映画のレビュー・ま行

2011年11月12日

ミッション:8ミニッツ4

8分米軍ヘリのパイロット・スティーブンス
は、走行中の列車で突然目覚める。
状況を把握できずに混乱する
スティーブンス。その時、列車が突然
爆発し、彼は次の瞬間には謎の
カプセルに閉じ込められていた。
スティーブンスは、列車爆破テロの
謎を解くために、テロで死亡した男の
最後の8分間を延々と繰り返し体験
していたのだ。



『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ監督が手掛ける
SFサスペンス。一人の男の、人生最後の8分間を延々と
繰り返す、実に斬新な映画です。
「死んだらちょっと前に戻って、そこからまたやり直し」
というのはTVゲームの感覚に近いですね。生き返っても
死ぬ前の記憶は残っていて、それを頼りに間違いを回避する、
というのも実にゲーム的です。

この手のアイデア勝負の作品は、そのアイデアに頼りすぎて
物語が後半からお粗末になっていく事が多々ありますが、
この映画は話の持って行き方が上手くて最後まで飽きさせ
ません。爆弾の所在や主人公の置かれている状況が徐々に
明かされて行くのが良かったですね。

物語の結末も好きです。「映画通ほど騙される」という
キャッチコピーは大袈裟ですが(ビックリさせるような結末
じゃないし)、なかなか小気味よい結末でした。

(ネタバレ反転)今回の列車爆破は存在しないものとして
解決しましたが、テロが防がれた世界では装置に
繋がれた主人公はまた次の凶悪犯罪が起きた時に酷使
されることになるはず。そんな彼を、主人公から
メッセージを受けたオペレーターが助け、その事件を
解決した主人公が分岐した世界でまたメッセージを
残すんでしょうね。

8分間の無限地獄の先にあるもう一つの無限地獄から
主人公が解放されるのは何時になるのでしょうか。


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2011年09月26日

モールス3

モールスいじめられっこの少年・オーウェン
の家の隣に、老人と少女が
引っ越してくる。
オーウェンはその少女・アビーと
仲良くなるが、二人が越してきた時を
境に、町では生き血を搾り取る
猟奇的な殺人事件が発生するように
なる。アビーの正体は、不老不死の
ヴァンパイアだった。



ヴァンパイア映画の最高峰とされるスウェーデン映画
『ぼくのエリ 200歳の少女』『クローバー・フィールド』
マット・リーヴス監督がリメイクした作品。オリジナル同様の
高評価を獲得した作品で、僕も観に行きたいと思っていたん
ですが、結局観に行けないまま公開終了。しかし単館系の
映画館で2週間だけ再上映という奇跡に恵まれ、しっかり
劇場で観賞することが出来ました。

この映画の特徴は何といっても「オリジナルの映画を忠実に
再現している」
ということでしょう。違いを見つける方が
難しいくらい、二つの作品は酷似しています。勿論、元々
同じ話なんだから似ているのは当たり前なんですが、マット・
リーヴス監督はとことんオリジナルをリスペクトして、自分の
色に染めることをしなかったように感じます。
面白いのがウィキペディアの説明文で、『モールス』が
リメイクではなく「英語版」であると強調しています
(だったら吹き替えでいいじゃん)。海外の映画を作り直して
自国の映画にしてしまう。アメリカ映画の悪い癖ですが、
そんな中でオリジナルのクオリティや作風を守ったという
点が評価されてるんですね。

そんな訳で『ぼくのエリ』のリメイクではなくて英語版
という本作。当然、オリジナルを観ていると物凄いデジャヴを
感じます。何より新鮮味がないのが致命的ですね。さらに
言えば、ショッキングなシーンはオリジナルより劣っている
ようにも感じました。例えば最初の逆さ吊りのシーン。
BGMなしで淡々と人を殺める姿を犬が観ているという
オリジナルのシーンに対して、本作ではBGMはあるし犬も
いない。オリジナルで感じた衝撃はありませんでした。
最後のパニックシーンも照明が暗くて迫力不足。煌々と
照らされたプールが血に染まる光景が非常にショッキング
だったのに。

『ぼくのエリ』の感想で、「ハリウッドリメイクの方が
好みかも」と書きましたが、ここまでハリウッドらしさが
抜けているとは予想外でした。オリジナルとほぼ同じ映画
なので、オリジナル未見の人にはオススメですが、そうでない
人は刺激不足でしょうね。

ちなみにヴァンパイアの少女を演じるのは、ヒットガールこと
クロエ・グレース・モレッツちゃん。相変わらず殺しまくり
ですが、彼女がヒットガールだと思うと「少女が大人を惨殺」
というインパクトが薄れてしまって困ってしまいます(笑)。
そういう意味ではでしたね。

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2011年09月22日

マルドゥック・スクランブル 燃焼4

ねんしょうボイルドに追い詰められ絶対
絶命のバロットは、ウフコックの
献身とドクターの支援によって
かろうじて危機を脱した。
傷ついたバロットが収容された
のは、彼女の身体やウフコック
にも使われたオーバーテクノロジー
が集約された研究施設「楽園」
だった。



沖方丁原作のSF小説のアニメ映画化第二段。1作目が
製作された時点では2作目以降の製作が決まって
いなかったんですが、こうしてちゃんと作られことに
まずは一安心です。

前作『圧縮』は原作の雰囲気を忠実に再現していたものの、
尺の短さが災いして、えらく説明不足な内容になって
いました。今回は同じ轍を踏むことはなく、最低限の説明で
物語の進行と主人公バロットの成長をちゃんと見せて
くれます。それでも尺的にギリギリだったんでしょう、前回の
おさらい的な要素が面白いくらい排除されてました。
ボイルドと戦闘中という極めて中途半端な状況で終わった
にも関わらず、何の前置きもなく戦闘の真っ只中から物語が
再開。その後も前作で起きた事柄には一切触れることが
ないので、ここから見始める人は混乱すること必至。前作を
見た人も、できるなら前作を予習・復習してから
見に行くことをオススメします。

前半部分は幻想的な「楽園」を舞台に、SFらしい世界観で
物語が展開。呼吸しない(必要が無い)少年トゥイー・
ドルディーやパートナーのイルカ・トゥイー・ドルディム
といった魅力的なキャラクターも多数登場します。
原作通りとはいえ、ここだけしか彼らの出番が無いのは
寂しいですね。
後半は今回の見せ場であるカジノ。原作でも絶賛されている
このエピソードをなかなか上手く映像化していましたね。
今回はポーカーとルーレットが対決の舞台となります。
ポーカーは最低限の説明でトリック勝負を見せ、ルーレット
は増減するコインや凄腕スピナー、ベル・ウイングとの
やりとりで緊張感を演出。それぞれ違った手法で盛り上げて
くれたのがよかったです。

物語は今回も実に中途半端なところで中断。3作目が
待ち遠しいです。次はいつ公開になるのかな。

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2011年09月01日

魔法先生ネギま!/ハヤテのごとく!2

ハヤテ人気漫画2作品の劇場版。
魔法世界の学園で魔法少女たちに
魔法を教える先生の物語
『魔法学園ネギま!』。
借金を肩代わりしてくれた
お嬢様に恩返しするため、その
お嬢様の家で執事として働く青年を
描いた『ハヤテのごとく』。
・・・この説明で合ってるのかなぁ?



なぜこんな映画を観に行ってしまったのか。理由は省略
しますが、久々にオタクの恐ろしさを垣間見た気がします。
ギュウギュウ詰めの劇場は男だけの異空間。なんか
汗臭かったし。
とりあえず、両作品とも名前くらいしか知りません。なので
全くアテにならない感想かもしれませんのであしからず。

まずは『劇場版 魔法先生ネギま! ANIME FINAL』。

えーと、とりあえず話としては「TVシリーズか何かで
ラスボスを倒したネギ達だったが、ネギは卒業式までに
自分の教え子達の中からパートナーを一人だけ選ばなければ
ならなかった」という話。
だと思う。
とにかくキツいのが、生徒数が多過ぎるということ。知識ナシ
の人が観たら誰が誰だかもうワカラン。調べたら31人いた
らしい。上映時間1時間の中篇なのに、メインキャラだけで
並みの映画の3倍の登場人物とは無茶苦茶じゃなかろうか。
個々のキャラクターの役割は、誰がパートナーに選ばれるのか
という議論と、変身と、攻撃。だけ。生徒の数を3人に削っても
話の進行には何の支障もないでしょう。

しかもこの映画、どうも公開までに完成しなかったらしく、
明らかに編集がおかしい場面(ミリタリー女と忍者の戦いの
結末)や画面が真っ白になって効果音だけで進行する場面
まであります。作画のクオリティも場面によって全然違う。
こんな状態で金を取るとは、いい根性してますね。

原作ファンはこれで満足なんだろうか。少なくとも全く興味の
無い僕は一切楽しめず、オタクの好きそうなキャラを
ぶち込んでかき混ぜただけの闇鍋のような内容に気持ち悪さ
すら感じました。

続いて『劇場版 ハヤテのごとく! HEAVEN IS A PLACE
ON EARTH』。
『ネギま』でヒドイ目にあった後なので、
こちらもかなりビクビクしながら観たんですが、意外や意外。
面白可笑しく観る事が出来ました。
「田舎にやって来たお嬢様のナギと執事のハヤテ。ハヤテは
そこで、謎の女性から「もう苦労しなくていい」と告げられる。
気が付くと、ワガママお嬢様のナギが別人に変わっていた。
一方のナギは不思議な遊園地に閉じ込められていた」という話。
感心したのは、『ネギま』と違って予備知識ナシでもしっかり
話の背景を把握できた
事。いきなりライトセイバーが出て
きたりと解からない部分はあったものの、一番肝心なナギと
ハヤテの関係をしっかり説明してくれた点が良かったです。
物語も映画の中だけで完結しています。

お嬢様ナギのキャラクターが良いですね。現代文明に依存し、
目標を見出せず、毎日ダラダラと過ごす典型的なゆとり教育
世代。「iPhoneの電波が届かないところは世界じゃない」とか
現実の子供も言いそうで怖い。
繰り出される数々のギャグも、僕好みのマニアックさで好感触。
コスプレする女の子が『機動戦士ガンダムF91』の鉄仮面
(ガンダムであるにも関わらずあまりにマニアックなチョイス)
のマスクを被ってます。さらに知る人ぞ知るウォーズマン理論
まで飛び出す!これ中高生には解からないだろ(笑)。

調べてみたらこの映画は、TVシリーズには参加していない
新たなスタッフがメインで製作しているそうです。脚本は
なんと『仮面ライダー電王』の小林靖子女史。納得です。

『ネギま』は最悪で星一つ。『ハヤテ』は意外に面白くて
星三つ。間を取って星二つの評価です。
次があったら
是非『ハヤテ』だけでやって欲しいものです。


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2011年08月31日

メカニック4

メカ凄腕の殺し屋・アーサーに与えられた
任務。それは、仕事のパートナー
として長年連れ添ったハリーを暗殺
することだった。苦渋の選択を迫られ
ながら任務をこなすアーサー。
しかし残されたハリーの息子・
スティーヴを気にかけたアーサーは
スティーヴを弟子として迎え入れ
殺しのテクニックを伝授していく。



『トランスポーター』シリーズや『エクスペンダブルズ』など
近年では第一線のアクションスターとしての活躍が目覚しい
ジェイソン・ステイサムの最新作。監督はサイモン・ウエスト。
久しぶりに名前を聞いたけど、最近は何してたんだろう。

『トランスポーター』や『アドレナリン』、『デスレース』
など、アクション俳優といってもかなり馬鹿な作品に出演し
続けているステイサム。今回もそんな馬鹿系のアクションだと
思って観に行ったら、意外に硬派な作品でした。組織の
裏切り者とはいえ、長年信頼し合ってきた旧友ハリーを殺す
という非常な任務。その罪悪感からか、アーサーは息子
スティーヴを後継者兼パートナーとして育て上げますが、
スティーヴは父親の仇を探していて、アーサーは自分が
仇である事を伏せています。信頼し合っているものの、
一触即発の爆弾を抱えた危うい関係に緊張感がみなぎり
ますね。他にも見応えのあるハードな展開が多くて、
馬鹿っぽさなど微塵もありません(冒頭の暗殺任務は
けっこう馬鹿っぽいけど)。

アクションシーンは決して多くないものの迫力満点。細かな
カット割で疾走感を出してますね。クライマックスの街中の
戦闘は、非常にテンポが良くて面白かったです。

少々不満だったのが最後のオチですね。義理人情に厚く
自分の罪にケジメをつけるタイプだと思ってたアーサーが
まさかああいう行動に出るとは。まぁ元々殺し屋だし、そんな
優しい気持ちは持ち合わせてないんでしょうね。

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2011年07月28日

モンスターズ/地球外生命体3

モンスターズ地球外で未知の生命体を発見
したとNASAが発表。サンプルを
積んだ衛星が地球に帰還するが、
衛星はメキシコ上空で爆発。その
直後から、メキシコに謎の巨大
生物が多数出現し、一帯は閉鎖
されてしまう。カメラマンの
コールダーは社長令嬢のサムと共に
危険地帯を抜けてアメリカを目指す。



1万5000ドルという超低予算で製作されたSFモンスター
パニック・ムービー(あくまで撮影予算で、撮影後の編集、
音楽等の作業も含めると20万ドルはかかってるとか。それでも
『スカイライン』の製作費の50分の1!)。監督のギャレス・
エドワーズはこの作品が評価されて、新たなアメリカ版
『ゴジラ』の監督に大抜擢されました。

台詞はほぼアドリブ、ほとんどのシーンがゲリラ撮影。主役
二人以外は全員エキストラという本作は、そんな低予算の
スタイルを逆手にとって、リアルな臨場感を演出しています。
セットなども使えないので、その場の風景だけで「エイリアンの
生息地」の雰囲気を出さなくてはいけないんですが、
「閉鎖区域」という看板や遠方に見える巨大な柵、戦車や
戦闘機などを時おり登場させることで、そこがありふれた人々の
生活空間ではなく、脅威と隣り合わせの危険地帯だという事を
認識させてきます。戦車やミサイルなんかを撮影に使用
出来るとも思えないので、あれらはCGか合成だと思いますが、
違和感が全くありませんでしたね。低予算なのにVFXの質は
高いです。

とはいえ、やはりモンスターが暴れまわるようなお金のかかる
シーンは期待してません。実際、モンスターの出番はほとんど
ないんですが、「近くにモンスターが潜んでいるかも」という
緊張感はずっと続くので、出番の少なさはあまり気に
なりません。
ラストシーンではしっかりモンスターの出番があるんですが、
これが実に見事。バトルやパニックといったシーンを用いずに
モンスターの神秘性と巨大感をしっかり出していました。
これでもっと明るいシーンにしてくれれば文句なしだったん
だけど(夜のシーンが全体的に暗過ぎる。CGの粗をごまかす
ためには仕方ないんだろうけど)。

モンスター映画にロードムービーの要素を加味した、見応えの
ある作品でした。ただ、同じモンスター映画とはいえ、
『ゴジラ』とはだいぶ毛色の違う作品なので、『ゴジラ』の
監督としてどこまで手腕を発揮してくれるかはまだまだ未知数。
それでも怪獣モノのキモは心得てくれていると思うので、
是非見事な「怪獣映画」を生み出して欲しいですね。

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2011年07月24日

マイティ・ソー4

そー神々の王オーディンの息子ソーは
敵対する巨人族の世界に無断で侵攻
したことでオーディンの怒りを買い
力を奪われ人間界に追放されて
しまう。天文物理学者のジェーンに
助けられたソーは力を取り戻そうと
するが、天界ではソーの弟ロキが
オーディンから王位を奪おうと
暗躍していた。



『アイアンマン』『インクレディブル・ハルク』に続く、
マーベルスーパーヒーロー映画の最新作。ここにもうすぐ
公開になる『キャプテン・アメリカ』が加わる事で、ヒーロー
大集合映画『アベンジャーズ』の面子が揃う事になりますね。
楽しみだ。
マイティ・ソーは北欧神話をベースにしたヒーローで、名前の
由来も「雷神トール(THOR)」を英語読みすることで「ソー」。
正真正銘の神様な訳ですが、そんな人と肩を並べることに
なるとは、アンアイマンやキャプテン・アメリカは人間のくせに
どれだけ強いんですかね(笑)。

傲慢ゆえに天界アスガルドから追放されたソー。力を失い、
地上に落とされてもなお、その「俺様ぶり」は健在。豪胆な
言動とカルチャーギャップで観客を大いに笑わせてくれます。
自分勝手ながらも多くの仲間が彼を慕う人柄もしっかり表現
されてましたね(ちなみに本作は敵キャラよりも味方の方が
多いという珍しいタイプのヒーロー映画です)。
アクションシーンは意外にこじんまりしていた印象。序盤に
大規模な戦闘があるものの、それ以降はソーが力を失うので
後半まで戦闘シーンはナシ。クライマックスのロキとの戦いは
肉弾戦がメインで、派手なエフェクトの割にはアクションは
若干モッサリしてます。『アイアンマン』や『ハルク』はほぼ
フルCGのバトルでしたから、それらに比べたらスピード感に
欠けている感じでしたね。

アクションの面では期待を下回りましたが、ストーリーが
予想以上に面白かった(笑えた)ので満足度は高いです。
巨大ロボットが出現した時に「スターク(アイアンマン)が
作ったヤツか?」という台詞が入るなど、『アベンジャーズ』
つながりの小ネタも楽しかったですね。
『アベンジャーズ』といえば、参戦が決まっている弓矢の名手
ホークアイがゲスト出演してたのは嬉しかったです。

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2011年04月02日

ミュータント・クロニクルズ3

ミュー27世紀。世界は4つの企業国家
によって分断され、それぞれが覇権を
争っていた。その内の二つの企業が
大規模戦闘を繰り広げている中、
過去に地球に飛来し封印されたマシン
が目覚め、そこから出現した大量の
ミュータントが人類抹殺を開始した。
4つの企業から集められた戦士達は
マシンに最後の戦いを挑む。



人類と凶悪ミュータントの戦いを描いたSFアクション。
日本では劇場での超小規模公開、DVD販売、ケーブルテレビ
放送などを同時に展開するという暴挙を敢行。こういう映画こそ
映画館で観るべきだという持論を持っている僕としては、そんな
ことせずに公開劇場を増やして欲しかったんですが、それは
叶わず地元での劇場公開は見送られました。仕方なくDVDで
観賞しましたが、以外にスケールが大きい作品でちょっと
ビックリ。劇場で観られなかったのが残念です。

トーマス・ジェーン、ロン・パールマン、デヴォン青木といった
中堅どころに加え、ジョン・マルコヴィッチまでカメオ出演
している本作。世界規模の戦いや大量のミュータント軍団など、
予想外に頑張っている印象の作品です。こういうスケールの
大きいSFって最近少ないので嬉しかったですね。
とはいえ、決して超大作ではないので安っぽい所も多々あります。
とくにミュータントのデザインがワンパターンだったのが残念
でしたね。もう2〜3種類出してくれれば。もしくはボスクラス
として非人間タイプの大型モンスターとか出てくれたら良かった
なぁ。
物語、設定でも若干安っぽさがあります。舞台が27世紀
なのに、何故か飛行機の燃料が石炭
だったりして笑えます
(蒸気機関の描写にかなり力を入れているので余計笑える)。
クライマックスもなんだかかなり散らかった印象。最後は
祭壇を舞台に剣で戦ったりと、画的にファンタジーに偏りすぎた
感がありました。そういえば、敵の中枢であるマシンについて
ほとんど説明されなかったなぁ。

ビデオスルーも同然の作品ですが、内容自体はビデオスルー
から一歩抜きん出ていると思います。
しかしロン・パールマンも老けたなぁ。早く『ヘルボーイ3』
作らないと、特殊メイクでの撮影はしんどそう。

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2010年11月21日

マルドゥック・スクランブル 圧縮3

9784少女娼婦ルーン・バロットは、巨大な
陰謀に巻き込まれ瀕死の重傷を負う。
彼女を救ったのは事件担当官のDr.
イースターとネズミ型万能兵器・
ウフコック。バロットは彼らと協力
して、自分を殺そうとした男シェルと
巨大企業オクトーバー社に立ち向かう。
そんな彼らの前に、敵の事件担当官
ボイルドが立ち塞がる。

 

冲方丁原作の同名SF小説シリーズを映画化したアニメ映画。
ちなみに原作者自らが脚本を執筆しています。
原作は『圧縮』『燃焼』『排気』の三編で構成されていて、今回は
第一部『圧縮』の映画化です。次の『燃焼』のアナウンスがほぼ
皆無の状態だけど、来年中には公開して欲しいな。

原作は映画を観る前に完全版を読んでいたんですが、これは
読んでおいて正解でしたね。原作未読の人が観たらかなり混乱
すると思います。それくらい映画は原作に忠実であり、作を
60分に「圧縮」したことで相当説明不足な状態になってました。
原作を知らないと、そもそもバロットが何故殺されなければ
ならなかったのか非常に解かり辛いと思います。それと肝心な
「操作(スナーク)能力」に関しての説明がほぼ皆無。ドクターの
改造によって手に入れた力だということが何となく解かる程度です。
誘拐屋の面々も、原作以上に速攻で消えていって残念。
もっと大胆な改変を行うべきだったでしょうね。原作自体かなり
複雑な物語なので、映像化はそうとう難しかったと思います
(実際、別のプロダクションが一度映像化を断念しています)。
だからといって原作を完全になぞってしまっては、映画としての
面白さが追求できませんよね。

多くが省略された中で、バロットとウフコックの関係性は十分
その魅力を引き出せていたと思います。
ウフコックに依存し、
信頼するがゆえに暴走するバロットの心と、人間ではない自分の
立場に戸惑いながらもバロットの想いを受け止めるウフコック。
原作でも一番の見所であるこの部分はしっかりしていました。
クライマックスの二人の戦いは、映像の方がさすがに迫力が
ありましたね。

『天地明察』で一気に知名度を上げた冲方丁。年末には脚本を
手掛けたアニメ映画『蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH』が
公開されます(あと1ヶ月なのに予告編すら公開されないぞ。
大丈夫か?)。
次の『燃焼』でも頑張って欲しいです。



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2010年11月14日

マチェーテ4

215455連邦捜査官のマチェーテは、麻薬王
トーレスの罠に落ち、妻子を惨殺
されてしまう。それから3年後。
テキサスで不法移民としてその日
暮らしの日々を送っていたマチェーテ
に、不法移民撲滅を掲げる議員の
暗殺の依頼が来る。依頼を受ける
マチェーテだったが、それは議員の
側近による陰謀だった。

 

ロバート・ロドリゲスとクエンティン・タランティーノがコンビを
組んだ、場末の映画館のクオリティを再現した大馬鹿映画
『グラインドハウス』。その中で流れた嘘予告の一つ『マチェーテ』
が、好評を受けて本当に映画化されたのがこの作品。元々が
お遊び同然の企画から生まれた作品なので、B級感は非常に
高いです。しかしその割には、ロバート・デ・ニーロ、ジェシカ・
アルバ、ミシェル・ロドリゲス、リンジー・ローハン、スティーヴン・
セガールといった豪華すぎる面々が登場しているので華やかさは
バツグンですね。

物語は一応「メキシコからの不法移民問題」を題材にしているん
ですが、そんなことはどうでもいいくらい見所がいっぱいです。
主人公マチェーテはありとあらゆる武器で悪党どもを粉砕。
名前の由来であるナタをはじめ、銃やナイフ、草刈機までも
駆使して戦います。
綺麗どころのジェシカ・アルバは大胆なシャワーシーンを披露。
そしてリンジー・ローハンはもっと露骨なヌードを披露してくれます
が、滝のシーンは間違いなく代役でしょうね。終盤には何故か
修道女に早代わりもします。
しかし一番魅力的なのはやはりミシェル・ロドリゲス姉さん。
普通に立っているだけでもフェロモン出まくりなのに、最終決戦
ではさらにその魅力が爆発。ミシェル姉さんの使用した大型の
ライフル銃の格好良さは異常です。あれ欲しい!
さらに、世界規模公開の映画は8年ぶりというスティーヴン・
セガールの悪役っぷりも見逃せません。日本刀さばきも
流石です。

馬鹿馬鹿しいB級アクションと派手なスプラッター、そして
美人女優陣のコスプレショーを堪能できる、非常に楽しい映画
でした
嘘予告でビビッと来た人は是非。



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2010年10月30日

ミクロの決死圏3

358457一人の科学者が東側から亡命してきた。
しかし彼は襲撃を受け、アメリカが
情報を入手する前に昏睡状態に陥って
しまう。彼を助けるには脳を内部から
治療するしかない。科学チームは、
物質をミクロ化する技術を使って
医療チームの乗る潜水艇をミクロ化、
亡命者の体内へ送り込む。果たして
チームは任務を無事に達成できるか。

 

往年の名作を週代わりで劇場公開する『午前十時の映画祭』。
SF映画特集のトリを飾るのは特撮映画の傑作『ミクロの決死圏』
です。懐かしい。はじめて観たのは小学校の頃だったかなぁ。
そういえばジェームズ・キャメロン製作、ローランド・エメリッヒ
監督でリメイク企画が進行中だったけど、あれは完全に無くなった
のかな?

さすがに45年前の映画。特撮とかかなり厳しいものがありますね。
合成が甘くて、人物の頭が凹んでいる場面なんかもありました。
しかし当時の最新技術で再現された人体の内部の映像は見事な
もので、極彩色の美しい世界がスクリーン一杯に広がります。
まぁ赤血球が全く赤血球に見えなかったり、静脈に入ったら
色が青くなったりとかなり無茶苦茶やってますが。

SF好きとしては科学考証も気になるところ。実際の科学者や
医師のアドバイスなどを受けているそうですが、「あれ?」と思う
点もいくつか。たとえば肺で空気を補充する場面。潜水艦で使用
する空気はミクロ化されていますが、肺の空気はミクロ化
してません。そんなサイズのまるで違う空気が役に立つのか?
最後の脱出も疑問。置いていった潜水艇が元の大きさに戻ったら
という疑問は、白血球がまるごと消化してくれたという実に都合の
良い解釈をするとしても、その内部には核燃料が積まれていた
はず。そんなものを脳みそに残しておいて大丈夫だったのか?

人体内部の世界の美しさを強調したかったのか、他の場面では
BGMや効果音が無かったりとかなり地味になっています。
おかげで少々刺激不足で、寝不足も相まってウトウトしてしまい
ました。もっと演出を劇的にした方が娯楽作として面白くなったと
思うんですが、当時はこれでも十分劇的だったんでしょうね。

この映画が公開されてしばらくは、「人体の中を冒険する」という
アイデアが映画や漫画で多く使われたそうです。やはりそれだけ
斬新で、影響力のある作品だったってことですね。



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2010年09月14日

Mr.Children / Split The Difference2

圧倒的な人気を誇るバンド、Mr.Children。僕自身、ミスチルには
あまり詳しくなく、好きな曲がいくつかある程度なんですが、
その好きな曲はどれも良い曲ばかり。今回彼らのスクリーンで
観られるという事で、彼らをもっと好きになるきっかけになればと
観に行ってきました。
ちなみにこの映画、異常なほど混雑していて、映画館はロビーから
劇場内までギュウギュウ。知ってはいたけど、ミスチル人気の
凄まじさを改めて痛感しました。

ミスチルの曲は素晴しい。この映画の中では10曲ほどが
流れますが(メジャーな曲は意外に少なめ)そのどれもが耳に
心地良い。で、次第に眠気に襲われていきます(爆)。
これが一番困った点で、歌自体は文句なしなんですが、流れる
映像はミスチルが音楽を奏でる姿ばかり。
例えば『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の場合は歌だけでなく
ダンスや特殊効果、ビデオクリップなどで耳だけでなく目でも
楽しませてくれたんですが、この映画は本当に音楽だけ。
もちろん、ファンの方々にとっては十分刺激的な映像
なんでしょうが、僕には少々退屈でしたね。

レコーディングスタジオを使ったミニマムライヴや作曲風景など
からは、ミスチルメンバー曲作りに対する情熱も十分伝わって
きます。そこに数々の楽曲が盛り込まれたこの作品は、
ミュージッククリップ的ドキュメンタリーとしては成功していると
思います。基本モノクロ映像で、ミスチルが歌いだすと次第に
画面に色彩が生まれていくという演出は、あたかも音楽が世界を
彩っているようです。ファンにとっては正にミスチルの歌声が
映画を鮮やかにしていると思うんですが、僕にはやはり刺激不足
でした。



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2010年08月22日

魔法使いの弟子4

3621222少年デイブは、偶然入った骨董品店で
出会った男・バルサザールから、自分に
偉大な魔法使いの素質があると告げ
られる。しかしそこに邪悪な魔法使い
ホルヴァートが現れ、バルサザールは
自分ごとホルヴァートを封印した。
それから10年。10年前の出来事を
夢だと思い普通に暮らしていたデイブの
前に、再びバルサザールが現れた。

 

ディズニーアニメの古典的作品『ファンタジア』。『ファンタジア』を
観た事がなくても、魔法使いの格好をしたミッキーマウスが
モップを操る姿を観た事がある人はたくさんいると思います。
そんな夢溢れるアニメーションをモチーフにした実写映画がこの
『魔法使いの弟子』。モップもしっかり活躍しますよ。

ファンタジー映画では『エアベンダー』が同時期に公開しています
が、あんなクズ映画とは比べ物にならないくらい良く出来て
いますね。
主人公デイブが運命に巻き込まれ、魔法使いとしての
道を歩む過程がしっかり練られていたのが良かったです。
デイブの魔法が上達していく様子も丁寧に描かれてましたね。
何気ない所ですが、こうした部分がしっかりしていると物語にも
入り込みやすいです。

見所となる魔法の数々も、何の応用力も無い『エアベンダー』と
違って千差万別色とりどり。派手な魔法からコミカルな魔法。
モップたちが動き出すアニメで御馴染みのシーンを実写でやって
くれた時は、思わず顔がニヤついてしまいました。
魔法も科学の応用という設定もなかなか新鮮でしたね。しかも
その設定が、科学オタク兼魔法使いという主人公の強みにしっかり
なっている。やはりこういう基礎がしっかりしているのが良いですね。

この映画は師匠バルサザール役のニコラス・ケイジが自ら
持ち込んだ企画なんだそうです。この映画の最大の功労者は
やはりニコラス・ケイジですね。魔法使いのキャラクターにも見事に
ハマっていました(胡散臭いところとか特に)。
続編を匂わす終わり方でしたが、あまりヒットしていないようだし
次は期待できないかもしれませんね。個人的には是非続きを
観たいんですが。



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2010年06月28日

マイケル・ジャクソン キング・オブ・ポップの素顔1

1112009年6月25日。キング・オブ・
ポップ=マイケル・ジャクソンは
この世を去り、世界中が悲しみに
包まれた。
そんな世界中に愛されたマイケル
の素顔を、かつてのマネージャー
が撮影したプライベート映像。
そこには、知られざるマイケルの
様々な想いがあった。


マイケル・ジャクソンの一周忌に、世界に先駆けて日本で公開
されたドキュメンタリー映画。日本での『THIS IS IT』の大ヒットの
おかげで、先行公開という運びになったんでしょうね。

このドキュメンタリー映画に使われている映像は、2003年に
マイケルの当時のマネージャーが撮影したもの。7年前の、
おそらくは市販のハンディカムで撮影された映像を映画館の
大きな画面で上映しているので、画質が滅茶苦茶粗い。まぁ
それは仕方のないことだと思うんですが、どういう訳かテロップや
挿入されるCGまで異様に粗い
。唯一日本語字幕だけが綺麗という
有様です。これって本当はDVD作品で、日本で勝手に
劇場公開してるだけなんじゃないの?

ストーリーもグダグダ。いや、そもそもこの映画にストーリー
なんてありません。マイケルが故郷に帰って歓迎を受ける。
マイケルの誕生日イベントにファンが集まる。マイケルの住まい
であるネバーランドの様子。映画に出てくるのはこれだけです。
さらにこの映画は、児童わいせつ問題等のスキャンダルには
一切言及しません。マイケルの素晴しさを謳う映画なのでそれは
構わない気もしますが、映画自体に何の刺激もなくなってしまって
います。そもそもファンのインタビューで「悪い噂は気にするな」
なんて言ってるのに、その悪い噂がどんなものなのか一切説明
しないのは駄目でしょう。

笑える(失笑する)シーンもありました。マイケルの誕生日、
ファン達を前にして重大発表するマイケル。その内容とは、新たな
慈善事業の開拓とか、チャリティーのお願いとか、ネバーランドの
運営に関すること。マイケルの壮大な構想を聞くたびにファンは
歓声を上げるんですが、ファンが期待しているのはモチロン
新曲やツアーの話。待てども待てども新曲の話など出てこず、
次第にファンのテンションが下がっていくのがよく解かります。
マイケルの段々と熱の入るスピーチと反比例して、観客の歓声が
盛り下がっていく光景は可笑しかったです。

本当にマイケルのプライベートしか出てこない作品。これを喜んで
見られる人こそ真のマイケルファンなんでしょうね。僕みたいな
ミーハーには敷居が高すぎました。
しかし、マイケルの歌も踊りも一切収録されていないというのは
大問題だと思う。



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2010年06月26日

マイ・ブラザー3

333有能な軍人であるサム・ケイヒル。
彼は派遣されたイラクの地で消息を
絶ってしまう。悲しみにくれる妻の
グレースと二人の娘は、サムの弟
トミーに支えられて次第に人生に
希望を取り戻していく。そんな時、
死んだと思われていたサムが奇跡の
生還を果たした。家族は喜びに沸く
が、サムは悲惨な体験から正気を
失っていた。


デンマークの映画『ある愛の風景』をハリウッドでリメイクした作品。
原作は未見ですが、トビー・マグワイヤ、ジェイク・ギレンホール、
ナタリー・ポートマンというトリプル主演に惹かれて観に行って
きました。

エリート軍人のサムは、若くして少佐という地位に着き、美しい妻
グレースと可愛い二人の娘に恵まれた理想の生活を送っています。
父親も元軍人で家柄も申し分なし。そんな誰もが憧れる男の唯一
の心配が、自分とは正反対の弟トミー。過去に強盗事件を起こして
仮出所したばかりのトミーは、粗野でがさつで親やグレースからも
迷惑がられています。

そんな兄弟の運命が、イラクでの惨劇によって一変します。
トミーは悲しみに打ちひしがれた家族を元気付けようと、率先して
家族とコミュニケーションを取ろうとします。最初の内こそ抵抗を
示すグレースと娘達ですが、次第にトミーを受け入れて明るい
家庭を取り戻していきます。
トミーとグレースの関係が良好なものになっていく最中、サムは
ゲリラに拘束され、半年もの間、執拗な拷問を受け続けます。
ようやく救助され、サムが故郷に戻ってきたところからいよいよ
物語は佳境。人間として成長したトミー、人間としての大切な何かを
失ったサム、その狭間で苦悩するグレース。三人の関係が、音を
立てて崩れていきます。そしてその亀裂に決定打を加える意外な
人物。あの展開にはビックリしました。とにかく緊張感があって
見応えバッチリです。

映画の見所は主演三人の演技合戦。最近スパイダーマンから引退
したトビー・マグワイヤは、前半の優しい父親と後半の狂気の
帰還兵を見事に演じ分けています。ペルシャの王子様役が
うけなかったジェイク・ギレンホールも、今までにない悪っぽい役が
印象的。瞳のギラつきが良かったですね。後半はいつもの優男に
戻りますが。アメコミ映画『ソー』のヒロイン役が控えるナタリー・
ポートマンは、29歳になってますます美しくなりました。演技の方も
言わずもがな。欲を言えばもう少しエロスを出してくれてもバチは
当たらなかったような。

家族問題とイラク戦争の帰還兵問題という二つのテーマをしっかり
両立させた作品。トビーやジェイクが久しぶりに演技派の面を
見せてくれたのも良かったです。



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2010年06月17日

メメント4

0a007059.jpg

銀行員のレナードは、ある日自宅に
強盗に入られ、妻は無残にも惨殺
されてしまう。レナード自身も
襲われた際の外傷が原因で「10分間
しか記憶が保てない」症状に陥る。
妻を殺された瞬間から先の記憶を
維持できない状態で、レナードは
犯人に復讐するために、ジョン・G
というその男を追う。


まもなく最新作『インセプション』が公開されるクリストファー・
ノーラン監督の名を世界に知らしめた作品。

この映画の最大の特徴は、物語のラストシーンから映画が始まり、
次にその前のシーン、その次はまた一つ前のシーン、という
具合に時系列が逆再生される展開。映画は主人公レナードが
復讐を果たす場面が最初に出てきて、次は復讐を果たす直前の
様子、その次は復讐の相手ジョン・Gに関する有力な情報を得る
場面、といった感じで、ストーリーはどんどん逆行していき、最後
には衝撃のオープニングへと繋がっていきます。
この独特なストーリー展開によって、「一瞬前の状況が解からない
記憶喪失のような感覚」を味わう事ができます。しかもそんな
独創的なアイデアだけで押し切る事をせず、そのアイデアを
十二分に活かす仕掛けを随所に盛り込んでいるところが魅力。
いきなり走っている場面が始まり、並走する男を見ながら「俺が
追っかけてるの?追われてるの?」と自問する、なんて場面が
あったりして面白いです。敵の部屋で相手を待ち伏せていたら、
待ち伏せていたことを忘れて部屋でくつろぎ始める、なんてシーン
もあります。

特殊な展開ゆえに少々疲れる映画ではありますが見応えは
バッチリ。10年前の作品ながら、今でも斬新さが光る一本です。

ちなみにセルDVD版には(レンタルにも付いてるのかな?)、
特典映像として「リバース・シークエンス」が収録されています。
巻き戻しでない普通の時間の流れに再編集されたバージョンです。
二度目の観賞はこちらがオススメです。



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2010年03月31日

マイレージ、マイライフ4

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彼の名前はライアン・ビンガム。
一年で322日出張し、その飛行
距離は月よりも遠い35万マイル。
みんなが嫌がる出張生活も、彼に
とってはくつろげる我が家のような
もの。リストラ宣告人である彼の
前に現れた期待の新人ナタリー。
上司はライアンに、出張にナタリー
を同行させるよう指示する。


『サンキュー・スモーキング』で世間から嫌われるタバコ業界を
コミカルに描き、14歳の女の子が妊娠してしまう物語
『JUNO/ジュノ』で若い人々から圧倒的な指示を受けアカデミー賞
にもノミネートされたジェイソン・ライトマン監督の最新作は、人との
繋がりを求めない孤独な男の物語。今年のアカデミー賞にも
5部門に6ノミネートされました
(ヴェラ・ファーミガとアナ・
ケンドリックが揃って助演女優賞候補になったため)。

ライアンは一年のほとんどを出張で過ごす男。当然周囲の人々
との繋がりは薄れていって孤独になりますが、彼はそれが苦に
ならない。人間関係に鈍感なのかもしれませんが、リストラ宣告を
インターネット通信とフローチャートで事務的に片付けようとする
ナタリーの方針に反対したり、リストラで先が見えなくなった
人をなだめて的確なアドバイスをしたりと、人間というものを
十分ではないにしろちゃんと理解しています。バックパックの
話が出てきましたが、ライアンはバックパックに大切なものを
沢山詰めて、重荷を背負うのが煩わしいだけなんでしょう。

そんな彼の人生も、ナタリーの出現によって大きく方向転換
していきます。優秀な成績で学校を卒業したにも関わらず、
恋人との生活を優先してリストラ宣告という仕事に就いた
ナタリーは、キャリアよりも私生活を重視するタイプ。だから
私生活を蔑ろにするライアンに、事あるごとに食ってかかります
(首切りをシステム化しようとしているナタリーが、「リストラ
宣告された人には人間のケアが必要」と主張するライアンに
人生を語る構図が面白いです)。そんなナタリーの言葉や
妹の結婚などを経て、ずっと軽い関係だった女性アレックスへの
気持ちを形にしていくライアン。新しい感情に芽生えたライアンの
顛末は、映画を観てのお楽しみです。

二人のヒロイン、ヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリックが
魅力的です。大人の色香を漂わすヴェラと、可愛らしい顔立ちの
アナ。二人とも、しばらくは引っ張りだこになりそうな
予感がします。



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2010年01月28日

マッハ!弐3

3a47ac86.jpg

アユタヤ王国がタイを侵攻していた
時代。東の国の国王が殺され、息子の
ティンだけが辛くも逃げ延びた。
ティンは山賊「ガルーダの翼峰」に
拾われ、そこで様々な武術の修行を
積み屈強な戦士へと成長する。
略奪行為の指揮を取るまでになった
ティンだったが、過去への執着から
ある決意をする。


映画界最強の男ジャーさんことトニー・ジャーの代表作
『マッハ!!!!!!!!』の続編。続編といっても、物語は現代から中世の
タイへ舞台が変更され、ストーリー面の繋がりもほとんどないので
前作を観ていなくてもしっかり楽しむ事が出来ます。
今回、ジャーさんは主演だけでなく監督・原案・武術指導
務める多忙ぶり。この企画に対する意気込みが伝わってきますね。

最初から最後まで戦ってばかりのこの映画。ありとあらゆる
格闘術がお腹一杯拝めます。ジャーさんといえばムエタイですが、
今回はムエタイを独自に発展させた新格闘術「ナーターユット」を
この映画のために自ら考案。さらにナイフ、槍、棒、日本刀(!)
などの様々な武器も登場。ひも付き飛びナイフ鉄輪パンチなど
独創的なアイテムも多数登場します。
特に終盤の「謎の忍者軍団」(何故タイで忍者?そもそも謎の
クセに正体バレバレ)との戦いは大迫力。広大なセットを縦横無尽
に飛び回り、無数の忍者を次々と撃退。ピンチになったら
エイワが応えてくれて(笑)ゾウさんが助っ人に参戦。かと
思ったら、映画史上初であろう象上の戦いが繰り広げられます。
これでCGもスタントもワイヤーも無しっていうんだから、
ジャーさん無茶し過ぎです。

こんな感じでアクションテンコ盛りだから、ストーリーはあって
ないようなもの。いや、実は結構意外性のあるストーリーでは
あるんですよ。話の構成がかなり特殊で、「両親と国の敵討ち」
という普通だったらメインプロットになる部分を後半10分くらいで
終わらせてしまいます。
大事なのはそこではなく、「力では解決しない」「山賊として
略奪を行った主人公もまた悪」という点が強調されるんですが、
純粋にアクションを楽しむ娯楽映画には似つかわしくないテーマ
ですね。最後がどうにも後味悪かったです。



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2009年12月14日

曲がれ!スプーン3

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クリスマス・イヴの夜。怪しい喫茶店
カフェ・de・念力に集まった男たち。
実は彼らはエスパーで、人には
言えないその能力でエスパー
パーティーを開こうとしていた。
しかしそこに、超常現象を取材する
TVスタッフの桜井米が乱入した事で
事態は思わぬ方向に。果たして
エスパー達は正体を隠し通せるのか。


『踊る大捜査線』シリーズの本広克行と、人気劇団ヨーロッパ企画
がコンビを組んだコメディ映画。このコンビの前作『サマー・
タイムマシン・ブルース』が好きなので今回も期待してたんですが、
少々パワーダウンしているというのが正直な感想です。

主人公・桜井米を演じているのは長澤まさみ。彼女はデビュー作
『クロスファイア』の時からちょっと注目していて、初主演作
『ロボコン』で個人的に大ヒット。一躍注目の女優に昇格しました。
『世界の中心で、愛を叫ぶ』で爆発的人気を博した時は嬉しかった
ですね。
が、最近は個人的にも世間的にも低迷してますね。主演ドラマも
主演映画も全然ヒットせず、今回の『曲がれ!スプーン』も全然
お客さんが入っていないといいます。しかしこの映画を観れば、
そんな人気低迷の理由も解かる気が・・・。
確かに長澤まさみは可愛い。今回の映画でもめちゃくちゃ可愛い。
でもハッキリ言って、こんなに出番いらないだろう!
この物語の主役はあくまでエスパーたちであって、彼らが
ドタバタコメディを繰り広げるから面白いのです。なのに長澤まさみ
演じる米の身の上話を冒頭で長々と流してなかなか本題に入って
くれないし、エスパーたちと米が接触するまでが長すぎてイライラ
します。長澤まさみが無駄に写るシーンも多すぎる(もちろん
そんな何気ないシーンにも小ネタた伏線があるんですが、いらない
or省略できるものばかり)。ちょっとでしゃばり過ぎですね。
最後のエスパーたちの仕掛けもやっちゃいけないとは言えません
が、「目の前にタイムマシンがあったら」という一点だけで全てを
まとめた『サマー・タイムマシン・ブルース』と比べると、風呂敷を
広げ過ぎた感は拭えませんね。

不満はあるものの、ゆるーいギャグや主役が集結してからの
ドタバタ劇は相変わらず面白いです。だからこそ惜しい。きっと
長澤まさみじゃなくて無名の女優さんが米を演じてくれれば、
出番も減って丁度良い塩梅になったんだろうなぁ。



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2009年10月30日

マイケル・ジャクソン THIS IS IT4

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マイケル・ジャクソン。
2009年6月25日にこの世を
去った伝説のキング・オブ・ポップ。
彼がロンドンで行う予定だった
公演のリハーサル映像と、舞台裏の
メイキング映像を編集した
ドキュメンタリー。

 


マイケル・ジャクソンが亡くなってからもう半年近くになるんですね。
しかしたった半年で映画を1本作ってしまうソニーピクチャーズも
凄いというか商売上手というか。
正直、マイケルの音楽はあまり知らないんですが(『MIB2』に
ゲスト出演していたり、セガのゲーム『スペースチャンネル5』に
登場していたのは知ってます)、TVで連日のように映像が流れて
いるのを観ているうちに、何だか無性にこの映画が観たくなって
しまいました。

今回はマイケルファンとしてではなく、いち映画ファンとして観に
行ったつもりですが、映画の冒頭でいきなり「ファンへ」という
メッセージが出てくる辺り、ドキュメンタリー映画としてではなく
ライブビデオとして観賞するのが正しいでしょう。
リハーサルとメイキングが交互に挿入される構成になっていますが、
メインは完全にリハーサルのミュージッククリップです。
リハーサルなので途中で途切れたりやり直したりするんですが、
1曲を最後までしっかり見せてくれます。
驚かされるのが、マイケルのエンターテイナーとしての才能。
派手なパフォーマンス、度肝を抜く演出、素晴しい歌声と、躍動感
溢れるダンスの見事な融合。そしてなにより、それらに賭ける
マイケルの情熱がスクリーンからひしひしと伝わってきます。
ファンではない僕がこれなんだから、世界中の熱狂的ファンには
まさに圧巻の内容でしょうね。

リハーサルには観客はもちろんいませんが、マイケルは観客が
いることを想定し、本番で観客と一体になる事を目指して
リハーサルを行っています。だからマイケルがカメラが設置されて
いる観客席に向かって「みんなで一緒に」とメッセージを送ったり
するんですが、それがまるで映画館の観客達に対するメッセージで
あるかのように錯覚してしまうんですよね。
だから、目の前で
流れているのが記録映像だと解かっていても一緒に歌いたく
なったし、歌が終わった時は拍手をしたくなりました。きっと初日に
観に行けば、多くのマイケルファンたちと一緒に歌ったり拍手
できたりしたんだろうなぁ。なんだか残念です。



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2009年09月26日

マーシャル博士の恐竜ランド2

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リック・マーシャル博士は、自身の発見
した粒子によってタイムワープや時空
移動が出来ると主張したが、世間や
学会からは全く相手にされなかった。
そんな時、女性科学者ホリーが理論の
正当性を裏付ける証拠を持って現れ、
自信を取り戻したマーシャルは遂に粒子
増幅器を完成させ異次元に飛び出す
が、
そこは想像を絶する世界だった。


アメリカの人気コメディ俳優ウィル・フェレル(日本では『俺たち』
シリーズで有名)が主演するSFコメディアドベンチャー。
『恐竜ランド』という邦題ですが、実際に舞台となる世界は、
恐竜だけでなく、猿人やトカゲ人間までいる荒唐無稽な世界。
子供が想像したような節操の無い世界で大冒険が繰り広げ
られます。

最低限の登場人物がこことは違う異世界を冒険する、という
ストーリーは、去年公開された3D映画『センター・オブ・ジ・アース』
と似ています。あちらは3Dという見所がありましたが、この
『マーシャル博士の恐竜ランド』は、そうした見所がある訳でもなく、
ただただ平凡に物語が進行するだけ。CGのクオリティは高いと
思うけど、それ以外は特に見所はありません。『センター・オブ・ジ・
アース』と比べるとギャグが多く盛り込まれているのが、特徴と
いえば特徴でしょうか。しかしそれも、品の無い下ネタが多くを
占めていてあまり面白くありません。

完全に子供騙しな映画という印象です。どのシーンも思慮が浅く、
深みが全然足りません。ストーリーは平凡、ギャグもスベリ気味、
黒幕も怪しすぎて一発で解かってしまいます。
もちろんメインの客層は子供なんだから、子供騙しでも悪くは
ないんでしょうが、大人の観賞に耐えうる内容ではありませんね。
最近の子供はピクサー作品などの良作に触れる機会も多い
でしょうから、この作品が子供に受け入れられる保証はどこにも
ありませんけど。

映画の出来とは関係ありませんが、子供向けの映画であるにも
関わらず、この映画に付いていた予告は猟奇殺人ホラー
『ホースメン』と、去年の最恐ホラーの続編『REC2』でした。
あまりに場違いな予告が流れたおかげで、「あれ?劇場間違えた?」
などと本気で思ってしまいました。子供が観たら絶対泣くぞ。



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2009年07月13日

モンスターVSエイリアン 3D3

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スーザンは、愛するデレクとの結婚式の
当日に隕石と衝突。隕石に秘められた
謎のエネルギーを吸収して、身長15mの
モンスター・ジャイノミカとなって
しまった。政府の秘密組織に捕われた
スーザン。そんな折、宇宙から侵略
エイリアン・ギャラクサーが襲来した。
政府はエイリアンに対抗すべくスーザン
らモンスター軍団を出動させる。


ピクサーのライバル(といっても相手がピクサーでは勝ち目がない)
ドリームワークスアニメーションの最新作は、迫力の3D映像を
駆使したド迫力アクションムービー。タイトルもズバリ『モンスター
VSエイリアン』で、モンスターもエイリアンも大好きな僕にとっては
夢のような映画です。

本国アメリカでは、公開当時に3D映画史上最高の成績を記録した
本作(しかし直後に『カールじいさんの空飛ぶ家』に記録を塗り替え
られてます。やっぱりピクサーは凄い)。アメリカでは大ヒットなのに、
僕の観に行った回はお客さんがまばら。せっかく拡大公開してる
のに、まだまだ浸透してないのが現状なのかなぁ。
そんな3Dの迫力は相変わらずですが、僕が前に観た
『ベオウルフ』『センター・オブ・ジ・アース』と比べると、3D感が
若干劣っているように感じました。座った席が悪かったのかな?

映画自体の出来はそこそこ。バトルは大迫力、ギャグは軽快、
脇役も魅力的(特に大統領が面白い)など、誉める所はいっぱい
あります。特に、『ベオウルフ』の時に強く願った「怪獣映画を
3Dで!」
という願いを、アニメという形であれ実践してくれた事は
高く評価します。
しかし、この怪獣バトルが映画の前半で終わってしまうんですよ!
怪獣バトルの醍醐味を体感させてくれる全長50mの巨大ロボット
との戦いは、前半部分で終了してしまいます。残りは親玉の
ギャラクサーとの戦いになるんですが、そこは等身大キャラが活躍
するSFアクション。クライマックスにもう一度怪獣バトルをやって
くれると思っていたら、そうはならずに映画は終了。せっかく15mの
美女と50mの怪獣がいるのに、巨大バトルがたったの1回
だなんて。期待していた分、最後は思いっきり肩透かしを食って
しまいました。

90分の短い上映時間の中に見所が一杯詰まってますが、最後の
肩透かしが僕にはあまりに大きかった。怪獣バトルを期待せず、
普通に観に行く人はもっと楽しめると思います。
それと今回は、3Dを十分体感できなかったのも痛かったです。
やっぱり座った位置がまずかったのかなぁ。離れすぎず近すぎず
だったんだけど。再評価するためにもう一度観に行きたいけど、
やっぱり2000円は高いよなぁ。割引も使えないし。

『ベオウルフ』の時は書割り感が多少目立ち、『センター・オブ・ジ・
アース』の時は画面の暗さが気になり、今回の『モンスターVS
エイリアン』では3Dとの相性が悪かったのか十分に堪能出来ず
終い。まだまだ3Dには改良の余地がありますね。



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2009年07月05日

MW −ムウ−2

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16年前。ある島の島民全員が一夜に
して姿を消した。その事実は政府に
よって闇に葬られたが、2人の少年、
結城と賀来だけは辛くも本土に脱出
していた。政府への復讐を誓った結城は
殺人鬼となり、事件に関わった人物に
次々と魔の手を延ばす。そして同時に、
島を滅ぼした謎の存在「MW」を
手に入れようと画策していた。


手塚治虫生誕80周年記念作品。手塚治虫を知らない人はいない
けど、この『MW』という作品を知っている人はどのくらいいるん
だろう?少なくとも僕は、この映画の存在を知るまで全く知りません
でした。せっかくの生誕80周年なんだから、もっと知名度の高い
作品を実写化した方がよかったのでは?

「映画を観ている時はそこそこ面白かったけど、感想書いてたら
粗がドンドン出てきて評価が下がった」なんてことが時々あります。
この映画はその典型ですね。観てる時は勢いがあってそこそこ
面白いと感じるんですが、あとで考えると何かヘン、という部分が
沢山あります。いや、そもそも後半部分は、観ている最中でも
ツッコミどころが満載でしたね。「観ている時はあんまり面白くない
くらいのだったけど、感想書いてたらつまらなくなった」という感じ
です。

冒頭はタイでの誘拐事件が展開。タイでの大規模な撮影が見所
なんですが、はっきり言ってあんな大事件にする必要性が全く
ありません。「せっかくの海外ロケなんで派手に行こう」というだけで
用意したシークエンスにしか思えませんでした。

主人公・結城のキャラクターは玉木宏の熱演もあってかなりの
インパクトを与えてくれるんですが、その動機が結局よく解かり
ません。謎の存在MWと、それを生み出した者達に復讐するのは
いいんですが、その手段が緻密な計算の上での猟奇殺人という
のが全然噛み合ってませんでした。誘拐だの裏金偽装だの、そんな
回りくどい事せずにさっさとターゲットを拉致するなり殺すなり
すりゃあいいのに。
結城と賀来の関係も消化不良です。賀来の方は、結城に助けられた
恩から、彼の暴走を知りながらも裏切る事も出来ず苦悩する様が
ちゃんと描かれていました。原作では同性愛者という設定らしく、
映画でもそれを匂わす場面があるんですが、そのあたりをもっと
しっかり描写してくれればもっと良くなったと思います。
対する結城の方は、最後まで賀来のことをどう思っていたのか
解からず終いで、キャラクターの底を浅く感じる要因の一つに
なってます。

一番気に入らなかったのがラストの展開。あのエピローグは絶対に
いらないでしょう。あれのおかげで結城のキャラクターがますます
ボヤけてしまってます。エンディングテーマの恐ろしいくらいミスマッチ。
あれはきっとスポンサー側が、ギリギリになって強引に付け足したん
だろうな。

玉木宏がダークヒーローを演じるというのが最大の見所で、確かに
彼のダークヒーローっぷりは見事でしたが、いかんせんキャラクター
そのものに全然魅力がない。インパクトのある悪役=ただのキチガイ
と勘違いしていますね。信念や哲学のない悪役がどんなに狂気じみた
ことをやっても何のインパクトもありません。



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2009年06月21日

真夏のオリオン2

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第二次大戦末期。敗北目前の日本を
守るため、残された潜水艦隊は太平洋に
防衛線を張った。故郷に想い人を
残してきた海軍少佐・倉本が艦長を
務めるイ−77号も、太平洋の最終
防衛線で敵艦隊を待ち構えていた。
吉兆といわれる真夏のオリオンが輝く
空の下で、イ−77は最後の作戦に
望む。


和製潜水艦アクション『ローレライ』の原作者・福井晴敏が脚色と
監修を務めた潜水艦映画。玉木宏が艦長・倉本を演じているん
ですが、これが全く似合わない。甘いフェイスと独特の甘い声を
持った玉木宏ですが、演じるキャラクターも実に甘ったるくて、
戦争の過酷さが全く伝わってきません。

主人公倉本は、戦闘間際においても笑顔を絶やさず、部下に
対しては常に優しく接する男。時間になると自ら進んで
「飯にしよう!」と声をかけることからも、その温厚な性格が
うかがえます。部下の命をまず第一に考えており、どんな危機的
状況においても人間が直接乗り込む特攻兵器・回天の使用を
許しません。
人間として非常によく出来た人物だとは思いますが、彼が戦闘艦の
艦長となると話は180度変わってきます。
戦友が指揮する潜水艦が消息を立つエピソードでは、命令を
受けてもいないのに進路を変更してその潜水艦の捜索に
向かいます。一応、寄り道しても問題ないと説明はされるんですが、
その後モールス信号で通話するのはどうしてもおかしい。部下の
命が第一のはずなのに、みすみす自分の艦を危険にさらして
どうするのか。案の定敵に見つかってピンチに陥るものの、
回天だけは頑なに使用を拒否する。「この状況下で回天は有効
ではない」というけど、その状況になる前に使用するチャンスは
あったと思います。
もちろん特攻兵器には僕も嫌悪感を抱くし、主人公として特攻兵器を
使用するのは問題だと思うけど、乗組員全員の命が危険に
さらされている状況下で、使用を一切考えないのも不自然でしょう。
使うか使わないかの葛藤をもっと描写するだけでも、印象はかなり
変わったと思います。

甘いのは艦長だけじゃありません。物語もかなり甘ったるいです。
倉本の副官二人は甘過ぎる倉本に疑問を抱きながらも最後まで
ついていくし、敵艦の艦長も何故だかえらく話の解かる人物。
物語も例外ではなく(ネタバレ反転)[部下の戦死者がたった一人]。
それであれだけショックを受ける倉本は、やはり人間としては尊敬
できても、軍人には到底向いていませんね。

戦争の悲惨さから目をそむけた結果、妙な美談になってしまった
印象です。戦争の過酷さも艦長という立場の重さも全く伝わって
きませんでした。



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2009年06月14日

宮本武蔵 ―双剣に馳せる夢―3

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剣豪・宮本武蔵。あらゆる媒体でその
生き様が語られているが、それらは
どれも虚構の姿が織り交ぜられていた。
はたして、宮本武蔵なる人物の実像とは
いかなるものだったのか。本来邪道で
あるはずの二刀流を極めた「二天一流」
の真実とは。新たな解釈で武蔵の
謎に迫る。


アニメ界の巨匠・押井守が原案と脚本を手掛けた異色の歴史
ドキュメンタリー。そう、
ドキュメンタリーです。
で、どのあたりが異色
なのか。TVでやっている歴史上の人物の特集番組の場合、大抵は
タレントが進行を務めて、合間合間に再現映像が入るという構成に
なっているでしょう。本作の場合、タレントの代わりにCGキャラが
進行および解説を行い、再現映像がアニメーションで展開されます。
つまりドキュメンタリーをアニメでやっているわけですね。さらに
そこに、押井守得意のウンチクだらけの脚本が加わって、なんとも
奇怪な作品になっております。押井監督の『立喰師列伝』を普通の
アニメにした感じですね。あっちは完全にフィクションでしたが、
本作は実際の文献から考察した、極めて真面目な内容になって
います。

宮本武蔵といえば、真っ先に思い浮かぶのが佐々木小次郎との
巌流島の決闘でしょう。しかし、武蔵本人はこの戦いに関して多くを
語ろうとはしなかったそうです。また、いくつもの戦に参加し、
常に前線で戦い続けたのは何故なのか。二天一流はいかにして
編み出されたのか。それらが何を意味し、宮本武蔵の実像に
どのように重なるのか。それがこの映画の見所です。僕は歴史が
どうも苦手ですが、こういう考察は大好きなので、何だかんだで
楽しめました。

アニメーションは、解説用の簡素なCGが大半を占め、普通の
アニメーションは全体の3割ほどもないかもしれません。クオリティも
決して高いとは言えませんが、見せ方は上手くて印象に残ります。
特に若き日の武蔵が合戦で武士にコテンパンにされるシーンは、
馬に乗った武士=騎兵の強さが良く演出されていました。騎兵の
有効性が、この映画では重要な要素を担っているんですが、この
シーンは騎兵の突撃力や防御力が良く描かれていて感心しました。
(映画の世界だと、騎兵って馬に乗ってない主人公に倒される事が
多いですしね。)

普通の映画だと思って観に行ったので最初こそ戸惑いましたが、
押井守の作品だと思えば納得の内容でした。なんだかんだで
押井流のウンチクは好きですしね。



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2009年05月07日

メン・イン・ブラック

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宇宙の秘宝・ザルタの光を狙って、凶悪
宇宙人・サーリーナが地球に飛来した。
しかし、地球に隠れ住むエイリアンを監視
するMIBはザルタの光の所在を把握して
いなかった。唯一の手がかりを求め、
エージェント・Jは引退して記憶を
消されたベテラン・Kを呼び戻す。
しかしKの記憶を戻そうとした時、
MIB本部がサーリーナに占拠された。


大ヒットSFコメディ第二段。この作品の発表当時、トミー・リー・
ジョーンズが再出演すると聞いて狂喜した覚えがあります。続編が
出てもKの出番は無いと思っていたので、再登場した時は本当に
嬉しかったですね。

前作のメインキャストとメインエイリアン達はほぼ続投。検死官の
セクシーお姉さんが降板したのは寂しいですが、犬のフランクや
ミミズエイリアンが再登場してくれたのは嬉しいですね。
新キャラも魅力的な奴らが多数。
敵役サーリーナは下着姿が魅惑的。その手下、頭が二つの
スクラッド&チャーリーを演じているのは『ジャッカス』シリーズの
ジョニー・ノックスビル。最近よく映画に出てるロザリオ・ドーソンも
ヒロインで出演(当時の方が可愛い)。
ちなみに今回一番好きなキャラはロッカーの住人達です(笑)。
ついでに、本作にはエイリアン役でマイケル・ジャクソン本人が
出演してます。
マイケルはこのシリーズの大ファンなんだとか。

映画は相変わらず軽快で、その軽さが魅力ですね。続編って大抵
前作よりボリュームが増えて上映時間も長くなりますが、本作は
なんと10分も短くなって上映時間88分1時間半を切ってます。
今回はDVDでシリーズ2作を続けて観たんですが、持ち前の
軽快さも相まって一切のストレスも無く観る事が出来ました。何気に
凄いです。

公開された2002年は既にCG全盛時代でしたが、本作の
エイリアンの多くが特殊メイクによるもの。特殊メイクの第一人者
リック・ベイカーの手腕がいかんなく発揮されています。
思えばこの作品以降、大作映画で特殊メイクを見かけることが
少なくなりました。ちょっと寂しいです。



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2009年05月06日

メン・イン・ブラック4

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MIB=メン・イン・ブラックは、地球に
入植したエイリアンを秘密裏に監視する
秘密組織である。NYPDの捜査官・
ジェームズは、俊敏なエイリアンを
追い詰めたことでMIBにスカウト
される。コードネーム・Jを与えられた
ジェームズとベテランのKのコンビは、
地球の存亡をかけた大事件の解決に
挑む。


「もしも地球にエイリアンが隠れ住んでいて、それを政府の秘密
組織が管理していたら」という、SFではお約束の設定を面白
可笑しく描いた大ヒットSFコメディ。最近3作目の製作が決定した
そうですが、トミー・リー・ジョーンズとウィル・スミスの名コンビは再び
揃ってくれるんでしょうか?そこが一番心配です。

この映画はとにかく軽い。アクションはぬるいし、CGは公開当時の
97年でもちょっと安っぽく感じてました(メルセデスベンツの変形
とか)。肝心のギャグも大笑いするものはありません。でもそれが
作風に合っていて、凄く小気味いいんですよね。大笑いはできない
けど、終始クスクス笑いしてしまう感じです。
何より良いのは、
上映時間を98分に抑えていること。ジェームズのMIB入り、
エイリアンが隠れ住んでいるという世界観の説明、エイリアンとの
戦いと、話のボリュームがかなりあるのに凄くスピーディーに話が
進みます。なので最後までダレずに観ることができます。

主演の二人も素晴しいですね。僕の一番好きな俳優トミー・リー・
ジョーンズは、日本でこそ宇宙人ジョーンズとして缶コーヒー好きの
変なおじさんというイメージがありますが、ハリウッドでは極めて
真面目な役ばかり。まぁ本作でも真面目な性格のキャラクター
なんですが、そんな人が意味不明のSF用語を連発したり、喋る犬に
尋問したりするのが新鮮で面白いんですよね。
ウィル・スミスも『インデペンデンス・デイ』に続いての超ヒット映画の
出演でその地位を不動のものにしました。ヒーローが似合うウィル
ですが、本作ではまだまだヒヨっ子で青二才。そう考えると結構
貴重なキャラクターですね。

さっと観るには最適な娯楽作。でも一つ不満点があるんですよね。
それは一番好きなギャグが予告でしか観られない事。デカイSF
兵器を抱えた二人が敵を目の前にして、
J「これ、どう使うんだ?」
K「知らん。強気でいろ」

というシーン。初めて映画館で観た時は笑ったなぁ。



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2009年04月23日

ミルク3

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金融業界で働いていたゲイのハーヴィー・
ミルクは、40歳の時にニューヨークから
サンフランシスコ・カストロに移った。
彼の人柄の良さから、周囲には多くの
同志が集まり、カストロはゲイの町として
栄えた。しかし、ゲイの人権を認めないと
する法律が定められたことをきっかけに、
ミルクは政治の世界に進出しようと考える。


史上初の、ゲイを公言して政治家になった人物、ハーヴィー・
ミルクを描いた映画。第81回アカデミー賞で作品賞を含む8部門
の候補となり、主演男優部門では大本命とされていた『レスラー』の
ミッキー・ロークを抑えてショーン・ペンに二度目のオスカーを
もたらした作品です。
映画を観るまで、ハーヴィー・ミルクという人物はゲイである事を
後にカミングアウトんだと勘違いしていました。実際には彼は
ゲイであることを選挙の時点で公言していて、それを武器にして
選挙を戦っていたんですね。それで当選してしまうんだから、
アメリカってやっぱり凄い国です。

この作品の主題はもちろんゲイではなく、虐げられるマイノリティー
が挑戦を続けて地位を確立していくという点です。まだまだ保守的な
思想が残っていたであろう70年代のアメリカで、嫌われ者である
ゲイが政治家になり、成功をおさめたというのは凄い事です。
僕の周りにはゲイはいない(と思う)んですが、もしいたらやっぱり
避けてしまうと思います。でもそれじゃあいけないんですよね。
相手がどんな性質であれ、それだけでその人の人柄や能力を疑っては
いけない。ミルクが当選した選挙区では、みんながそれを知っていた
んですね。素晴しい事だと思います。

ゲイが主題ではないと書きましたが、ゲイ描写もしっかり出てきます。
ミルクを演じるショーン・ペンが、いろんな男性とデュープキス
するのはさすがにキツい。特にジェームズ・フランコとの絡みは、
『スパイダーマン』ファンとしてかなり辛かったです。

ハーヴィー・ミルク氏は、78年の11月に凶弾に倒れます(映画の
冒頭でその事実が出てくるのでネタバレじゃありません)。
志半ばでこの世を去った彼を惜しんで多くの人が列を成すラストは
感動的です。



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2009年04月19日

マックス・ペイン2

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妻子を何者かに殺された警官・マックスは、
迷宮入りとなったその事件を独自に調査
していた。情報提供者の紹介で羽根の
タトゥーを入れた女性と接触するが、
彼女はマックスと別れた直後に惨殺されて
しまう。元相棒の情報から羽根のタトゥー
を入れた人物が妻子の事件に関わっていた
事を知ったマックスは、タトゥーを入れた
集団の調査に乗り出す。


アメリカの同名人気ゲームを映画化したアクション映画。マーク・
ウォルバーグ主演で、ヒロインには『007 慰めの報酬』のボンド
ガール、オルガ・キュリレンコを起用とアナウンスされていますが、
彼女は冒頭でいきなり死んでしまい、彼女の姉がヒロイン的な
ポジションで活躍します。役を入れ替えて欲しかったな。

予告編で羽根の生えたクリーチャーが無数に飛び回っており、
てっきりそいつらと対決する映画だと思ってたんですが、彼らは
ヤク中が見るただの幻覚でした。対決なんて望むべくもなく、
そもそも何であんなに派手にしなきゃいけないのか解かりません。
クリーチャーアクションを期待したのに、大きな肩透かしでしたね。

普通のアクション映画として観ても出来は今一つ。アクション
シーンは数自体それほど多くなく、映画の後半に集中しているので
前半がとにかく退屈。スローモーションを駆使した演出は面白い
ですが、アクションの中身自体はシンプルなガンアクションばかり。
派手な爆破シーンもカースタントもなく、満足には程遠いですね。

ストーリーもイマイチ。黒幕は予想通りだったし、その黒幕が
マックスの妻子を殺した理由(というかその時の心象)がかなり
情けなかったり。主人公が復活する展開もお約束ですよね。脚本も
粗が目立ち、警察に目を付けられた黒幕が「安心しろ、証拠は何も
ない」とか言いながら一目散に逃げ出す様なんかは可笑しかった
です。

アクション演出以外は誉める所が見当たらない作品。ラリってる
映像をあんなに派手にせず、もっと小粒の作品として出してくれれば
もう少し評価が上がったかもしれません。



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2009年04月12日

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと4

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新婚夫婦のジョンとジェニーは、友人の
勧めで子供を作るまでの間、犬を飼う
事にする。マーリーと名付けられたその
犬は、暴れ放題やりたい放題の「世界一
おバカな犬」だった。しかしそんな
マーリーに二人は愛情を持って接し、
辛い時も幸せな時も新しい家族が出来た
時も、マーリーは家族の一員として
愛されていた。


犬が主人公の映画は沢山あります。特に今年はこの『マーリー』を
筆頭に、『ビバリーヒルズ・チワワ』『HACHI 約束の犬』『ボルト』
などの犬映画が続々と公開されます。
しかしこの『マーリー』で描かれているのは、おバカな犬マーリーの
物語ではありません。この物語は、そんなおバカな犬が共に暮らして
いる一つの家族の物語です。

この映画で感心した所は、長い人生の嫌な部分もしっかりと見せて
くれることです。主人公のジョンは結婚を機に引っ越し、新天地で
新たな仕事を見つけますが、それが上手く行かない。ようやく子供を
作る決心をし、ジェニーは待望の妊娠をしますが、最初の子供は
原因不明の流産。その後はめでたく三人の子供を授かりますが、
ジェニーは育児の大変さを痛感し、その不満をジョンに当り散らして
夫婦の仲に亀裂が生じます。
これらの様々な問題をマーリーが解決したりすれば、マーリー自身が
問題を起こす事もあります。でも最後には、マーリーがかけがえの
ない存在だという事に気付かされる。どんなに愛し合っている家族
でも、時には鬱陶しく思ったり、意志が通じ合わずに苛立ったりも
します。でも、その人に本当にいなくなって欲しいだなんて、誰も
思いません。育児の邪魔ばかりするマーリーを追い出そうとした
ジェニーが、そんな想いを告白する場面が印象的で、マーリーを
通じて愛し合う家族の姿を垣間見る事が出来ました。

家族向けの映画ではありますが、夫婦の夜の営みが出てきたり
(もちろん直接的な描写はありません)、家庭の嫌な部分もしっかり
描かれていたりと、子供が観るには少しハードルが高いかも
しれません。でもその分、大人の観賞にも耐えうるしっかりした
内容になっています。
大人にはそうした深い部分を。子供にはおバカで可愛いマーリーを。
そんな観方が理想だと思います。



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