2008年11月18日

サントリー「プレミアムモルツ」が自慢する「モンドセレクション」のイカサマな実態を日経流通新聞が暴露 その内容を検証する

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モンドセレクションという奴がある。サントリーがプレミアムモルツのテレビCMで、「最高金賞3年連続受賞」とかやってる例のアレ(食品コンクール)だ。

それに関して、日経流通新聞に、興味深い記事が出た。簡単にまとめると、「モンドセレクションはかなり怪しい」という記事。記事は抑えめで、実際に怪しいとは言い切ってないのだが、基本は批判的トーンだ。その記事内容を見ると、たしかに「なんだかなあ」という、驚くべき実態だ。


記事によると、まず、受賞インフレが凄い。

2008年大会の応募総数は1753。このうち「最高金賞」の受賞数が329点で、なんと応募された商品の19%もが受賞していることになる。普通、年1点と思うだろう「最高金賞」だったら。それが300点以上。最高の賞を2割も出すんだ、しかも300点以上って……。毎年330人がミスユニバースになる美人コンテストなんて、信じられる?

さらに金、銀、銅賞まで入れると、1421点が受賞しており、これは応募総数の81%にも上る。

応募は誰でも1100ユーロ(約14万円)払うと可能で、応募すれば8割は賞をもらえる。

なんですか、これ。

50万円払うと誰にでも博士号をくれる、米国のインチキ大学と同じ詐欺商法みたいじゃん。万一詐欺商法でないとしても、毎年毎年8割もの商品(1400点も!)に賞を出しているんだから、正直、ありがたみはないだろう。10年で1万4000点(笑)。モンドセレクションは45年以上やってるから……。

組織や評価方法も、しっかり公開されていない。記事に依れば本部はベルギーで、ホームページによると「独立系国際機関として政府の主導により設立」となっているが、ベルギー大使館の言では「政府と資本関係はなく、あくまで一般企業」という。怪しい。


だいたい、受賞商品を見ていても疑問が多い。

たとえば鍋に入れる「マロニー」が、2008年に金賞を受賞している。

私もマロニーは好きだが、ベルギー人主体と思われる評価委員会が、本当にきちんと検証しているのだろうか。いや、ビールやチョコならそのまま飲んだり食べたりすればいいわけだが、鍋の具材だぞ。しかも日本ローカルオンリーの。

しっかり何種類も鍋を作ってマロニーを入れ、「マロニーはカレー鍋や石狩鍋には合わないが、海鮮白湯ちゃんこ鍋やキムチ鍋には合う」「鍋の締めとして、マロニーは玉子雑炊にこの部分では負けるが、稲庭うどんにはこの部分で勝つ。だから最高金賞でも銀賞でもなく、金賞がふさわしい」とか、本当にやっているのだろうかベルギー人が。やらなければ、きちんと味の評価などできないだろう。


また、同じく2008年には、ハウスの「プライムバーモントカレー」が、金賞などを受賞している。私は正直、今までの一生で、バーモントカレーがうまいと思った試しはない。インスタントカレールーの世界でも、「アレ」な商品だろう。素人だってわかるのに、なぜこんなもんが金賞? 百歩譲ってバーモントカレーがうまいかどうかは仮に置いておくとしても、そもそも、こうしたインスタント食品を「金賞」と持ち上げてしまう食品コンクールって、信頼できるのか?


さらに笑うのが、モンドセレクション(世界選集みたいな意味)という名前とは実態が異なり、出品の過半は日本から(2008年で863商品)で、日本の商品の大半が、なんらかの賞を獲得しているという現実。ベルギー企画なのに、日本でしか権威のない賞というわけだ。


というわけで、この「モンドセレクションのあきれた実態」の解釈は、ふたつある。

ひとつは、世界でどこも相手にしていないイカサマな食品コンクールに、純朴な日本企業がダマされている、という図式。

もうひとつは、「インチキの実態を知った上で、日本企業が消費者を欺くのに利用している」という解釈。本部ははるか遠くのベルギーなんで、日本の消費者は実態なんかわからないはずとナメている。この解釈でも、もちろん受賞自体は事実なので詐欺ではないが、あくどいやり方であることに変わりない。

さあ、どちらだろう。皆さんは、どう感じるだろうか。

いずれにしろ、日経流通のような、食品業界・流通業界の人は誰でも読んでる媒体で実態が暴露されたわけで、今後「モンドセレクション受賞」を謳う商品やメーカーは、「わかっててやってる確信犯」ということになる。


そういうわけで、私個人としては、スーパーで「モンドセレクション受賞」という商品を見つけたら、嘲笑った上でスルーしてライバルを買うことに決めた。そしてそのメーカーは、他の商品も極力買わないようにする。

プレミアムモルツ、味は好きだったんだが、もう一生買わない。サントリー頼むよ、CSRを意識して、もっと信頼される企業になってください。


↓モンド最高金賞を誇らしげに自慢する「プレミアムモルツ」のサイト。仰々しい受賞風景のブラックタイに大笑いだ。服や舞台装置でダマすのは、詐欺師の基本。
http://www.suntory.co.jp/beer/premium/

★2011/9/28追記:コメントで「モンドは一定基準を満たせば発行されるものです」という話題が入っています。それは「コンテスト」でなく「認証」ですね。モンドの認証側面の問題については、2011/9/27のエントリーで書いておきました。ぜひご一読ください。
http://blog.livedoor.jp/editors_brain/archives/1594933.html


editors_brain at 08:47│Comments(15) ヘンな世界 

この記事へのトラックバック

1. モンドセレクションについて…  [ ホームページ制作・運営のヒント ]   2009年08月18日 11:04
多額のお金を払って、モンドセレクションのマークを見せる。 最近では、CMでどうどうと自慢している企業もありますが、日経流通新聞に面白い記事が掲載されています。 ▼参考記事 http...

この記事へのコメント

1. Posted by 高尾 亮太朗   2009年08月17日 09:25
日経MJ読んでますが、見逃していました。
私もモンドセレクションの胡散臭さは少し感じていましたが、日経て取り上げれば、モンドセレクションバブル(いや詐欺か)も終わりですね。
また、来させていただきます。
2. Posted by 通りすがり   2010年03月27日 15:10
プレミアムモルツって、あれはビールと呼んで良いのかすら疑問なヘンテコ賞品ですよ
麦芽ジュースとしてならともかく、醸造酒として見た場合、未熟でビールになり切っていない出来損ないみたいな味しかしません
本当に酒の味が分かったビール好きなら絶対に選ばないし旨いとは言わないでしょう

アサヒのThe Masterの方が余程ビールとしての完成度が高く、最高金賞らしいと思いますよ
ま、アサヒは胡散臭いモンドセレクションなんかには手を出さないでしょうけどね
3. Posted by ななし   2011年09月27日 09:30
あ〜やっぱり。そんなことだろうと思った。みんなが関心ないのが不思議です。
4. Posted by ryo   2011年09月27日 12:20
通りすがり氏におすすめの記事:
http://blog.livedoor.jp/editors_brain/archives/1594933.html
アサヒビールまさかの「モンド受賞自慢」で「お前もかorz」
5. Posted by moni   2011年09月27日 12:34
少なくとも純朴な企業が騙されている事はあり得ません。
と言うのも、そもそもモンドセレクションは「味」のコンクールでなく「品質」がメインのコンクールであり、それを世界が認めた味のような表現をしている時点でおかしいかと。
「品質」勝負で高得点だと自動的に金賞だの最高金賞だのもらえるのですから、日本企業には楽勝でしょう。100点満点の80点以上を取ればいいのですから。それも日本基準じゃなくて世界基準の品質評価でね。
6. Posted by domi   2011年09月27日 16:36
モンドが怪しいかどうかは知りませんが、賞の捕らえ方に少し誤解があるかもしれません。私も以前に「怪しい賞なんでしょ」と書いたところ、以下のようなご指摘をいただきました。

味を競うものではなく、包装技術など、食品管理全体を競うという事です。
又、相対評価ではないので、出品内容が一定のクオリティを満たしていれば、全てが賞の対象になるという事でした。
7. Posted by みずき   2011年09月28日 08:59
>6さんがおっしゃってる通りなんですよね。衛生基準という項目もあり、世界的な賞という事ではなく認証と捉えるべきなんです。モンドセレクションの運営には何の問題もなく、それを世界的な権威で受賞する事がすばらしい的間違った認識を持っている、その認識を運用している日本人がダメダメな訳です。50万払っても不衛生な工場では認証取れない訳ですからモンドセレクションのマークがついている商品は安心して購入できる。という事が言えると思います。
8. Posted by     2011年09月28日 13:46
なんかおかしいなあ、とは思っていたが。
一般人からすれば、「詐欺じゃないのか?」って気になるよな。
9. Posted by 鉄人アトム   2011年09月29日 00:19
ウィキペディアで、モンドセレクションの項を読むと、技術水準の評価が中心で、絶対評価であり、一定以上の点数を獲得すれば認証が与えられること、分野も細分化されているようなので、多くの「賞」獲得商品が出ているのも予想できます。そこには07年にサントリーが受賞したことで日本中に知れ渡り、出品が増えたと説明しています。ウィキペディアを読んで思い出したのですが、子どもの頃に食べていた日清製菓の「バターココナッツ」というビスケットは3年連続受賞とかで、金のメダルマークが入ったパッケージで売られていました〔1970年前後)。横浜の美濃屋あられという菓子屋の柿の種も第6回(1968年)に受賞となっていて、随分と長い間、受賞したという案内の入った袋を使っていました。案内がなくなったのは、ほんの十数年前だったような気がします。まあ、どちらの製品も味は気に入っていたので、あまり気にしたことはなかったのですが、外人に「柿の種」の味が分かるのか、と頭の片隅にいつもモヤモヤしたものがあったのは事実ですが・・・。多分、この賞は消費者のためというより、作る側の企業のための賞なんでしょうね。そういう意味では、消費者に向かって喧伝されてもなあ、という気がします。
10. Posted by どうかなぁ   2011年10月25日 10:18
2 「金賞はなんとなく1つだろう」という消費者の暗黙の期待に乗っかったmarketingも少なからずだと思いますし、monde selectionが対象広すぎで、何を評価してるんだかあいまいだ、というとこは否定はしませんが、「コンテスト」は「競技会」だ、としてmonde selectionを「あやしい」として非難するのはちょっとどうですかね? 「品評会」ですよ? しかも食品品評会ですよ? 主観的な基準で多数に等級認定で全くおかしくないと思います。

筆者さんは、「厳命な客観的基準を開示しない、いかなる品評会においても、賞をとった葡萄酒は飲まないしチーズも食べない」も実行するんですかね。もちろん個人の自由ですが、現実的ではないと思いますが。
11. Posted by 念のため   2011年10月25日 10:27
その商品ならではの味を評価承認されているわけではないのに、さも味が評価されているように誘導しているmarketingが非難されるべき、というのは同意です。

どうせやるなら、例えばThe Brewing Industry International Awardとかで勝負しろよ、と。

まぁそういうのでも山のように受賞はするんですし、主観的ですけれどね。食品品評会ですし。
12. Posted by west   2012年12月06日 12:45
プライムバーモントカレーはどうか知らんけどバーモントカレーまずいってのはただのお前の主観だろ・・・
主観で決め付けてんじゃねーよbkns
13. Posted by SIiver   2012年12月30日 20:48
モンドが付いてる商品は嘲笑って買わないってとこは流石に行き過ぎかと
「巨大権力を馬鹿にする俺カッコイイ」っていう意識が見え隠れします
14. Posted by 日本人は馬鹿だからなー   2013年05月20日 13:53
あーやっぱりwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
15. Posted by サントリーのウイスキーはインチキ   2016年09月16日 22:44
味で勝負しないで広告に金をかけているサントリーにピッタリでは。

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