ネイチャーアクアリスト

海水魚を主体としたブログです。

我が家のファースト・ハリセンボンのロクちゃん。
なぜか他種の魚たちからも人気で、ロクには皆が寄ってきます。
 
IMGP0043

でも全てが順調とばかりにはいかず、少し前に危機的な状況がありました。


繁殖活動に入った二番目のハチが、ロクに対して執拗に繁殖行動を促すようになり、その結果ロクの身体は傷だらけ。
気が付けば背中の針が無残な状態になっていました。

IMGP1586

そこでロクを隔離、相模湾水槽(90cm水槽)に移して様子を見ていました。
1週間ほどは眠ったままで、狭い岩の間に顔をうずめているような状態が続きました。

ちなみにハチのお腹は未だに膨らんだままです。
ハチと一緒にホバリングをしていた三番目のキューは既にハチから離れいつもの生活に戻ってしまいました。

IMGP1437
※二番目のハチ@5歳

ここまでで今回のハリセンボンの繁殖行動を見ていますと、ハチのお腹の膨らみは卵ではなくどうやら精子のようです。
つまり抱卵ではなく抱精のようで、ロクに対しての噛みつき行動は抱卵を促しているようです。
ここまできてやっと納得できたような感じです。

ところで魚は低PHに晒されると繁殖が出来なくなるそうです。
ロクは我が家に来てから散々低PHに晒されていますから、既に繁殖機能を失ってしまったと考えて間違いなさそうです。


ところで隔離したロクを何とかしなければそんな思いに駆られたことは言うまでもありません。
そこで今回は初めてサプリを使いました。
ビタミンのサプリをロクに与え、暫くは餌もロクを抱えたまま給餌を続けました。
やっと先週あたりから復活の兆しが見え、先週末にはいつものニコニコしたロクの顔が見られるようになりました。

IMGP1591
※ハリセンボンには表情があり、状態が掴みやすい

昨日からは抱えなくても自分から餌を食べに来るようになり、一先ず安心と言ったところです。

話は少し逸れますが、ロクの生殖機能は無くなったのかもしれませんが、ロクはこれまで沢山の魚を育ててきました。
現在に至るまで魚達の間ではロクはとても人気者です。

卵は産めなかったけど、多くの魚たちがロクによって命を支えられてきたのだと感じています。
そして90cm水槽に移った現在でもロクは相変わらず人気者です。
サザナミヤッコやシマハギたちが常にロクに寄り添っていて、特にロクが回復してからはその傾向がより顕著になった感じです。

IMGP1589
※サザナミヤッコとシマハギによるロクの争奪戦が日々繰り広げられているw

顔のしわも増え、前歯も欠けて味噌っ歯になってさすがに年齢を感じるようになったロクですが、私たち人間ばかりでなく、魚たちにとってもロクの存在はとても大きなものです。
あと4ヶ月で満8歳になる我が家のファースト・ハリセンボン、まだまだ元気でいてもらいたいと願う今日この頃です。

昨年はいろいろと6畳ラボでの新発見やプチ研究が進んだ年でもありました。
成果の大きかったものは、重曹を使ったPH維持と硝酸塩の除去方法、そして重曹の使い方の定量的な評価でした。

IMGP1571

PHに対する重曹の効果が認められたのは数年前ですが、メリットだけでなくデメリットや副作用まで見極める必要がありました。
またその過程で硝酸塩除去に対しても非常に有効であることがわかりました。

海水魚飼育をする上で、硝酸塩の除去は必須です。
そのためいろいろなメーカーさんが還元ボックスやデニボールなどの還元グッズを製作、多数販売されているわけです。
同じように当サイトでもこの数年に渡って硝酸塩分解の研究をしておりました。

ところで当サイトが行っている硝酸塩の除去方法はショップが推奨するものとは大きく異なっていますが、若干でも不安がある方は使用をご遠慮願います。
また重曹の使用に関して否定的な考えなのに、コメントを下さる方がいますが、はっきり言って無駄な行為です。
ですのでここから先はご自身で考え、結果責任を負える方のみ読み進めてください。


さて以前から当サイトにお越しの方はそれまでの経緯をよくご存知でしょうが、当サイトではPH維持と同時に硝酸塩の除去も行える重曹を使用しています。
ただし重曹に関しての使用方法や使用量そして問題点などが書かれたサイトもなく、地道に研究する以外の方法が無かったのが実情です。
そこでこの数年にわたって研究してきた重曹に関するものを記します。


【 重曹と海水魚飼育 】

重曹の使い方は非常に簡単です。
必要量を水槽で溶いてよく混ぜるだけです。
でも皆さん使用量が解らないし、注意すべきものも解らないというのが実情だと思います。

そこで実際にどうのような使い方なら問題がないのか、或いはどうのような使い方だと問題がおこるのかをまとめました。


① 水槽に必要な量

基本的に重曹の投入は水替え時に行います。
(※PHの降下時に慌てて使用する場合にはデメリットを理解する必要があります)

IMGP1607
※重曹10gは大さじ1杯の量

水替え時の必要量は1リットルに対して1gが推奨値です。
多少多くても少なくても問題は起こりませんが、おおよその目安として1リットルに対しての使用量は1gを基準にします。(※多少とは1リットルあたり±0.2g程度までと考えます)

使用上の注意点としては、人工海水が完全に水に溶けた状態で重曹を投入します。
人工海水がまだ白濁しているような状態で重曹を加えますと、白濁している時間を長引かせてしまいます。
なので完全に透き通った水になってから重曹を投入します。


② PH降下時の使い方の注意点

PHが下がる原因は第一に生体の呼吸です。
次に下がる理由が硝酸塩によるものです。

IMGP1582

IMGP1585
※短期的には問題が無くても長期的には害と言われている硝酸塩ですが、最も問題なのはPH値が下がってしまうこと

③ PHが下がってきた時に慌てて使う場合の注意点。

通常水替え時にきちんと計量して重曹を加えている場合にはあまり問題が起こりませんが、普段は重曹を使わずにPHが下がったために慌てて重曹を加えると問題が発生します。

理由は重曹には硝酸塩を分解する機能があるため、その分解過程で炭酸ガスが発生するためです。
魚にとっての炭酸ガスは人間に対しての麻酔薬と同じような作用があります。
つまり高濃度の炭酸ガスに晒されれば、魚たちの健康に甚大な被害を及ぼすことになります。
なのでここが注意点です。

同様に亜硝酸(NO2)の発生しているような場合にも、亜硝酸の分解と共に炭酸ガスが発生しますので注意が必要です。
亜硝酸が発生している水に重曹を添加することが危険な理由は下記の動画をご覧ください。


※亜硝酸が発生している水槽の水に重曹を加えてみた様子です。左右同じ水ですが、右がクエン酸を加えたもの、左が重曹を加えてその変化が現れているものです。尚バックの汚い絵は気にしないでくださいw


④ 硝酸塩の溜まりに溜まった水槽では、次のように対処します。

飼育水10リットルあたり1gの重曹を基本に考えます。
つまり水替え時に投入する1/10の量です。(亜硝酸値が1.0mg/㍑程度発生している場合には、重曹の使用は出来ません)

注意すべきは重曹は投入してもすぐにはその効果が現れません。
また重曹投入後一時的にPHは下がり、おおよそ1時間ぐらいするとPHが上昇してきます。
そして重曹の効果が安定して現れるのはおおよそ12時間程度経過してからです。
なので追加投入の際には、私は翌日の同時刻でPHの数値を見るようにしています。
またその際には硝酸塩(NO3)も計測すると状況を掴みやすいと思います。

PHの値がまだ低かったり、NO3の値がまだ高かったりした場合には、上記の作業を繰り返します。
PH値に関しては、必要最低限の飼育に必要なPHを基準に考えます。
海水魚飼育でしたらおおよそ8.2~8.5の間に数値があれば良好です。

危険水域は8.0以下のPH値です。
なので、8.2以上のPH値を目標とします。
尚、PHは夕方に下がり朝に上がりますので、出来るだけ朝のPH値(最高値)で見るようにします。
また硝酸塩(NO3)に関しては、0mg/㍑が目標値ですので出来る限り0に近付けます。


では、上記のように目標のPHまで戻すために、どんな飼育水でも行えるかと言えばそうもいきません。
理由は単純で重曹の中にはおおよそ2.7%の塩化ナトリウム(塩)が含まれています。
重曹を追加する度に硝酸塩や亜硝酸などは分解されていきますが、塩化ナトリウムの割合も増えていきます。

海水が塩水ならばそれでも構わないのでしょうが、魚がいるのは塩水ではなく海水ですので、塩化ナトリウムだけが増えるのはそれはそれで都合が悪いのです。
そこで必要になるのが添加剤です。

厳密にカルシウム・マグネシウム・カリウムやストロンチウム・モリブデン・ヨウ素・ホウ酸などをコントロールできればいいのですがなかなかそうもいかないのが実情です。
そこである程度のところで水替えが必要になってきます。

そのある程度のところはと言えば、おおよそ魚飼育では追加の合計量が+0.5g/10㍑程度、甲殻類飼育では追加は不可と考えて水替えを行えば大きな問題はありません。
(サンゴは研究対象になっていませんのでわかりません)

ちなみに甲殻類(特に蟹)は塩化ナトリウムの量が増えると昇天してしまいます。
水は汚す癖に、硝酸塩に弱く塩化ナトリウムに弱い特徴があるため非常に厄介なのが蟹だったりします。
ですので、甲殻類を飼育されている場合には、新水時以外でどうしても投入される場合には、重曹と同時にマグネシウムやカルシウムなどのミネラル分を一緒に添加することが必要です。

ちなみによく言われるカルシウム不足ですが、実際の水槽では、カルシウムの低下よりマグネシウムやストロンチウムの低下の方が著しかったりします。(PHや硝酸塩の問題とは関係が無いのですが・・・)

そしてストロンチウムが不足するとせっかくミネラルを補給しても、生体がミネラルを取り込めない為、問題が生じてしまいます。
特に甲殻類そしてイソギンチャクやケヤリなどでは、この傾向が強く出ます。
(通常イソギンチャクの生育不良はストロンチウムの欠乏で起こり易くなります)

以上がざっとですが重曹の使い方のまとめです。


尚当サイトは商業目的ではなく、あくまでも一個人のアクアリストが行った研究に関するものです。
またご質問等に関してはコメント欄での応答はいたしません。
必ずメールからの投稿をお願い致します。



数年前に一度だけ行ったことがあったお店なのですが、暇を持て余して今日覗いてみると、こんなに良いお店だったと改めて思いました。
埼玉県入間市にある「イーストアフリカ」というお店です。

以前はサンゴのイメージが強く、サンゴに興味の無かった私たちはざっと見ただけで、出てきたようなイメージがありました。
が、今日改めて行ってみると魚も充実していて、何より魚たちの状態が素晴らしい。

ふっくらしたチョウチョウウオや発色が異常に良いハギ類やヤッコ類。
しかも嘘八百の餌付け済ではなく、正真正銘の餌付け済の魚たち。
先日見たショップとは大違い。
「きちんと管理しているなぁ」と思わずにはいられませんでしたね。

また魚の育て方や水槽の管理などの質問にも親切にお答え頂きました。
ネイチャーアクアリストがお勧めするショップは殆どありませんが、イーストアフリカさんは質の部分で数少ないお勧めしたいお店です。
一度行かれてみてはどうでしょう。

以前度々起きていたポップアイ。
ここ2年くらいは起きなくなりました。
2年前と現在の違いは海水の比重と塩化ナトリウムの割合。

以前は1.020で現在は1.025。
塩化ナトリウムの割合を0.3%だけ減らし、ミネラル分を全体で0.3%だけ増やしました。
これだけです。

P1070107

ポップアイは発症後暫くすると治ります。
所謂自然治癒ですが、以前から浸透圧の問題で起こっているのではないだろうかと考えておりましたが、どうやらこれで問題が無くなったようです。

昨年のお正月に採取したサザナミヤッコが1年を経過しました。

IMGP1577

昨シーズンの最終日に採取したサザナミヤッコです。
で、今年はと言うと、先月初旬で水温低下となり終了しています。
約1ヶ月ほど早かったような感じです。

IMGP1578

昨年中は毎週末の度に、台風が襲来したり波が高かったり風が強かったりと、餌の確保すらままならない状況が8月からずっと続いていました。
そして最後のとどめが1ヶ月も早く低水温で採取の季節が終了しました。
自然相手ですから当然こんな1年もあるのでしょうね。

IMGP1569

ところでサザナミヤッコですが、この1年で随分と大きくなり、すっかりボスキャラとなってしまいました。
何でもよく食べ、ヤッコの中でも非常に育てやすいと言われているサザナミヤッコですがその通りだと感じます。

人にも馴れやすく環境への適応力も高いのですが、あまり懐く様な感じではありません。
一緒にいるカゴカキダイと比べると人間を避ける様な感じがあります。
また他魚を追い払うような行動も頻繁にありますので、神経質な魚との混泳は難しそうです。
そして成長速度が速いので、90cm以上の水槽が1年で必要になります。

お腹が空けば「お腹が空いた」とは言いに来るけど、私の手からは食べませんし、水槽内の掃除をしていると、「あっちに行け」とばかりに、尻尾で手を叩きに来ます。
そんなサザナミヤッコです。
それでも飼育している立場からすれば、あばたもえくぼでやはり可愛い我が家の家族だったりします。
それにしても、どんどん大きくなるんだろうな・・・遠い目




このページのトップヘ