Miyazawa K, et al ; Guideline-Adherent
Treatment for Stroke and Death in Atrial Fibrillation Patients From UK and
Japanese AF Registries. Circ J. Sep 21, 2019.DOI: 10.1253/circj.CJ-19-0546
https://www.jstage.jst.go.jp/article/circj/advpub/0/advpub_CJ-19-0546/_html/-char/en
【背景】ガイドラインに準拠した抗血栓治療(ATT)は、心房細動(AF)患者の脳卒中および死亡のリスクを低減しうる。ただし、異なる民族間のATT順守の影響は依然として不明である。ガイドライン遵守状況に従って、日本と英国のAF患者の予後を比較した。
【方法】伏見AFレジストリ(日本; n
= 4,239)とダーリントンAFレジストリ(英国; n =
2,259)のAF患者の臨床的特徴と転帰を比較した。ATTの遵守は、日本循環器学会のガイドラインと英国国立衛生研究所のガイドラインに照らして評価された。
【結果】ガイドラインに準拠したATTの割合は、伏見およびダーリントンのレジストリでそれぞれ58.6%および50.8%であった。伏見とダーリントンの間で1年の脳卒中率に有意差はなかった(2.6%対3.0%、P = 0.342)多変量ロジスティック回帰分析では、ガイドラインに準拠していないATTは脳卒中のリスク増加と有意に関連していた。アンダートリートメント;オッズ比[OR]:1.69、95%信頼区間[CI]:1.21–2.34、オーバートリートメント;:2.13、95%CI:1.19–3.80。脳卒中の発生率、全死因の死亡率、および複合的な結果において、ATTと2つの集団の有意な相互作用は見られなかった。
【結果】ガイドラインの推奨に従って、AF患者の約半数が最適なATTを受けたが、これは脳卒中のリスクの低下と関連していた。 さらに、2つの集団とATTアドヒアランスの影響に関する相互作用はなかった。