Effect of antihypertensive therapy on incident stroke in cohorts
with prehypertensive blood pressure levels
: a meta-analysis of randomized controlled trials.
Stroke. 2012 Feb;43(2):432-40. Epub 2011 Dec 8.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22156683?dopt=Abstract
高血圧患者においては降圧治療により
脳卒中等の心血管イベントが抑制されるエビデンスは豊富。
前高血圧(収縮期血圧120-139mmHg
拡張期血圧80-89mmHg)については
そのベネフィットは不明である。
SBPが120-140mmHg,DBP<90mmHgの患者を対象とし
降圧薬とプラセボを比較し,
致死的/非致死的脳卒中の発生率が報告されたRCT
を抽出。16試験、70,664例をメタ分析
Beggの順位相関法による出版バイアスなし(P=0.33)
実薬群ではプラセボ群に比して脳卒中リスクが有意に低下し
RR0.78;95%CL0.71-0.86,P<0.000001 I ²=18.0%
異質性バイアスなし
NNT:169例(平均治療期間4.3年)
降圧薬のクラス別(対プラセボ)
*ACE阻害薬(41,798例):
RR 0.75;95%CL 0.66-0.86,P=0.00003 I ²=32.0%
*Ca拮抗薬(10,487例):
RR 0.75;95%CL 0.57-0.97,P=0.03 I ²=0%
*ARB(17,899例):
RR 0.85;95%CL0.72-1.01,P=0.07 I ²=0%
前高血圧症とは言っても個々のトライアルにおいては
合併症を有している患者も多く
高リスク患者を対象としていることを無視してはいけない。
この結果はあくまでも高リスク患者においては
高血圧状態の前から治療することで
脳卒中が減るかもしれないということを示しており
すべての前高血圧状態の患者に治療が必要だということではない。
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