Takuya Aoki, et al. Impact of Primary Care
Attributes on Hospitalization During the COVID-19 Pandemic: A Nationwide Prospective
Cohort Study in Japan. Ann Fam Med (IF: 5.17; Q1)
. 2023 Jan-Feb;21(1):27-32. doi:
10.1370/afm.2894. PMID: 36690482
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36690482/
【目的】パンデミック時、プライマリケア提供者にとって予防医療、慢性疾患管理、急性一般疾病への早期対応に多くの障害がある場合、プライマリケア属性が入院の減少に寄与するかは不明である。我々は、COVID-19パンデミック時のプライマリケア中核属性と総入院数の関連性を検討することを目的とした。
【方法】40歳から75歳の日本人成人人口の代表サンプルを用いて、パンデミック時の全国前向きコホート研究を実施した。プライマリケア属性(ファーストコンタクト,縦断性,連携性,包括性,地域志向性)は,日本語版プライマリケア評価ツール(JPCAT)を用いて評価した.主要アウトカム指標は、2021年5月から2022年4月までの12ヶ月間の入院の発生率とした。
【結果】1,161 名のデータを解析した(追跡率 92%)。可能性のある交絡因子で調整した後、全体的なプライマリケア属性(JPCAT総スコアで評価)は、入院の減少と用量依存的に関連していた(通常のケア源を持たない場合と比較して、スコアの高い四分位でオッズ比[OR]=0.37、95%CI、0.16-0.83)。JPCATの各ドメインスコアと入院との関連は、最高得点の四分位と通常のケアなしとの比較において、すべて統計的に有意であった。
【結論】 プライマリケア、特に質の高いプライマリケアの提供は、通常の医療を提供する上で多くの障壁があるパンデミック時においても、総入院数の減少と関連していることが明らかとなった。これらの知見は,COVID-19のパンデミック時およびその後にプライマリーケアシステムを強化しようとする政策を支持するものである.