「生物多様性条約締約国会議(COP10)」が10月に名古屋市で開かれるのを控え政府は7日、条約事務局に日本案を提出したと発表した。日本は議長国となることから、会議では日本案が有力なたたき台の一つとなる見通し。

 環境省によると、日本案は2050年までに「生物多様性を現状以上に豊かにする」とした世界共通目標を掲げている。

 日本案の作成にあたって環境省は当初、世界共通目標として「50年までに損失を止める」としていたが「意欲的な目標にするため『豊かにする』と修正した」(同省)という。

 日本案はさらに、目標達成に向けて「湿地、サンゴ礁、島嶼(とうしょ)の保全・再生活動を重点的に行う」などとした34の手法を列挙。達成の程度を検証する数値指標として「回復された湿地・サンゴ礁の面積、生物種の生息数」を設定することも盛り込んだ。

 ただ、日本案をめぐっては、もっと意欲的な目標を持つべきだという指摘もあがっている。すでに公表されている条約事務局の原案が、「2020年までに多様性の損失を止める」としたうえで「漁業の乱獲による圧力を半減させ、破壊的な漁法をやめる」といった漁業に関する厳しい目標を含んでいるためだ。

 交渉のたたき台となる正式な条約事務局案が2月に各国に提示され、COP10で議論されることになる。

 条約の現在の目標は02年のCOP6で決まった「10年までに生物多様性が失われる速さを著しく減少させる」となっている。しかし、世界で175万とされる生物種のうち約1万6900種が絶滅にさらされており、条約事務局は「2010年目標は達成されなかった」と結論。名古屋での会議でより実効性のある新たな目標の締結を目指している。

 日本案について、吉田正人・江戸川大学教授(保全生態学)は「2010年目標はあいまいだったため達成できなかった。特に海洋生態系の保護は遅れている。日本は2050年という先ではなく、20年に多様性の損失を止めると設定するなどもっと意欲的になるべきだ」と話している。(杉浦美香)

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