October 31, 2005

受験はサバイバル戦

 前期の間は何とか授業に出席していた受講生も、後期になると回を重ねるごとに徐々に脱落を始め、クラスによって出席率に差はあるものの10月末にはだいたい残存者が決まってしまう。こうして、諦める者と続ける者にはっきり分かれると、受験が典型的なサバイバル戦であることが強く実感される。
 何事も諦めずに続けていれば勝つ可能性があるが、途中でやめればその可能性が消滅してしまう。諦めないことが何よりも大切なのだ。
 人生何でも同じだろうが、辛抱できるかどうかで運命が分かれる。「自分は辛抱のできない人間だから」と決めつけて自ら変わる可能性を摘み取ってしまえば、それでお終い。世の中の成功者が成功することができたのは、例外なく辛抱することができたからに他ならない。
 受験勉強は確かにつまらなくてつらいが、「つまらないからやらない」か「つまらないけどやる」か、また「つらいからやめる」か「つらいけど続ける」かによって勝敗が分かれる。そういえば「人間、辛抱だ!」と某元横綱が言っていたように思う。
 
  

Posted by eg_daw_jaw at 06:37Comments(11)TrackBack(0) エッセー・雑文など(予備校編) 

October 30, 2005

not ... eitherとnot ... too

 "I hope you have a good time at the movie tonight," Jason said, looking just a bit sad that he couldn't go, too.
 「今夜映画を楽しんできてくれよ」とジェイソンは自分一緒に行けるわけではないことで少しばかり悲しそうな様子を見せながら言った。

 「couldn't go は否定だから『…もまた』は too ではなく either でなくてはいけない」などと言うなかれ。
 「…もまた〜ない」は、一方否定であることを受けて、他方もまた否定であることを示すためにnot ... either となるが、上の例は一方肯定であるのに対して他方もまた肯定というわけではないという部分否定だから not ... too でなくてはいけないのだ。
 もし「ジェイソンが話している相手も映画に行くことができない。そして、ジェイソンもまた映画に行くことができない」というのであれば、not ... either となるのは言うまでもないが、ここは「ジェイソンが話している相手は映画に行くことができるが、ジェイソンもまた映画に行くことができるわけではない」という状況であることを見落としてはいけない。
 改めて別の例で not ... eithernot ... too を比較してみよう。

(a) He can't drive a car, and his wife can't, either.
  「彼は車の運転ができない。そして妻もまたできない」
  (He can't drive a car, and neither can his wife.とも言える)
(b) He can drive a car, but his wife can't, too.
  「彼は車の運転ができるが、妻もまたできるというわけではない」

  
Posted by eg_daw_jaw at 10:03Comments(0)TrackBack(0) 授業外 

October 29, 2005

what:「何」⇒「もの/こと」の、ある試み

(1) "What is most important in life?"⇒ good health
  「が人生で最も大切か」(問い)⇒健康(答え)
 ⇒What is most important in life is good health.
  「が人生で最も大切か<というと>、それは健康である」
 ⇒「人生で最も大切なものは健康である」

(2) "What was I surprised at?" ⇒ that he spoke Arabic so fluently
  「私はに驚いたか」(問い)⇒彼がそんなに流暢にアラビア語を話すこと」(答え)
 ⇒What I was surprised at was that he spoke Arabic so fluently.
  「私がに驚いたか<というと>、それは彼がそんなに流暢にアラビア語を話すことだった」
 ⇒「私が驚いたことは彼がそんなに流暢にアラビア語を話すことだった」


<オマケ>
 
 I wanted this.「私は欲しかった、これが」
 What I wanted is this.「私が欲しかったものは、これだ」
 (以上、thisが新情報

 This, I wanted.「これだ、私が欲しかったのは」
 This is what I wanted.「これが私が欲しかったものだ」
 (以上、thisは旧情報

(高1英作文法・第16課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 23:20Comments(0)TrackBack(0) 通常授業 

my wallet, which ... と the wallet (that) ...

 盗られたと思っていた財布、実は家にあったんだ。
⇒(a) My wallet, which I thought had been stolen, was in fact at home.
  (b) The wallet (that) I thought had been stolen was in fact at home.
 
 my walletは「私の財布」という特定物なので、関係詞節はその特定物について情報を追加するために、コンマで切れ目を入れて非制限用法にする。My wallet, which I thought had been stolen, ...は「私の財布、ところで私はそれが盗まれたと思っていたのだが・・・」というニュアンス。
 一方、the wallet (that) I thought had been stolen ...は、いくつかある財布の中に「盗まれたと思っていた財布」が1つだけあったことを前提に「盗まれたと思っていた例の財布」という意味。
 ちなみに、それぞれの文の成り立ち方は次の通り。

 (a) My wallet was in fact at home. + [I thought (that) it had been stolen.]
   = My wallet, which I thought had been stolen, was in fact at home.

 (b) The wallet was in fact at home. + [I thought (that) it had been stolen.] = The wallet (that) I thought had been stolen was in fact at home. (関係詞 that は直後が SV なので省略可能

) 道場主は、comma を「カンマ」とは言いたくないので「コンマ」と言う。原語の発音に近づけて「カマ」や「コマ」では「」や「独楽」に聞こえかねないし・・・。

(高2英作文法・第16課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 10:42Comments(0)TrackBack(0) 通常授業 

「何」⇒「ナニ」⇒「もの/こと」

(a) What are you looking for?「君はをさがしているの?」
(b) Tell me what you are looking for?「君がを捜しているのか教えて」
(c) Have you found what you were looking for?「君が捜していたものは見つかったの?」

 (a)のような疑問文の中の what はもちろん疑問代名詞
 ところが what を含む名詞節の中では、「」と訳される疑問代名詞だけでなく「こと」や「もの」と訳される先行詞を含む関係代名詞の場合がある。
 (b)では「」と訳す what も、(c)では「」と訳すわけにはいかない。「君がを捜しているか」ではなく、「君が捜していたナニ」⇒「君が捜していたもの」と考えなくてはいけない。
 また、次のように同じ文の中でも、what疑問代名詞先行詞を含む関係代名詞の両方に解するべきものがある。もっとも、英米人にとっては疑問代名詞でも先行詞を含む関係代名詞でも、どっち道 what は同じ what にすぎないが。

 You don't know what is important to you until you have lost it.
 「自分にとってが大切であるかは、それを失うまでわからない」
 (it = what is important to you ではあるが、この what 節は「自分にとってが大切であるか」ではなく「自分にとって大切なもの」という意味)

(高1英作文法・第16課のオマケ話)


  
Posted by eg_daw_jaw at 07:59Comments(0)TrackBack(0) 通常授業 

October 28, 2005

比較級と最上級におけるtheの有無に関するウソ

ウソ 1> 最上級には原則として the をつけるが、例外的に the をつけないことがある。
 (例)(a) Of the three boys, Tom is the oldest.
      「3人の男の子のうちでは、トムが最年長である」
    (b) Tom runs fastest of us three.
      「トムは私たち3人のうちで走るのが一番速い」
    (c) This lake is deepest here.
      「この湖はここが一番深い」

 (a)のように the をつけるのが原則で、(b)の fastest副詞だから別として、(c)のように最上級形容詞the がつかない形は例外である、と教えることが多いが、実はこの「例外」というのが大ウソ

 実は、(a)の oldest は後ろに省略されている boy修飾する限定用法形容詞で、「その3人の男の子のうちで最年長の<男の子>」はただ一人しかいない特定の存在だから、an ではなく the をつけるのは当然。 
 (b)の fastest は runs を修飾する副詞であって、そこには特定の名詞に当たるものがないので the をつける理由がない。
 (c)の deepest は SVC の C として S を説明する叙述用法であって、後ろに名詞を伴っていないし、省略されてもいないので、ここでも the をつける理由がない。
 そこで、ウソを修正すると次のようになる。

ウソ 1 の修正版> 最上級形容詞限定用法のときは the をつけるが、叙述用法のときには the をつけない。そして、最上級副詞にも the をつけない。


ウソ 2> 比較級でも例外的に the をつけることがある。
 (例)(d) Tom is taller than I am.「トムは私より長身です」
    (e) Of these two boys, Tom is the taller.
      「この二人の男の子のうちでは、トムの方が長身です」
    (f) Tom runs faster than you.「トムはあなたより走るのが速い」

 実は、(d)の taller は SVC の S について C として説明する叙述用法形容詞であるし、また、(f)の faster副詞であって、ともに後ろに名詞を伴わないので the をつける理由がない。
 一方、(e)の taller は、後ろに省略されている boy を修飾する限定用法形容詞で、「二人男の子のうちでより長身の方の<男の子>」はただ一人しかいない特定の存在だから the をつけるのであって、例外でも何でもない。
 ちなみに、修飾される名詞が不定の存在であれば、次のように a をつける。

 cf. I saw a taller boy than your brother yesterday.
   「昨日私はあなたの弟さんより長身の男の子を見かけました」

ウソ 2 の修正版> 比較級形容詞限定用法のときはtheをつけるが、叙述用法のときは the をつけない。そして、比較級副詞にも the をつけない。


 結局、ウソ 1ウソ 2 をまとめて正すと次のようになる。

正しい結論> 比較級でも最上級でも、the がつくのは形容詞限定用法のときだけであって、形容詞叙述用法のときと副詞のときには the はつかない


 以上に関しては、8月19日に投稿した「the の有無に関する比較級と最上級の誤解」に対するみちつてと氏のコメントが興味深いので、改めて紹介する。

 大学のときの英語科教育法の授業で知ったのですが,中学の英語の教科書でいちばん最初に副詞の最上級に the をつけたのは三省堂の CROWN で,その年は日本全国の中学の英語の先生からの問い合わせで三省堂の電話が鳴りっぱなしだったとか。ある教師曰く「ワシはもう何十年も英語を教えているが副詞の最上級に the がついた例など見たことがない」と。(そりゃあ教科書の英語だけ教えていれば見たことがないのは当たり前!)ではなぜ the を入れたかというと,「副詞の最上級には the をつけない」という学生が覚えなくてはいけない文法規則が1つ余計に増えるから。どちらでもよいのなら the をつけておけば学生は「最上級には the がつく」という原則だけ覚えておけばいいから,だそうです(その英語科教育法の授業の担当教授がその教科書の編集主幹だった方で,本人から聞いた話です)
Posted by みちつてと at August 19, 2005 21:20

 ちなみに手元にある10年ほど前の中学の英語の教科書を数種類調べてみたら,副詞の最上級に the がついていないのは1種類だけで,the が〈カッコ)に入っているのが1種類,残りの5種類はすべて副詞の最上級に the がついています。ですから現在の高校生は副詞の最上級には the がつくと習っている学生の方が多いと考えてよいと思います。ただ進学校の多くで使われている「プログレス」では「副詞の最上級には the がつかない」と書いてありますし,その改訂版「プログレス21」では「副詞の最上級には the がつかないのが普通」という表現になっています。以上ご参考まで。
Posted by みちつてと at August 19, 2005 21:44

(和文英訳S/H/C・第18課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 08:12Comments(23)TrackBack(0) 通常授業 

October 27, 2005

日本シリーズ第4戦 (千葉ロッテ 3−2 阪神)=最終戦

 日本シリーズは呆気(あっけ)なく終わり、「4−1でロッテ」という道場主の予想は惜しくも外れた。最初は「4−0でロッテ」にしようかとも思ったものの、それでは阪神にあまりにも失礼だろうと遠慮したのがアダになった。
 道場主巨人以外はすべて好き、というか巨人だけ嫌いという天邪鬼(あまのじゃく)なので、巨人の絡まないこのシリーズはどちらが勝ってもよかったが、千葉県人としては素直に千葉ロッテの優勝をを祝福したい。
 それにしても野球はピッチャー次第ということが実証されたシリーズだった。3割バッターといっても実は二線級のピッチャーから打率を稼いでいるだけであって、エースのピッチャーが相手ではそう打てるものではない。金本でも今岡でもロッテのようにエース級のピッチャーを4人も5人も揃えている相手ではこの体(てい)たらく。
 その上、阪神には真に信頼できるピッチャーがいないときているのだから、冷静に考えれば、この4−0という結果は至極順当であると言わざるを得ない。
 千葉ロッテアッパレ! Congratulations!

  
Posted by eg_daw_jaw at 00:34Comments(4)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

October 26, 2005

該当、遂行、堕落、疾病、一矢、薄氷

 話している相手が漢字の読みを間違えたときに、それがすでに成人した大人であれば、家族やよほど親しい友人でない限り、それを指摘することはなかなかできない。

 道場主が大学1年の夏休みにデパートの中元を自転車で配送するアルバイトをした初日に、アルバイト学生を仕切る責任者が仕事に関する注意点を色々述べる際に「以上の条件にコクトウする者は・・・」と言い出したので、「コクトウというのは該当がいとう)」のことだなとは思ったものの、いい大人に「主任、今『コクトウ』とおっしゃったのは、もしかすると『がいとう』のことですか」などと言えるわけがないので黙って聴いているしかなかった。

 高校時代に同級生が授業中に教科書を音読させられたときに「遂行すいこう)」を何度か「ついこう」と読んだが、先生は誤りを指摘されなかった。聴いておられなかったのか、人前で恥をかかせない配慮をされたのか。
 「異なることなる)」を「いなる」と読んだり、「速やかすみやか)」を「はやか」と読んだりすれば、見逃してはもらえないが、「遂行」を「ついこう」と読むのは「施行しこう)」を「せこう」と読んだり、「憧憬しょうけい)」を「どうけい」と読んだり、また「病膏肓に入る(やまいこうこうにいる)」を「やまいこうもうにいる」と読んだりするのと同じレベルの誤りなのかもしれない。

 そういえば、道場主の高校時代に中学生だった弟が「堕落だらく)」を「ずいらく」と読んだことがあって、もちろん兄弟だから「それは『だらく』って読むんだぞ」と直したが、大人になってから道場主は「疾病しっぺい)」を「疫病えきびょう)」と間違えて「えきびょう」と読んで妹から「それは『しっぺい』って読むんだよ。知らなかったの?」と言われて一本取られたことがある。まるで「江戸の仇を長崎で討たれた」ようなものだ。

 また、大学時代に「それが解せないげせない)」を「それはかいせない」と言って親しい友人から「そういうときは『げせない』って言うんだよ」と指摘されたことがある。その時は少し恥ずかしかったが、今考えると他で恥をかかなくて済んだのでありがたいことだったと思う。
 社会人になってからだと、この種の誤りをしても、直属の上司のような人でない限りいちいち指摘してはくれないだろうし、また、逆に相手の誤りを指摘することもできないだろう。
 現に、道場主が今の業界で働くようになってから、同僚の講師が「一矢報いる(いっしむくいる)」を「いちやむくいる」と言った時に「それは『いっしむくいる』ってことですか」と言うわけにはいかなかった。こんなとき、指摘する代わりに「そうですね。ぜひここは『いっし』むくいなくてはいけませんね」のようにさりげなく言い返す手もあるが、かえって相手を傷つけることになりかねない。
 また、ある時、別の講師から「『薄氷うすごおり)を踏む思いがする』って言うでしょ。まさにあの時の私がそうでしたよ」と言われて、「それは『うすごおり』ではなくて『はくひょう』って読むんですよ」とはさすがに言えなくて「はい、はい」と頷くしかなかった。
 
  
Posted by eg_daw_jaw at 08:21Comments(8)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

値段という権威

 多くの人は値段に左右され、物の本質を見ないで値段だけを見て、高いものを高いというだけでありがたがる。
 1本1,000円でも採算が取れるイタリア製のネクタイも、1,000円の値札には誰も見向きしないが、20,000円の値段をつけたら飛ぶように売れたという話もある。化粧品もまたしかりで、値段が高いほどバカはありがたがる。
 目隠しをして食べれば、1キロ500円のびんちょうマグロの大トロの方が1キロ4万円もする本マグロの大トロより美味いと感じる人の方がむしろ多いという事実が証明するように、人間の味覚はまったくあてにならないが、値段の高低によって味に先入観を抱くのが多くの人の常であって、値段という権威に依存して価値判断をしてしまう。
 また、値段の代わりに有名という権威に依存する場合もある。
 例えば、フジコ・へミングピアノミーハー有閑マダムが好んで聴きに行くのは、演奏がよいからではなく数奇の運命によって有名だからにすぎない。

 ところで、道場主の偏見かもしれないが、同じ「すし屋」でも、概して高級店は「」、大衆店は「寿司」という字を使っているような気がする。
 「回転ずし」には「回転寿司」がお似合いであって、「回転鮨」という文字にはどこか違和感がある。事実、「回転…」という表示を見たことがない。

  
Posted by eg_daw_jaw at 00:19Comments(2)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

October 25, 2005

日本シリーズ第3戦 (千葉ロッテ 10−1 阪神)

 またまた二桁得点千葉ロッテの大勝。この調子では、このまま「4−0」で終わってしまいそう。第4戦でロッテの先発が黒木なら阪神に1勝の目があるかもしれないが、そうでない限りもはや明後日はないかも。

  
Posted by eg_daw_jaw at 21:38Comments(0)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編)