靴の自作工房hiro - 職人の独り言

工房のオーナー講師斎藤のひとりごとです。思いつくまま、木型についての考察や日々の発見、感じたことなどを時々更新しています。

基礎コースを受講される方へ

イベントでのリセッティング(調整)の啓蒙

本科シニアコースを終了し、インターン生として工房で作業を続けている生徒たちが15名を超える。彼ら彼女たちは作業場として工房を利用している。自身の工房を持ちたいのだろうがその継続に不安を覚え、しばらくは工房を作業場として活用し、自身のお客への対応も工房で行っている。月額15,000円で必要なだけ工房を利用し、必要な木型だけをその都度購入。疑問や不確かな点は私に相談してくれている。その一つ一つが彼ら、彼女らの実績、経験となり近い将来一人独立して工房を立ち上げたとき大きな支えになることは間違いない。

特にリセッティング(調整)技術の習得をするように伝えている。

リセッティングは今まで学んだ木型の知識を靴に反映させ、履きやすい靴にりセッティングする技術

オーダーをいただく前に履けない(市販の)靴を履けるように調整することでお客からの信頼を得、オーダーに結びつく可能性も大である。その調整をすることで今まで学んだオーダー靴製作の正しさを知ることにもなる。市販の靴に施されていない内容をオーダー靴作りで学んだ技術・知識で付加する事で調整は成り立つのであるから。

4月28日から始まる生徒たち主導のイベントに私も参加する。わたし自身は販売を目的とするのではない。展示する靴はサンダルのみ。この履き心地、他との違いを実感していただければと思う。その他には調整、リセッティングの啓蒙である。今履いておられる靴に調整を施し、その効果を認識して頂ければ幸いである。イベントで行う調整は1足に限り無料である。
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基礎とは

他校で学んだ経験のある方の入会が続いているが、どなたにも最初の2~4ヶ月は基礎学習をしていただいている、基礎とは型紙を切るとか、釣り込みをするとかの以前に行う、作る上での作業基礎である、包丁の研ぎ、手漉き、漉き機の扱い、調整及び漉き作業、折込、そしてミシン操作、調整等である。
糸の飛び、ほつれ、糸調節、掃除などミシンのメンテナンス等も必要な基礎技術として習得しておかなければならない、加えて仕様する道具、市切りなどの研ぎや金づち、ワニ等のメンテは完成度を高める上で必要不可欠な知識である。
型紙の製作は様々な考え方や方法があるので特に問題がなければ学んだ方法で作業して頂いているが、釣り込み作業に関しては基本的な手順とその理由、及び手の動きとワニの扱い、何故エッジが出ないか、どうすれば平にし上げる事ができるか、トップラインにはがきが入らない程度に密着させ、踵のシームラインが曲がらない工夫等、マンツーマンでの指導が必要である。 4ヶ月の基礎学習期間が過ぎる頃には高いレベルで木型に密着した釣り込みが行われている。 月に一人ないし二人の新規入会者が指導できる限度である理由である。

本科基礎コースで製作するパンプス

プレーンなデザインで4cm、6cmそれと8cmヒールのパンプスを製作し、型紙、製甲、吊り込み、底付けの基本を習得する。 その後、好みのヒールで袋縫いパンプスを製作、履き口回りにタックスで止める事が出来ない為、この吊り込みは難度が高い。
履き口が下がることなく吊り込みが出来れば吊り込みの基礎技術は習得したと判断している。
趣味のブログのインタビューNo.1で紹介したSさんは、今年10月から本科で学習を開始。この袋縫いのパンプスで6足目だ。この後、セパレートパンプスを製作した。 今、取り組んでいるのはオープントウのパンプスで、パイピング(テープ取り)に挑戦中である。今後は、1月からマスターコースで木型製作と修正技術を主にした学習を開始する予定。

靴作りに限らず、もの作りの技術習得は一つでも1足でも多く作る事、その作業から色々な事柄が見えてくるもの。1足作るごとに所作が形となり、自信が生まれ、それが確信につながっていく。
来 年から土曜日に限り午前11時からの開始に受講時間を拡大。したがって土曜日のみで最低必須の週12時間の受講が可能となる。 加えて他の曜日(月~ 金)、や祭日(祭日は午後2時~11時)にも、時間が取れる時はいつでも受講が可能。平日ベースで通うのに比べ大変かもしれないが、この条件をフルに活かす事ができれば、働きながらでも技術の習得がより容易になる。

技術指導と基礎知識の伝達

IND本科生に伝達する技術は基礎技術である。それを基本に自ら経験を積み重ね自身の技術を身につけてもらう。指導としては先ずやって見せ、実際にやってもらい、その動作、つまり腕、手の動かし方を補正する。
作 業で見てもらいたいのは物ではなく、腕、手、支え方の動作である。吊り込みに普通のイスで作業する教室もあるそうだが、それでは必要な力が出せず、甘い吊 り込みになりがち。吊り込みに適するイスの高さは30cmを越えるべきではない。その高さを越えると膝、腿などが使いにくいからである。
工具の扱いも重要な基礎技術。包丁、ヤスリ、馬、市きり、ワニ、コテなどは持ち方、使用角度などその道具に合った所作が必要である。手を添えてその動きを理解させることも必要。正しい使い方、持ち方を理解した上での反復練習でなければ上達は無い。
物作りに必要な基礎知識とは使用する部材一つ一つの役割である
中底の役割とは、シャンクは、ヒールは、月型は、先芯はなど等、その役割を良く知ることが正しい部材の選択となり、正しい部材の選択が履きよい丈夫な靴となる要素でもある。
型紙においても同じ、何故そうするのか、その事で何が良いのか、そうしなければどんな問題が生じるのかを知っておく事がどんなデザインにも対処出来る型紙技術の基となるのである。
この基礎技術、基礎知識の伝達が基礎コースでの基本課題である。

IND本科の分類 基礎コ-ス偏

以前のIND本科は全てを1括りにしたものであったが為に、1年間の継続が余儀なくされ、学費も大きな金額を一括で納めなくてはならない等、受講に踏み切る際のハ-ドルが高く門戸を狭めていた。
今回これを3つに分け、「基礎」・「マスター」・「シニア」とした。一つ目の「基礎コ-ス」を終了すると、木型の提供さえあれば市販されている靴と遜色無いレベルの完成度で作る技術が習得できるようプログラムされている。ただしパンプス だけだ。また、ここには足に合わせるための木型修正技術は入っていない。
(紐靴やローファー、ブーツなど)他の靴も作りたい場合は、本科ではなく、趣味のコ-スに移り、他の靴の型紙、製甲などを経験すれば一通りの靴作りは出来るようになる。木型をマスタ -理解しなくとも、自身で測定した測定図で工房に木型提供を依頼すればよいのである。木型製作依頼はプラ木型にロウ修正を施したもので ¥12,000.-、靴を製作した後、木型が返還されると¥4,000が返却される。(基礎コ-ス修了者のみ)
基礎コースでパンプスのみを製作する理由はパンプスこそが靴作りの原点であるからである。靴作りは繰り返し同じものを何足も作る事、この繰り返しが何にもまして必要と考えている。
基礎コスは4ヶ月で200時間を最低受講時間と定めている
ゆえにもしその気があり、環境が許すのであれば一日9時間の受講で週54時間、つまり1ヶ月でも終了可能でもある。
基礎コース終了後、マスターコースへ進みたい場合も期間をあけて受講開始されることも可能。ただし1年以内としている。
靴の自作工房ヒロのホームページへジャンプします。
tel:03-6231-1871
東京都中央区日本橋横山町5-18

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