2021年10月14日

原稿いじってるとモヤつく間違い「10%に対し30%と、20%も多い」

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これまでも書いてきたが、編集者という仕事柄、町中に溢れる表現の誤用や間違いが気になって仕方ない。

なんせ原稿書きのプロですら誤用やら間違いが多い。外部ライターの原稿を編集していて、頭を抱える毎日だ。


ライター原稿でよくある誤用だと、たとえば「ピンク色」。ピンクは現代では色名扱いなので、「ピンク」または「桃色」が正しい。「ピンク色」は、「ホワイト色」「イエロー色」と書いているのと同じ、頭の悪い表現だ。

女性誌とか何人もの目を通っているはずなのに発売後まで「ピンク色」連打だったりしてね。まともな編集者も校正者もいないのかと思うことがある。


「腹落ちする」って奴も、最近割と見る。もちろん「腑に落ちる」のエラー表現だ。

そもそも「腑に落ちる」自体が微妙。「腑に落ちない」という否定限定表現が本来だからだ。とはいえ「腑に落ちる」も明治あたりから稀に使われてるらしいので、「腑に落ちる」が来たら私は直さない。「腹落ちする」には、怒りの赤ペンが炸裂する。


でまあ文系の方の原稿にままある間違いが、タイトルに挙げた%表現。理系の人なら一目瞭然だと思うが。文系だと、どこが誤りかわからない人がいたりしてね。

使われ方としては、たとえばこんな感じよ。

「一番好きな果物を聞いたところ、レモンを挙げた人の10%に対し、みかんを挙げた人は30%と、20%も多い」――こんな原稿。


どこが間違ってるか、わかるよね皆さん。

「10%より20%多いのは、30%ではない」ところよ。


10%より20%多いってのは、数式にすればこうなる。

10%×(1+0.2)

つまり12%。

10%より20%多ければ、12%ということだ。考えたらわかるはず。


これでもまだぴんと来ない人は、人数で考えてみよう。

10万人の人口が20%増えたら12万人だろ。30万人じゃなく。

つまり単位としての「%」と割合としての「%」をごっちゃにしてるわけよ。間違いのほうの原稿は。人数で置き換えれば、単位が「万人」に変わるから、わかりやすくなるわけ。


百分率を習うのは小学5年。つまり義務教育修了者なら、誰でも理解できるはずなのだ。いくら文系でも大卒とかでこの原稿を書いてくるのは、相当情けないぞ。そもそも文系でも統計学の初歩くらいは勉強するだろうにな。でないとマーケとかそもそもできないじゃん。


では、ここで挙げた事例を正しく直すならどうするか。こうだ。

「10%に対し30%と、20ポイントも多い」――これなら正しい。あくまで%で書くなら「10%に対し30%と、200%も多い」が正解だが、文系脳が謎クレーム入れてきそうだから、ポイントで書くほうを勧めるw


あーまた今日もクソ原稿読むのかー……。


editors_brain at 07:32|PermalinkComments(1) ヘンな世界 | 編集者の日常

2021年10月09日

中華完全ワイヤレスイヤホン「soundpeats sonic」、ケース故障で充電できずの経緯+エイジング結果報告

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中国soundpeatsの完全ワイヤレスイヤホン(TWS)sonic、購入した経緯と評価レビューはこのブログでも書いた。

その後、1年近く使ってきたのだが最近故障したので、ここまでの経緯を書く。


サウンドピーツ・ソニックの音質は、評価レビューで書いたように、ドンシャリ傾向だが入手時3000円台という価格をはるかに超える好印象。

とはいえ購入時は低音の締まりに欠け、高音は当たりのきつい欠点があった。

だが常用によりエイジングが進むと、他のイヤホン同様、低音のぼわつきは消えて切れが良くなった。また高音についてはイヤーピースをフォームタイプに変更し、再生プレイヤーのイコライザーを調整することで手なづけた。


これによりコスパ的に概ね満足できる音質となり便利に使っていたんだが、ある日壊れた。

具体的には充電できなくなり、イヤホンもスマホやPCと接続できなくなったのだ。つまり使えない。


多くのTWS同様、ソニックもケースが充電装置を兼ねている。つまりイヤホンを収納したケースのusb-c端子をusb充電器なりに繋ぐことで、充電する。

だが一週間ほどイヤホンを使わずにいたら、ある日、イヤホンがうんともすんとも言わなくなった。ソニックはケースから出すと本体のLEDが点灯し、接続モードに入ったことがわかる。だがこれが点灯しなかったのだ。


はあーこりゃ電池切れだなと思い、ケースに戻してケーブルを繋いだが、ケースの充電LEDが点灯しない。これまでは充電できていた充電器とケーブルなのにだ。念の為スマホなど繋いでみると充電される。つまりトラブルが起こっているのは充電器側ではなくイヤホン側ということだ。

手持ちの別の充電器やケーブルで試しても同様。

もちろん、ケースを落としたとかコーヒーぶっかけたとかその手の瑕疵はない。普通に使ってきていきなりこうなった。


おそらくで書くなら、ケース内蔵のリチウムイオン電池あたりにトラブルが出たのだろう。多くのTWS同様、ソニックのケース自体にも電池が内蔵されており、不使用時にケースに戻すことで本体を充電する機能がある。

充電池はいずれ劣化して膨らんだりするものだ。と言っても1年持たずというのは普通は考えにくい。なので電池自体に欠陥があったのではないかと推察する。低価格だけに納入部品の不具合判定閾値とか低く設定してそうだし。

つまり中華製品にありがちな「ハズレ品」ということだ。

中華PCパーツ輸入代理店を経営していた人と、以前仕事した。そのとき聞いた話だが、欠陥品が出ても悪びれもしないんだと。「たしかに2割不良品があったが3割安く出している。お前は1割得した」とか、マジで言ってくるらしい。


まあ原因はどうあれ、壊れたんで困った。

マニュアルを読み返すと、イヤホンのリセット方法がある。ケースに収めたままスイッチ長押しする方法だ。これを試すと、イヤホンledが点灯し、スマホに接続して音楽を聴くことが可能になった。つまり本体リセットは成功したことになる。なんらかの原因で(おそらく収納ケース故障のせい)、本体がフリーズしていたわけだ。

しかし充電はされていない。Bluetoothのペアリング画面には「soundpeats sonic 充電40%」と出ており、充電されていないとわかる。一晩ケーブルに繋ぎっぱにしようが変わらない。


でまあtwsの本質的欠点を思い知った。つまり本体に問題なくとも、ケースが壊れると事実上使い物にならないというね。


購入からまだ1年経っていなかったので、メーカー保証期間内だ。サポートに連絡を取って、修理を依頼した。

この手の低価格家電は直すより交換したほうがメーカーにとってもコストが安く、ユーザーの手間もない。なので代替品送付になるかもと予測していたが、いろいろな検証の末に、やはりそのようになった。

ケースだけ送ってくれてもいいんだが、販売とマーケ機能しかないであろう日本法人に、そうそう都合よく半端部品がなかったのだろう。中国からパーツなど取り寄せるよりは、手元の製品送ったほうが多分コスト安で手間もないし速い。


代替品は迅速に送られてきたので、そちらを使っている。故障品の送付もいらないそうだ。そりゃあな。戻されても捨てるしかない品を、着払いで送られても損するだけだし。

新品と1年使い込んだ中古を聴き比べてみると、やはり中古のほうが音がいい。具体的には低音のぼわつきが消えている。エイジングの効果だろう。


手持ちの故障ケース+無充電イヤホンは、どうしようもない。新しい方のケースで交代充電することで、一応中古イヤホンも使えはする。故障ケースは充電こそできないが収納ケースとしては使えるので、持ち歩きもできなくはない。

ソニックのバッテリー稼働時間は本体15時間もあるので、1日持ち歩いても電池切れはしない。帰宅後に壊れていないほうのケースで充電すればいいだけの話だ。


同じイヤホンが2つあると、「こいつは、どっちのRだったっけ」問題が発生する。最初のペアリング時に左右がペアリングされる仕様なので、ごっちゃにすると使えない。(厳密に言えば、初期化して再ペアリングすれば、左右別セットでも使えると思う)

――なのでごっちゃにならないよう、イヤーピースを別種にして区別している。といっても、どうせ同時使用はできない。充電できない以上、人に譲ることも不可能。なので事実上1つしかないのと同じ使い方になる。利点としては、本体を壊すなり落としてなくすなりしたときの、予備として使えるくらいだ。


ちなみに、上級機種「sonic pro」という製品がもう発売になっている。



ソニックはダイナミックドライバー×1なのに対し、ソニックプロはBAドライバー×2。つまり高音低音の2ウェイドライバーになっているわけだ。その分、写真で見る限りではやや大型化しているようだ。

音質としてはBAの特徴からして、良かれ悪しかれ硬質で澄んだ音になっていると思われる。amazonのレビューを見る限り、ドンシャリ傾向のソニックに比べ、低音高音とも押さえたフラットタイプのようだ。

またQi無接点充電(ワイヤレス充電)に対応している。


BA2ウェイにしては激安なので、これも買って使ってはみたい。とはいえ同じようなTWS3つも持っててもなあ……。ということで継続検討だな。

ソニックの保証期間がもう切れるので、その後故障したら、ソニックプロ買うかも。

それかソニーから待ちに待った最高峰TWS「WF-1000XM4」がいよいよ発売になったので、これにするかも。なんせハイレゾ対応/アップコンバート対応/アクティブノイズキャンセリング機能付きで、音質も最高だからなー。過去エントリーで書いたように、そもそもこれが発売になるまでの「繋ぎとして」サウンドピーツ買ったわけで。





editors_brain at 14:55|PermalinkComments(0) モノモノ図鑑 

2021年09月27日

劇場版鬼滅の刃「無限列車編」レビュー。……これテレビ全6話でやれば良かったのにな

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鬼滅の刃劇場版をテレビで観た。yahoo映画に評を出したので、こちらにも転載しとく。

あれよねー。テレビならなんとかごまかせる欠点が、2時間映画になったらもろ出た感じだったよな。


(以下)
映画としての起承転結が皆無。最初から最後まで棒のような一本調子で戦ってるだけ+やたらめったら大声で独り言言うだけ。

これは元がジャンプの週刊連載だから仕方ない面がある。毎週盛り上げて引きを作って次に繋げる縛りがあるからなー。特にこれバトル作品だし。

映画版作るならオリジナル展開でやればよかったのにな。バトルコミック連載をまんま2時間の映画にぶっこんだら、そら棒作品になるわ。

脚本も演出も敗北した残念作品。子供向け作品ったってさ、ドラえもんとかクレヨンしんちゃんの映画版のできの良さと比べちゃうとなー。


一番酷いのは音楽。50年前の映画音楽を想起させる仰々しいだけの騒音が、所構わず延々流れる。緩急もクソもない。


これ映画じゃなくてテレビ6話シリーズとかでやれば良かったのに。それなら棒構成とか大げさ音楽とか、それほど鼻につかなかっただろうし。実際、鬼滅TV版はそれなりに観られるしな。


星はひとつ順当だが、子供が観るならという前提でひとつだけ足しといた。まあそれでもドラえもんとかトトロでも観せたほうがいいとは思うけどな。

editors_brain at 08:00|PermalinkComments(0) 雑記 
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