前科無き日常

気づけば開設9周年。。。

October 2012

ジャンゴくん(北海道旅行記А

 思った以上に長くなってしまった北海道の旅日記もやっと最後。

 富良野のペンションを発ち、北海道最後の目的地は函館。ぎりぎりまで札幌に戻ってレンタカーを返し札幌から電車で新潟に帰るか函館で車で乗り捨てて新潟に電車で帰るか迷ったが後者を選択した。その一番大きな理由が、北海道のガイドブックに載っていたホーストレッキング、つまり乗馬のトレッキングができる牧場が函館近くの大沼公園近辺にあって、是非その牧場へ行き、乗馬をしてみたいというのがあったからだ。
 
 富良野からの行程は、2日続いた好天と打って変わって雨降りの悪天候。ほぼ高速に乗ったが、視界の悪さと北海道の人たちのスピード感溢れる運転のプレッシャーとで随分な緊張を強いられた。同じ北海道といっても富良野から函館までは300〜400キロはあるんじゃなかろうか。朝8時くらいに出発したのに目的地付近に着くころにはもう随分昼下がり。高速を降りる直前のパーキングエリアで念のため牧場に電話し、乗馬の予約をした。女性の店員らしき人が出て、快く予約を受け付けてくれた。その頃にはもう雨は上がっていた。

 牧場に到着し受付の事務所に行くと、おそらく電話を受けたであろう女性がテンガロンハットのウエスタンスタイルで待ち受けていた。みるからに活発そうで馬とか自然が好きそうなお姉さんで、みるからに!感の強さにテンションが上がった。乗馬をするにあたってけがをした際の補償などについての同意書に一筆書かされた。テンガロンハットをかぶるか聞かれたが、恥ずかしくて断ってしまった。テンガロンハットを借りなかったのはこの旅最大のエラーだったと後で悔いた。要するにディズニーランドでミッキーの耳とかドナルドの帽子とかを被る事でその世界観にひたって楽しむみたいなチャンスを、ノリの悪い自分は逃してしまった訳だ。

 そんなこんなで準備は終わり乗る馬を紹介された。ジャンゴくんというせん馬(去勢されたオス馬)でとてもでかい。ビールケースを踏み台にジャンゴくんにまたがり、歩かせ方、停め方、曲がり方だけをテンガロンの女性インストラクターに教えてもらった。こんな簡易なレクチャーで馬が乗れるんだぜぇ。ワイルドだろぅ↑。といいたげな感じだ。かなり緊張したが、じゃあ出発しまーす♪となり、女性の乗った先導馬に導かれ山間の牧草地から森の小道に入って行った。

 馬が最初は全く言う事を聞いてくれず、立ち止まってすぐに道の脇の草を食べ始めたりして思うように動いてくれない。「道草を食う」というがその語源が体感的に理解できた。武豊のように馬に優しい騎乗を心がけようなんて思っていた自分がバカだった。ただ単に馬に完全になめられていただけの事だ。インストラクターにもう少し強く手綱を引いて下さいとか色々指導を受けているうちに、子供のころ飼っていた犬の散歩を思い出した。家の犬は普段散歩に連れて行かなかったため、散歩に連れていくと嬉しさのあまりやりたい放題で、リードが常にピーンとなって引っ張られっぱなしだった。でも、何度か連れていくうちに、ちゃんと犬のわがままには毅然と対応して、飼い主の進路に従わせるコツを掴むと、いう事を聞くようになりピーンとなっていたリードも緩んだ状態で散歩できるようになった。その事を思い出してしっかり騎手として馬をコントロールする事を意識して手綱を操るようにすると、次第に安定的に馬を歩かせられるようになった。でもインストラクターが、森の自然の美しさとか馬の事とかをしゃべりながら先導してくれていたが、馬をまっすぐ歩かせることに必死で周りの景色に目を向ける余裕はなかった。ブヨが顔の辺りにまとわりついてきて、実用面でも、テンガロンハットをやはり借りておくべきだったと2重に後悔した。

 20分ぐらい進むと小高い丘に牧草地が広がり、そこで写真を撮ってもらうことになった。

2012年5月北海道旅行 072



 写真を撮られるのは好きではないし、ましてや自分の無様な悪戦苦闘を全世界に発信するとか恥ずかしい限りだが、ここは一つ、こんな感じだということで勇気を出して載せてみる。一般に乗馬といえば観光牧場のポニーの引き馬だったり、会員制の乗馬クラブじゃないとできないイメージがあったが、自力で馬を操って、実際に道を歩くというのは結構感動的で、とても楽しい。北海道に来た価値があったと、この時強く思った。

 ちなみにこの牧場の馬は基本放し飼いで、牧場の裏山に住んでおり、朝になると自発的に山を下りて牧場に「仕事」をしにくるらしい。その必要以上に管理されてない感じにもとても好感が持てる。山を降り、乗馬が終わるとジャンゴくんは軒に繋がれ、ご褒美を上げてくださいということで固形の牧草を与えた。インストラクターのお姉さんが「馬の鼻って触ると大福みたいでとってもきもちいんですよー」と言ったので鼻を触ると本当にプニプニしてて気持ちいかった。下の写真がお世話になったジャンゴくん。

2012年5月北海道旅行 077


 折角なんで調子に乗ってお姉さんとも写真撮ってもらえば良かったが、ノリの悪さと内気が災いしそこまでは調子に乗れなかった。後で事務所でコーヒーを出してもらって話を聞いた。お姉さんとかいったがどうやら同い年らしかった。特に外へも出かけずほぼ一年中牧場にいるらしい。楽しそうに馬の事を話しているのを見ると、多分それで満足なのだ。シンプル。いい仕事、いい生活をしているなと思って少し羨ましくなる。客がこの日は自分しかいなかったが、観光スポットとしてとても素晴らしい場所なので、この体験を宣伝したいがために無駄に長々と北海道の旅ブログを綴り、完結させたいという思いがあった。ここはシャロレー牧場という。

 牧場を出発してからは、函館に向かって一泊し、次の日電車で新潟に戻った。函館では取り立てていい思い出は無い。味は良かったが、客がおらず食べてる所をウエイターに見張られる怪しい寿司屋で店の大将に北海道についての幻滅するようなトークを聞かされ、函館山でガスがかったモヤモヤした夜景を見て、ホテルで見たテベ・コンヒーロがコウメ太夫の回で声を殺しながら腹がよじれるほど笑い、次の日、朝市で気持ち悪くなるほどイカの刺身を食べて、ひっそりとこの無計画な旅は終わりを告げたのだった。

るーるるるる(北海道旅行記Α

 あれほど長く暑く続いた夏も終わり、阿賀野にも冬の訪れを告げる白鳥が舞い降りているわけで。。。

 まだまだ北海道の旅は続く(今年5月の)。

 旭川動物園を出発し、次の目的地は富良野。どういうわけか北海道といえば富良野というイメージが昔からあり、外す事はできない場所だ。旭川から富良野へ続く道はザ・北海道というような風景が広がる。旭川空港の周辺は辺り一面緑の牧草地、農地の丘陵が広がり、飛行機の離発着はさぞ壮観なのだろうと思わせる。しかし、通過した際にはあいにく飛行機を見る事はできなかった。

 旭川と富良野の中間にある美瑛の景色も素晴らしい。シーズンオフで紫のラベンダーは見られなかったが、緑と茶色の畑のパッチワークの丘陵が目にも鮮やかに広がっていた。道の途中で女子学生がこの丘を自転車で立ちこぎで登っている場面があったが、変な意味じゃなく画になるというか、写真展に出したら賞もらえそうなシチュエーションで素敵だった。でも、その写真を無断で撮っていたら今頃悠長に何の需要もない思い出ブログを描いている事などできなかっただろう。何日間か拘留され、一生変質者と社会的に認定されてと生きていくことになっていた。それでも風景の写真は何枚か撮ったがどれもいまいちなので掲載は省略。

 美瑛からしばらく行くと富良野に到着。富良野といえば言わずと知れた「北の国から」の舞台。全編を通してこのドラマを見た事がないので予備情報が乏しかったが、黒板家のセットなどが現存する麓郷地区を目指した。麓郷への行き方は谷沿いのルートと丘を越えるルートと二種類あるみたいだが、行きは丘を越えるルートを通ってみた。旅行が終わってから「北の国から」を全編レンタルして観たのだが、行きに通った道はいわゆる八幡丘という場所で、草太兄ちゃんの牧場があり、純と雪子おばさんが車で遭難しかけて笠松のじいさんの馬そりに助けられた場所だ。丘を越えると、雄大な山が聳え広大な裾野が広がり、その景観に感動した。景色で感動する事はあまりないがここには感動した。感動して写真を撮りそびれた。くらい素晴らしい。

 麓郷の集落に入り最初に五郎の最初の家に行ってみた。時間はすでに夕方で陽も弱く風も肌寒い。雑木林の中にぼろ屋があったが、何分予備情報がなかったので感慨は沸かなかった。妙に笹が沢山生えているなあと思ったが、ドラマを見返すとやっぱり笹だらけだった。次に五郎の石の家に行ってみた。石の家が建ったのは'95秘密以降だったろうか。素朴だが芸術的な作りだ。こういうのに憧れてしまうのは、やきが回った証拠だろうか。家を自分の手で作るというのは、何でも便利な今の世の中にあって、逆説的に贅沢なことだ。
2012年5月北海道旅行 058

 最後に拾ってきた家やがて街に行ってみた。前の2か所は雑木林や山の中にあったが、こちらは、麓郷の市街地にある。とてもユニークでクリエイティブな建造物群。
2012年5月北海道旅行 0602012年5月北海道旅行 0612012年5月北海道旅行 062

 フィクションの世界と現実の世界が融合して不思議な感じがした。実際に存在した家族ではないのに、存在しているようで、ある家族の尊厳の歴史というか歩みの象徴を見ているようで、見た時間帯が夕方というのもあってか、妙に感傷的な気持ちになった。
 
 その夜は富良野スキー場の近くにあるペンションに泊まった。スキーシーズンでもラベンダーシーズンでもないため客は自分だけだった。ペンションには、オーナー夫婦が経営するレストランが併設してあり、そこで夕食に富良野名物オムカレーを食べたが野菜が甘くて超美味かった。オーナー夫婦はとても温かく迎えてくれて、ご飯を食べてる時も気さくに話しかけてくれた。北海道で3日過ごせば道産子という言葉の意味が少し分かった。よそから来た人にナチュラルにオープンで、かといって過剰にビジネスな臭いもない。悪気はないのだがどこか閉鎖的な新潟人にとっては羨ましい気風だ。食後は速やかに風呂に入り、速やかに寝た。「夜になったら寝るんです」(黒板五郎)を地でいった。

 旅行後「北の国から」を全編見た。実際に見た光景が映像にあふれていた。ドラマを見る前と見た後ではまた感じ方も変わってくるだろう。また富良野には行ってみたい。
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