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ボリュームペダルって、アマチュアのシーンでペダルボードに入ってるプレイヤーは少ない気がする。

ボリューム奏法、ゲイン調節、別のギターへの持ち替えなど、用途多彩だったりするんだけどなぁ。

僕が長らくアーティストさんにオススメしてきたのが、KORGさんのVP-10というボリュームペダルなんだけど、いろいろ試した中で特にこれが一番丈夫で使いやすい。

横のミニマムボリュームでペダルを一番下げたときの音量を調節することができて、ゼロだと完全なミュート、上げていくとそれに応じてフルから見たら最大6割くらいのところまで決められる。

さらに裏パネには、ペダルをフル方向に上げていったときに自分の思う音量でブレーキがかかるバネ式の調節ネジがついていて、体重をかけて踏み込むと完全なフルになり、力を緩めるとバネが戻って任意のポイントまで下げることができるのだ。

入力から分岐してチューナーアウトも付いてるし、ステレオ用に2系統の入出力が搭載されているから、僕はこれをエフェクトボードのリターンマスターとしての使い方も編み出し、伝授してきた。

楽器の持ち替えをする際にはミニマムボリュームをゼロにしておいてミュートをかけて楽器のシールドを抜くという手順を踏むのだけども、通常ボードの入り口に配置して使うのでその後のエフェクトが激しく歪んでたりフェイズやらディレイやらがかかっていたりするとボリュームがゼロでもノイズがジョワジョワ回ったりしてしまう。

リターンマスターというのは、そのいろいろエフェクトが入っているボードの一番最後にまたボリュームペダルにリターンさせることで、入力側と出力側との両方で確実にミュートをかけることができるのだ。

これらの機能が含まれるVP-10のアイデアは非常に素晴らしくて、考えた人を個人的に表彰したいくらいワクワクしたものです。

ただしどのメーカーのボリュームペダルにも共通の難点があって、ペダルのボリュームを動かすと、その度合いによってサウンドがどんどん変わっちゃうんだよね。

要するに派手に劣化しちゃってるってことなんだけど、これだけシーンによって多彩に使い分けられるペダルなのに、ボリュームの位置で音色が変わっちゃうのは非常にもったいないし、実際の曲中では使いにくいもんだから、結局ミュート目的のみとしか利用価値がないデカブツだとさえ思われてしまう始末。

それで昔からどうにかならないのかという相談がずっとあったんだけど、こればっかりはなんとも云々・・・とお茶を濁すしかなかった。

それから数年して、もちろんその間もVP-10を全力でオススメしてきたんだけど、あるとき僕自身に革新的な出来事が起こった。

【Buff】の完成である。

もしBuffの心臓回路をVP-10に移植して融合させることができるならば、VP-10はBuffのマスターボリュームとして機能してくれるかもしれない。

しかもBuffの特性は音量を変えてもサウンドのキャラクターが変わらないのがウリである。

ペダル操作はもちろん、ミニマムボリュームだろうがチューナー分岐だろうが、全くサウンドに影響を与えないはず。

そう思い立ち、早速このVP-10への移植手術を開始したのである。




しかし簡単に中に放り込めばいいという話ではない。 VP-10の中にBuffを移植させるのだが、あくまでもペダルはBuffのマスターボリュームになるので母体はBuffである。 つまり電子回路に関して言えば、Buffの中にVP-10が入る形にならなければならないのだ。 それらをうまく融合させ、同化させた新たな個体として生まれ変わらせなければ意味がない。 いずれかが強すぎると、たちまちただの合体になってしまうのだ。 VP-10の回路の中で最適な場所を見付けだして基板から回路パターンを切開、配線を継いでBuffと縫合する。 当然、本来そこにあるはずのないBuff心臓を埋め込むので、うまくやらないとノイズの副作用を受けることになる。 こうして完成したのがVP-Buffである。 ボリュームの位置によってサウンドのキャラクター変化がないので、例えばミニマムを全体の4くらい、バネの効きを8くらいにしておけばライブで非常にアクティブなパフォーマンスができる。 歌もののバックをつとめる場合、歌のないイントロや間奏のときにグッと踏み込んでフルで勢いをつける。 歌に入ると足を離してバネが効き、ボリュームが自動的に8になって一歩下がる。 また曲間ではボーカルがMCをやっているときにバックでうっすらとBGM的に演奏したりするときにはペダルを下げてミニマムで設定した4にする。 リアルなサウンドのまま音量だけが下がる。 そして流れで次の曲に行くときにグッと踏み込めば、途切れることなくボリュームフルでイントロに、とかね。 これらのことを手元のボリューム操作やピッキングの強さだけでまかなおうとするにはかなりのテクニックを要するけども、ペダルなら楽チンなのである。 特に本来はベーシストにこそ使ってもらいたい気がするのだが、なかなかアマチュアには浸透しておらず、買い揃える機材としては後回しにされてしまうようだけど僕としては最初に手に入れてほしいくらいなのだ。 スマートに、プロっぽく。 いつかはプロに。 ぜひとも世間を賑わせてほしい。 【 VP-Buff 】 32000円(税込み33600円)