ネイチャーアクアリスト

海水魚を主体としたブログです。

カテゴリ:水質

随分前の話になりますが、一時期硝酸塩についてあれこれ悩んだ時期がありました。
それこそ数種類の試薬を試して定量的にどれが正しいのだろうと。

その経緯は水道水を測定したところで湧いた疑問が最初でした。
飼育初期の事で、ネットなどでいろいろ検索していると「硝酸塩」の問題に引っ掛かりました。
当時使っていたのはテ〇ラの5in1という試験紙。(〇はトですw)
今は6in1になっています。

どんなに水替えをしても硝酸塩値が高くしかも測定結果が安定せずといった具合でした。
そこで水道水を計ってみると15~18mg/㍑もある。
水道法を見ると10mg/㍑以下とされている。
「なんだ法律違反じゃないか・・・」当時はそう思ったものです。
ここで少し疑念が湧きます。

IMGP1582

転機になったのは、自然下の海水の水質を調べ始めた時でした。
やはり硝酸塩が出る。
「これ本当?」
ここで完全に検査紙に対して疑念が決定的なものに。

早々に硝酸塩の試薬を調べてみるものの、書かれている説明だけでは分からず、仕方なく数種類の試薬を購入して試しました。
実際に測定してみると、硝酸塩試薬の致命的な問題に気が付きます。

それは時間と共に測定結果が変わるものが殆どだったのです。
つまり測定開始から温度と時間が全く同じでない限り定量的な測定結果が得られず、判断が難しいものばかりでした。

結論的に言えば現在使用しているseraに辿り着きましたが、計測器や試験薬側に問題があるとその後の問題解決が難しくなることは当然です。

実は硝酸塩値や亜硝酸値に関してはこれまでも相談者の方とやりとりで齟齬が生じやすい部分で、なかなか話がかみ合わないことが多く、試薬のメーカーを後から聞いて「しまった!」と思ったことは言うまでもありません。

大した問題ではありませんが、昨日の記事書いた後にこの事を思い出しましたので、補足的に書いてみました。


ちなみに海水水槽に於いて硝酸塩は簡単に除去できます。
硝酸塩の分解方法はこちらの記事をお読みください。

引き続きよいGWを。



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昨年はいろいろと6畳ラボでの新発見やプチ研究が進んだ年でもありました。
成果の大きかったものは、重曹を使ったPH維持と硝酸塩の除去方法、そして重曹の使い方の定量的な評価でした。

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PHに対する重曹の効果が認められたのは数年前ですが、メリットだけでなくデメリットや副作用まで見極める必要がありました。
またその過程で硝酸塩除去に対しても非常に有効であることがわかりました。

海水魚飼育をする上で、硝酸塩の除去は必須です。
そのためいろいろなメーカーさんが還元ボックスやデニボールなどの還元グッズを製作、多数販売されているわけです。
同じように当サイトでもこの数年に渡って硝酸塩分解の研究をしておりました。

ところで当サイトが行っている硝酸塩の除去方法はショップが推奨するものとは大きく異なっていますが、若干でも不安がある方は使用をご遠慮願います。
また重曹の使用に関して否定的な考えなのに、コメントを下さる方がいますが、はっきり言って無駄な行為です。
ですのでここから先はご自身で考え、結果責任を負える方のみ読み進めてください。


さて以前から当サイトにお越しの方はそれまでの経緯をよくご存知でしょうが、当サイトではPH維持と同時に硝酸塩の除去も行える重曹を使用しています。
ただし重曹に関しての使用方法や使用量そして問題点などが書かれたサイトもなく、地道に研究する以外の方法が無かったのが実情です。
そこでこの数年にわたって研究してきた重曹に関するものを記します。


【 重曹と海水魚飼育 】

重曹の使い方は非常に簡単です。
必要量を水槽で溶いてよく混ぜるだけです。
でも皆さん使用量が解らないし、注意すべきものも解らないというのが実情だと思います。

そこで実際にどうのような使い方なら問題がないのか、或いはどうのような使い方だと問題がおこるのかをまとめました。


① 水槽に必要な量

基本的に重曹の投入は水替え時に行います。
(※PHの降下時に慌てて使用する場合にはデメリットを理解する必要があります)

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※重曹10gは大さじ1杯の量

水替え時の必要量は1リットルに対して1gが推奨値です。
多少多くても少なくても問題は起こりませんが、おおよその目安として1リットルに対しての使用量は1gを基準にします。(※多少とは1リットルあたり±0.2g程度までと考えます)

使用上の注意点としては、人工海水が完全に水に溶けた状態で重曹を投入します。
人工海水がまだ白濁しているような状態で重曹を加えますと、白濁している時間を長引かせてしまいます。
なので完全に透き通った水になってから重曹を投入します。


② PH降下時の使い方の注意点

PHが下がる原因は第一に生体の呼吸です。
次に下がる理由が硝酸塩によるものです。

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※短期的には問題が無くても長期的には害と言われている硝酸塩ですが、最も問題なのはPH値が下がってしまうこと

③ PHが下がってきた時に慌てて使う場合の注意点。

通常水替え時にきちんと計量して重曹を加えている場合にはあまり問題が起こりませんが、普段は重曹を使わずにPHが下がったために慌てて重曹を加えると問題が発生します。

理由は重曹には硝酸塩を分解する機能があるため、その分解過程で炭酸ガスが発生するためです。
魚にとっての炭酸ガスは人間に対しての麻酔薬と同じような作用があります。
つまり高濃度の炭酸ガスに晒されれば、魚たちの健康に甚大な被害を及ぼすことになります。
なのでここが注意点です。

同様に亜硝酸(NO2)の発生しているような場合にも、亜硝酸の分解と共に炭酸ガスが発生しますので注意が必要です。
亜硝酸が発生している水に重曹を添加することが危険な理由は下記の動画をご覧ください。


※亜硝酸が発生している水槽の水に重曹を加えてみた様子です。左右同じ水ですが、右がクエン酸を加えたもの、左が重曹を加えてその変化が現れているものです。尚バックの汚い絵は気にしないでくださいw


④ 硝酸塩の溜まりに溜まった水槽では、次のように対処します。

飼育水10リットルあたり1gの重曹を基本に考えます。
つまり水替え時に投入する1/10の量です。(亜硝酸値が1.0mg/㍑程度発生している場合には、重曹の使用は出来ません)

注意すべきは重曹は投入してもすぐにはその効果が現れません。
また重曹投入後一時的にPHは下がり、おおよそ1時間ぐらいするとPHが上昇してきます。
そして重曹の効果が安定して現れるのはおおよそ12時間程度経過してからです。
なので追加投入の際には、私は翌日の同時刻でPHの数値を見るようにしています。
またその際には硝酸塩(NO3)も計測すると状況を掴みやすいと思います。

PHの値がまだ低かったり、NO3の値がまだ高かったりした場合には、上記の作業を繰り返します。
PH値に関しては、必要最低限の飼育に必要なPHを基準に考えます。
海水魚飼育でしたらおおよそ8.2~8.5の間に数値があれば良好です。

危険水域は8.0以下のPH値です。
なので、8.2以上のPH値を目標とします。
尚、PHは夕方に下がり朝に上がりますので、出来るだけ朝のPH値(最高値)で見るようにします。
また硝酸塩(NO3)に関しては、0mg/㍑が目標値ですので出来る限り0に近付けます。


では、上記のように目標のPHまで戻すために、どんな飼育水でも行えるかと言えばそうもいきません。
理由は単純で重曹の中にはおおよそ2.7%の塩化ナトリウム(塩)が含まれています。
重曹を追加する度に硝酸塩や亜硝酸などは分解されていきますが、塩化ナトリウムの割合も増えていきます。

海水が塩水ならばそれでも構わないのでしょうが、魚がいるのは塩水ではなく海水ですので、塩化ナトリウムだけが増えるのはそれはそれで都合が悪いのです。
そこで必要になるのが添加剤です。

厳密にカルシウム・マグネシウム・カリウムやストロンチウム・モリブデン・ヨウ素・ホウ酸などをコントロールできればいいのですがなかなかそうもいかないのが実情です。
そこである程度のところで水替えが必要になってきます。

そのある程度のところはと言えば、おおよそ魚飼育では追加の合計量が+0.5g/10㍑程度、甲殻類飼育では追加は不可と考えて水替えを行えば大きな問題はありません。
(サンゴは研究対象になっていませんのでわかりません)

ちなみに甲殻類(特に蟹)は塩化ナトリウムの量が増えると昇天してしまいます。
水は汚す癖に、硝酸塩に弱く塩化ナトリウムに弱い特徴があるため非常に厄介なのが蟹だったりします。
ですので、甲殻類を飼育されている場合には、新水時以外でどうしても投入される場合には、重曹と同時にマグネシウムやカルシウムなどのミネラル分を一緒に添加することが必要です。

ちなみによく言われるカルシウム不足ですが、実際の水槽では、カルシウムの低下よりマグネシウムやストロンチウムの低下の方が著しかったりします。(PHや硝酸塩の問題とは関係が無いのですが・・・)

そしてストロンチウムが不足するとせっかくミネラルを補給しても、生体がミネラルを取り込めない為、問題が生じてしまいます。
特に甲殻類そしてイソギンチャクやケヤリなどでは、この傾向が強く出ます。
(通常イソギンチャクの生育不良はストロンチウムの欠乏で起こり易くなります)

以上がざっとですが重曹の使い方のまとめです。


尚当サイトは商業目的ではなく、あくまでも一個人のアクアリストが行った研究に関するものです。


2019年4月28日 補足

硝酸塩に関する記事を追加しました。
こちらからどうぞ。



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