2008年12月04日

背の眼 〔道尾 秀介〕 3

背の眼背の眼
道尾 秀介

幻冬舎 2005-01
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≪内容≫
「レエ、オグロアラダ、ロゴ…」ホラー作家の道尾が、旅先の白峠村の河原で耳にした無気味な声。その言葉の真の意味に気づいた道尾は東京に逃げ戻り、「霊現象探求所」を構える友人・真備のもとを訪れた。
そこで見たのは、被写体の背中に二つの眼が写る4枚の心霊写真だった。しかも、すべてが白峠村周辺で撮影され、後に彼らは全員が自殺しているという。道尾は真相を求めて、真備と助手の北見とともに再び白峠村に向かうが…。
未解決の児童連続失踪事件。自殺者の背中に現れた眼。白峠村に伝わる「天狗伝説」。血塗られた過去に根差した、悲愴な事件の真実とは?
第5回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作。
(BOOKデータベースより)

道尾秀介さんのデビュー作。
以前読んだことあったんですが、内容をすっかり忘れちゃってました(^_^;)
道尾という同名の小説家がたしか登場したよね…ということは覚えてましたが。

ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作で、ホラーテイストはありますが、それほど怖くはなかったです。
あんまり怖すぎるのは苦手だけど、このくらいなら平気。
読んでいるとゾクリとするところはもちろんありますが、男の子の行方不明事件、「背の眼」が現れた人の自殺、道尾に聞こえる奇妙な声、天狗伝説といろんな要素が組み合わさったミステリーとして楽しめました。
いろんな要素を取り入れて物語を整然と組み立てる構成力と、先に進ませる文章力はデビュー作からさすがという印象。
探偵役の「真備霊現象探求所」所長・真備庄介と小説家・道尾のやり取りは、京極夏彦さんの人気シリーズのあの二人のやり取りにちょっと似てますね。
けれど、幽霊、心霊現象の5つの分類にはなるほどと思ったし、その分類も後の展開にしっかり効いてきて効果的に使われていると思います。

道尾さんの最近の作品では定番の、やられた〜騙された〜〜っ!という感じはあまりないけれど、しっかり作りこまれたミステリは読み応えがあり、面白かったです。
『骸の爪』はシリーズ第二弾らしいので、そちらも読んでみようと思います。

単行本
幻冬舎[2005.1発行]
【再読 2008.11.24】

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1. 「背の眼」道尾秀介  [ しんちゃんの買い物帳 ]   2008年12月07日 22:29
背の眼(2005/01)道尾 秀介商品詳細を見る るるぶで見かけた福島県の山中にある白峠村へ旅行にやって来た、ホラー作家の道尾。その訪れた村では??..

コメント一覧

1. Posted by しんちゃん   2008年12月07日 22:31
意味あり気な行動が見事にすかされたことを記憶しています。それと、もろ京極堂ですが嫌いじゃなかったです。第二弾は・・・えへっ。本書の方が好きかも。
2. Posted by エビノート   2008年12月08日 22:26
しんちゃんへ♪
すかされた感じですか〜。そこまではなかったかな。ただ、その後の道尾作品らしさの片鱗は確かに感じましたね。京極堂っぽさ、私も嫌いじゃないです。
第二弾は・・・そうなんですね〜。あまり期待せずに読んでみます(笑)
3. Posted by たこやき   2008年12月09日 01:00
あら? 私は、2作目の『骸の爪』の方が好きでした(笑)

どちらにしても、エビノートさんの感想や、しんちゃんさんのコメントを見て、「京極道っぽい」っていう感想は、皆、共通なんだな、というのを実感しました(笑)
4. Posted by エビノート   2008年12月09日 20:21
たこやきさんへ♪
あら?たこやきさんは『骸の爪』の方がお好きだったんですね〜。期待しても良いのかな?どちらにしても読むのが楽しみです。

やはり「京極堂」を連想しちゃいますよね〜。確か単行本の方に収録されていた選評でも、そういう記述がありました。

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