IND本科シニアコースでの課題は、ローファー、4~8cmヒールの紐靴(内、外、デザインは自由選択)の後、サンダル(デザインも自由)、最後にブーツ(ロングまたはハーフブーツ)、これらは両足の必要はないが、自身で履きたいと思うものは両足を作っている。 ただしすべての靴は自身の足に合わせ、木型修正、型紙、製甲、底付けまでい行い、足入れをして、問題がなければ終了となる。 製作していない方の片足は課題終了後、インターン期間中に製作する生徒もいるようだ。
これらのパンプス以外の靴の製作はパンプス木型から、それぞれの課題の靴に変更修正する、そこでパンプスとの違い、なぜその違いがあるのか、またなぜその形が必要なのかを認識し、その製作すべてを通して足と靴との関係をより深く理解し、実際に足入れをすることでその修正がなぜ必要であることを認識する。
靴が作れるとはこのすべて一連の作業が出来て初めて言える言葉だと考える、いくらデザインが素晴らしかろうと、いくら技術が巧みでも、履けなければ意味がないのではなかろうか、分業化が進んだがゆえに、靴作りに必要な様々な作業をないがしろにしていないだろうか、履く人の足に合わせて作るとはすべての部材をその足に合ったものにしなくてはならない、一つたりとも買ったそのまま使用できるものはない、その加工が出来なければオーダー靴は作れない。