2007年09月29日

武士道シックスティーン 〔誉田 哲也〕 3

武士道シックスティーン武士道シックスティーン
誉田 哲也

文藝春秋 2007-07
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≪内容≫
「ようするにチャンバラダンスなんだよ、お前の剣道は」剣道エリート、剛の香織。
「兵法がどうたらこうたら。時代錯誤もいいとこだっつーの」日舞から転身、柔の早苗。
相反するふたりが出会った―。
さあ、始めよう。わたしたちの戦いを。わたしたちの時代を。
新進気鋭が放つ痛快・青春エンターテインメント、正面打ち一本。
(BOOKデータベースより)



剣道をやってる子たちに読ませたいなぁ〜と思う一冊。
単行本に付いているしおり代わりのひも。
この部分を何と呼ぶのかは知らないけれど、これが紅白の二色というのが気が利いている。
剣道の試合で対戦する時、背中につける赤と白のたすきだよね♪

パワー、スピード、勝負勘の全てに秀でる剣道エリートの磯山香織。
日本舞踊から剣道に転向し、独特の足捌きをする西荻早苗。
二人は中学最後の区民大会で戦うけれど、香織はなぜか早苗に負けてしまう。
愛読書は宮本武蔵著『五輪書』、斬るか斬られるかにこだわり続け、敗れた悔しさを片時も忘れない香織と、そんなことは忘れて「人よりも長く構える」ことをテーマに剣道に打ち込み、その奥深さと楽しさを味わっているお気楽不動心の早苗。
剣道に関する心構えも、性格も正反対の二人が一緒の高校になったことから物語は幕を開けます。

剣道が中心のスポーツ青春小説、それも女の子が主人公というのは新鮮でした。
けれども、主人公の一人である磯山香織は、女の子というよりは男の子というイメージがず〜っと付いて回っちゃいました。
男っぽいというか、むしろ武士みたいな語り口調なんだもの。
例えば…
「空者(うつけもの)。誰がそんなことを言った。あたしはまだ生きている。だったら戦うのが兵法者の道理だろう。場所も相手も関係ない。あたしの前に立つものは斬る。それが親だろうと、兄弟だろうとな」(p.13)
という香織の台詞とか。
空者(うつけもの)とか、兵法者とか…どうも時代錯誤というか何というか、今の時代に武士道ですか?と言いたくなる雰囲気を身に纏っていて、頑ななんですよね。
一方の早苗の方は、ぽやぽやしているところはあるものの、女の子らしい女の子で、二人の違いがより際立ってます。
いろんな面で正反対の二人が出会えば、そこにドラマが生まれるわけで…頑なな香織が様々なことに悩みながら自分自身を見つめなおし成長してゆく様子が面白かったです。
もちろん、香織に刺激を受けた早苗も成長してゆく様子も楽しかった。

剣道は、試合を時々観戦するくらいで、全く分からないのだけど…それでも面白さが伝わってくる作品でした。
好きな気持ちをもって、何か一つのことに打ち込む姿は潔くて、凛としている。
かっこ良いなぁ〜。

単行本
文藝春秋[2007.7発行]
【読了 2007.9.23】

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1. 「武士道シックスティーン」誉田哲也  [ しんちゃんの買い物帳 ]   2007年09月29日 16:56
武士道シックスティーン誉田 哲也 (2007/07)文藝春秋 この商品の詳細を見る 3歳から剣道一筋で生きてきて、新免武藏に傾倒し全中で準優勝をした磯山香織。彼女の剣道とは、勝つか負けるか、斬るか斬られるか。かたやこれまで 0$??@
2. 武士道シックスティーン 誉田哲也著。  [ じゃじゃままブックレビュー ]   2007年09月29日 22:30
誉田氏の青春ストーリー、私には初めてだった。でも今までの作品の中でも言い回しが女性的だったり、面白かったりしたので、ミステリでもサスペンスでもない青春物、確かに書けそうだもんね。 二人の少女剣士の物語。一人は凄腕(笑)で、常に勝敗にこだわり、相手に勝つこと、...
3. 武士道シックスティーン  [ ぼちぼち ]   2007年10月04日 00:04
柔の早苗と剛の香織はまたとない好敵手。勝負の行方は? 真の強さとは? 青春時代を剣道にかける女子二人の傑作エンターテインメント 日本舞踊から剣道に転向し独特の足捌きをする早苗と、パワー、スピード、勝負勘の全てに秀でる剣道エリートの香織。二人は中学最後の...
4. 武士道シックスティーン 誉田哲也  [ 粋な提案 ]   2007年10月09日 12:30
イラストは長崎訓子。デザインは池田進吾(67)。書き下ろし。 心は剣豪・兵法者、『五輪書』が座右の書、全中二位でも負けが悔しい磯山香織。区民大会で無名選手にまさかの敗北。勝者は…長く構えられること、上達や自分の戀idos/у
5. 本「武士道シックスティーン」  [ <花>の本と映画の感想 ]   2008年01月08日 20:33
武士道シックスティーン 誉田哲也  文藝春秋 2007年7月 小さい時から剣道一筋、全中2位の香織は、区民大会で無名の相手早苗に負けてしまう。香織は、早苗を負かすべく東松学園高校へ進学するが・・・・・・・・ 勝つことに命をかけている剣道一筋の香...
6. 『武士道シックスティーン』/誉田哲也 ◎  [ 蒼のほとりで書に溺れ。 ]   2008年02月27日 23:32
自らを「兵法者」と称し、剣の道を極めんとする磯山香織。日本舞踊から転向し、「お気楽不動心」のままに自身の向上を志す西荻(甲本)早苗。この2人の剣道青春物語ですね。なんだか、こそばゆいです。私は武道の心得もなければ、何かを極めることもありませんでしたが、あの...
7. 武士道シックスティーン  [ 個人的読書 ]   2008年03月10日 00:07
武士道シックスティーン/誉田 哲也 ¥1,550 Amazon.co.jp 「武士道シックスティーン」 誉田哲也・著 文藝春秋・出版 『剣道部の女子高生二人』  誉田哲也さんは、別の出版社の「ジウ」ってシリーズが、 凄いことになっているって北上さんが言っていたけど...
8. 「武士道シックスティーン」誉田哲也  [ ナナメモ ]   2008年08月18日 23:19
武士道シックスティーン 誉田 哲也 JUGEMテーマ:読書 柔の早苗と剛の香織はまたとない好敵手。勝負の行方は? 真の強さとは? 青春時代を剣道にかける女子二人の傑作エンターテインメント。 「武士道シックスティーン」が出て、色々なブログで見かけるようにな...
9. 武士道シックスティーン   〜誉田 哲也〜  [ My Favorite Books ]   2008年08月21日 19:08
2年ほど前高校の剣道部に携わってました。 それを思い出しながら、読みました。 剣道って奥が深いなぁ〜。 早苗と香織。 剣道に対して...
10. 武士道シックスティーン(誉田哲也)  [ Bookworm ]   2008年09月04日 15:15
おぉーっ!面白かったよーっ!
11. 武士道シックスティーン/誉田哲也  [ hibidoku〜日々、読書〜 ]   2008年10月25日 09:38
JUGEMテーマ:読書 読書機関:2008/10/18〜2008/10/19 [文藝春秋HPより] 日本舞踊から剣道に転向し独特の足捌きをする早苗と、パワー、スピード、勝負勘の全てに秀でる剣道エリートの香織。二人は中学最後の区民大会で戦うが、香織はなぜか早苗に負けてしまう。敗れた...
12. 武士道シックスティーン 誉田哲也  [ 色々なポイント+α ]   2010年03月05日 01:38
武士道シックスティーン 誉田哲也 武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。敗北の悔しさを片時も忘れられない香織と、勝利にこだわらず「お気楽不動心」の早苗。相反する二人が、同じ高校に進学し、剣道部で再会を....

コメント一覧

1. Posted by しんちゃん   2007年09月29日 17:01
ラストは爽やかでしたね〜。

誉田さんの警察ものも面白いですよ。
機会があれば、ぜひ♪
2. Posted by エビノート   2007年09月29日 17:59
しんちゃんへ♪
爽やかなラストでした〜。
高校生の時に読んでいたら、剣道やってみたくなっただろうなぁと思います。
誉田さんの作品、これが初挑戦でした。
警察ものも面白いんですね〜。
徐々に開拓していきたいと思います♪
3. Posted by じゃじゃまま   2007年09月29日 22:34
これ本当お薦めですよね!
剣道に無縁な者でもどうぞって感じで。
無縁でも、剣道の精神の世界というか分かりやすく書いてあって、格好いいというか面白いというか、すべてですね。
青春がギュッと詰まってて。

あの武士口調よかったですよね!私は「勉強はその時にする。案ずるな」って心の中で親に言うシーンに、笑ってしまいました。しばらくうちで「案ずるな」を連呼してました。(笑)
4. Posted by エビノート   2007年09月30日 22:06
じゃじゃままさんへ♪
すごく面白かったです〜(^o^)/
剣道オンチでも大丈夫でした。
武具の名称なども、ちゃんとイラスト付きで紹介されてたし、試合の描写も読んでいてイメージしやすかったですね♪
香織の武士口調、最初はあっけにとられたんですけど、馴染んじゃいますよね〜。
マイブームは「うつけ者」です。
口に出すと角が立つので、心の中でこっそり言ってます(^_^;)
5. Posted by ちきちき   2007年10月04日 00:03
剣道、あんまりよく知らないんですがとても楽しめました。
途中のイラストも可愛かったです。

女の子二人の関係が良くて、特に香織がいろんなことから解き放たれるところは心動かされるものがありました。

ぴんと背筋を伸ばして読みたくなる本でした(猫背なもので)。
6. Posted by エビノート   2007年10月04日 20:28
ちきちきさんへ♪
私もあまり剣道のこと知らないんです。
でも、とても面白かったです〜。
剣道をやっている子たちが読んだら、もっと楽しいでしょうね〜。
剣道をやってる子に、読んで読んで!とおススメしたくなる一冊でした。
香織と早苗がお互いに影響しながら、生長してゆく姿が爽やかでしたね〜。
最初は苦手…と思っていたんですが、最後は香織のことも好きになってました。
剣に向かう姿勢、対照的な二人でしたけど、どちらも凛としていて格好良かったですね。
背筋を伸ばしたくなる気持ちに、同感です!
7. Posted by 藍色   2007年10月09日 12:27
般若の刺繍入りの竹刀袋を持ち、友達も作らず、昼は握り飯で腹を満たすのみ。剣道はスポーツじゃなく、生きるか死ぬかの勝負の香織。
家庭の事情で日舞から転身し、中学の途中から剣道を始めた早苗。
キャラクターの造形がみごとでイキイキしてましたね。
二人の成長もとてもよかったです。
剣道をやってみたくはなりませんでしたが、
とっても興味が持てました。
8. Posted by エビノート   2007年10月09日 22:31
藍色さんへ♪
主人公の二人がそれぞれに魅力的でしたね〜。
そして、それぞれが真摯に剣道に向き合っている様子も対照的でしたが、どちらも格好よかったです。
剣道に限らず、何か一つのことに打ち込む姿って、潔くて、爽やかですよね。
そんな登場人物に出会うと、羨ましくなってしまいます。
9. Posted by    2008年01月08日 20:36
スポ根ものって好きです。
二人は、性格も剣道に関する考え方も違っていたけど、それぞれに愛すべき少女たちでした。
10. Posted by エビノート   2008年01月08日 22:41
花さんへ♪
全く経験のないスポーツでも、小説を読んでいると体験している気分が味わえますよね〜。
私もスポ根モノ、好きです。
二人の少女、違いはあるけれど、剣道を愛する気持ちは共通点がありましたね♪
11. Posted by 水無月・R   2008年02月24日 23:35
エビノートさん、こんばんは(^^)。
なんだかワクワクする物語でした。
対照的な二人の少女。どっちも、愛おしいです。
剣道のことは全くと言っていいほど知らないのですが、面白かったです!
私も香りの口調を真似してみたくなりました(笑)。
12. Posted by エビノート   2008年02月27日 22:57
水無月・Rさんへ♪
こんばんは!
そうそう、二人とも愛おしくなっちゃいますよね。最初は香織の真っ直ぐさにハラハラしちゃいましたけど。香織の口調はうつっちゃいますよね〜(笑)
私も剣道は眺めてるだけ・・・ちっとも分からないんですけど、ちょっとやってみたくなっちゃいました。
13. Posted by indi-book   2008年03月10日 00:26
エビノートさん、こんばんは。
ハードに頑張る香織と
ぽわーんとした、早苗、
二人の対比が面白かったですね、、。
14. Posted by エビノート   2008年03月10日 21:20
indi-bookさんへ♪
こんばんは!
対照的な二人が良かったですよね。
結構いいコンビだよなぁ〜と思いながら、
楽しく読むことが出来ました♪
15. Posted by なな   2008年08月18日 23:19
こんばんは。
痛々しいほどの剣道好きでの香織がすごくかわいらしくて。
「がんばって!」ってずっと応援しながら読んでしまいました。
剣道、やりたくなりますよね。
自分では無理なので、息子を剣道教室に入れちゃおうかと検討してます。
16. Posted by エビノート   2008年08月19日 21:18
ななさんへ♪
こんばんは。
香織の純粋すぎる剣道好き、最初はハラハラしちゃいました。けれど、早苗に出会って少しずつ変わってゆく香織のこといつの間にか応援しちゃってました。
おお!お子さんを剣道教室に!
高校生になったら、ぜひぜひ玉竜旗に!
剣士の姿って見ているだけで、かっこいいなぁ〜と思っちゃいます。
17. Posted by す〜さん   2008年08月21日 19:06
ようやく読みました。
凄く面白かった。
香織も早苗もどちらかが欠けてたら
成長できなかっただろうな、と。
こういうライバル物語、嫌いではないです。
セブンティーンも楽しみ。
18. Posted by エビノート   2008年08月21日 19:57
す〜さんへ♪
こんばんは。
確かにどちらか一方だけじゃ、こんなに成長はできなかったでしょうね。
二人で切磋琢磨、刺激しあったゆえの成長だったと思います。
最後は離れちゃった二人がセブンティーンでどういう風に関わりあってゆくのか、私も読むのが楽しみです!
19. Posted by すずな   2008年09月04日 15:19
面白かったです〜!
香織ちゃんの言葉遣いがなかなかツボでした(笑)
正反対の二人が少しずつ近づいていく様子に「あ〜これぞ青春!」と思いつつ読みました。
続編を読むのが楽しみです〜♪
20. Posted by エビノート   2008年09月05日 22:28
すずなさんへ♪
香織の言葉遣いは癖になっちゃいますね。
「うつけ者」はしばらくマイブームでした(笑)
正反対の二人が切磋琢磨する様子も良かったですよね!
私も続編を読むのが楽しみです!
あ〜、早く読みたい!!
21. Posted by しお   2010年03月05日 11:55
いいね!
前からこの作品の存在は知ってたんだけど、なんとなく逃してた。
シリーズあと二冊も楽しみだ!

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