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Little Sick Girlsシリーズの第二弾にあたる作品だが、こちらから入っても問題ない。

メインヒロイン・流林檎ちゃんの可愛さと中に潜む淫靡な姿にクラクラさせられる本作。当然ユーザは萌えの波動に直撃して消し炭と化す訳だがそれはそれとして、所構わず情欲に溺れてしまう病気に罹患した流林檎に誠意を持って向き合う主人公の姿勢が好印象だった。

流林檎ちゃんがあまりにも可愛いため主人公の視点からみれば役得ほかならないが、そこで思考停止し相手を蔑ろにせず流林檎の立場になって物事を考えてくれるところが本当に好き。為し得る愛の過程が一般的でなくても、愛そのものに価値があることを教えてくれる作品だった。





※以下ネタバレあり



病気を抱える彼女との向き合い方を私は非常に気に入っていて、終わり方も文句なかったのだが、一点ちょっと強引に感じたのは流林檎のトラウマと向き合う場面。

子を棄てた親に報復したい気持ちも分かる。ADSからの快復に役立てたいという気持ちも分かる。ただ、それはPTSDの引き金を無闇矢鱈に引いていい理由にはならないと思う。

相手を慮る姿勢を一貫して見せていた主人公だが、ここは判断を誤っていた。一歩間違えれば取り返しのつかない事態になる行動を取るにはリターンに対してリスクが大きすぎるし、まして事前に流林檎と相談せずに決行してしまうその姿勢は完全に独り善がりだろう。

最終的には解決して幸せな未来を掴み取ったのだから良いのかもしれないが、もうちょっと違った過程から到達する未来も見たかった。

あと、美少女×オタクの組み合わせなので実感しにくいが、ADS患者の手厚い人権保護はパートナーとなる男性側にとって「突然、一生を背負っていかなければならない相手が決定する」という青天の霹靂である。

したがって、沸々と湧き上がる恋慕のようなものから明確な形へ変質していくラブストーリーは語り得ぬものとなる。そのような制約のある題材で、(当然エロが主題ではあるが)真っ直ぐな愛を実感させる物語を紡いでくれたことに喜びを覚えたいものだ。