


末光宏さんはシューメーカーとして20年のキャリアの持ち主。今回は木型講座を受講されたいきさつや、受講真っ最中の今、感じていらっしゃることなどをおききしました。
Q.シューメーカーとして既にご活躍とおききしていますが。
A.もう20年くらい、靴の仕事に携わっています。既成靴の企画やOEM、そしてオーダー靴もやっています。
Q.今回、木型講座を受講しようと思われたのはどんなきっかけでしょう。
A. オーダー靴は紳士もレディースも両方やっているのですが、その中でもハイヒールは難しくて、作っても作っても合わないというケースが重なったことがありま した。いろんな足のお客さんがいらっしゃいますし、ヒールの高さが高くなると、足に合わせる難易度も高くなる・・・それで、できるだけ作り直しなどでお客 様をお待たせすることがないようにとも思い、オーダーパンプスのヒールは3cmまでですと言ってきました。だけど、もし出来ることなら、やっぱりうまく合 わせられるようにしたい。一方、もう長くこの業界にいて今更いちから学ぶなんて恥ずかしい、という気持ちもありました。ずっとプロとしてやってきましたか ら。
Q.なるほど。プロであればあるほど、今更誰かに教えてもらうなんて、というのはありますよね。
A. そうなんです。プライドみたいなものもあるのかもしれません。自作工房の存在は以前から知ってはいました。けれど、今回の受講を決めたきっかけ はNHKのテレビでした。・・・タレントの矢口さんに斎藤先生が作ってあげたハイヒールの中底のカーブ、あれがすごく印象に残ってずっと忘れられなかった・・・。あの中底 のカーブ、僕もあんなふうにできたらとずっと思っていたけれど、いろんな理由で実現できずにいたものなんです。それがどうしてあんなふうに現実に作れるのか、こちらでぜひ学んでみたいと思いました。
Q.そうだったんですか。既に何日か受講されていますが、実際に受講されてみて内容はいかがですか。
A.木型講座では初日まず、いろいろ説明をしていただきました。その中で、足の骨の名前がいくつか出てきたんですが、恥ずかしながら知らない名称もありました。ずっとオーダー靴をやっているのに、知らないことがまだまだあるんだなと感じましたね。
Q.初日はまず、どんなことをされたんですか。
A.初日は先生の木型についての考え方を説明していただいて、それからロウをつかった木型修正の方法も教わりました。
Q.それはいかがでしたか。
A.木型をロウで作るのは初めての体験で、衝撃的でした。とっても使いやすくて、木型修正が恐ろしく楽しい。
Q.「恐ろしく楽しい」って表現、いいですね。木型修正、ほんとに楽しまれているのがわかります。木型修正に手を抜きたくない方ほど、このロウを使う手法のメリット、魅力的に感じられるのかもしれません。
そして、今日はこれからどんなことをされるんでしょう。
A.妻のパンプスを作りたくて、自分で採寸してきて木型修正をして、今日は3回目なんですが、もうつり込みも終わらせて持ってきたので、試着を先生に見てもらう事になっています。そのために妻も来ているんです。
Q.そうなんですか、では試着の様子もぜひ一緒に拝見させてください。






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木型から靴を抜いてヒール付けし、奥様に試着してみてもらう。足の前のほうがちょっときつい感じ。その状態を斎藤先生と確認しながら問題点を見つけ、原因を特定し、何を直したら良くなるのか、具体的に検証をすすめていきます。
次の試着靴を作るときに何を変更したらよいのか、修正方針がまとまるところまで内容を詰めたところで先生との検証作業は終了。
ちょ うどその折、理学療法士の佐野さんがマスターコース受講のために来られました。
おふたりは偶然お知り合いということで、佐野さんの専門分野である歩行分析とインソール調整について、デモンストレーションを交えながら少し紹介してくださいました。
検証した靴を使って、奥様に歩いてみてもらい、その状態からインソールのカスタマイズを行ない、調整の前と後との変化を見ていきます。
ご自身で作った靴に、斎藤先生の検証や、佐野さんのインソール調整が加わり、末光さん、その変化に目を離せない様子。検証の間じゅうずっと身を乗り出してご覧になってる姿が印象的でした。
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Q.試着の検証を終えて、いかがでしたか。
A. 僕が今までやってきたやり方とは違う点が沢山あります。まず、足に合わせるために木型をどう作るのか。その為に、どこをどの見方で採寸するかのポイントも 違うんです。今回僕は、妻の採寸を自分のやり方で自宅でとってきて使いましたが、そこがまず違いました。今回先生に検証していただいた内容をふまえて、あ らためてもう1足自分で作ってくる予定です。
(と、インタビューに応えていただきながらも、早速木型にロウで修正を始められていました。)

第一線で活躍されながらも、さらに進化を求め工房の門をたたいてくださった末光さん。だからこそ、末光さんならではの視点と探究心で木型講座への理解も、とても深いものにしていただけるのではないでしょうか。
「学んだことを早く自分で試したい!」と、学ぶことを本当に楽しんでいらっしゃる様子。ワクワク感が、その表情からダイレクトに伝わってきました。
末光さん、貴重な受講時間をさいて沢山お話聞かせていただきました。ありがとうございました!!
★末光 (The Shoe Work Shop)
A.もう20年くらい、靴の仕事に携わっています。既成靴の企画やOEM、そしてオーダー靴もやっています。
Q.今回、木型講座を受講しようと思われたのはどんなきっかけでしょう。
A. オーダー靴は紳士もレディースも両方やっているのですが、その中でもハイヒールは難しくて、作っても作っても合わないというケースが重なったことがありま した。いろんな足のお客さんがいらっしゃいますし、ヒールの高さが高くなると、足に合わせる難易度も高くなる・・・それで、できるだけ作り直しなどでお客 様をお待たせすることがないようにとも思い、オーダーパンプスのヒールは3cmまでですと言ってきました。だけど、もし出来ることなら、やっぱりうまく合 わせられるようにしたい。一方、もう長くこの業界にいて今更いちから学ぶなんて恥ずかしい、という気持ちもありました。ずっとプロとしてやってきましたか ら。
Q.なるほど。プロであればあるほど、今更誰かに教えてもらうなんて、というのはありますよね。
A. そうなんです。プライドみたいなものもあるのかもしれません。自作工房の存在は以前から知ってはいました。けれど、今回の受講を決めたきっかけ はNHKのテレビでした。・・・タレントの矢口さんに斎藤先生が作ってあげたハイヒールの中底のカーブ、あれがすごく印象に残ってずっと忘れられなかった・・・。あの中底 のカーブ、僕もあんなふうにできたらとずっと思っていたけれど、いろんな理由で実現できずにいたものなんです。それがどうしてあんなふうに現実に作れるのか、こちらでぜひ学んでみたいと思いました。
Q.そうだったんですか。既に何日か受講されていますが、実際に受講されてみて内容はいかがですか。
A.木型講座では初日まず、いろいろ説明をしていただきました。その中で、足の骨の名前がいくつか出てきたんですが、恥ずかしながら知らない名称もありました。ずっとオーダー靴をやっているのに、知らないことがまだまだあるんだなと感じましたね。
Q.初日はまず、どんなことをされたんですか。
A.初日は先生の木型についての考え方を説明していただいて、それからロウをつかった木型修正の方法も教わりました。
Q.それはいかがでしたか。
A.木型をロウで作るのは初めての体験で、衝撃的でした。とっても使いやすくて、木型修正が恐ろしく楽しい。
Q.「恐ろしく楽しい」って表現、いいですね。木型修正、ほんとに楽しまれているのがわかります。木型修正に手を抜きたくない方ほど、このロウを使う手法のメリット、魅力的に感じられるのかもしれません。
そして、今日はこれからどんなことをされるんでしょう。
A.妻のパンプスを作りたくて、自分で採寸してきて木型修正をして、今日は3回目なんですが、もうつり込みも終わらせて持ってきたので、試着を先生に見てもらう事になっています。そのために妻も来ているんです。
Q.そうなんですか、では試着の様子もぜひ一緒に拝見させてください。






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木型から靴を抜いてヒール付けし、奥様に試着してみてもらう。足の前のほうがちょっときつい感じ。その状態を斎藤先生と確認しながら問題点を見つけ、原因を特定し、何を直したら良くなるのか、具体的に検証をすすめていきます。
次の試着靴を作るときに何を変更したらよいのか、修正方針がまとまるところまで内容を詰めたところで先生との検証作業は終了。
ちょ うどその折、理学療法士の佐野さんがマスターコース受講のために来られました。
おふたりは偶然お知り合いということで、佐野さんの専門分野である歩行分析とインソール調整について、デモンストレーションを交えながら少し紹介してくださいました。
検証した靴を使って、奥様に歩いてみてもらい、その状態からインソールのカスタマイズを行ない、調整の前と後との変化を見ていきます。
ご自身で作った靴に、斎藤先生の検証や、佐野さんのインソール調整が加わり、末光さん、その変化に目を離せない様子。検証の間じゅうずっと身を乗り出してご覧になってる姿が印象的でした。
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Q.試着の検証を終えて、いかがでしたか。
A. 僕が今までやってきたやり方とは違う点が沢山あります。まず、足に合わせるために木型をどう作るのか。その為に、どこをどの見方で採寸するかのポイントも 違うんです。今回僕は、妻の採寸を自分のやり方で自宅でとってきて使いましたが、そこがまず違いました。今回先生に検証していただいた内容をふまえて、あ らためてもう1足自分で作ってくる予定です。
(と、インタビューに応えていただきながらも、早速木型にロウで修正を始められていました。)

第一線で活躍されながらも、さらに進化を求め工房の門をたたいてくださった末光さん。だからこそ、末光さんならではの視点と探究心で木型講座への理解も、とても深いものにしていただけるのではないでしょうか。
「学んだことを早く自分で試したい!」と、学ぶことを本当に楽しんでいらっしゃる様子。ワクワク感が、その表情からダイレクトに伝わってきました。
末光さん、貴重な受講時間をさいて沢山お話聞かせていただきました。ありがとうございました!!
★末光 (The Shoe Work Shop)