2011年05月27日

アジャストメント3

アジャスト政治家のデヴィッドは、マスコミ
にスキャンダルを暴露された事で
選挙戦に敗北するが、偶然出会った
女性・エリースの助言によって
再起の機会を得る。しかしそれらは
全て運命調整局によって仕組まれた
事だった。デヴィッドはエリース
との再会を望むが、調整局にとって
二人の再会は想定外の事態だった。



フィリップ・K・ディック原作のSF小説の映画化。ディック
原作映画の代表作といえば『ブレード・ランナー』や
『マイノリティ・リポート』が有名で、ディック作品はハード
SFの印象が強いんですが、今回はちょっとファンタジーっぽい
要素が加わっていて、いつもとは少々違った印象です。
テクノロジーが超能力でなく、明確な超越者(運命を操る神の
ような存在)が出てくるのも、これまでのディック映画とは
違う点のように思います。
しかしこの映画、そんな超越者たる調整局の面々が妙に
人間臭くて、その辺りが奇妙な魅力になっています。

事件の発端は、調整局の下っ端ハリーくん。彼は、アメリカの
将来に大きな影響を及ぼす男・デヴィッドの運命調整という
大仕事を終えて疲れ気味。それが原因で、アフターケアの最中に
居眠りをするという大ポカをやらかしてしまいます。そこから、
デヴィッドの運命は調整局の予定から大きく逸脱していくことに。
そう、たった一度の居眠りで世界の運命が変わってしまった!
ハリーくんの失態によって、調整局は大わらわ。上司は後始末に
追われ(中間管理職の悲しさよ)、対処しきれなくなるとさらに
上の人が登場。終いにはトラブル対応のスペシャリストまで
出てきます。人の運命を操る凄い集団なのに、やってる事は
サラリーマンと変わらないというのが面白いです。

運命よりも強い愛の絆が本作のテーマ。どんなに調整局に
邪魔されようとも、デヴィッドは愛する人と結ばれるために
突っ走ります。しかしここでも目立つのは調整局の不手際。
彼女に会わせないための手段が「携帯を不通にする」とか
「タクシーを素通りさせる」などのけち臭いものばかりで
笑えます。影響を最小限に留めるとか言いつつも、最終的
には人身事故まで引き起こしてるし。最初に「彼女の携帯
番号を変えさせることも出来る」と言ってたんだから、さっさと
そうすりゃよかったのに。むしろ彼女を海外に転勤させるとか
すれば万事解決だったのでは?

ストーリーやSF設定よりも、ツッコミどころが楽しい映画
でした。結構批判されそうな内容だけど、僕は好きです。

e5125aspaceodyssey at 22:18│Comments(7)TrackBack(24) 映画のレビュー・あ行 

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この記事へのコメント

1. Posted by KLY   2011年05月27日 22:34
確かに突っ込みどころ満載ですね(笑)
でもこれが大胆に介入出来たりしたらきっと『インセプション』みたいな大作になるのかも。
にしてもエミリーの旦那、何も言わずに花嫁が姿消して、マットと真実の愛ってんじゃあまりに可哀想かなー。だって、その前にもマットのせいで別れてるんですよ?(笑)
2. Posted by えめきん   2011年05月28日 22:08
KLYさん、コメントどうもです。

エミリー・ブラントの婚約者は本当に可哀想でしたね。何よりちゃんとした出番がほとんど無いのが一番可哀想(笑)。
マットもマットで、一度は諦めておいて、お互いの夢が実現してからもう一度迫るなんて都合が良すぎますよね。
3. Posted by mig   2011年05月28日 22:52
こんばんは☆

フィリップ・K・ディックって、小説読んだ事はないケド、映画はどれもちょっとおバカですよね。

ペイチェックにしろNEXTにしろ。
本人たちはもちろん大真面目だから余計。
今回もつっこみどころが意外良かったな☆笑
4. Posted by たいむ   2011年05月29日 01:32
私も好きですw

確かにデヴィットとエリースが及ぼした影響で迷惑をこうむったその他大勢では、不憫な人も多そうですね。
会社形式っぽいところが良くできてましたねw
実力の差もくっきりだったしw
5. Posted by えめきん   2011年06月01日 07:38
migさん、コメントどうもです。

『ブレード・ランナー』や『トータルリコール』なんかはかなりハードな印象でしたが、近年のディック作品はコミカルな要素が目立ちますね。ほとんどの原作が短編らしいので、映画で大きくアレンジされているものも多いでしょうね。



たいむさん、コメントどうもです。

調整局の人たちは、さっさとデヴィットの記憶を消すなりエリースをもっと引き離すなりした方が、影響はずっと少なかったですよね。会社でも運命でも、やはり大胆さが必要なんですね。
6. Posted by 健太郎   2011年07月09日 17:05
2 こちらにも続けて失礼します。

フィリップ・K・ディックのSF短編を原作にしているので、SF好きとして楽しみでしたが、運命を司っているのが結局誰なのか不明なのと、SF的と云うよりはむしろ神がかり的なので、正直残念でした。
7. Posted by えめきん   2011年07月10日 09:48
健太郎さん、コメントどうもです。

SFに宗教や神話を絡める展開は珍しくないと思いますが、この映画の場合、神を司る調整官たちが妙に人間臭くて笑えてしまい、変な観方になってしまいました。でもそういう笑える話として楽しく観られたので満足です。

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