2007年10月10日

ROUTE134 〔吉野 万理子〕 3

ROUTE134ROUTE134
吉野 万理子

講談社 2007-08-30
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≪内容≫
やり直せない過去を抱えていても、未来に向かうことはできるのか、それともやはり無理なのか―。
中学時代、憧れていた同級生・夕輝との行き違いで、いじめに遭った悠里。
国道134号線沿いの小さなカフェでマスターをしていた夕輝と18年ぶりに会った悠里は、過去を忘れたかのように触れ合うが…。
(BOOKデータベースより)

吉野万理子さんの最新作は、『雨のち晴れ、ところにより虹』と同じく神奈川県を舞台にした作品です。
葉山・湘南あたりですね〜例によって地理には疎いので、読了後に確認しました。
作品の中に登場した「ホテル音羽の森」や、でかいプリンを出すという店「マーロウ」など実在してるんですね〜。
そんなことを地図で確認していると、これまた実際に行ってみたくなります。

さて物語は、南葉山に移り住んだ人気イラストレーターとの打ち合わせのため、中学3年まで住んでいた場所を久しぶりに訪れた編集者・青山悠里が主人公。
打ち合わせの後、ふらりと立ち寄った『ROUTE134』という名のカフェで、中学時代の同級生・向井夕輝と再会します。
彼は悠里がかつて想いを寄せていた相手、そして「俺は、おまえを許さないからな」という言葉で仲違いした相手でした。
悠里はその事件のために中学卒業までいじめを受けた経験を持っています。

今まで忘れたことのなかった人物との再会、懐かしく思うものの、夕輝との再会は同時に苦いものをも運んできて、悠里の心は複雑です。
その心情が分かりやすく、読みやすく描かれていました。
悠里は仕事相手のモンキー間中や、『ROUTE134』で出会った多実とその息子の拓夢、カフェの常連客との交流を通じて過去の傷と向き合い、乗り越えていくんです。
その様子は、予測の付くものではあるけれど爽やかで好感が持てました。
ただ、いじめという重いテーマがあるので、胸が痛いところはあったんですけどね。
悠里の過去もそうだけど、拓夢に対してのいじめは物語の中で現在進行形で進んでいるので余計に。
どうか、拓夢に対するいじめを解決してあげて〜と祈ってました。
子どもがいじめられている姿というのを見たり、読んだりするのはやっぱり辛いです。
子どもにもプライドがあって、大人に心配をかけまいといじめられているということを隠して、平気な風を装っているんです。
そんな姿が垣間見えちゃうとたまりませんね。

同年代の女性が主人公ということで身近な感じもしましたし、杉山清貴&オメガトライブの曲「二人の夏物語」などが登場するところも懐かしかったです。
ちなみにタイトル、そして物語に登場する『ROUTE134』は、杉山清貴&オメガトライブのアルバムの中に収録されている曲名なんだとか。
アルバムまでは持っていなかったので、どんな曲なのか、ちょっと気になってます。

単行本
講談社[2007.8発行]
【読了 2007.10.4】

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や・ら・わ行:吉野万理子 

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1. 「ROUTE134」吉野万理子  [ ナナメモ ]   2007年12月09日 09:08
ROUTE134 吉野 万理子 JUGEMテーマ:読書 青山悠里は業務委託の編集者。担当作家との打合せで中学卒業少し前まで住んでいた葉山に18年ぶりに訪れた。嫌な思い出しかない葉山で偶然入った国道134号線沿いのカフェ『ROUTE134』のマスターは長い事封印していた悠里...
2. 本「ROUTE134」  [ <花>の本と映画の感想 ]   2007年12月10日 20:40
ROUTE134 吉野 万理子 講談社 2007年8月 編集社の業務委託をしている青山悠里は、モンキー間中と仕事の打合せに葉山に来ていた。葉山は悠里の故郷であり、中学時代、苦い経験をしたところだった。ふと入ったカフェ “ROUTE134” のマスターは、同級生...
3. ROUTE134 吉野万理子  [ "やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書!! ]   2007年12月12日 18:36
2 ROUTE134 ■やぎっちょ書評 前作が葉山の良さを余すところなく伝えていた短編だったので、今回も短編だと思っていました。長編は望むところ! と、思いつつ読んでいたんだけど、残念ながら今回は辛口です。 全体的には普通に楽しめる小説だと思うんだけど、どうも引っ....
4. ROUTE134 吉野万理子  [ 粋な提案 ]   2007年12月17日 01:02
装幀は松昭教。 青山悠里は業務委託の編集者。担当作家との打合せで中学生の頃いじめに遭った葉山に。偶然入った国道134号線沿いのカフェ『ROUTE134』(ルート134)のマスターは当事憧れ、行き違った同級生の向井??

コメント一覧

1. Posted by やぎっちょ   2007年10月10日 08:40
エビノートさん
うわわ。吉野さん新しい本出ているんですね。それにしてもジャケのキレイな人です。編集者さんのセンスでしょうか?
湘南や葉山は本当にいいところだから読んでみようかな。この場所で何もいじめを題材にしなくても・・・なんて思ってしまいますが。。
音羽の森って実は一度泊まったことがあるので、やぱ読んでみますね♪
2. Posted by エビノート   2007年10月10日 19:48
やぎっちょさんへ♪
この表紙も綺麗ですよね〜♪
湘南や葉山行ったことがないんですけど、素敵な場所なんでしょうね。
音羽の森に宿泊されたことがあるんですね!
旅行する時には、ココに泊まってみようかな?と、吉野さんの小説を読んでいると空想が膨らんでしまいます。
3. Posted by やぎっちょ   2007年10月10日 23:26
エビノートさん
ええ、ええ。このホテルとっても良かった記憶がありますよ。確か全室太平洋向きで、ちょっとした丘の上にあります。車でエントランスに上るとき、あまりの急勾配にひっくりかえるんじゃないかと思いました。
1階はレストランとかバーがやっぱ海に面していてステキ。機会があればぜひぜひトライしてみてくださいね!!
4. Posted by エビノート   2007年10月12日 22:10
やぎっちょさんへ♪
丘の上で、全室太平洋向き、レストランやバーまで海に面しているなんて素敵ですねぇ〜。
朝や夕暮れ時、夜の海などを部屋から眺めながらのんびりしたら、癒されそうです。
あ〜〜、無性に旅行したくなってきました(笑)
5. Posted by なな   2007年12月09日 09:10
おはようございます。
現在のいじめ、過去のイジメ、子供のイジメに大人のイジメ。
いろんないじめが出てきましたね。
五十嵐さんが海岸で拓夢の友達に言う言葉は素敵でした。
ラストのドライブがとても爽やかでしたね。
6. Posted by エビノート   2007年12月09日 19:48
ななさんへ♪
こんばんは!
本当にいろんなイジメが出てきましたね〜。
特に子供へのイジメには、胸が痛みました。
五十嵐さんの言葉、私も印象に残ってます。
ドライブのシーン、爽やかでしたね。
地図でルートを確認しながら、どんな風景が広がっているんだろう〜といろいろ想像しちゃいました。
実際に行って、その風景を見てみたいです。
7. Posted by    2007年12月10日 20:54
子どもがいじめられていると知ったとき、どう対処をすればいいのか、悩みますね。
大人が関与することで、余計にいじめられても困るし・・・・・
モンキーさんの接し方なんか、いいなあと思いました。
8. Posted by エビノート   2007年12月10日 22:03
花さんへ♪
こんばんは!
子供の世界にどこまで立ち入ってよいものか、難しいところですよね。
モンキー間中の接し方、距離感が温かかったですね。
これは見習いたいと思いました。
9. Posted by やぎっちょ   2007年12月12日 18:38
エビノートさんこんばんは♪
あ〜ムリでした。合わなかったです。。。残念ながら。なんか、どうも色々なところが引っかかってしまって。。。もっと葉山がぼーんと紹介されているのかなと思っていた、過度の期待もあったのかもしれません。あ〜なじめないってツライです。。。
10. Posted by エビノート   2007年12月13日 21:38
やぎっちょさんへ♪
こんばんは!
あ〜ムリでしたかぁ(笑)
合う合わないって人ぞれぞれ違って当たり前ですもんね。
お気になさらずに〜〜♪
というか、やぎっちょさんのひっかかるポイント、ふむふむと興味深く拝見させていただきました。
自分が気付かなかった部分への鋭い指摘、参考になります(^o^)/
葉山付近の風景をもっともっと魅力的に描いた作品、吉野さんには期待したいですね。
そしたら、京都旅行と同じように来年は葉山付近に旅に出てるかも(笑)
11. Posted by 藍色   2007年12月17日 01:37
こんばんは。
悠里の心が丁寧に描かれていましたね。
いろんなイジメ、特に
拓夢へのイジメに、読んでて辛い気持ちでした。
早く解決してほしかったです。
結末の爽やかさがとっても気に入ってます。

ところで唐突ですが、
宮部さんの『楽園』は断念ですか?。
12. Posted by エビノート   2007年12月17日 21:10
藍色さんへ♪
こんばんは!
夕輝と再会した後の悠里の心、その思いの数々が伝わってきましたね〜。
拓夢へのイジメの描写は、読んでいて辛かったですね。
悠里たちが何とかしようとするところでは、私も知らず知らず力が入ってしまいました。
結末がとっても爽やかで、風景を想像しながら読んでました♪
実際に眺めてみたいなぁ(^_^)

あ、宮部さんの『楽園』
他の本に追いやられてすっかり失念しちゃってました〜汗
購入してしまうと、いつでも読めるという安心感でついつい後回しに・・・。
年末年始に何読もうなんてのん気に考えてましたが、そうだ!宮部さんの本がありました♪
思い出させてくださってありがとうございます〜♪

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