DeJong C.et.al. Pharmaceutical
Industry-Sponsored Meals and Physician Prescribing Patterns for Medicare
Beneficiaries. JAMA Intern Med. 2016 Jun 20. . [Epub ahead of print] PMID:
27322350
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27322350
[重要]企業から医師への何らかの報酬と薬剤処方率の関連には議論の余地がある。米国において企業からの報酬データとメディケアにおける処方記録は公式に利用可能であった。
[目的]医師の販促関連食事(企業からの何らかの報酬の80%をしめる)の饗応とメディケア受給者への薬剤処方率の関連を検討する。
[デザイン、参加者]連邦公開支払プログラムからの業界の支払いデータの横断解析。2013年8月1日~2013年12月31日のデータを解析した。またメディケア受給者への処方データは2013年のデータを使用した。スタチン、心選択性β遮断薬、アンジオテンシン系薬剤(ACEIもしくはARB)、SSRIもしくはSNRIの4クラス薬剤を処方した医師を解析対象とした。本解析では標的薬剤として、各クラスで最も企業による販促が行われた先発品であるロスバスタチン、nebivolol、オルメサルタン、desvenlafaxine,とした。
[曝露]製薬企業による薬剤販促関連食事の饗応
[評価項目]同クラスの薬剤と比較した販促薬剤の処方割合(医師の処方量、人口統計学的特性、専門領域などで調整)
[結果]279669人の医師のうち63524人が当該4クラス薬剤を受けていた。85%が薬剤販促関連食事の饗応(平均20ドル未満)であった。ロスバスタチンはスタチン処方の8.8%、
Nebivololはβ遮断薬の3.3%、オルメサルタンはACEI/ARBの1.6%、desvenlafaxineはSSRI/SNRIの0.6%を占めていた。
薬剤販促関連食事の饗応を受けた医師は当該薬剤の処方割合が高かった。
・ロスバスタチン (odds ratio [OR], 1.18; 95% CI,
1.17-1.18),
・nebivolo (OR, 1.70; 95% CI, 1.69-1.72),
・オルメサルタンOR, 1.52; 95% CI, 1.51-1.53
・desvenlafaxineOR, 2.18; 95% CI, 2.13-2.23
さらなる食事の追加や20ドルを超える食事接待ではより高い処方割合に関連。食事回数が多いと処方割合も増加している。
[結論]企業による薬剤販促関連食事接待で、当該薬剤の処方割合が増加する。
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