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愛煙家の主人公が愛煙家のヒロインと結ばれる作品。

著しいネガティブキャンペーンに立場を追いやられる喫煙者の2人が寄り添い、共感し合っていく導入の場面も良かったのだが、本作で何よりも意識させられたのは一緒の空間に居ることで生じる心地の良さだった。

月並みな着眼点だが、半同棲状態になった時の甘ったるい空気が堪らなく愛おしい。喫煙という行為そのものを嫌悪する風潮がはびこりつつあるこの時代で、煙草が人と人を繋ぐことを教えてくれることに価値がある。

彼女の白い吐息はまったく厭なものではない。寧ろ……美しさすら感じるのだ。