその恋の相手が自分だと知ってさらに焦る。
この辺りのシーンがコミカルで、思わず笑ってしまいました。

後半からは孫左衛門の使命の重さと彼の苦悩にスポットが当たります。
なすべき使命を果たした孫左衛門の取った行動には賛否両論
あるでしょうが、僕は彼の選択に胸を打たれました。やはり彼は
最後まで武士であったんですね。(もう一つの選択肢を選ばなかった
孫左は偉い!最後の試練、僕が同じ立場だったら絶対に負けてる!)

忠義のために己の面子を捨てて生き恥をさらし、それでもなお
信念を貫き通した瀬尾孫左衛門の生き様。彼こそ真の武士でした。



e5125aspaceodyssey at 08:33│Comments(6)TrackBack(19) 映画のレビュー・さ行 

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 最後の忠臣蔵  [ Akira's VOICE ]   2010年12月20日 10:35
不器用ですから・・・  
2. 最後の忠臣蔵  [ LOVE Cinemas 調布 ]   2010年12月20日 21:59
有名な赤穂四十七士の生き残りと、討ち入り前夜に逐電して生き残った2人の侍がいた。討ち入りから十六年、二人の忠臣蔵はいまだ続いていたのだった…。『四十七人の刺客』の池宮彰一郎の同名小説を映画化。監督は『北の国から』の杉田成道。生き残った2人の武士を役所広司...
3. 「最後の忠臣蔵」大石内蔵助の命を最後まで全うした2人の赤穂浪士  [ オールマイティにコメンテート ]   2010年12月23日 22:29
12月18日公開の映画「最後の忠臣蔵」を鑑賞した。 この映画は忠臣蔵のその後を描いた作品で死ぬ事を許されなかった 2人の武士が再会しそこで大石内蔵助から命じられた命を ...
4. 映画「最後の忠臣蔵」感想  [ タナウツネット雑記ブログ ]   2010年12月24日 00:17
映画「最後の忠臣蔵」観に行ってきました。 「忠臣蔵」として有名な元禄赤穂事件で生き残った赤穂浪士達の後日譚を描いた、佐藤浩市および役所広司主演の時代劇作品。 物語は、元禄赤穂事件で赤穂浪士四十七士が悲願を達成し泉岳寺に到着した後、大石内蔵助が寺坂吉右衛門...
5. 『最後の忠臣蔵』  [ 京の昼寝〜♪ ]   2010年12月24日 10:05
  □作品オフィシャルサイト 「最後の忠臣蔵」□監督 杉田成道□脚本 田中陽造□原作 池宮彰一郎□キャスト 役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、安田成美、笈田ヨシ、山本耕史、伊武雅刀、風吹ジュン、田中邦衛、片岡仁左衛門■鑑賞日 12月11日(土)■劇場...
6. 最後の忠臣蔵 古き良き時代劇  [ 労組書記長社労士のブログ ]   2010年12月24日 16:51
【{/m_0167/}=51 -14-】 先週末同様、今週末も仕事、次の休みは23日の祝日だ、海に浸かりたいよ〜(ノд-。)クスン しかし、役所広司さん、どんな役回りであっても、あかん、やっぱ「だいわはうちゅ〜」がちらついてしまう、俺。  赤穂浪士の討ち入りから16年。大石内蔵助...
7. 「最後の忠臣蔵」みた。  [ たいむのひとりごと ]   2010年12月24日 20:01
年末といえば大型時代劇!って言いたいところだけれど、最近はTVでも力の入った骨太の時代劇が少なくなっている気がする。そういう意味ではまさに年の瀬を飾るにふさわしい良き時代劇だった。賛美として語られる「
8. 「最後の忠臣蔵」  壮絶な男の生き様、彼らは間違いなく武士である・・・・・。  [ 取手物語??取手より愛をこめて ]   2010年12月26日 00:17
今さらだが、公開初日に本作を鑑賞してきた。
9. 『最後の忠臣蔵』の販売戦略  [ 映画のブログ ]   2010年12月26日 10:53
 【ネタバレ注意】  12月14日は元禄赤穂事件(いわゆる忠臣蔵)の討ち入りの日として知られるが、1985年の12月14日は映画『サンタクロース』が封切られた日だ。  サンタクロースが登場する映画は少なくな...
10. 日本人の美学。『最後の忠臣蔵』  [ 水曜日のシネマ日記 ]   2010年12月26日 14:48
赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件後、使命を果たすために生き残った男の姿を描いた作品です。
11. 劇場鑑賞「最後の忠臣蔵」  [ 日々“是”精進! ]   2010年12月27日 12:29
「最後の忠臣蔵」を鑑賞してきました『四十七人の刺客』の池宮彰一郎が忠臣蔵の後日譚を描いた同名時代小説を役所広司と佐藤浩市の主演で映画化。赤穂浪士の中にあって名誉の死を果...
12. 【最後の忠臣蔵】残された者の人生  [ 映画@見取り八段 ]   2010年12月27日 22:43
最後の忠臣蔵 監督: 杉田成道    出演: 役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、安田成美、伊武雅刀      公開: 2010年12月 桜庭ななみちゃん、萌え の、忠臣蔵「その後」物語。 ま...
13. 最後の忠臣蔵  [ ☆彡映画鑑賞日記☆彡 ]   2010年12月30日 18:10
 『生き尽くす。 その使命を、その大切な人を、守るために。』  コチラの「最後の忠臣蔵」は、池宮彰一郎の同名小説を映画化した12/18公開のセンチメンタル時代劇です。監督は、 ...
14. 最後の忠臣蔵  [ to Heart ]   2010年12月30日 21:11
          
15. 最後の忠臣蔵・・・・・評価額1700円  [ ノラネコの呑んで観るシネマ ]   2010年12月31日 00:29
日本の師走の定番と言えば、何と言っても「忠臣蔵」である。 元禄15年12月14日に起こった、赤穂浪士による吉良邸討ち入り事件を題材とした物語は、実に300年間に渡って、人形浄瑠璃や歌舞伎、近代以降では映...
16. 「最後の忠臣蔵」 男の忠義、女の愛情  [ はらやんの映画徒然草 ]   2010年12月31日 06:23
そろそろ2010年も終わりです。 やはり年末は忠臣蔵で、ということで「最後の忠臣
17. 最後の忠臣蔵  [ C'est joli〜ここちいい毎日を〜 ]   2011年01月04日 11:42
最後の忠臣蔵'10:日本◆監督:杉田成道「北の国から」(TVシリーズ)「ラストソング」「優駿 ORACION」◆主演:役所広司、佐藤浩市、桜庭ななみ、山本耕史、風吹ジュン、安田成美 ...
18. 「最後の忠臣蔵」感想  [ 狂人ブログ ??旅立ち?? ]   2011年01月07日 19:02
 池宮彰一郎原作。年末時代劇スペシャルの定番「忠臣蔵」の後日談を、実力派・役所広司、佐藤浩市主演で映画化。  本作の影響で、悪役のイメージの強い吉良上野介義央だが、地元...
19. 最後の忠臣蔵  [ 映画的・絵画的・音楽的 ]   2011年01月09日 18:03
 『最後の忠臣蔵』を有楽町の丸の内ピカデリーで見てきました(ネタバレあり)。 (1)この映画はどうしても『十三人の刺客』と比べたくなってし...

この記事へのコメント

1. Posted by KLY   2010年12月20日 22:02
日本人の心に馴染むお話でした。武士の世ではないけれど、孫左の生き方に胸を打たれる魂が日本人なのだと思います。
それにしても役所さんと佐藤さんはさすがでしたが、桜庭ななみちゃんがここまでやるとは思ってもみず。役所さん曰く「どんどん女優になっていった」そうですが、まったくその通りだと思います。
2. Posted by えめきん   2010年12月20日 22:19
KLYさん、コメントどうもです。

桜庭ななみちゃんは本当に良かったですね。最初は「『サマーウォーズ』の声優か」程度に思ってたんですが、ちょっと評価を覆さなければならなさそうです。
これから要注目の新人ですね。
3. Posted by たいむ   2010年12月24日 20:03
武士でしたねぇ〜。
志願の特攻と同じで、自己満足で死に急いだ気はするけれど、親友にさえも秘密を明かさず、耐え抜いた武士の生き様はあっぱれと思いました。

年末に年末らしい良い映画を見せてもらいましたw
4. Posted by えめきん   2010年12月25日 06:56
たいむさん、コメントどうもです。

己の信念に殉ずる、真の武士の姿を見せてもらいました。現代の男(もちろん自分も含めて)にもあれくらいの意志の強さがあればいいんですけど。もちろん死に急げと言っている訳ではないんですが、あの強さには憧れてしまいます。
5. Posted by ノラネコ   2010年12月31日 00:37
侍の生き様とはかくも壮絶で、正に滅私を覚悟せねばならないという事を、主人公が体言してました。
ぶっちゃけ、私も無理なんですが、彼の最期に涙できるということは、僅かながらも侍のDNAが残ってるのかなとか思ったりして(笑
一年の締めに相応しい大作でした。
6. Posted by えめきん   2010年12月31日 21:13
ノラネコさん、コメントどうもです。

僕も彼の最後には非常に感銘を受けたので、少なからずの侍魂が残っていることを期待したいですね。
正統派時代劇としては、今年一番の作品でした(『十三人の刺客』も面白かったですが、あっちは正統派とはいえない部分がありますしね)。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔