2006年05月12日

アーモンド入りチョコレートのワルツ 〔森絵都〕 4

アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)アーモンド入りチョコレートのワルツ (角川文庫)
森 絵都

角川書店 2005-06-25
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おすすめ平均

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≪内容≫
ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、
少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、
行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。
シューマン、バッハ、そしてサティ。
誰もが胸の奥に隠しもつ、やさしい心をきゅんとさせる三つの物語を、ピアノの調べに乗せておくるとっておきの短編集。
(BOOKデータベースより)

おすすめ〜〜〜

3つの短編を収録した一冊。
各短編にテーマになる曲が配されていて、それがまた実にいい小道具として物語を彩っています。
クラッシック曲にはなかなか馴染みがないのですが、作品の中で取り上げられている曲を実際に聞いてみたくなります♪

●収録作品●
「子どもは眠る」
ぼく・智明・ナス・じゃがまる・章くんの5人のいとこ。
今年も、章くんの別荘に集まってひと夏を過ごす。
それは、5年前に章くんの呼びかけで始まった恒例の日々。
誰もが楽しみにしている再会の夏だ。
けれど、今年の夏は今までとは決定的に違ってしまった。
一番の年上で、親分格の章くんに対する密やかな反発心を抱いてしまった時から……。

夏をぎゅうっと凝縮した濃密な日々。
いいなぁ〜。
こういう少年たちだけで過ごす日々の物語って、なんだかそれだけで好きです。
お互いがお互いを意識し、反抗してしまう、そういう危うさというか、成長期の不安定な感じが、大人になってしまった私にはとっても眩しい。

「彼女のアリア」
不眠症のぼくが球技大会の日に、ふらりと入った旧校舎。
そこには、ピアノを弾く少女がいた。
彼女が弾いていたのは、バッハが不眠症患者のために作ったというピアノ曲で、毎晩聞いているぼくのテーマ曲だった。
ピアノを弾く少女・藤谷との出会いによって、ぼくの毎日は変わりはじめた。
だけど……。

この話も好きです。
とっても良かった。
旧校舎という、ひと気のない場所での出会い。
これも設定に惹かれますね〜〜。
毎週一度だけ、放課後に語り合う二人。
その貴重な時間をずっと持ち続けたいという気持ちから、お互いに言い出せないことが増えていく。
最後の卒業式の場面がとってもいいです。

「アーモンド入りのチョコレートのワルツ」

どれも主人公は中学生。
大人と子どもの間の、繊細で、不安定で、だけどきらきらと輝いているそんな日々。
それがとても優しく、みずみずしさを感じさせる文章で描かれています。
大人になっても、いや大人になったからこそ大切にしまっておきたい。
そんな日々ことを思い起こさせてくれる珠玉の短編集でした。

文庫
角川文庫[2005.6発行]
【読了 2006.5.6】

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1. アーモンド入りチョコレートのワルツ 森絵都  [ 苗坊の読書日記 ]   2006年05月12日 20:52
4 アーモンド入りチョコレートのワルツ 「子どもは眠る ロベルト=シューマン<子どもの情景>より」 恭、智明、ナスとじゃがまる。そして章の5人の従兄弟たちは、毎年夏休みに章の家の別荘で、2週間を過ごす。 恭が中学生になり、どうして1番年上の章があんなにえば....
2. 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」森絵都  [ ナナメモ ]   2006年05月12日 22:29
アーモンド入りチョコレートのワルツ 森 絵都 3つの短編。 「子供は眠る」シューマン<子供の情景> 「彼女のアリア」バッハ<ゴルドベルク変奏曲> 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」サティ<童話音楽の献立表> 中学生が主人公。無邪気な子供が大人に一...
3. アーモンド入りチョコレートのワルツ  [ 本のある生活 ]   2006年05月12日 22:38
アーモンド入りチョコレートのワルツ 森絵都 中学生を主人公とした3つの話が、ピアノの調べに乗せて描かれています。残念だったのは旅先で読んだこと!第1話の「子供は眠る」は、夏休みに旅先で読むのにぴったりだったのですが、無性に「子供の情景」が聴きたくてたまら....
4. アーモンド入りチョコレートのワルツ  [ 読書感想文 と ブツブツバナシ ]   2006年05月17日 09:42
「アーモンド入りチョコレートのワルツ」 森絵都 シューマン・バッハ・サティ の曲が副題?についた3つの短編集。 「子どもは眠る」   いとこ5人のある夏のお話。 「彼女のアリア」   不眠症の少年とある女の子のお話。 「アーモンド入り????」   ピ...
5. アーモンド入りチョコレートのワルツ  [  本de枕 ]   2006年05月24日 20:08
4 森 絵都 シューマン、バッハ、サティの曲のタイトルをとった三つの短編集 中学生って子供でもなく、大人にもなりきっていない微妙に揺れ動く年齢。この年代のちょっと生意気な、でもとっても純粋な気持ちが綺麗に描かれています。 「子供は眠る」では海の匂いがしてきて、...
6. [本]森絵都「アーモンド入りチョコレートのワルツ」  [ Four Seasons ]   2006年07月20日 20:05
アーモンド入りチョコレートのワルツ 森 絵都 / 角川書店クラシックの音楽をモチーフにした短編3作を収録した1冊。 「子供は眠る」??ロベルト・シューマン〈子供の情景〉より 毎年夏になると章くんの別荘に集まる5人の小中学生の従兄弟たち。 夜は決まって、章くんの...
7. 森絵都 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」  [ ほしの図書館 (本と映画の部屋) ]   2006年08月07日 16:15
アーモンド入りチョコレートのワルツ森 絵都 (2005/06/25)角川書店 この商品の詳細を見る <内容> シューマン、バッハ、そしてサティ。誰もが胸の奥に隠しもつ、やさしい心をきゅんとさせる三つの物語を、ピアノの調べ??
8. アーモンド入りチョコレートのワルツ/森絵都  [ Crescent Moon ]   2006年09月09日 20:55
3  ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。 シ....
9. 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」森絵都  [ AOCHAN-Blog ]   2006年11月25日 20:07
タイトル:アーモンド入りチョコレートのワルツ 著者  :森絵都 出版社 :角川文庫 読書期間:2006/11/10 - 2006/11/13 お勧め度:★★★ [ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ] ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで...
10. アーモンド入りチョコレートのワルツ(森 絵都・角川文庫)  [ 文庫の本棚 ]   2006年11月27日 17:03
「子供は眠る」  ?? ロベルト・シューマン<子供の情景>より 「彼女のアリア」  ?? J・S・バッハ<ゴルドベルグ変奏曲>より 「アーモンド入りチョコレートのワルツ」  ?? エリック・サティ<童話音楽の献立表>より という、ピアノ曲を主題に盛り込んだ、素敵な3篇の...
11. アーモンドチョコレートのワルツ 森絵都  [ "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!! ]   2007年08月01日 07:44
3 アーモンド入りチョコレートのワルツ この本はCiel Bleuの四季さんにオススメいただきました。ありがとうございました。 ■やぎっちょ書評 森絵都さん初読です。 今月は薄い本な気分&高校生恋愛な気分だったけど、その両方を満たしてくれました。(高校生恋愛の方は...

コメント一覧

1. Posted by 苗坊   2006年05月12日 20:54
こんばんわ^^
コメント&トラバありがとうございました。
この作品、かわいいですよね。
私は「彼女のアリア」が好きですね。
ホントもどかしくって!良かったです。
今日、帰り道に中学生がぎこちなく手をつないで歩いているのを見かけたんです。
微笑ましいような、生意気だと感じるような^^;(ひねくれてるのです。)
エビノートさんがコメントを下さって、何だかその2人を思い出しました。
2. Posted by 菱沼    2006年05月12日 22:00
4 エビノートさま。(^O^)vお久しぶりですね。この本前から気になってましたが、良さげですね。しかし、今の私はいっぱいいっぱいなのです(-_-;)
3. Posted by エビノート   2006年05月12日 22:15
苗坊さん
こんばんわ!
この作品とっても良かったです
おお〜初々しいカップルを発見なさったのですね。
中学生のカップルが仲良く歩いているのを見るといいなぁ〜と思います。
自分にもそんな時期があったなぁ〜と懐かしくなります。
微笑ましいし、いつまでもそのままでいてね〜と思っちゃうんですよね

4. Posted by エビノート   2006年05月12日 22:17
菱沼さん
こんばんわ!
いっぱいいっぱいな状況、菱沼さんの記事から伝わってきます〜
『ななつのこ』や、京極さんの本を読み終えて、落ち着いたら読んでみてくださいね〜
ほのぼの気分になりましたよ
5. Posted by なな   2006年05月12日 22:32
エビノートさん、こんばんは。

私も「彼女のアリア」が好きだなって思っていたのですが、読んで暫く経つとこの本のタイトルを見て思い出すのは「子供は眠る」の少年たちです。
6. Posted by june   2006年05月12日 22:46
こんばんわー。
私も「子供は眠る」が、印象深いです。こうして彼らは少年時代に別れを告げていくんだろうか・・と、切なくなりました。
7. Posted by mayokako   2006年05月12日 22:52
こんばんわ〜。
森絵都さんは好きで、何冊か読みましたが、これは未読です。
エビノートさんがお薦めとあらば、すぐにリクエストして読んでみなくては楽しみです。
エビノートさんのコメントに心揺さぶられ、読みたい本が増え続けている私です
8. Posted by エビノート   2006年05月13日 19:31
ななさん
こんばんわ!
「彼女のアリア」も「子どもは眠る」もとっても好きです。
今のところ同じくらいに印象深いですが、
時間が経って思い出すのはどっちでしょう?
忘れる前に、折に触れて読み返したい本でもありますね。

9. Posted by エビノート   2006年05月13日 19:35
juneさん
こんばんわ!
>こうして彼らは少年時代に別れを告げていくんだろうか・・
成長する少年たちの姿が、まぶしかったですが、大人になった身からすると、切なくもなりますよね。
二度と戻らない大切な一瞬を切り取った感じの物語で、とっても良かったですよね。
10. Posted by エビノート   2006年05月13日 19:39
mayokakoさん
こんばんわ♪
私も森絵都さん好きです
まだまだ読んでない作品がたくさんあるので、少しずつ読んでいけたらいいな〜と思っています。
この作品とっても良かったのでおススメです。
ぜひ読んでみてくださいね♪
私もmayokakoさんが記事にされてる本から読みたい本がたくさんたまっています。
読みたい本のリストは増えるばかりです〜
11. Posted by じゅん   2006年05月17日 09:41
懐かしい雰囲気のイイ本だったな〜
そして、角田さんの解説にやたら納得してしまった記憶があります(笑)
エビノートさんの感想を見つけて、
森さん読もう!と思ってたことも一緒に思い出しました。
アリガトウ(笑)
12. Posted by エビノート   2006年05月17日 18:27
じゅんさん
こんばんわ!
楽しまれたようですね良かった
文庫の角田さんの解説も含めて良かったですよね。
あまりにも解説が的を射ていると、自分の記事に何を書いてよいか悩むとこでもあるんですけどね
私の記事が、読もうと思ってた本を思い出すきっかけになって良かったです
13. Posted by mayokako   2006年05月24日 20:08
エビノートさん、読みました〜。
中学生のちょっぴり突っ張った感じがとても可愛かったですね。
森さんって文章が綺麗で、こういう年頃の子供の気持ちをすごく素直な感じで描いてますよね。児童文学の分類に入る作家さんですが、大人でも十分読めるし、ぜひこの年齢の子供達に読ませたい人です。
14. Posted by エビノート   2006年05月24日 20:31
mayokakoさん
森絵都さんって児童文学に入るんですよね。
中高生におススメしたい本がたくさんありますが、大人が読んでもやっぱり素敵です。
大人になったからこそ、感じ取れるものがあるような気がします。
15. Posted by tamayuraxx   2006年07月20日 20:16
エビノートさん、こんにちは。
この本も、3作ともとてもよかったです。
10代ならではの感性がぎゅっと凝縮されている感じがします。
登場する曲は「トロイメライ」しかわかりませんでしたが
16. Posted by エビノート   2006年07月20日 20:59
tamayuraxxさん
こんばんは!
作品中に登場する曲と、登場する人物と、どれも素敵でしたね〜♪
再読するときはBGMを準備して、読みたいと思う一冊です。
夏休みの時期にもなったことだし、「子どもは眠る」をさっそく読み返したいな〜
17. Posted by Spica   2006年08月07日 22:05
コメントありがとうございました!
エビノートさんの感想を読んで、次は「風に舞いあがるビニールシート」を是非読みたいな〜と思いました!(でも図書館の予約件数がすごいのでいつまわってくるのやら・・・)
18. Posted by エビノート   2006年08月07日 23:18
Spicaさん
こんばんは!
こちらこそTBありがとうございました♪

『風に舞いあがるビニールシート』
私はすごく好きです〜
Spicaさんにも気に入ってもらえるといいなぁと思います。
直木賞受賞しちゃいましたからね〜人気でますよね…早く回ってくるといいですね!!
19. Posted by Ray   2006年09月09日 21:01
こんばんは♪
3本とも素敵な話でしたよね
ピアノの調べに乗せて語られる物語。もっと別の曲の話も読んでみたくなりました^^
「アーモンド入りチョコレートのワルツ」という曲が気になっています。漠然と可愛らしい曲だなってイメージが湧いてるのですけど――どんな曲なんでしょうね?
20. Posted by エビノート   2006年09月09日 23:09
Rayさん
こんばんは!
別の曲の話!!いいですね〜私も読んでみたいです
シューマン、バッハ、サティの曲実際に聴いて読み返したいですよね〜
そのためには文庫を買おうと思っているのですが、新しい文庫の表紙?はイマイチ私好みではないので、この記事に載せてる表紙の文庫を探しているところなんですよ〜(>_<)
21. Posted by marin☆   2006年11月27日 17:10
こんにちは!
素敵な本でした〜^^
3作品とも、曲と物語の絡ませ方がものすごく上手いですよね。
少年少女の切ない気持ちとかを描かせたら、ほんと絵都さんはとても上手!
私は表題作もとっても好きなんですが、なぜかあまり人気ない(?)^^;(もちろん他の2作も大好きです。)
これからはこの作品に出てきた楽曲名を見るたびに絵都さんの本を思い出しそうです♪
(実は全部聴いたことないので…^^;いつか聴いてみたいです。)
22. Posted by エビノート   2006年11月27日 19:54
marin☆さん
こんばんは!
物語の中に音楽があふれてる感じがしますよね。素敵な物語でした。
読んだのは半年前なのに、しっかり内容を覚えてます!
もちろん、表題作も!(忘れっぽい私にすれば驚異的かも…笑)
どの作品も良かったですよね〜
再読するときはピアノ曲も添えて!と心に決めてます。

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