KINGDOM ROAD (旧EDDIE's House)

主に日々のスポーツ(特にバスケ、野球など)について書き綴っていきます。 バスケは、主にNBAのサクラメント・キングスを応援!                                         野球は、主にMLBのテキサス・レンジャーズ、フィラデルフィア・フィリーズについて。 そんな感じなんでよろしくお願いします!!

カテゴリ:MLB > フィラデルフィア・フィリーズ

シーズン100勝を達成したことは今は昔。投手王国として名を馳せたフィリーズですが、今シーズンの先発防御率はリーグ14位の4.41、救援陣も防御率4.19で14位と、投手陣全体に問題がありました。
一時はポストシーズン進出にかすかな望みはあったものの、マニエル監督解任直前に連敗街道まっしぐら。サンドバーグ代行が監督就任後も状況は変わらず、結果的にリーグ13位と下位に沈んでしまいました。

投手陣の不安定はもちろん投手自体の問題でもあるのですが、ルイーズの長期出場停止や、代役捕手のクラッツまでも故障で欠場と苦しい台所事情を露呈することに。ただそんな再建突入な雰囲気のフィリーズにも、今季は明るい材料もたくさん見つかりました。
以下、今季下位に沈んだフィリーズのバッドニュースと、そんな中でも明るいニュースを届けていこうと思います。まずはバッドニュースから。

・ハラデイの劇的不振と長期離脱
ここ数年メジャーで最も支配的な投手の名を欲しいままにしてきたハラデイにも衰えが見えてきました。独特のフォームで相手打者を幻惑し、多彩な変化球と抜群のコントロールを誇っていましたが、今季は球自体にキレがなくなり、失投を簡単に投げてしまうことで大量失点を次々に犯してしまいました。4月14日のマーリンズ戦に1失点完投で、自信の通算200勝を祝った形になりましたが、5月5日同じくマーリンズ戦で別人のように2回1/3を9失点と大炎上。翌日には故障者リスト入りしてしまい、5月8日には右肩の手術を発表しました。今季中の復帰は難しいかに思われましたが、術後8月25日のダイヤモンドバックス戦で先発復帰。見事復帰戦を勝利で飾りましたが、復帰後の6先発は本来の投球にはほど遠い内容でした。アマロGMは今オフにFAとなるハラデイとの再契約に前向きとのことですが、もはやそこに毎年サイ・ヤング賞候補だったハラデイの姿はありません。もともと豪速球で相手をねじ伏せるタイプではなく、本調子ではなくとも相手打線を翻弄する投球術を心得ているとも言えますが、あくまで再建でなく来季も勝利優先を目指す以上はハラデイとの再契約はギャンブルとしか思えません。果たしてアマロ氏の英断はいかに。

・ライアン・ハワードの完全不良債権化と長期離脱
ハラデイ同様にシーズン途中で故障し、ハワードは残りのシーズンを全休しました。7月8日に以前より不安を抱えていた左膝の半月板を損傷し、球団は6〜8週間の離脱を発表。結局のところ、前述の通りシーズン終了まで復帰できませんでした。しかし、ケガで離脱するまでの前半戦では打率.286、本塁打11とかつての輝きを失っているのは見るも明らかで、シーズン中盤からのダリン・ラフらの台頭で一層影は薄くなるばかり。唯一2017年までの大型契約がチームの足かせとなっていて、今季までは1年2000万ドルだった年俸が、来季は2500万ドルに跳ね上がります。もはや今のハワードにこれだけの給料を払うのは遠慮したいところ。ただ引き取り手があるわけでもなく、来季以降も使い続けなければならないという負のスパイラルが目に浮かびます。長期大型契約の恐ろしさをメジャー全体に知らしめているのは、他でもないハワードでしょう。

・勝てないコール・ハメルズ 
春先は、6登板目のメッツ戦まで勝ち星なし。特に最初の2戦、ブレーブス戦では5回5失点、ロイヤルズ戦では5回2/3を8失点とボロボロで、5月も引き続き不安定なピッチングで6連敗と完全に勝ち運に見放されていました。ただ大量失点も多い2013年シーズンでしたが、33先発中24試合でクオリティスタートを達成と先発の役割はしっかりと果たしていたと言えるでしょう。オールスター明けからは徐々に調子を取り戻し、エースたるピッチングを披露していました。しかし、打線の援護が少なく、好投しても勝てないという負け運は前半戦とほとんど状況は変わりません。8月12日のブレーブス戦では今季唯一の完投勝利を収めるなど、面目は保ちましたが、昨オフに6年1億4400万ドルの大型契約を締結したチームの期待に応えられたとは言えませんね。8勝14敗と6つもの借金を背負ったハメルズ。ただ220イニングをクリアし、防御率も期待以下に変わりありませんが3.60と壊滅的なわけではありません。来季は打線の援護にも期待しつつ、もっと勝ち星を積み重ねてもらいたいところです。

・絶好調ベン・リビアが自打球でシーズン終了
ツインズから移ってきて、リードオフマンとしての役割に期待がかかった新進気鋭の若手リビア。足でかき回す選手が少ないフィリーズにあって、リビアの足はまことに貴重でした。開幕から一時は打撃面でつまづきを見せましたが、6・7月は絶好調。7月は月間打率.388を記録し、不動のリードオフマンとして地位を固めつつありました(四球を選べないのはトップバッターとしては致命的ですが…)。そして調子が上向いてきたオールスター前の7月13日に、自打球を足首に当て骨折。自慢の足に思わぬ形で不幸が降り掛かりましたが、シーズン終了前の教育リーグにはハワードとともに出場するなど回復は順調のようです。来季も自慢の足でフィリーズ打線を引っ張り、次はシーズンを通して活躍してもらいましょう。


ほかにも司令塔カルロス・ルイーズの前半戦不在や固定できない外野陣、不安定なブルペン、マニエル監督解任とバッドニュースは枚挙にいとまがありません。ひとまず主なバッドニュースは上記のようなものでしょうか。次はホットニュースをお届けします。

・チェイス・アトリーが大きなケガなくシーズンを終え、チームと延長契約
2011年は103試合、2012年は83試合と、かつてのメジャーNo.1二塁手はケガに悩まされ続けてきました。今季は131試合に出場し、夏には2年2700万ドルの延長契約(〜2018年まで)。故障癖があり、今年35歳になる高齢のアトリーとの延長契約はギャンブルにも思えますが、これは球団がアトリーをチームの顔と認めているからこそ。ヤンキースでいうジーターのような役割を、チームはアトリーに望んでいるのでしょう。そのフィリーズ=アトリーのような感覚ですが、開幕したての4月は1ヶ月で19打点を稼ぐなど、勝負強さは健在。古傷の膝の状態は良好で、難なく二塁守備をこなす姿がチームが延長契約を結んだ要因の1つではないかと思います。またシーズン終盤の9月は長打こそ二塁打4本と本塁打2本だけですが、打率は.349とよく打ちました。かつての水準とまではいかなくとも、3割20本塁打80打点ぐらいは期待したいところですね。

・先発陣が不安定な中カイル・ケンドリックが好投を続ける
昨シーズン先発の一角として成長を見せ、ローテーションを確立したケンドリック。今季は勝ち星と防御率こそ終盤の失速もあり、昨季を下回りましたが、投球回数は20回以上増やしました。昨季は先発と中継ぎを両立しており、今季は登板した30試合すべてで先発として登場。実績のない若手と本来の投球ができていないベテラン陣が揃う中で、先発としてはリーに次ぐ貢献度だったと言えるのではないでしょうか。オールスター明けからのガス欠が本当に悔やまれるほど近年で一番調子がよかった印象だったため、来季は1シーズン通して好成績を維持してほしいもの。ちなみに好調だった前半戦の4月と6月にはそれぞれ完投を1回ずつして、4月は自身2度目の完封勝ちを収めました。

・クリフ・リーが例年通りもしくはそれ以上の活躍
いくら好投しても勝ち星に恵まれなかった昨季とは打って変わり、今季はそれを取り返す活躍を見せました。イニング数222回2/3はリーグ3位、奪三振数は222個でリーグ2位と、投球内容自体はサイ・ヤング賞を獲得したインディアンス時代を上回る勢い。昨季は1つもなかった完投も、2度記録するなどして、自身4度目となるオールスターにも選出されました。特に5月と9月は絶好調で、5月は4勝1敗で防御率1.80、9月は3勝2敗ながら防御率1.85と好投。9月は5先発で、54三振も奪ったことから最後まで圧巻のパフォーマンスを維持したのは先発陣が不安定なフィリーズにあって頼もしいかぎりです。間違いなく今季のチームMVPで、高額年俸にも見合った活躍だったと言えるでしょう。

・ドモニク・ブラウンが前半戦ホームラン王まっしぐらの大活躍
チーム期待の有望株がついに開花。前半戦の絶好調のおかげで、オールスターにも初選出されました。早いカウントから積極的に振るようにしたおかげで、特に5月はホームラン12本と荒稼ぎしホームランダービーをトップで快走。この間長打率は脅威の.688を記録していました。5月最終週と6月1週目に2週連続の週間最優秀選手、ホームランを連発した5月は月間最優秀選手に輝くなど、スターダムをのし上がっているかに思えたほど。4月こそ打率が2割台前半に落ち込み、今季もダメかと落胆したものですが、5月の好調もあり、打率を一時.293まで押し上げました。そのためオールスター以降の失速が悔やまれます。8月こそ月間打率.292と悪くありませんでしたが、一時トップを走ったホームランはオールスター明けわずか4本。しかも9月はゼロと好不調が全後半で両極端に分かれたシーズンでした。来季は1年を通して活躍し、ホームラン王を獲得してもらいましょう。

・ダリン・ラフとコディ・アッシュの若手コンビが躍動
両者は来季以降のフィリーズの希望と言っても過言ではないでしょう。
ラフは7月にコールアップされると、本職はレフトながら一塁もこなし、故障離脱のハワードの穴を埋めました。7月6日に起用され始めてから、いきなり7試合連続安打。7月13日のホワイトソックス戦では3安打1打点1本塁打と活躍しました。打率は徐々に下がっていきましたが、8月は1ヶ月で9本のホームランを放つなど、将来の大砲候補として期待を抱かせてくれました。実質3ヶ月で14本塁打は立派なものです。
一方のアッシュも来季以降に期待を抱かせてくれる活躍でした。7月30日からメジャー昇格を果たし、2試合目からスタメン起用がメインに。終盤こそ苦しみましたが、8月8日のカブス戦では3安打。その後もパンチ力ある打撃をたびたび披露してくれました。最後の10試合はわずか2安打で打率.080と落ち込みましたが、安定感ある軽快な三塁守備は来季もレギュラーとしての活躍が期待できます。 

・メジャーデビューしたセザー・ヘルナンデスが来季以降に光
登録枠が40人に増加するいわゆるセプテンバー・コールアップで、9月1日にメジャー昇格(5月に一時昇格済み)。本職はセカンドですが、チーム事情により俊足を買われてセンターの守備につきました。慣れないセンター守備も無難にこなし、課題の打撃も及第点。まだまだ荒削りでムダな球に手を出しがちですが、絶妙なバッティングセンスを見せてくれました。9月28日のブレーブス戦ではすべてシングルヒットながら4安打の大活躍。実質デビュー月とも言ってよい今回のコールアップでしたが、9月は打率.301を記録しました。俊足を生かし、もっと盗塁ができるようになれば文句ありません。とりあえずベンチには置いておきたい選手で、アトリーの後継者として今後も成長し続けてもらいましょう。


マニエル監督解任というバッドニュースがありながら、新監督に就任したライン・サンドバーグは選手たちからの信頼も厚い好漢。2010年にカブスからフィリーズに加入し、AAAのリーハイバレー・アイアンピッグスの監督を務めました。現在メジャーに昇格してきている若手たちは、サンドバーグ監督が育て上げた選手たちです。もともと選手とのコミュニケーションを大事にするタイプで、アトリーも「ライノはポジティブな人間だ。彼は試合中も選手たちとの会話を欠かさない」とコメントしているように、ベテラン陣からも一目置かれています。マニエル解任以前は22試合で19試合を落とす始末でしたが、サンドバーグが監督を引き継いで以降34試合で18勝16敗とやや持ち直しました。それを評価されてか、正式に3年契約で来季以降も監督を務め上げます。勝てるチームの土台をしっかりと築いてもらいましょう。
ただチームには課題が山積みです。ハラデイ、ルイーズらは今オフ揃ってFA。実績十分なベテランなだけに、獲得を目指すチームは少なくないでしょう。ルイーズはフィラデルフィアに残りたい旨のコメントを残しているようですが、5〜6年契約を望んでおり、1月には35歳となる大ベテランとそのような長期契約は現実的ではありません。流出は濃厚でしょう。ハラデイとはアマロGMが契約に前向きと前述しましたが、本調子でなくとも実績が殿堂入りレベルの選手なだけに、多少いい条件での契約を持ってくるチームは少なからずありそう。彼らの代わりを育てるなり、獲得するなりしなければ、来季も勝ちを目指すとは恥ずかしくて言っていられません。
とりあえずキャッチャーは新人のキャメロン・ルップに経験を積ませながら、クラッツとやりくりしていくことになるでしょうね。

先発陣はリー、ハメルズ、ケンドリックに次ぐ4番手以降が不在。イーサン・マーティン、ジョナサン・ペティボーン、タイラー・クロイドらはまだ信頼感に欠けます。実績もない選手に過度の期待は禁物ですが、8月30日にはキューバから亡命したミゲル・アルフレッド・ゴンザレスと3年1200万ドルで契約。契約額はそれほど高額でないため、外れても大ブーイングはそれほどないでしょう。しかし、期待値は高め。来季6月あたりに早々とメジャー昇格し、先発ローテーションに組み込まれても不思議ではありません。
問題の先発陣の防御率は前述の通りリーグ14位の4.41と崩壊的。投手王国だった2、3年前が遠い昔のようです。とは言え、苦しい台所事情は先発陣だけではなく、勝ちゲームを逆転で何度も落とした責任は同じく防御率4.19でリーグ14位と低迷する救援陣にあります。

とにかく来季も勝ちを目指すと明言している以上、今オフの動きがカギとなります。

【送料無料】フィラデルフィア・フィリーズのチェイス・アトリーロードグレー名とナンバーTシャツ。
【送料無料】フィラデルフィア・フィリーズのチェイス・アトリーロードグレー名とナンバーTシャツ。

ロイ・ハラデイ ノーヒットノーラン記念フォトプラーク Roy Halladay No Hitter Gold Coin Photo Mint
ロイ・ハラデイ ノーヒットノーラン記念フォトプラーク Roy Halladay No Hitter Gold Coin Photo Mint

【取寄】MLB ナ・リーグ #9 ドモニク・ブラウン All-Star 2013 Authentic BP ユニフォーム Majestic
【取寄】MLB ナ・リーグ #9 ドモニク・ブラウン All-Star 2013 Authentic BP ユニフォーム Majestic

クリフ・リー 直筆サインボール【ALCY08】入り /Cliff Lee
クリフ・リー 直筆サインボール【ALCY08】入り /Cliff Lee 

5月5日マーリンズ戦。2回1/3で9失点と打ち込まれたフィリーズの大黒柱ハラデイ。来たる8月25日、その日以来の復帰登板となりました。
今シーズン、5回をもたずにノックアウトされる試合が多く、かつての支配的な投球からはほど遠い内容ばかりでした。防御率はこの時点で8.65と惨憺たる結果です。ついには不安のあった右肩を手術する形で故障者リスト入りし、術後はシーズン中の復帰を目指して特訓を積んでいました。

そして先日のダイヤモンドバックス戦。エース復帰を待ち望んだファンから大声援で迎えられ、今季故障者リスト入り以降初めての先発回帰となりました。

その立ち上がりは不安定でした。先頭のトニー・キャンパーナに三塁打を放たれ、いきなりピンチを背負うと、アダム・イートンをショートゴロに仕留めるもののその間にキャンパーナが生還。いとも簡単にわずか5球で先制を許してしまいます。 
2回も先頭のAJ・ポロックに内野安打で出塁され、その後三塁まで進まれると、タフィ・ゴーズウィッシュに犠牲フライを放たれ2失点目。初回、2回と連続で得点を許し、不安な立ち上がりを見せてしまうことに。しかし、3回以降はしっかりと立ち直りました。
初回に三塁打をくらったキャンパーナを三振に切ってとると、イートンを再びショートゴロ。本塁打・打点で二冠のゴールドシュミットを歩かせるも、次のマット・デビッドソンはセンターフライに仕留めます。これが本塁打性の大きな当たりとなりましたが、ナショナルズから新加入のロジャー・ベルナディーナがジャンピングキャッチ。ベルナディーナの好守にも助けられ、この回を無失点で終えると、4回、5回はともに三者凡退と立ち直りを見せます。
6回はイートンをフォアボールで歩かせるも、見事無失点で切り抜けることができました。
5月5日以来の復帰登板は、6回を2四球2失点と及第点。奪三振はわずか2つで、2シームも最速89マイルとスピードは出ていませんでした。完全復活と言える抜群の内容ではありませんが、右肩を手術した影響を感じさせず、次回登板に繋がるピッチングができたと思われます。まさに経験がものをいうというような老獪な投球内容だったと言えるでしょう。
 
打線は先発ラインナップからアトリーとドモニクの両中核が削られましたが、初回にラフやアッシュら若手の活躍で一挙4点を奪取し、ハラデイを援護。4回にはメイベリーが2ランホーマー、6回にはアトリーがハラデイの代打として登場し、打点を記録するなど、若手とベテランがうまくかみ合い全部で9得点をもぎ取って、ハラデイに今季3勝目をプレゼントしました。

ハラデイは現在36歳で、今季終了後にFAになるなど正念場に立たされています。勝利優先か再建かいまだはっきりとしないフィリーズのチーム状況ですが、まだまだ諦めるのは尚早だと思われるのです。というのも、今季のフィリーズは活躍すべきベテラン(ハラデイ、ハメルズら)の不振やケガ人の続出が重なり、本来のフィリーズとは大きく異なっていたということがチーム不調の原因。 特にケガ人に関しては、扇の要であるキャッチャーのルイーズやクラッツらが戦列から離れたことが大きいでしょう。固定できないキャッチャー事情がすべての原因とは言い難いですが、これが投壊の要因の1つとして挙げられます。
これでもメッツやマーリンズよりは勝ち星が多く、ナ・リーグ東地区3位と健闘している方。このような不運が重ならなければ、まだ勝利を求めて戦っても問題ない布陣だと思われるのです。不良債権と化している元主砲ライアン・ハワードの処遇が悩みの種ですが、ケガで離脱しているハワードの穴を見事安価の若手ダリン・ラフが埋めています。ケガから復帰すれば使わざるを得ませんが、どうにか買い手が見つからないものか…。ただ全盛期を過ぎ、毎シーズン故障を繰り返す男を引き取ってくれる優しい球団を見つけるのは至難の業でしょうが。 

ロイ・ハラデイ Roy Halladay 直筆サイン入りボール (PG 5-29-10) インスクリプション入り 5/14入荷!
ロイ・ハラデイ Roy Halladay 直筆サイン入りボール (PG 5-29-10) インスクリプション入り 5/14入荷!

ロイ・ハラデイ ノーヒットノーラン記念フォトプラーク Roy Halladay No Hitter Gold Coin Photo Mint
ロイ・ハラデイ ノーヒットノーラン記念フォトプラーク Roy Halladay No Hitter Gold Coin Photo Mint

MLB フィリーズ #6 ライアン・ハワード Cool Base Authentic Player ユニフォーム WS 2008 Patch (ホーム) Majestic【あす楽対応】
MLB フィリーズ #6 ライアン・ハワード Cool Base Authentic Player ユニフォーム WS 2008 Patch (ホーム) Majestic【あす楽対応】 

監督通算1000勝達成。それまでの道のりは途方に暮れるほど長いものでした。
チャーリー・マニエルはチームの不振によりなかなか達成することができなかった通算1000勝という大台に、今月12日についにたどり着きました。

一時は借金を完済し、勝率を5割にするところまで持っていきましたが、チームは後半戦にまたもや失速。同地区のメッツにも逆転され、借金10以上を抱えながらナ・リーグ東地区で4位に甘んじています。

監督通算1000勝を達成した試合は、同地区首位のブレーブスが相手でした。今季勝ち運に見放され、自身の不調も相まってわずか4勝しかできていなかったハメルズが先発。ただ後半戦は復調気味で、勝ち星こそついていないものの7月20日のメッツ戦を除き、すべてで2失点以下に抑える好投を見せていました。
この日のハメルズは絶好調。チェンジアップとカッターのコンビネーションで相手打線を手玉に取り、9回1失点9奪三振で、今季初の完投勝利。2008年のワールドシリーズでMVPに輝き、チームを世界一に導いた左腕の快投により、マニエル監督の通算1000勝が決まったのも何かの偶然とは思えませんね。

さらにメジャーに昇格して間もない若手コディ・アッシュが6回に試合を決定づける3ランホームランを放つなど、ベテランと若手の活躍が重なって嬉しい金字塔を打ち立てることができました。

しかし、それからわずか4日。まるでマニエル監督が1000勝を達成するのだけを待ち望んでいたかのように、16日に解任が言い渡されました。

http://bleacherreport.com/articles/1740681-charlie-manuel-out-as-philadelphia-philles-manager

代行としてライン・サンドバーグ三塁コーチが昇格。いずれにしても2008年にチームをワールドチャンピオンに導き、弱小チームからプレイオフ常連の強豪チームへ押し上げるなど、チームの上昇に大きく貢献したマニエル監督の解任はあまりにもあっさりとしていました。

確かにチームは低迷。近年の強さが嘘であったかのように勝てなくなっていきました。エースのハラデーは今季絶望、主砲ハワードもかつての威圧感はなくなり打撃成績は下降の一途をたどり、ついにはまた故障。なかなか芽が出なかった元有望株のドモニク・ブラウンがついに覚醒したことは、チームとして大きなプラスに働いてはいますが、ハラデー、リー、ハメルズ、オズワルト、ブラントンらで結成した最強先発ローテーションのような安定感が今の先発陣にはありません。チームの総失点がリーグトップであることがそれを物語っています。

ただシーズン中の解任については、やや疑問が残ります。勝利第一主義のプロの世界なので、監督の途中解任は珍しい話ではありません。しかしながらマニエル監督の途中解任は、長年の功労者にとるべき措置だとははっきり言って思えません。チームの士気にもかかわることでしょうし、監督解任後すぐの本日のドジャース戦でもクレイトン・カーショーが先発であったとはいえ0-5と大敗。マニエル監督自身も「自分から辞めたわけじゃない。球場で一番の特等席を取り上げられて怒っているが、全てを楽しんだよ」と語っているように、突然の解任は本人も納得していない様子。
来年ドラフトの上位指名権を得るための措置だとは考えられますが、完全にシーズンを投げたようなフロントの判断はチームの士気云々抜きにしてもファンにも影響することでしょう。

それにしてもチャーリー・マニエルといったら、古い日本のプロ野球ファンにとっても馴染みのある名前ですね。1970年代、優勝経験のないヤクルト・スワローズや近鉄バファローズに入団し、チームの主軸といて活躍。その持ち前の強打でそれぞれに優勝をもたらし、本塁打王、打点王に加え、ベストナインやMVPも経験するなどリーグ屈指の好選手として日本球界でも名を馳せました。
特に有名なのが1979年の顔面死球。わずか14試合の欠場で復帰し、アメフトのヘルメットさながらのメットをかぶりプレーする様が、ファンの脳裏に焼き付いていることでしょう。その年わずか97試合の出場に終わりながら37本塁打で本塁打王を獲得。打撃力だけならば、ランディ・バースやラルフ・ブライアントにも引けを取らず、日本球界でも永遠に語り続けられるべき存在と言えます。

この突然の解任劇で、私自身意気消沈しており、フィリーズの今後の楽しみと言えば、ドモニクがシーズンを通してどれだけの成績を残せるかということと、アトリーの去就問題、ハメルズ後半戦の巻き返しぐらいでしょうか。
いまだマニエル監督のいないベンチには違和感を感じざるを得ませんが、ひとまずこれからもフィリーズのことを見守っていこうと思います。

ではでは、アディオス!!!




MLB フィラデルフィア・フィリーズ XL Trooper バックパック(ブラック)【あす楽対応】
MLB フィラデルフィア・フィリーズ XL Trooper バックパック(ブラック)【あす楽対応】 

いやはや凄まじかった。オールスターでは初選出のドモニク・ブラウンが代打で三振、クリフ・リーが4番手で登板し1失点と、フィリーズ勢がイマイチ活躍できなかったにもかかわらず、それに反するかのように後半戦でスタートダッシュを切りました。

初回にアトリーがヘフナーの甘く入った2シームを弾き返し適時三塁打を記録すると、ドモニクもタイムリーヒット。その後もラフ、デルモンさん、メイベリーが連続でヒットを放ち、一挙4点を先制しました。出だし快調なのに、その裏先発ケンドリックがいきなり死球で先頭のエリック・ヤングを出塁させたときはひやっとしましたが、後続を断ち無失点。わたくしの悪寒は何事もなく過ぎ去りました。
そして気持ちのいいビッグイニングがやってきたのが3回表。先頭のドモニクが真ん中やや内側に入ったカーブをキレイに弾き返し、ライトスタンド2階席に飛び込む24号ソロで猛攻の警鐘を鳴らします。ラフが二塁打で続くと、デルモンが適時打、メイベリーも適時二塁打と打線が止まりません。ここで早くもメッツサイドはヘフナーを諦め、グレッグ・バークにスイッチ。それでもなおルイーズが二塁打を放つと、ケンドリックは堅実に犠打、ロリンズが四球を選ぶと、マイケル・ヤングが3ランショットでトドメを刺します。打線爆発で7得点の猛攻。なんと3回で11−0と勝負をほぼ決定づけます。



5回にもアトリーが鮮やかな2ランホーマーで追加点を奪いますが、味方の大量得点で気が抜けたか、先発のケンドリックは5回2/3を投げ6失点。7つの三振を奪いましたが、あまり満足できる内容とは言えません。ガルシア、ディークマン、デフラタスでなんとかメッツ打線を抑え13−8と快勝。ムダな失点が多すぎる気もしますが、今回はフィリーズ打線の爆発に拍手を送るとしましょう。

なんといってもフィリーズ打線を引っ張っているのはドモニク。主砲ライアン・ハワードが左ひざを痛めDL入りするも、その穴を補って余るほどの活躍を見せています。 特に5月最終週には週間MVPと月間MVPをダブル受賞。さらに次の週も週間MVPを獲得し、ついに有望株と呼ばれていた男がホンモノになりつつあります。6月中盤からは一時の勢いはなくなったかに見えましたが、今日のメッツ戦でまだまだ勢いは止まっていないぞというところを見せつけてくれました。5打数3安打2打点という数字は、ハワードの代わりに主砲を任せられるであろう予兆と言っても過言ではないでしょう。ハワード自身が近年衰えが顕著で、かつてほどの威圧感がなくなっています。ここでうまく世代交替を進めたいところ。一時はリーグトップを走っていたホームランダービーも、6月の勢いの衰えのせいでカルロス・ゴンザレス(ロッキーズ)、ペドロ・アルバレス(パイレーツ)らに抜かれはしましたが、この日のホームランで24本目。ナ・リーグトップのカーゴに1本差、アルバレスとタイと初のホームラン王も十分視野に入っています。

またハワードの代わりにマイナーからコールアップされたダリン・ラフも期待以上の活躍中。メジャー昇格から33打数11安打で打率.333、ホームラン2本と結果を残しています。13日のホワイトソックス戦では1ホーマーを含む3安打1打点と、試合には敗れたものの打線を引っ張りました。本職が一塁手ながら不慣れなレフトを練習していましたが、ハワードの故障により一塁手としてチャンスが回ってきました。今の調子を維持しつつ、メジャー定着もといレギュラー獲得を狙ってほしいものですな。

そしてついに!ついに!出だし不調だったにもかかわらず、フィリーズが気付けばナ・リーグ東地区2位。首位ブレーブスの牙城を崩すのは容易くありませんが、不可能なゲーム差でもありません。特に現在3連勝中のフィリーズは、ここ10試合で7勝3敗といい感じです。すぐ下にナショナルズがいるので安心はできませんが、メッツやマーリンズとは勝率でもだいぶ差が開いてきました。
しかし、上位キープとブレーブスを追い抜くためにはセンターフィールダーを確立しなければなりません。先のホワイトソックス戦で自打球を当て、絶好調を維持していたリードオフマンのベン・リビアが右足首を骨折。今のところジョン・メイベリーで急場をしのいでいますが、過去数シーズンを見た限りメイベリーでは心許ないのも事実です。何よりも故障前の10試合で打率.422とギアを上げつつ、リーグ4位の22盗塁を決めたリビアの代わりはそうそう見つかるわけではありません。7月31日のトレードデッドラインまでにフィリーズが動くのか興味深いところですね。

明日はメッツで大ブレークを果たしオールスターで先発投手として投げた新進気鋭のマット・ハービーを相手に、ハメルズが投げます。ハメルズは前半戦こそ低調でしたが、オールスターブレークを過ごして後半戦きっちりと気持ちを切り替えて、本来の投球を見せてもらいましょう。

【取寄】MLB ナ・リーグ #33 マット・ハービー All-Star 2013 Authentic BP ユニフォーム Majestic
【取寄】MLB ナ・リーグ #33 マット・ハービー All-Star 2013 Authentic BP ユニフォーム Majestic

【取寄】MLB ナ・リーグ #9 ドモニク・ブラウン All-Star 2013 Authentic BP ユニフォーム Majestic
【取寄】MLB ナ・リーグ #9 ドモニク・ブラウン All-Star 2013 Authentic BP ユニフォーム Majestic

【セール】MLB フィリーズ #35 コール・ハメルズ Cool Base Authentic Player ユニフォーム WS 2008 Patch (ホーム) Majestic【あす楽対応】
【セール】MLB フィリーズ #35 コール・ハメルズ Cool Base Authentic Player ユニフォーム WS 2008 Patch (ホーム) Majestic【あす楽対応】
 

昨シーズン17勝、リーグ3位の216奪三振、2完封と不振のチームで唯一を吐いたフィリーズの左腕エースコール・ハメルズが苦しんでいます。
ハラデイ、リーらが不調で、チームを背負って立つはずのハメルズが不安定なピッチングを続け、そこそこの投球内容でも負けがついてしまうという不運なシーズンを過ごしています。とにかく今シーズンはコマンドに苦しみ、フォアボールの数が多さが気になりますが、20日(現地時間)マーリンズ戦の内容はそれほど悪くはありませんでした。
初回にいきなり1失点と、立ち上がりは不安定でしたが、フォアボール0で6回を2失点と好投。特に今シーズン最多の10奪三振を記録したあたりはさすがと言うべきでしょうか。2回にはドモニク・ブラウンがチーム最多となる今季8号ソロホーマーで追いつきますが、6回にはルジアーノに二塁打を放たれ2失点目。この回終了後わずか89球でお役御免となりました。



その後、救援陣が掴まり、1−5でマーリンズに敗戦。昨日のレッズ戦でクローザーのチャップマンからクラッツ、ガルビスが2者連続のホームランで劇的幕切れとなった余韻も束の間…いまだに借金が返済できない苦しい展開が続きます。



昨シーズンはリーが好投を続けながらも勝ち星に恵まれませんでした。まるで呪いのような力が今シーズンのハメルズの身にもふりかかっているのでしょうか。

正直、今シーズンはブラウンら若手の成長に期待しつつ、ハメルズにはサイ・ヤング賞獲得に絡めるほどの活躍を夢見ていました。今後どんな好投をしたとしても、サイ・ヤングに絡めるほどの成績は望めないような気がします。ですが、この日の10奪三振の快投を演じたのをきっかけに、立ち直って行ってほしいところ。

http://mlb.mlb.com/video/play.jsp?content_id=27294905&topic_id=&c_id=mlb&tcid=vpp_copy_27294905&v=3

ケンドリックの好投、リー平常通りの運行、そして新星ペティボーンの出現と明るい話題はあるのものの、ハラデイの大乱調の末、ケガで長期離脱と痛すぎるバッドニュースもあります。この苦しい投手事情の中、フィリーズが最後までポストシーズン争いに加わるには、ハメルズの復調は必要不可欠。まだまだシーズン前半、希望と期待感を持って見守って行きたいと思います。

MLB フィリーズ #35 コール・ハメルズ Player Tシャツ (レッド) Majestic【あす楽対応】
MLB フィリーズ #35 コール・ハメルズ Player Tシャツ (レッド) Majestic【あす楽対応】
 

このページのトップヘ