2017年05月24日

目次  (2017.5.24 up)

2017.5.21 一部のスマートフォン・タブレットで音声を再生できない問題を修正しました。

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2012.6.17 予定していた全ての記事をアップしました。完成です! おめでとう!

2014.8.01 参考文献に追記しました。(移調楽器についての参考文献)

2016.12.04 質問等はコメント欄からどうぞ。
       どの記事のコメント欄からでもOKです。

2017.7.24 各種音源レビュー その2に追記しました。(音源デモをアップ)





はじめに

オーケストラの基礎知識

木管楽器 (2010.7.8 up)
┣ フルート
┣ ピッコロ
┣ オーボエ
┣ クラリネット
┗ バスーン
木管楽器同士の組み合わせ (2010.7.9 up)
木管楽器でのオーケストレーション その1 (2010.7.10 up)
木管楽器でのオーケストレーション その2 (2010.7.12 up)

大事なこと・・・オーケストレーションを考えるときに (2010.7.15 up)


金管楽器 (2010.7.19 up)
┣ フレンチホルン
┣ トランペット
┣ トロンボーン
┗ チューバ
金管楽器のオーケストレーション (2010.7.25 up)

大事なこと・・・オーケストレーションの諸要素 その1 (2010.7.27 up)
大事なこと・・・オーケストレーションの諸要素 その2 (2010.8.3 up)

弦楽器 (2010.8.11 up)
┣ バイオリン
┣ ビオラ
┣ チェロ
┣ コントラバス
┗ ハープ
弦楽器のオーケストレーション (2010.8.18 up)

打楽器 (2010.8.27 up)

セクションの違う楽器の組み合わせ
┣ 音量のバランス (2010.8.28 up)
┣ 楽器のカラー (2010.10.1 up)
┗ 組み合わせ (2011.1.25 up)

実践・オーケストレーション (2012.2.21 up)
┣ 大前提 (2012.2.21 up)
┣ 実際のオーケストレーション (2012.2.22up)
┣ オーケストレーションをやってみる その1 (2012.2.22up)
┣ オーケストレーションをやってみる その2 (2012.3.3up)
┣ オーケストレーションをやってみる その3 (2012.3.3up)
┗ オーケストレーションをやってみる その4 (2012.3.3up)

打ち込み・オーケストレーション (2012.5.15up)
┣ どんな音源を使うか (2012.5.11up)
┣ 各種音源レビュー その1
┣ 各種音源レビュー その2 (2017.5.24追記)
┣ シーケンスソフト・リバーブなど (2012.5.15up)
┗ 打ち込みtips (2012.5.15up)

参考
┣ 参考文献 (2014.8.01 up)
┣ 参考 その他 (2012.5.19 追記)
┣ 超本気の参考文献 (2012.6.16 up)
┣ 打ち込み参考文献 (2012.6.17 up)
┗ この曲でオーケストレーションを学べ! (2012.6.17 up)





2010年07月07日

はじめに

「最低限の勉強で、オーケストラっぽいオーケストレーションをする」

これが、カンタン・オーケストレーションの目的であります。
DTMやワークステーションシンセで音楽を作ってて、プロ並みの知識やテクニックはいらないけど、オーケストラっぽい音楽を作るコツが知りたいという人向けです。なるべく簡単に。カンタンに。独学で。
オーケストラ楽器を使ったアレンジのことを、「オーケストレーション」と称します。
あるいは、本格的にオーケストレーションを勉強したいんだけども、その前にちょっとした予備知識を身につけたい方なんかもいいかもしれません。
「独学でも学べる、カンタンなオーケストレーション講座」ってことで。ホントに基礎。初歩です。
あるいは、クラシックをDTM(打ち込み)で再現したい、なんて方にも向いているかもしれません。
但し、スミマセン。楽譜が読めることを前提としています。
巷には管弦楽法=オーケストレーションの専門書が多数出ていますけども、あれらの本を読むには予備知識がものすごく必要なわけで。
専門用語の理解や音楽の専門知識がなくても、独学でなんとなくオーケストラっぽいアレンジができるようにしましょうや、というのが趣旨です。
なので、和声やらなんやらの解説はしません。
和声とか対位法とか、あるいはコード理論や作曲法なんかについては、詳しく説明してくれているサイトや本も多いですし。
楽器の写真や楽器構造やらもすっ飛ばします。
そのあたりはWikipediaでも読んでクダサイ。都度、リンクを貼っておきますんで。
参考でいろいろと為になるサイトや本を紹介しています)
そのかわり、本を読むだけではわからない、サウンドを使った例をなるべく多くのっけておくようにします。
それから、ちょっとこだわったようなオーケストレーションも割愛。オーソドックスなもの中心で。
ここに書いてあることで飽き足らなくなったらば、オーケストレーションの専門書を読んだり、楽譜を読んだりして、学習を深めていってくださいな。
一応、参考文献等も挙げておきます。

ストリングスやブラスなど、それぞれの楽器がどんな音色なのか、この楽器とあの楽器を混ぜるとどんな音色になるのか。
どんなことをさせれば、その楽器っぽい感じが出せるのか。
そんなことをね、書いていこうと思うんでありますよ。
ま、アレンジのコツ紹介っていう感じで。

で、内容の都合上、普通のブログとは違って、新しい記事は一番下に配置されるようにしています。
目次から個々のの記事に飛んでいただくか、左側のカテゴリ別アーカイブ(スマートフォンの方はページトップの「カテゴリーアーカイブ」)から章ごとにまとめてお読みくださいな。
更新したら、目次のわきに更新日を入れておきますんで。
ヨロシクどうぞ。




オーケストラの基礎知識

オーケストラの構成について、基礎知識だけざっくりお伝えいたしましょうかね。

オーケストラを構成している楽器は、以下のグループに分けることができます。
楽器の各論や音色についてはまた後ほど。

木管楽器
金管楽器
弦楽器
打楽器

木管楽器ってのはナニカといいますと、つまりは「笛」ですよ。
「木管」なんていってますけど、フルートとかピッコロなんて楽器は金属です。金だったり銀だったりプラチナだったり。高価な金属が使われますわね。大昔は木製だったんですよ。
ほかには、オーボエ・クラリネット・バスーンなんかが、このグループに入ります。
時代によっても違うんですけど、だいたいどの楽器も2人いますわね。
ただし、ピッコロは1人で、フルート奏者が持ち替えて演奏したりします。
細かいことは、コチラでも読んでクダサイ。

金管楽器ってのは「ラッパ」です。ブラスです。
真鍮とかの金属製で、先っちょがアサガオの花みたいな末広がりの格好をしているヤツ。おめでたい。
フレンチホルン・トランペット・トロンボーン・チューバなんかがこのグループです。
ホルンは4人、トランペット・トロンボーンは3〜4人、チューバは1人。
同じ楽器で和音を作っても良し、ハモっても良し、ユニゾンにしても良し。

弦楽器、こりゃ簡単ですわね。弦を張ってある楽器のことです。ストリングスです。
バイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスですよ。
ハープなんてのも弦楽器に入るんです。弦を張ってありますんで。
オーケストラでは、バイオリン1、バイオリン2、ビオラ、チェロ、コントラバスっていうふうに、5つのグループに分かれます。
楽器1張では音が弱いので、集団でグループを構成いたします。
たまに、それぞれのグループを更に細かく分けたりしますけど、人数も少なくなっちゃうので、あんまり大きな音は出なくなりますな。

打楽器は読んで字のごとく、打って音を出す楽器です。太鼓系ですな。
ティンパニーや大太鼓・小太鼓、タンバリン、カスタネットなどなど、いっぱいあります。

でもって、オーケストラがステージに上がるときは、だいたい向かって左から、音の高い楽器から低い楽器へと並んでいます。
中学校の時の合唱コンクールを思い出してください。
但し、指揮者の好みや、作曲された時代背景、舞台の広さなんかによって、配置は臨機応変に変わります
特に顕著なのがホルンの位置で。
時と場合・楽曲によって、舞台の最も左に配置されたり、最も右に配置されたり。いろいろです。

各楽器の第1奏者は、真ん中に近い人が配置されます。
従いまして、全体的に左側に配置される、トランペット・フルート・クラリネットは、向かって最も右の人(=中央に近い)が第1奏者になります。
対して、全体的に右側に配置されるトロンボーン・オーボエ・バスーンは、向かって左側の人が第1奏者になるわけです。
バスクラリネットを使う場合、最も左に配置されますけども、最も低い音になるという例外的措置が施されます。
打ち込みの時は、パンの設定でその辺の配置を考えてやるとグッとそれっぽくなるわけですな。
ここいらに、その詳細な図がでていますんで参照してくださいな。

で、大事なことがひとつ。
ピアノなんかだと、左手で和音を演奏して、右手でメロディーなんてことがよくありますでしょ。
でも、オーケストラの楽器ってのは、単音楽器といいまして、基本的には和音をだすことができないんです。
(ピアノはオーケストラには定席を与えられておらんのです)
なので、和音を出そうと思ったら、いくつかの楽器がまとまって和音を受け持つってことになるんですよ。
「ドミソ」だったら、「俺はドをやるから、お前はミ、お前はソな」ってな具合で。
そこんとこ、忘れないでくださいな。
和音を出せるオーケストラ楽器っていったら、ハープくらいなもんです。
バイオリンなんかの弦楽器も和音を出そうと思えば出せるんですけども、常に出しているってわけにはいかないんでして。

それから。
これも大切なことなんですけども。
オーケストラの楽器って、楽譜に記載されている音が実際の音と違うことがあります。
例えば、ピッコロの楽譜は、実際の音よりも1オクターブ低く書かれていますし、コントラバスの楽譜は、実際の音よりも1オクターブ高く書かれています。
フレンチホルンなんてのは、実際の音より5度高く書かれてるんです。ひでえ。
ココでは、楽譜の書き方をどうこうしたいわけではないので、楽譜の例は全て実際の音で記すことにします。
(この、「書かれている音と違う音が出る楽器」については、コチラをご覧くださいな)


じゃあ、次から各楽器についてだ。
目次から各記事に飛ぶか、左欄のカテゴリ別アーカイブからどうぞ。