ネイチャーアクアリスト

海水魚を主体としたブログです。

カテゴリ:水槽の作り方

artesian filter system(アーテシアンフィルターシステム)ができました。
小さな水槽の問題点である、ろ過能力と水流の問題。
相反する問題だけになかなか解決が難しかった命題でした。
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サブマリン式フィルターの派生でもありますが、サブマリン式と大きく違うのは徹底的にコンパクト化された点です。
淡水であればエビの飼育やメダカ・タナゴなど、そして海水ならヤドカリや小さな海水魚(ミヤコキセンスズメダイやイチモンスズメダイ・アミメハギ)などにも最適だと考えています。

水流は嫌いだけど淀んだ水はもっと嫌いなお魚さんたちに作ってみてはいかがでしょうか?
(残念ながらこの記事はCMではありません。このフィルターは売っていませんので、自分で作るしかありませんので悪しからず)

artesian filter systemでは、ろ材は底砂を使っています。
ですからベアタンクでは使えません。
また底砂を使っている関係上酸欠になり易いのが欠点です。
従ってエアレーションは必須となります。

artesian filter systemのメリットは、ろ過水量が大きいのに激しい水流が出来ず、物理ろ過もしっかり大容量という点です。
そして清掃も非常に楽です。(動画の中の縦管のキャップを取って中の不織布を交換するだけです)

底面ろ過方式の逆のような作りですが、底面ろ過方式の最大の欠点である「清掃」の問題をクリアしています。
ただし最強のウェットろ過方式ですので、生物ろ過の処理能力は抜群です。

また、構造が簡単で誰でも作れるとはいきませんが、ドリルとカッターそしてノコギリがあれば簡単に作れます。
そして非常に安価です。

今回のモデル水槽は、底砂・水草等をビーシュリンプ飼育を目的として立ち上げている様子です。
現在は撮影用にミナミヌマエビが入っていますが、いずれビーシュリンプが引っ越してきます。

海水仕様でヤドカリ飼育を考えていらっしゃる方は、砂を多めにして水を少なめに設定してください。(傾斜を付けて砂浜にするといいかもしれません)
ヤドカリの長期飼育では、水面下にならない陸地部分があるとヤドカリは長生きしてくれます。

スズメダイなどの海水魚飼育の場合には、必ず海の砂か珊瑚砂を使ってください(水質維持のため)
PHの低下は海水魚飼育では命とりです。

さて、これから夏本番です。
いろんな魚に出会えるチャンスがあります。
その前にしっかり水槽を作りましょう^^


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今日から始まるGW。
多くの方が海に山に出かけられることと思います。
そんな中、魚の飼育にチャレンジしようと考える方もいらっしゃると思います。
ショップに行ってグッズを揃え、魚を迎え入れていざアクアリウム!
でもここ問題があったりします。

自然の海や川と違って水槽は閉鎖的な空間・・・いや水間w
厄介な「ろ過」なんて問題が立ち塞がっています。
何が厄介なのか?
それは生物ろ過と言った問題です。
硝化サイクルなんて言い方もします。

でも、この硝化サイクル一朝一夕には出来ません。
淡水でおよそ2週間、海水ではおよそ1ヶ月程度の時間を必要とします。
つまりその間は魚を安全に飼育できる状態ではないのです。
なぜそんなに時間が掛かるのか?
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それは飼育する魚自身の糞から生まれるバクテリアの繁殖に時間が掛かるからです。
よく事前の空回しや人工バクテリアそして腐敗物(貝など)を入れて”時短”と謳っているサイトなどがありますが、現実的にはそれらの方法では難しいのです。

魚たちが暮らす水槽という閉鎖的な環境では、魚たちが元々持っている腸内フローラこそが安全な水を作ってくれるバクテリアなのです。
つまり時短がなかなか難しいのはこのためです。

魚を迎え入れて、暫くは亜硝酸値とにらめっこ、毎日のように水替え、暫くはそんな大変な時期が続きます。
でも飼育を知る上でそんな時間も是非乗り越えてください。
何より一番大変なのは魚たちですので。

ビギナー用の別サイトを用意していますので、必要な方は是非こちらにお立ち寄りください。



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未だにネット上で散見するバクテリアの空中論。
安全な水を作るための硝化大腸菌群たち、当初は私もネットの情報から、バクテリアは空中に居てそれが水槽に入って繁殖するという認識でいました。
でも魑魅魍魎としたネットの世界、真実ではないことに何れ気付いた訳です。

残念ながらネット上にバクテリアの繁殖に対して理論的に書かれているブログや記事は殆どありません。
誰かが言ったか分からないいい加減な情報を、私も含めて確認もせずに信じて、現在に至った愚かな結果なのだろうと反省もします。

さて素朴な疑問ですが

・バクテリアはどこからやって来るのか?

・空中にいるバクテリアが水槽に入って繁殖するならば、なぜ海水水槽のバクテリアの繁殖には時間が掛かるのか?

以前から当ブログをご存知の方はスルーして頂いて、初めての方は是非整合性を含めて考えて頂きたいと思います。

バクテリアはどこにいたのか?
空中?
本当ですか?(笑)

先ずバクテリアが空中に居て水槽に飛び込んできたものだとした場合、なぜ淡水と海水で一先ず安全な水とされる亜硝酸が検出されなくなるまでの時間が違うのでしょう?

一般的に海水水槽は淡水に比べて安全な水質が出来上がるまでには時間が掛かります。
同じように空中からバクテリアが飛び込むのであれば、時間は同じでなければなりません。

また淡水であっても魚の水槽とビーシュリンプなどの小型の甲殻類でも安全な水になるまでの時間が違います。
つまり空中から水槽に入ると考えると辻褄が合わなくなります。

また人工バクテリアを飼育中の水槽に入れると高確率で飼育中の魚は死んでしまいます。
これはなぜでしょう?

ここまででバクテリアの繁殖は淡水・海水とは違った問題で生まれていると考えるべきです。
その答えは腸内フローラです。
安全な水を作るバクテリアは魚から排出される糞便の中にいるのです。
なので事前に長期間空回しをしても、魚を迎え入れた後に死んでしまったりするのはこの為です。

つまり安全な水はそこに入る魚自身でしか作れないということになるのです。
また全般的になぜ海水水槽は安全な水になるまで時間が掛かるのでしょう。
それは、尿の量にあります。
淡水魚と海水魚では尿の量が違うことは広く知られています。

硝化細菌の餌となる尿は海水魚よりも淡水魚の方が多く、このことで淡水では安全な水になるための時間が短く、排尿の少ない海水魚では時間が掛かってしまう原因になっています。

そのため海水の甲殻類の蟹(磯ガニなど)などではともすると淡水よりも短時間で水が出来上がります。
つまり排便と排尿によって安全な水が出来上がる時間は左右されます。
これが淡水よりも海水の方が安全な水になるまでの時間が掛かる理論です。

バクテリア絡みのもう一つの問題が「水合わせ」ですが、水合わせに失敗した際にネット上指摘されているものが「PHショック」。
これも完全な間違いです。
殆ど場合PHショックで死んでいるのではありません。

バクテリアの硝化活動が最も活発になる現象は、「他のバクテリアとの対面」です。
つまり種類の違うバクテリア同士が出会うことで、酸素の取り合いが発生します。
これが俗にいう「赤潮」や「青潮」といった現象で、バクテリア同士の酸素の奪い合いが「酸欠」を招き、しいては魚を死に至らしめるのです。

私たちが行っているアクアリウムでも同じ現象が起きています。
バクテリアの違う水同士が出会う「水合わせ」です。
そこで大手通販のチャームが推奨している「点滴法」なんてものがありますが、そのことで魚やエビが死んでしまう原因になっています。

最近のチャームの点滴法のページにはトリートメント方法という記述が追加されました。
理屈は当ブログでも推奨している所謂エアレーション法と同じです。
でも、以前の点滴法はそのままで、エアレーション法の必要性を追記若しくは記事の削除はされていません。
何より未だにPHショックをメインに書かれています。

それまでの点滴法を推奨してきた経緯から(ユーザーの下で死んでしまった生体の問題もある)整合性を考えての事だとは思いますが、いささか魚類を専門に扱う企業として如何なものかと考えます。

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なので、これまで点滴法を用い、水槽に入れた魚が当日若しくは翌日に死んだ場合にはこの「点滴法」を疑うべきだと思います。
つまりエアレーションをせずに水合わせを行ったことで起きた結果です。

なのでPHショックが主因ではないのです。
もちろんPHショックの影響を否定する訳ではありませんが、生死に係るような重大な要素とは思えません。(もっともPHが違えばバクテリアも違うが・・・)

もう一つ事例を。
夏の豪雨で河口で大量の魚が死んでしまうことがあります。
これをメディアの報道などでは、堆積した汚泥が攪拌されてバクテリアが活性したため酸欠になったとしています。

でもこれも整合性が取れません。
何故なら、堆積した汚泥が攪拌されるのは河口だけではないからです。
それこそ上流から河口に至るまで全ての場所で攪拌は行われているのに、集中するのは河口が圧倒的です。

これも河口付近で様々な場所から流れてきた「いろいろなバクテリアが出会ったから」と考えれば辻褄が合います。
つまり攪拌だけの問題ではない可能性の方が高いのです。

残念ながら世論は数の多い方若しくは声の大きい方で作られます。
でもそれが真実とは限らないのです。
何より企業が言っていることが正しいとは限らないのです。

そして他のHPやブログや記事を鵜呑みにして拡散している人間も、嘘を流布した人間と同罪です。

そういった意味でも整合性を考えて自分自身の頭で考えることが、この情報過多の社会で生き残る道かもしれません。



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我が家の水槽のサブマインフィルターへのシフト開始からおよそ半年が過ぎました。
ただし現状ハリセンボン水槽だけは完全移行ができません。
理由は餌となるエビやヤドカリの増減による緩衝性に問題が残っているからです。
生体の増減の多い水槽では、基本的に物理ろ過の仕事が重要になってきます。
そのため緩衝性と言った点では、やはり圧倒的に「砂ろ過サイホン式」に及ばないのです。

サブマリンフィルターに関してはその後も改良が行われていて、現在の仕様はversion2.1となりました。
今回の主な改良点はろ材をパックしたこと。

20181224 
それまでのパイプの中で仕切りを付けるのではなく、ろ材をパックすることで水の流れに対する接触面積を増やしたことです。
これでこれまでの懸念材料の1つの「詰まりの問題」が解消されれば良いのですが、結果は半年待たなければなりません。


さて表題にもある通り今日の本題はろ過の考え方(フィルターの考え方)です。
様々なフィルターの形式があり、様々な考え方がある中において、以下は当ブログが導き出した1つの答えです。

ろ過にとって大切な事は当然ですが水槽の水を綺麗にすることです。
その過程において物理ろ過や生物ろ過が必要になります。
物理ろ過に関しては、現状スポンジや綿などで汚れの粒子を絡め取る事とプロテインスキマーによる泡を利用してたんぱく質の除去を目的としたものがあります。

我が家が使っている砂ろ過サイホン式も基本的には同様で、スポンジで取り切れない微小な汚れを砂の層を通水させることで取り除こうとしているものです。
物理ろ過に関しては、目に見えるものなので割と理解しやすいものと思いますが、目には見えない生物ろ過となるとなかなか理解し難いものもあるように思います。

実際先ごろのサンシャイン水族館であった事故の様に、プロ中のプロが行っている水質の維持作業でも、生物ろ過のメカニズムや重要性が理解できていない現状があります。
目に見えないということは、どうしても憶測や推測が独り歩きしやすい状況がありますので致し方ないのかもしれません。

さて生物ろ過の基本である「好気性ろ過」と「嫌気性ろ過」これらは共に必要であってどちらか一つで成り立つものではありません。
水道事業で行われているろ過も基本的にはこれら好気性ろ過と嫌気性ろ過を組み合わせたものです。
そしてそのどちらにも共通しているものが「バクテリア」と呼ばれる大腸菌類です。

フィルターではその大腸菌をどう使うかでろ過の能力が決まってきます。
一般的に言われている「ろ材がどうの」「メーカーやモデルがどうの」は実はあまり重要ではありません。
なので目に見えない性能を誇張されているろ材等も散見しますが、実体験をされた方は実感として「分からない」もしくは「良い印象を持たれていない」場合が殆どだと思います。

理由は、焼結製造された人工的なろ材では、多孔であれ、材質が特殊であれ、あまり意味を為しません。
結果としてろ材が置かれている環境が重要であって、ろ材自体の材質による影響は非常に少ないからです。
つまりどんなに高級なろ材を使っても、環境が整わない限りバクテリアは仕事をしてくれません。


では効率的な生物ろ過の方法はと言えば、水道事業で行われているサイクルが一番効率的の様に思います。
それは好気ろ過から始まって嫌気ろ過そして最後にもう一度好気ろ過の順番です。

以前「オーバーフロー絶対論には根拠がない」といった記事を書きました。
見た目の問題だけならオーバーフローは手放しで賛成できますが、性能面となれば多分それは正しくないと思っています。

理由は以上のようなこともあるからです。
サンプの作り方で大きく性能が左右されるオーバーフローも、他のフィルター同様性能面ではそんなに違いはありません。
但しサンプの設計次第では大きなろ過能力を持つことはもちろん可能です。


サブマリンフィルターの基本設計でも、もちろんそれら3つのセクションを備えています。
好気ろ過のプライマリー硝化管、嫌気ろ過をするセカンダリー硝化管そして最後のスキマーと組み合わせた曝気管です。

ではなぜこのような過程が必要なのかと言いますと、実は生物ろ過の核の部分は「嫌気ろ過」にあります。
魚などの生体に最も有害な影響を及ぼす亜硝酸や硝酸塩の生物ろ過はその多くが実は嫌気ろ過で行われます。

そのための前段として酸素を奪い取らなくてはならないため、先ず好気ろ過が必要になり、酸素が奪い取られたものが嫌気ろ過槽へと移されます。
嫌気のまま環境水(水槽の水)を水槽に戻せば生体の生存にも問題が起こることと、シアノバクテリアなどの苔など藻類の大繁殖にも繋がるため、最後は曝気などの好気ろ過が必要になってきます。
つまり[ 好気ろ過→嫌気ろ過→好気ろ過 ]の順となります。
これらが一連の作業となって生物ろ過が完成するわけです。

このメカニズムが分かればフィルターの選択も設定もさして難しくはないと思いますが、我が家の様に既製品では対応できない環境や状況があるとやはり自作しかなくなってきます。
実に悩ましいところです。




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少し前まで120cm水槽で亜硝酸のコントロールが出来ずに悶絶していた我が家。
結局サブマリン式のフィルターだけではその場しのぎが出来ずに、以前使っていた砂ろ過サイホン式へと後戻りをしていました。

今だからこそ言えることですが単体試験において、ろ過自体の性能としては圧倒的にサブマリン方式に分があるのに、なぜか実装すると性能を発揮できない。
逆にそれまでの砂ろ過サイホン式の上部フィルターは、そこそこの性能でしたが物理ろ過と生物ろ過をこなす優等生でした。
但しどんなものでも短所がある様に、塩ダレが出来やすかったり音が煩かったりといった問題があり、出来れば水槽の中だけで全てを完結したいそんな思いからサブマリン方式の開発を始めました。

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初期のVer1.0では底面に張り巡らされたパイプで、これなら絶対にろ過能力は上がると考え、問題となる詰まりの時期の心配ばかりをしていました。
新設した珊瑚水槽やミドリフグ水槽にサブマリン方式を取り入れ、最初は安定して推移するものの、2か月近くになると目詰まりから亜硝酸の発生が顕著になります。

仕方なく底砂からユニットを取り出し、硝化管(ろ過をしているメインパイプ)のろ材を取り出して洗浄します。

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硝化管を分解すると、ろ材は固まりコロニーが所狭しと形成されています。
通水性能が落ち結果として亜硝酸の処理能力が落ちるのです。
サブマリン方式の最大のネックは清掃です。
一度底面に埋めたものはなかなか取り出し難いですし、水槽のリセットに近い状態になってしまいます。

そして懸念していた2つ目がろ過能力の緩衝性能。
生体の増減に弱く、生体が増える度に亜硝酸値が変化する。
特にハリセンボンの120cm水槽では、餌のヤドカリやエビを2週間に一度、そこそこの量で投入するのですがその都度亜硝酸が大発生し、ハリセンボンやメジナを緊急避難することも度々。
移動したハリセンボンやメジナは元気だったものの、移した先にいたチョウチョウウオやムラソイたちがストレスから死んでしまうといった最悪の状態になりました。

急ごしらえで作った120cmの砂ろ過サイホン式フィルターも、元々の2基掛けの状態ではなく1基掛けの状態とあっては限界だったようです。
でもここまで来ると後戻りはできず、突き進むしかありません。

何度も単体試験の状態と現在の状態を見比べて相違点を探します。
単体試験の被検体では、直線のパイプに全てろ材を詰めてあります。
加えてプロトタイプのVer1.0では、それらの合計のろ材の量とパイプの長さを大幅に増やして1本の硝化管としています。

珊瑚水槽のような生体の増減が少ない水槽では、亜硝酸値が極端に跳ね上がることもなく相応にろ過能力を発揮するものの、ハリセンボン水槽のような生体の増減が著しい水槽ではあからさまに脆弱ぶりが現れてしまいます。
パイプの長さもろ材の量も増えているのになぜ??
答えは解っていたはずなのにと言ったところでしょうか・・・以前の90cmハリセンボン水槽で経験していたのに(笑)・・・そんなところです。

その答えはこちら↓
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※Ver.1と比べて1/2になったユニット
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※岩組が終わって海水と魚を入れたところです。

上記の画像は90cm水槽用のVer2.0で、一番上の水槽の改良版です。
排水方式を底面排水から水面排水へと変更、長かった硝化管をおよそ半分にしています。
ユニット全体としてもほぼ半分のコンパクトサイズへと移行。

また硝化管をプライマリーとセカンダリーに変更、シリアル接続に変更しました。
サブマリンフィルターのお得意の縦管は曝気管で、写真ではその先のスキマー部分は省いてあります。
尚、このスキマーは一般的な汚水が直上するタイプではなく、一度スキミングしたものを再度スキミングして本当に汚いものだけを取り除く様な工夫がされています。
なおスキマーの詳細については割愛します。

スキマーを経て水槽に給水されますが、今は安定して亜硝酸濃度は0.02mg/㍑以下(一般的な観賞魚用試薬では0)でDO値は0.5~0.6mg/㍑、生体の増減(ヤドカリ三百匹程度・エビ二百匹程度の増加)時の水槽内の亜硝酸濃度も0.05mg/㍑以下(一般的な観賞魚用試薬では0)と順調に推移しています。
やっと砂ろ過サイホン式を性能面で超えることができました。

なおシステム図はこちらです↓
サブマリンフィルター 図面9

上記システム図でもわかるように、硝化管のプライマリー側は砂上に出して作業効率を向上させました。
3~4週間に1度この部分を外して清掃すればOKです。
また物理ろ過はEXITの縦管にスポンジを詰めて対応しました。
こちらは2日に一度の清掃です。

解ればコロンブスの卵ですが、私のような凡人にはなかなか気付けず七転八倒しました。
最後に物理ろ過の事でお世話になった京都のフグ屋さんに感謝して、サブマリン式フィルターVer2.0を公開いたします。




ネット上でも溢れているOF(オーバーフロー)絶対論。
ともすればPHが下がるのも魚が病気なってしまうのもフィルターのせいにされがちですが、これは明らかに間違っています。
フィルターの仕事とはゴミを取ることと、硝化を行うことの2点、即ち物理ろ過と生物ろ過だけだ。

ろ過の考え方としてモナコ式やベルリン式なんてあるけど水を換えなくていい水槽はないし、無理して交換サイクルを長くすることにどれだけの客観的な意義があるのかと言えば、全くと言っていいほどないと私は考えています。
何よりそんなに水を換えるのが嫌なのであれば、魚など飼育しなければ良いのです。

フィルターの形式にはそれぞれ特徴があって、例えOFであったとしてもデメリットが存在します。
但しろ過には大原則があって、水槽に給水する際には曝気された環境水(水槽の水のことを環境水と言います)が戻る必要があります。
つまり最後は好気ろ過の必要があるのです。

理由は簡単で曝気(水を攪拌して酸素を溶かすこと)をして給水しなければ水槽内は貧酸素となり、嫌気化(酸素濃度が下がる事)した水槽はシアノバクテリア(苔の総称)の温床と化してしまいます。
外部式フィルターを使っていると、別途エアレーションやスキマーを使わない限りいつまで経っても黒髭苔などのシアノバクテリアに悩まされ続けなくてはなりません。

ショップとネット上では高評価な外部式フィルターですが、フィルターとしては最悪です。
では、外部式フィルターでも給水前に曝気が出来れば良いのか?と思われる方もいるかもしれませんが、それでいいのです(笑)
但し給水を水面に叩きつけるような方法では不可です。
嫌気化した水槽内で水流を強くすれば黒髭苔が一気に広がります。


ところで冒頭OFにもデメリットがあると書きました。
実際我が家でも何度かOFにしてみた過去がありますが、結論から言えばメリットとして感じる部分が意外に少なく現在に至っています。

OFのメリットは何といっても安定した水位と水量、上澄みにゴミが溜まらない構造、そして水槽内の装備品(殆どの場合は縦管と給水管のみ)の少なさです。
またどんな大水槽にも対応できます。
逆にデメリットは何でしょう?

落水型の場合にはまず音の問題。
意外に耳障りで睡眠の邪魔になったりします。
構造や水位によってはかなり落水の音が部屋中に響きます。

サンプ内の掃除のし難さも群を抜いています。
水槽内の改廃率(給水と排水の入れ替わり率)が最悪です。
これは水面である上澄みだけを排出するためです。

また浮遊型の餌が使えないなど、それなりに存在しますし性能的に優れているとは言い難い部分もあります。
何より小さな水槽には水流の点から無理があります。

それに引き換えお店側のメリットは大です。
何といっても複雑ですし儲かります(笑)

OF最大の弱点は、落水型のOFではどうしても水流が強くなりすぎることです。
ここが小さな水槽に不向きな一番の理由です。
そのため水流の向きや強弱の調整が難しく、イソギンチャクを飼育している場合など触手が短くなってしまったり、泳ぎの苦手な魚はストレスを抱えてしまいます。

またOFと言ってもサイド式やインタンク(面背)式のOFでは揚水が必要ありませんからポンプも小型化できますし、その事で水流の強さの問題はほぼなくなります。
清掃面に関しても非常に楽になりますし、メンテナンス性も優れています。
つまり水流は柔らかいのに、しっかり水の交換ができるということです。

ただし、インタンク式では当然ながら水槽のある一定部分をフィルターとして使うわけですから、その分狭くなりますし、水位の変動もありますので水流の強さを抑えること改廃率以外のメリットが見つけにくかったりします。

サイド式は当然ですが水槽内が狭くなることはありません。
デメリットを挙げるとすればスペースの問題だけです。
サイド式は一番場所を取ります。

ちなみにサイド式では日海さんのものが優れていると思います。
(我が家では使っていませんが・・・)
見た目に若干の難があるかもしれませんが、構造的には優れていると感じます。

落水型OF水槽にはもう一つ陥りやすい欠点があります。
それはろ材を入れればよいという考え方です。
これはOFサンプに限った事ではありませんが、単にウェットろ過として大量のろ材をサンプの中に入れておけば良いわけではなく、どうしたらろ材に接する時間を稼ぐのかを考えなくてはいけませんし当然流れもです。

水族館のような広い場所で行うのとは違い、実際には水槽の幅と長さ以内でサンプを設置するわけですから当然広さの縛りを受けることになります。
つまり生物ろ過の基本であるろ材との接触時間をどう稼ぐかの問題であり、OFだからと言って硝化作用が有利に働く訳ではないのです。

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※稚魚や幼魚には不向きなOF

そう考えた場合小さな水槽(120cm以下)では、OFよりもサイド型や上部式などの方がメンテナンス的には楽ですので、実用的ともいえます。
我が家の場合には殆どの水槽が上部式砂ろ過サイホンフィルターを使っています。

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※清掃中の上部式砂ろ過サイホンフィルター

ろ過的にはかなりきつい、生エサや冷凍餌主体である魚や、フグやフグの餌であるカニなどを飼育している関係上、毎週の清掃が楽にできることが必須条件であるからです。

そのためサンプ内もセラミックのろ材では全く追い付かないため「砂ろ過」とし、汚水を砂の中を透過させることで物理ろ過と生物ろ過の両方をこなしています。
また最悪水流器やエアポンプが止まってもメインのポンプが動いている限り、酸欠や止水の問題も発生しません。

引き換え現在立ち上げようとしている珊瑚水槽(900×450×450)には見た目の問題からサブマリンフィルターを設置する予定です。

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こちらはフィルター内にスキマーを装着しているため通常であれば酸欠になることもなく、また水流器も構造的に必要としないのですが、もしエアポンプが壊れてしまうと曝気が出来なくなり、すぐに嫌気となってしまう部分が現在に至るまで解決できていません。

またろ材の清掃は床から装置全体を取り出さなくてはなりません。
早い話底面式フィルターと同じで清掃には向きません。
つまりハリセンボンのような水槽には使えないということで、ほんとフィルターは一長一短ありすぎます。
ぜひ用途に合わせた使い方をされますように。

我が家の中で止水域が出来やすくPHが思いの外下がる淡水水槽の対策を考えました。
その答えがサーキュレーションです。

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通常の水流器では30cmほどの水槽では水流がきつくなりやすく、水槽全体に流れを作ることが難しいものです。
また淡水水槽は止水域が出来ることでPH降下の原因となり、水槽の管理が難しくなります。
メダカやエビが突然全滅するのもこのためです。

そこで、強い水流を作らずにゆっくりとしかも全体的に流れが作れるようなサーキュレーションを考案してみました。

一般的な水流器とサーキュレーションの大きな違いは、加圧で水流を作るのか負圧で水流を作るのかの違いです。
また加圧で水流を作った場合に、水流がスポット的になりがちなものに対して、負圧を利用したサーキュレーションでは作り方次第でほぼ全域に均等な水流を作り出すことが出来るのが大きな特徴です。



実際この数週間サーキュレーションをした結果では、ものの見事にPHが安定しました。
このサーキュレーションは淡水に特化したものではなく、海水のサンゴなどの小型水槽でも充分に使えそうです。


政治的な発信を間に挟んでしまいましたが、生物濾過の嘘ホントの続きです。

以前も書きましたが、ドライ濾過では生物濾過は殆ど期待できません。
セミウェットでも多くの性能を発揮することは出来ません。

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その理由は生物濾過の主役である硝化細菌たちは実は魚たちと同じような特性を持っています。
もともと魚の体内に居た訳ですから、当然と言えば当然なのかもしれませんが、魚に酸素が必要であっても、水の外に出せば死んでしまうのと同じ理屈だと考えています。
溶存酸素は必要であっても、大気では呼吸が出来ないと考えると辻褄が合うのです。

例えばですが、底面濾過装置では非常に効率的に硝化活動が行われます。
でも底面濾過装置を使用した場合、必ず別途エアレーションが必要になったりします。
同様に密閉されている外部濾過も酸欠に成り易く黒髭苔等の藍藻が出来やすくなります。

逆にそれほど濾過能力が高くない上部濾過やオーバーフロー水槽では最悪エアレーションがトラブっても、酸欠で魚が死ぬことは稀です。
上部濾過やオーバーフロー水槽では茶苔は出来ますが黒髭苔等は、よほど通水に問題が無い限り出来ません。

これまでドライサンプ式やリアクター方式など、大気にろ材を晒した様式の物では、明確に濾過能力が変わったと考えられるものがなく、私の美学として現在の創薬のような数%の違いを結果として受け入れられるはずもなく、廃盤としました(笑)
で苦し紛れに作ったインタンク式のフィルターがなぜか一番仕事をしてくれているのです。

小さくても高性能なフィルターがこれです。

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小さな底面濾過装置(濾過ボーイのようなもの)をさらにタッパーの中に入れたものです。
底面濾過装置の最大の欠点である「清掃の問題」をクリアしたもので、かつ孵化したての仔魚やエビのゾエアや蟹のメガロバ幼生など遊泳力のない小さな個体にも対応しています。
我が家ではゾエア水槽と呼んでいる仔魚・幼魚専用の水槽と餌付け用の水槽2つにこの方式を取り入れています。

この方式の問題点は、水槽の中に設置する為見た目が悪いことと底面濾過同様に別途エアレーションが必要になることです。

で、この方式と同様の濾過能力を持っているものが実は存在しておりました(笑)
背面式のオーバーフロー水槽です。
検索すれば沢山出て来ると思います。
考えることは皆さん同じなのかもしれません。


ところで「なぜ貴方は効率面を求めているのに、全ての水槽を背面オーバーフロー式にしないのか?」という疑問を持たれているかもしれませんが、理由は危機管理です。
東日本大震災を経て現在に至っている我が家としては、最悪の状態だけは避けたいと思う気持ちで対応しているからです。

・先ずエアレーションポンプが止まるなどのエアレーションにトラブルが発生した場合。
・パワーヘッドなどの水中ポンプに問題が発生した場合。
・東日本大震災のように電源が断たれてしまった場合。

現在メインで使用している上部型砂ろ過サイホン式では最悪エアレーションが断たれても、魚たちはすぐに酸欠にはなりません。
サイホン式の場合には、最後排水口が曝気槽になっていますので、曝気(空気と水を撹拌する事)された水が水槽に注がれる為、簡単には酸欠にはなりません。

また全ての水槽の水流器は、通常は加圧されたエアーを水流器(パワーヘッド)に誘導しマイクロバブル発生器としていますが、最悪エアーポンプが止まった場合には陰圧としてポンプにエアーが誘導されるため、少量ながらエアレーションは継続されます。
酸欠に成り易い仔魚用の水槽は、別途直流電源で動くポンプが用意されています。


さらに万が一濾過装置汲上用のパワーヘッドにトラブルが生じても、ハリセンボン水槽は2基掛けですので片方のフィルターだけでも十分に濾過能力がありますし、その他1基掛けの水槽でも90cm相模湾水槽ではプロテインスキマーを稼働していますし、その他も水流器で一晩くらいは充分に濾過は機能します。

仮に東日本大震災のように送電が破断しても、我が家が潰れない限りは太陽光と補助バッテリーで水槽の電力は確保しています。
このように危機管理を最優先で考えた結果現在に至っています。
そして底面濾過や背面オーバーフローが採用できない理由でもあります。


ところで現在使っている上部型砂ろ過サイホン式でも、泣き所が一点だけあります。
それはフィルターに吸い上げられた水が硝化活動で綺麗な水になって排水されるまでの時間の問題です。
この部分だけはフィルターである以上どうにもならないところでもあります。

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実は汲上給水から排水されるまでの硝化活動が行われる時間が、最低でも40秒以上必要だということが少し前の相模湾水槽の失敗でわかりました。
正確には砂に通水している時間を含めると何倍かの時間が掛かっていると考えるべきでしょう。
つまり思った以上に硝化に係る時間が長いのです。

上の写真でも解りますが、上部型砂ろ過サイホン式では物理濾過は実は最初と最後(給水時と排水直前)に配しています。(写真撮影の為最初の給水部分のケースを外してスポンジをむき出しにしてあります)

またフィルター内の水位は、ろ材から2cm程度上が一番効率が良いようです。
水位が低すぎてろ材が空気に晒されてしまっても、水位が高過ぎても効率は落ちてしまいます。
なので水位の調整が出来るサイホン式としている訳です。

結局いろいろと思考錯誤したのですが、最後は意外なほどシンプルな形に落ち着きました。
正確には当初の形に最後にスポンジを配して水位調整が出来るようになっただけなのですが、現時点ではまずまずの効率は確保できているような気がします。

濾過装置に疑問が生じフィルターを改造する場合には、硝化に要する時間(40秒以上係ること)を把握しておけば、私のように失敗しないで済むように感じます。
何かの参考になれば幸いです。










昨日移動中に目に留まった1軒の海水魚ショップ。
ネットショッピングでも良く出てくるお店なので、とりあえず寄ってみました。
お店自体は小奇麗で店員さんの感じも良かったのですが、問題は魚たち。

スレで鱗が剥がれていたり、リムフォが発生していたり、げっそり痩せていたり・・・etc。
「酷いな・・・」そう感じずにはいられませんでした。
自宅に戻ってそのお店のレビューを見るとかなりの高評価。
評価は確かに人それぞれなんだろうけど何の参考になるのか甚だ疑問に感じたものでした。

何年も魚を育てていると、ショップの魚たちの状態の悪さが気になってしまいます。
状態のよい魚を販売しているショップに出くわすことは稀です。
少なからず通販では魚の購入は避けたいと思うのは私だけでしょうか。
「信頼できそうなショップは遠くて行ってられないよ」そんな声が聞こえてきそうですが、ワンちゃんや猫ちゃんを飼う時に見ずには購入しませんよね?

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さて本題は「ろ過」のお話です。
少し前にろ過装置の効率化を目論んで七転八倒した記事をお読みになった方もおられると思いますが、今回はおさらいのようなお話です。


よく「水が出来ないと魚を飼えない」とか「水質が悪い」とか表現される方がいます。
またフィルター(ろ過装置)を「ワンランク上の物」を推奨されている方が多数います。
よくあるQ&Aでは魚が病気になったり死んでしまったりした場合、相談に対する回答では殆どの場合登場するワードでもあります。

ではここで言われる「良い水質」とは何でしょう。
答えは「魚たちに合った水」ですよね?
殆どの場合フィルターの形式やブランドそして価格ばかりが闊歩するようなコメントばかりですが、本当に必要な水は魚たち自身でしか作れません。

どんなにお金を掛けても、どんなに立派な設備を揃えても、そこに住む魚が快適でなければ何の意味もありません。
そして何年飼育していても、やはり良い水質を作ることに終わりはないように感じますし、常に駆け出し者の焦燥感に煽られているそんな感じです。


ところで生物濾過に必要な「バクテリア」はどこから来るのでしょう?
良く「空中にいる無数のバクテリアが水槽の水に飛び込んで水が出来上がる」なんて記述を目にしますが本当でしょうか?(笑)
はたまたショップで売っている人工バクテリアで水を作るなんて記述も見たりします。
これも眉唾ですよね?

魚に必要なバクテリアとは魚自身が持っている腸内フローラです。
早い話が魚自身の糞です。
ですから水質が出来上がるためには飼育する本命の魚が絶対的に必要になるのです。
なのでどんなにパイロットフィッシュで水を作ったつもりでも、いざ本命の魚を入れると亜硝酸に悩まされたりします。

未成熟な水槽ではそのバクテリアが十分に育っていないために亜硝酸が発生する訳ですが、こればかりは時間をかけて対処するしか方法がありません。
何れはバクテリアが育って、安定した水質が得られるようになります。
但しバクテリアの特性を理解していないと私のような七転八倒を繰り返すことになります。


【 バクテリアの行動パターンを理解することが大切だと反省しました 】

一度出来上がったと思った水質が簡単に崩れることがあります。
PHの急降下だったり、酸欠だったり、魚を追加した事による亜硝酸の再発生だったり、水温だったりと作るのにはとても時間の掛かる水質ですが、水質が崩壊するのには数時間もあれば十分です。
今回の失敗から学んだことは、アンモニアや亜硝酸を安全な水に変える硝化細菌の活動は、ある一定の条件で活動するということでした。
この続きは次回へ。











少し前にサンシャイン水族館で魚の大量死がありました。
この件に関して当ブログで書くべきかどうか随分と悩んでおりました。
でも時間的にも世間の話題からも外れたこの時期なので、感情論もなく客観的に再検証できるのではないかと考えてあえて記すことにしました。
なお以下の記事はあくまでも私個人が行う考察であり、実際のものとは違っている可能性は大いにありますので予めご了承ください。

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メディアによる発表では、白点病が蔓延→薬の投入→薬効効果を上げるためにプロテインスキマーを停止→酸欠により魚が死亡とされていました。
この発表は多分実際とは違っているでしょうし、担当者が何をもって薬による治療に至ったのかも検証する必要があるのではないかと思います。
更には、生物濾過の仕組みを理解していなかったために起こった悲劇と考えざる得ません。

まずどこで間違ったのか?
それは当ブログでは再三再四申し上げている様に白点病は線虫により惹き起されているのではなく、あくまでも摂食障害が直接的な原因です。
その摂食障害となる根本的な問題はストレスによるものです。

例えば水質。
取り分けPHの低下によるストレスは、内臓に大きなダメージを与え特に小腸での栄養の吸収が出来なくなることです。
また溶存酸素が下がって来ても同様のストレスを魚たちは抱えてしまいます。

ただし酸欠の問題は今回の場合には少し原因が異なっています。
通常スキマーを止めても、酸素の供給装置が別途あったと発表されていますので、設備による酸欠の問題ではなかったと考えるべきでしょう。

そしてストレスのもう一つの問題が「過密飼育と混泳」です。
魚にはご存知のように集団生活する魚種と繁殖時以外は単独行動をする魚種に分かれます。
スズメダイ系のように喧嘩をしながらも集団でいる魚というのもいますが、基本的には集団を好まない魚の方が圧倒的に多いというのが実情です。

また他種・他魚の存在に怯え、その事自体をストレスに感じる魚も多数います。
自分自身を捕食する他魚と一緒になっていれば当然と言えば当然なのですが、その環境下に置かれているのが水族館の魚たちであることも事実です。
でも、今回の大量に白点病を患った原因になるのかと言えば、多分ならないでしょう。
今回の白点病の原因とは考え辛いのです。


では今回の大量死は、水槽内でいったい何が起こったのか?
正確に言えばなぜ白点病が蔓延したのか。
あくまでも私的な見解ですが、PHの低下が原因だと私は考えています。
理由としては船のバラスト水である天然海水を使っているサンシャイン水族館では、一番起こり得る事だからです。

天然海水を使っている場合には、人工海水との混合はありません。
つまり人工海水の準備のないサンシャイン水族館ではPH調整という作業自体も行われていなかったのではないかと推察しています。

何かの理由でPHが低いままの海水が水族館に運ばれ使用されたため魚たちは餌が食べられなくなり、白点病を発症そして蔓延したために投薬を実行したことで最悪の事態を惹き起したのではないかと考えます。

投薬をしたことで水槽内の生物濾過は破綻します。
早い話、白点虫を殺そうとして生物濾過をしているバクテリアを殺してしまったのです。

ではなぜ「酸欠による大量死」と発表されたのか?
生物濾過が働かなくなった水槽で発生するものは亜硝酸です。
亜硝酸が発生している水槽で酸素濃度を計測してみれば解りますが、溶存酸素はほぼ0になってしまいます。

ですからデーター上では「酸欠により」となったと推測できます。
つまりスキマーを止めたから酸欠になったのではなく、投薬によって生物濾過が破綻したために亜硝酸が発生して酸欠になったと考えた方が無理が無いように感じます。

生物ろ過の大切さを改めて感じた事件でもありましたが同時に私自身も気を付けなくてはならないと感じた事件でもありました。


亡くなった命に合掌!






我が家の相模湾水槽の濾過装置を変えてから2週間近く経過しましたが、結論から言えば2日ほど前から亜硝酸地獄は解消されました。
原因はろ材の量ではなくドライ濾過の方式自体でした。

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これまではドライ方式による酸素の取り込みが硝化の大きなポイントだと考えていたのですが、実際には曝気程度の効果しかなかったことが解りました。

この結論に至ったものは、このフィルターの特徴である排水直前の曝気カップに取り込む水はスポンジフィルターを透過した水しか入れません。
でも、そのスポンジフィルターが詰まりだすと、吸い難くなるので濾過槽の水位が上昇してきます。

実はその吸い難くなって水位が上昇した際に一時的に亜硝酸値が下がったのですが、この時点では水位と硝化の問題点には気付かず、マットが汚れているとして単純に私はマットを替えました。
そしてマットを替え水位は下がったのですが、なんとここで再び亜硝酸が大発生。
カゴカキダイたちが真っ白になってブーイングをしています。

ここでやっと水位が上がってろ材がウェット状態になって硝化が進んだことを認識したのです。
そこで水位を調整すべく、曝気カップに下駄をはかせて水位を上げました。
ちなみにそれまでの水位2cm程度から現在は8cmへと変更しました。

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すると亜硝酸値はみるみる減少して現在は、ほぼ0mg/㍑に。
見事に落ちました。

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今回の失敗から学んだことは、硝化作用に空中での酸素取り込みは意味が無く、溶存酸素のみが必要であること。
また、短時間でろ材を透過するようなシステムでは十分に硝化作用を得ることは出来ない事がわかりました。
現在濾過槽給水から曝気カップへ(入口から出口まで)の移動時間はおよそ40秒程度です。
逆に言えばこの40秒程度、濾過槽に水が留まっていれば、濾過は充分に行えると考えて良いと思います。

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水面にこの泡が出て来ると一先ず安全の状態になってきます。この泡は消化バクテリアによる硝化時のガスです。

それからもう一点は、上部濾過などではマットのみを替えるのは殆どの皆さんがそうされていると思いますが、是非ろ材の清掃もするべきだとネイチャーアクアリストでは考えています。
どんなにマットを替えても、ろ材が固まっていては濾過の効果は半減してしまいます。

ろ材の中を水が縦横無尽に透過するとそれこそ硝化作用は大きくなります。
つまり安定した水質が得られることになります。

ちなみに今回亜硝酸が発生した際に活性炭による亜硝酸の吸着実験をしてみました。
以前も同様の実験をしていたのですが、今回使用した活性炭はこれまでの物とは違って非常にフロッグを凝集する力が優れていましたので改めて行った次第です。
が結論から言えば全く効果なし!

やはり活性炭では海水中でのアンモニアや亜硝酸の吸着は出来ません。

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※ 90cm水槽に6袋ほど入れてみたが・・・

何を以て多くの活性炭や炭のメーカーはアンモニアや亜硝酸を吸着するとしているのか甚だ疑問です。
中には濾過マットに活性炭を織り込んでいるものまであり、その性能を誇示しているものまであります。
また殆どのショップでも活性炭を過大評価しているように感じます。
でも、効果はありません。

もっと言えばこれまで実験してきたもののうち、今回使用したものは非常に有効なフロッグの凝集効果が認められましたが、他の活性炭では海水中でのフロッグの凝集効果すら殆ど認められませんでした。
騙されませんように!

以上6畳ラボからのろ材と活性炭に関する報告です。





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なぜかフミン酸に関する記事に数名のコアな方々からコメントを頂きました。
ただ当ブログでフミン酸に対する討論は遠慮願いたいので、いろいろ考えた結果、これまでの観察を公開することにしました。

また本来の目的は黄色い水が解決されることですから、皆で解決した方が効率的ですのでこのような形を取りたいと思います。
実際我が家の6畳ラボでは進展が非常に遅い歩みになってしまいますので。


以前指摘がありましたが念のため、ネイチャーアクアリスト的にはフロッグ形成されていない微粒子がフミン酸としているのではなく、あくまでもフロッグ形成された後の水が黄色いことをフミン酸と捉えています。

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上記のプラケースの底に溜まっているのは所謂フミン酸ではなくフミン質と呼ばれるものです。
つまり種々雑多な成分で構成されています。(濾過槽から抽出しましたので非常に濃いです)
この沈殿集積されたものを当ブログではフロッグと呼ぶものとします。

画像では一部に亀裂が入ってしまいましたが、これは私のミスでケースに触れてしまった結果起こった現象ですのでここは観察対象にはしないでください。
問題は静かに数日間放置した結果、上記の画像のように割と均一に沈殿集積しているのがわかると思います。

同様にこのフロッグの中に活性炭の粒が有ったらどうなるか?

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こちらは揺らしてもいないのになぜかフロッグがいくつもに分かれているような感じです。
これは活性炭がフミン質の中に入ることで引き寄せる力が生じていることを意味しています。
ちなみに下の画像の方が白っぽく見えるのはフミン質の抽出濃度が一定ではない事と撮影環境が一定でない為に起こっていますので、実際には下の画像の水もやはり黄ばんでいます。

上の画像と下の画像の差は、濾過槽に活性炭を入れていない場合と入れた場合の画像で、活性炭を入れた場合には活性炭を中心にフロッグが引き寄せられていることが解ります。
この事より当ブログではフロッグ(ある程度の大きさと電荷を持った物質)に対しては活性炭は有効と感じましたが、フミン質のように電荷を持たない物に関しては引き寄せる力はないと判断しています)


よくフミン酸はアルカリ性で沈殿するような記述がありますが、この結果からもかなり微妙な説と考えています。
ちなみにこのフロッグを、炭酸に入れると浮き上がります。
ただ、浮き上がって分散するのかと言えばそうでもなく、そのまま浮き上がる様なイメージです。

またアルカリ性の強弱に関していえば、見た目では大きな変化はありませんでした。
但し、あくまでもこの比較は魚たちが生存の危機に及ばないPH8.6を限界値として実験していますので、極端な高PHではこの限りではないかもしれません。

活性炭を水槽に入れ、浮遊しているフロッグが凝集される様子を撮影しました。



この微細な泡は、フロッグが活性炭に吸着され、空気が追い出された結果起こっている現象です。
確かにこの時点ではフロッグの凝集効果としてはありますが、残念なことにこの凝集効果は一時的なものでしかありません。

早い話活性炭のキャパシティがMAXになると、取り出して水で洗ってもその効果は戻りません。
また、先程も書きましたがフミン質は取り除けても黄色い水の正体のフミン酸は吸着することはできません。

ここまでがフミン酸と活性炭の観察結果ですが、何れにしても海水中のフミン酸の除去にはまだまだ遠い状況です。
ただ誤魔化すだけなら青い照明という手もありなんでしょうが、なんか割り切れなかったりします。
以上コアな皆さんの何かの助けになれば幸いです。





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水槽の水替えをさぼると黄色くなりますよね?
我が家の場合も90cmの相模湾水槽や120cmのハリセンボン水槽では僅かに1週間ほどで水が黄色く変色します。

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この黄色の正体はフミン酸と呼ばれるもので、魚たちにとって有害なものではありません。
でも観賞魚として飼育している以上飼育者の立場から言えばNGです。

フミン酸がなぜ出来るのか?
これは魚の糞から生成します。
ですので、飼育密度が高い水槽では短時間で生成されてしまいます。

以前は硝酸塩値が高くなると水が黄色く変色していましたので、硝酸塩が蓄積されてくると黄色くなると考えていましたが、どうやらそれは正しくないようです。
現在のように、殆ど硝酸塩値が0に近くともやはり水槽の水は黄色くなります。

ところで自然界ではこのフミン酸が海藻類の栄養となり消費されますので蓄積されることはありません。
そしてフミン酸は当然ですが活性炭では吸着できません(笑)

ちなみにプロテインスキマーでは可能だと考えます。
但しプロテインスキマーでは並行してミネラルの添加も必要ですので、一手間掛かりますよね?

そして、殺菌灯では当然無理です。
但し、殺菌灯を謳いながら一部光触媒を利用しているものがありますが、こちらの効果は不明です。
ひょっとしたら可能かもしれません。

もっと簡単に・・・そう願うのは私だけでしょうか?
さて、どうしましょうか。





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少し前にロックウールの事を書きましたが、現在もPHを維持するシステムの研究は続いています。

水槽に対して生体の少ない水槽であればさしてPHの維持は難しくありませんが、少し過密に飼育をすると途端にPHの維持の難易度は上がり、PHはみるみる下がってしまいます。
当然重曹や水酸化カルシウム(カルクワッサー)を投入しても追い付きません。

特に我が家の120cm水槽にはハリセンボンの他に餌となるエビやカニそしてヤドカリなどがてんこ盛りで入っているため、それまでの状態であるならば、毎晩・毎朝PHのコントロールを余儀なくされていました。

ところが現在のシステムでは殆どメンテナンスフリーの域まで到達してきました。 

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※水換え後数日経過した状態で、1日経ってもPH値に大きな変化はありません。
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夢の好適環境水とはいきませんがちっちゃくガッツポーズをしたりして(笑)

 それこそ詳細は書けませんが、モニターこそ毎日チェックするものの、補正は1週間に一度あるかないかの状態までこぎ着けた感じです。
しかも今までの様な水酸化カルシウム(カルクワッサー)も使いません。 

ロックウールで問題になった甲殻類への影響もなしです。
現在3か月ほどこのシステムを稼働させていますが、すこぶる順調です。
しかも初期導入費は数百円、ランニングコストは殆ど掛からず、海水魚飼育が可能になります。
 
ただしフミン酸への対応は全くありませんので、定期的な清掃は必要です。
それでもフミン酸だけ気にしなければ、水替えのサイクルは大きく変わってきます。
研究を始めて実にここまで3年半です。


ところで我が家のように蟹やエビの消費が多く、2週間に一度採取する生活をしていますと、さすがに不漁時の問題や環境に与える負荷も頭を過ります。
冬の時期に、寒い雨の夜にエビや蟹を採取してますとそんな事をつくづく考えてしまいます。
そこでエビや蟹の養殖も可能になればと以前から考えていました。

それに加えて先日のハリセンボンの妊娠疑惑も重なって、急遽海産クロレラなども稼働し始めておりました。

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※海産クロレラの培養も開始していました

実際以前にヤマトヌマエビの繁殖をした経験がありますが、数百の卵から成エビまで成長したのは僅かに2匹という厳しい現実も見ていますので、簡単ではないことは百も承知ですし、自信もありません。

仔魚やゾエアを育てるには徹底した水質の安定が求められます。
孵化したばかりの状態ですと、閉鎖的な水槽内では水は汚れるのに水の交換はできません。
ここがゾエア幼生や
メガロパ幼生の飼育難易度を大きく上げています。

そのため安定した水質なしには、 ゾエア幼生やメガロパ幼生の飼育は難しいと考えています。
さて、どうなりますか。




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採取した魚を餌付けしたり様子を見るために急遽立ち上げた底面濾過水槽ですが、少し前にフウライの大豆に苛められていたトゲチョウの小豆をこの水槽に入れていました。
しかしながらエアストーンの目詰まりで酸欠状態となりトゲチョウの小豆を☆にしてしまいました。
情けなく小豆には申し訳のない結果となってしまいました。

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底面濾過は立ち上がりも早く、濾過能力が大きい反面トラブルも起きやすかったりします。
また清掃の問題もあります。
構造上清掃となると水槽リセットの域で行わなければなりません。

しかもチョウチョウウオの餌付け期間はどうしても食べ残しの餌が堆積してしまいます。
当然大々的な清掃を余儀なくされることになります。
加えて上部式やオーバーフローなど外部式の濾過槽と異なり、富栄養化が著しく濾過能力の高い底面濾過は簡単に酸欠状態になってしまいます。

 
採取魚の餌付けの為の水槽が常備されていれば何の問題もないのですが、私のようにその場しのぎの誂えを 行っているとこのような問題に直面しなくてはなりません。
深く反省です。 

これから餌付け水槽を立ち上げようと考えている方は、他の選択の方がいいかもしれません。



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