司法書士の市野です。

昨夜は約9年ぶりになる友人と再会し話に花が咲き、ついつい飲みすぎてしまいました。

さて、今回は前回のブログで触れた「公証人の認証による本人確認」について知っておかなければいけないことについて書こうと思います。

不動産登記法第23条は、権利書(登記識別情報又は登記済証)を紛失等により法務局へ提出することができない場合の規定がされているのですが、「公証人の認証による本人確認」については同条第4項第2号に規定があり、次のようになっています。

第二十三条 
1~3(省略) 
4 第一項の規定は、同項に規定する場合において、次の各号のいずれかに掲げるときは、適用しない。
(省略)
 当該申請に係る申請情報(委任による代理人によって申請する場合にあっては、その権限を証する情報)を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録について、公証人(公証人法 (明治四十一年法律第五十三号)第八条 の規定により公証人の職務を行う法務事務官を含む。)から当該申請人が第一項の登記義務者であることを確認するために必要な認証がされ、かつ、登記官がその内容を相当と認めるとき。

この条文によると

公証人が登記義務者(不動産の名義人)であることを確認するために必要な認証がされ

■登記官がその内容を相当と認めるとき

これらいずれも満たすときは、事前通知をせずに権利書がなくても登記の処理が進むことになります。

しかしなんとも曖昧な感じが・・・
どんな認証文言であれば、登記官が内容を相当と認めてくれるのか・・・

初めてこの制度を利用しようと考えたときに、疑問に思い調べました。

すると、しっかり通達がでていまして、次にようになっています。

【平成17年2月25日法務省民二第457号 通達一部抜粋】

(1)申請書等について次に掲げる公証人の認証文が付されている場合には、法第23条第4項第2号の本人確認をするために必要な認証としてその内容を相当と認めるものとする。


ア 公証人法第36条第4号に掲げる事項を記載する場合

  「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)した。
   本職は、右嘱託人の氏名を知り、面識がある。よって、これを認証する。」
又は
  「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)したこ
   とを自認する旨陳述した。本職は、右嘱託人の氏名を知り、面識がある。
   よって、これを認証する。」


イ 公証人法第36条第6号に掲げる事項を記載する場合

(ア)印鑑及び印鑑証明書により本人を確認している場合の例
    「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)した。
    本職は、印鑑及びこれに係る印鑑証明書の提出により右嘱託人の人違い
    でないことを証明させた。よって、これを認証する。」
又は
   「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)したこと
   を自認する旨陳述した。 本職は、印鑑及びこれに係る印鑑証明書の提出によ
   り右嘱託人の人違いでないことを証明させた。よって、これを認証する。」

(イ)運転免許証により本人を確認している場合の例
   「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)した。
    本職は、運転免許証の提示により右嘱託人の人違いでないことを証明させた。
   よって、これを認証する。」
又は
   「嘱託人何某は、本公証人の面前で、本証書に署名押印(記名押印)したことを
   自認する旨陳述した。本職は、運転免許証の提示により右嘱託人の人違いでな
   いことを証明させた。よって、これを認証する。」


これで疑問もクリアになり、いざ公証役場に依頼者を連れて出頭。

できあがった書類の認証文言を確認。

すると、文言が足りてない

公証人にこういった文言入らないですかと確認したところ「ごめん、ごめん、作り直すね」と新しいものを作成。

事前準備しっかりしておいてよかったと思いながらも、疑ってかかる性格になりつつある自分に嫌気を感じました。

その後、法務局へ登記の申請をし問題なく完了。

今回はこのへんで。


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