2018年06月26日

Hagex氏の刺殺事件で透ける、ネットの増幅作用

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この殺人事件で改めて思ったのは、「ネットには増幅作用がある」ということだ。

容疑者は「はてな」方面で有名な荒らしのひとりというが、早い話、42歳無職だ。容疑者によるものと思われる書き込みでは、本人自ら、ほぼ「ひきこもり」と自称している。

「ほぼ」というのは自尊心が思わずあふれただけであろうし、おそらくは就労経験もほとんどなく毎日時間と金を浪費するだけの「完全ひきこもり」な方であろうと思われる。

働きもせず日がな一日ネットに常駐して書き込みを監視しターゲットに粘着する、こうした「荒らし」の姿を、誰しも一度や二度は見かけたことがあるだろう。場末の当ブログでさえ、稀にコメント欄が荒れることがある。


「荒らし」というのは、言ってみれば、ある種の病理だ。実際、疾病分類で「(ネット)依存症」とされるのはまず確実。それに加えて、他の精神的な病理も患っている可能性が高い。SADとか双極性障害とか。あるいは精神病理とはちょっと違うが、人格障害とかね。


ネットは極めて便利で有用な反面、こうした「問題を抱えている方々」にネガティブな影響を与えているのは、間違いない。なにせ自分の価値観や考え方を肯定する主張を見つけるのがたやすい。なので妄想だの思い込みだのが増幅されてしまう。それに他者を攻撃するのも簡単だから、欲求不満やルサンチマンの捌け口にはもってこいでもある。

毎日のように大量の攻撃的書き込みや自分の擁護を繰り返していた松本英光容疑者は、自分が発する「憎しみ溢れる世界観」に取り囲まれ、ついには籠の鳥のように自らの呪詛から逃れられなくなっていたのだろう。


たとえひとり捕まろうがなんだろうが、こうして、毎日毎日「荒らし」は再生産されていく。彼らはなにか大きな敵と戦っているつもりなのだ。その敵は、実際存在する。「彼らの中だけでは」だが。

勝ち誇って自首した松本容疑者も、そうした妄想に生きている。その意味で、彼もまた、ネット時代のヴィクティムのひとりだ。その妄想に殺された被害者は、気の毒すぎる。

拘束と懲罰による加害者の更生を望みたいが、人格障害だとしたら、それも難しい気がする。人格障害は、関わる人全員を不幸に陥れる、救いようのない「問題人物」になるからなあ……。

私達の眼前には、不揃いの墓標が延々と並んでいる。それがせめて、ネット時代の道標となってほしい。


editors_brain at 15:28│Comments(0) 雑記 

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