靴の自作工房hiro - 職人の独り言

工房のオーナー講師斎藤のひとりごとです。思いつくまま、木型についての考察や日々の発見、感じたことなどを時々更新しています。

見た目で起きている現象の原因

見た目で起きている現象は生じている場所に不備があるのではありません。
この写真から解る原因は外側の底辺が不足しているために起きています。柔らかな足の場合体重がかかると外側に膨らむため靴が押し広げられる事で踵周りに隙間ができてしまっています。
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足の傾き

この方の場合は左右とも、特に右足の傾きが顕著に見られます。
歩行時に足を内側に倒す事ができないため指で蹴り出す事ができていない。

歩行時と立っている時の踏まずの距離も大きく変化します。故に踏まず距離は測定値よりやや短めにする必要がある事が判ります。
靴完成後外側に4〜5mm厚のパットが必要と考えます。歩行を見ながらその厚みは調整する事が必要です。
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爪先立ちで真っ直ぐに立てない場合

爪先立ちで真っ直ぐに立てない場合はその処置を施す事が必要です。
写真の場合特に右足、足くび靭帯後脛骨筋を支える足くびパット、ねじれ補正用パットの装填が靴に必要である。
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オーダー依頼にお応えできない場合もあります

パンプスのオーダー依頼にお応えできない場合もあります。
20代の女性、8cmピンヒールをご希望、くるぶし下からの過回外、踵を上げれば上げるほどその角度が強くなる事が試着靴を履いていただいて判明。

写真を見せて8cmピンヒールは足くび捻挫を起こしやすいので6cmヒールにと提案するも、8cmピンヒールをとご希望、残念ながらお断りせざるをえなかった。
採寸前に脚の確認をして靴の選択に無理がないかを提案する事も必要です。
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こんにゃく足への対処

オーダー依頼の方の多くに開張足、こんにゃく足の方がいます。
その程度にもよりますがこんにゃく足のかたには基本パンプスには向かない足であることをまず自覚して頂いています。
それでもパンプスを履く必要のある方には試着靴での確認が必須となります。
その試着靴を履き試した結果によってはパンプスを断念していただく事もあります
どのような場合に断念して頂くのか。それは試着靴を履いて歩行し、歩行しているうちに徐々に緩く感じる方です。

【 歩行しているうちに徐々に緩く感じる方 】
こういう方は歩行し、血行が良くなるにつれ足が小さくなっていく方です。
どんなに細く絞ってもより小さくなり前に滑ります。靴の捨て寸をなくさない限り足は前に動いてしまうのです。その場合足は靴の先端に当たり止まりますが痛みは生じてきます。このため、作れないのです。甲で止める靴でなくては痛みがなく歩行することはできません。

それほどでもないかたの場合は用意している試着靴で歩行して頂き、適切であると思われるワイズを模索し、それで製作、完成後パットで調整をする様にしていますが、ヒールの高さは6cmが限度としています。本来ならば3~4cmが望ましいと考えています。

【 開張足とこんにゃく足 】
開張足とこんにゃく足は原因に違いがあります。
開張足は筋肉、こんにゃく足は靭帯と筋肉双方の緩みと量、もしくは先天的なものです。

開張足への対処は様々あり、有効ですがこんにゃく足に関しては試着靴を持って快適と思われる数値を探り出す以外方法はないと考えています。

通常ワイス240mmあれば225~230mm程度で製作しますが、こんにゃく足と確認した場合205~210のワイズ幅の靴を履いてもらいます。自作工房では足長があってもワイズの小さい靴での試着が可能なように試着靴を準備しています。

こんにゃく足の方は足に限らす身体全体が柔らかくなっています。
その原因は足首、膝下、股関節、内蔵、歯の咬合などにあるとも言われています。それらの部位を確認しつつ開張足とこんにゃく足との区別を付け対処することにしています。







踵の緩み

足入れをした瞬間に踵に隙間が見える場合と足入れした時点では踵は綺麗に収まっているが歩行を始めると足が前に動き踵に隙間、緩みが生じるの2ケースがある、
オーダー靴である限り踏まず距離、足長はその足に合わせて製作されている事が前提での問題であることとする。
まず足を入れた瞬間に足が前に動き隙間が生じるケース、幾つか原因がある、
通常殺しを5%で設定するが、開張足で荷重値と非過重値の差が大きい場合前の抑えが不足して足が前に動く(滑る)、まずその原因を想定し前部に2~3mmのクッションを挿入して履いてもらい、かかとに隙間が無い状態で歩行をしてもらう、歩行をしても状態に変化がなければ前部の緩みが原因である、歩行後、踵に隙間が生じていれば他にも問題があると言える、外側の縦アーチが強すぎるのが原因、アーチを緩めて再度歩行を行う。それでも踵がゆるいと訴えれば足のねじれを想定して、捻れをパット挿入で解消する。
踵の緩みは他にも原因がある、
ヒールカーブが強すぎればアキレス健に当たり、かかとが適切に靴ないに収まっていない事がある、
アキレス腱にあたり、それ以上踵が後ろに下がれない状態、靴のトップ位置だけで踵を抑えている状態である、これではほんの少し足が前に動けば踵は抜けてしまい、かつ靴ズレが生じる。







小指(第5趾)の痛み、窮屈感、足裏の圧痛

自作工房での製作はすべての部位をカスタマイズしての製作であるため、靴の幅が狭くて生じているのではない事は確認できる。
では小指痛みが生じた理由は何故か?
  1. 開張足(体重により足の扁平化で計測した数値より幅が広がる)
  2. 歩行時のからだの傾き、
  3. 脚長差による体重過多(左右どちらかに痛み)、
  4. 踵外側の不足及びねじれ(踵部の外へのねじれ)
  5. 足軸と木型軸(靴軸)の不一致が挙げられる
開張足と認められた場合、片足に体重をかけたゆびの開きを確認。
大きな開きがある場合は木型先端に余裕を作って置く必要があるが、足首パット、及び中足骨部をサポーター等で固定し、片足荷重をしてその広がりを確認しておくためにその余裕幅の不足が考えられる、ゆえに横アーチパットを挿入して横アーチを人為的に作る。

靴を履き歩行を確認。
歩行の基本動作、かかとで着地し、外側前方に荷重位置移動し、内側に回しつま先で蹴り出す。この作業が行われているか否か。
往々にして外側前方への体重移動ができず、踵着地から直接内側に踏み出す場合が見られる。つまり回外から回内への運動機能ができてない。ゆえに体を外側に倒し前進運動を補足している。股関節恥骨付近を締め歩行確認するとその動きが変化するので確認できる。

靴屋ができるのは適切な位置にパットを挿入して簡易的にその補足をすることしかない。
治療院での治療を勧める。

小指が当たると訴えるから当たる箇所を伸ばすという処置が往々にして行われているが、それで解決するケースは稀である。
その場では良くなった様に感じられるが根本の原因を解消しなければ問題は解決しない。
必ず後日問題が再現される。













靴ズレ…市販靴で生じる靴ズレとは原因が全く異なります

靴ズレの原因は生じた箇所でその原因が絞り込めます、
  1. 外側の下(着地から3cm程の位置)
  2. うえ(5cmほどの位置)
  3. アキレス腱(かかとトップの位置)
  4. 内側(着地1から3cm)
この4箇所が靴ズレする箇所の代表的な位置です。
自作工房での製作はかかと幅は採寸した数値や足のヒールカーブに基づいて着地幅まで足に合わせて製作していますので市販靴で生じる靴ズレとはその原因が全く異なります

※市販靴での靴ずれの原因
市販靴での靴ズレの主な原因は踵幅がかなり広く作られているため、足が歩行時に左右、上下に動くことが原因です。
また既製靴ではヒールカーブが強めにして踵が抜けにくくしているためアキレス健上に生じるケースが多く見られます。

ではなぜ計測した数値に基づいて作られた靴に靴ズレは生じるのか?
その原因の多くは歩行癖、足首、下脚の湾曲、ねじれが原因です。
靴ズレタコによってその部分が肥大してる場合もありますが、その場合は製作時に配慮できるために生じるケースは多くはありません。
その箇所に木型上での配慮がされているにも関わらず生じるのは足歩行や傾き、ねじれが生じているからです。
まず、靴ズレの箇所を確認し、足首靭帯の働きを確認、
弱い場合は足首パットを履いてもらい、できればそのままの状態で(キズバン等を貼って痛みを取りのぞいて後)歩行してもらいます。
歩行時に確認することはからだの揺れです。
その後足首パットを取り除いて再度歩行をしてもらいその違いを確認します。
その歩行から脚、足の状態に応じて使用するパットと位置、厚み、形状を判断。製作し、靴内に装填したのち歩行を通じて効果を確認します。
最後に靴ズレが生じていた箇所を極少々膨らませておきます。
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