2017年12月12日

缶チューハイバレルの銃弾は、世界を撃ち抜く

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先日、出勤のため眠い目をこすりながら電車に乗っていたときのこと。隣の席から「プシュ」という聞き慣れた音がした。いかにも香料臭い、安物の果実臭も漂ってくる。

見ると、60代と思しきおじさまだ。普通にスーツを着ているので出勤途中だろう。黒いビジネスバッグは大きくチャックを拡げられ、缶が3本、砲弾さながらに並んでいる。

缶チューハイだった。しかも500ccの奴。

ひとつ缶を取り出すと、あたりをはばかる感じで飲んでいる。缶にバンダナを巻いて周囲に酒とわからないように。


その仕草から、依存症の方だなと直感した。普通こんな朝から飲まないし、飲むとしたらもっと堂々と飲むはずだ、自分なら。それに500cc缶がズラッと並んでるってとこもなー。

恥ずかしいなら飲まなきゃいいのにと瞬間思ったが、まあ病気なんだから無理なんだろう。


乗り換え駅に着いた。私が降りると、おじさまも降りた。私の前を歩きながら、またこそこそ飲んでいる。

朝の光に輝くその姿は、みすぼらしくも神々しくも感じられた。

奇妙な体験だった。


editors_brain at 18:24|PermalinkComments(0) ヘンな世界 

2017年11月07日

シガーバーに出勤

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ここのところ超絶忙しい日々だった。

いやまだ入稿関連のドタバタは続くのだが、経験上、先はなんとか見えた。キリキリと精神を削るような勝負時は終わって、あとは体力勝負だけだ。今日はもう止めてもOKだろう。

――なので長らくご無沙汰していたシガーバーに、これから出勤する。ビターな葉巻とひねくれたビンテージスコッチで、アドレナリンに満ちた精神を緩めないと。

まだ潰れてないといいが、あのバー。

では皆様、また。

editors_brain at 23:20|PermalinkComments(0)編集者の日常 

2017年10月02日

ハリウッド版攻殻機動隊、「想像以上のヘボさ」で、どえらく驚く

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ところで先日、インドネシアで潜ってきた。

それはまあマンタ30枚大乱舞を見られたので良かったわけだが、今日はちょっと機内で観た映画の話を。

いえ攻殻機動隊ハリウッドバージョン、ゴーストインザシェルなんだけどさ。これ、「どうしてこうなった」というデキだったんで……。


いえ、前半はいいのよ。導入の宴会テロとか、おおっと思うくらい仕上がりがいい。それに続く展開も、原作への(というより押井アニメ映画版への)オマージュシーンなんかもあって、いい感じ。

それが後半、どうしてこうなったw


以下ネタバレ含むので、そういうの嫌な方は読まないほうがいいでしょう。


後半に入ると、少佐(草薙素子)の電脳化前の過去を謎として、展開していくんだけどさ、それが大笑い。ラッダイトみたいなことやってた技術進化否定テロリストのチンピラだったというオチ。


「反政府活動の若者w」

なんぞこれw ファイナルファンタジーの主人公かよ。反政府が善ってのが、もう五百万年くらい古い感覚。

百歩譲って、主人公に深みを出して映画的なカタルシスを与えるためとしよう。それにしても原作コミックの世界観を大事にしていたら、絶対出てこない発想だろう。

あれ、シビアな世界でシリアスにビジネスをこなしていく、ハードボイルドなコミックじゃん。そこに青春の蹉跌みたいな陳腐な奴、放り込んでどうするのさ。いや序盤に出てくる噛ませ犬の敵とかならともかく、主人公だぞw


そんなだから、やたら意味ありげ、苦悩を秘めてるげに睨んでるスカーレット・ジョハンソンの演技、思いっきり浮いてて大笑いじゃん。バトーも電脳目玉になってから、コントにしか思えなかったし。

全体に他の演技も酷いわ。たけしとか、翻訳調の日本語、どえらく下手。他の公安メンバーも、たけしの映画ばりのかっこつけ演技で浮いてる。唯一、桃井かおりは出番少ないものの、いい雰囲気を出してた。とはいえ、草薙素子の母親を出す必然性があったかは疑問だ。もっとドライに一匹狼で浮遊してるのが、少佐のキャラだろうに。

「根っこ・居場所を持てば心に平安が生まれて、強い」的な主張、わかるけどさ。攻殻機動隊には不向きなテーマだろ。


全体に、ヘンに分厚さを出そうとして滑った感じ。

こりゃダメだわ。


editors_brain at 18:14|PermalinkComments(1)雑記 
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