April 30, 2008

to不定詞句のthere is構文

It was impossible for there to be a mistake.
「間違いがあるなどありえないことだった」

 for there to be ...はthere is構文to不定詞句で用いたものにすぎない。
 ふつうはfor ... to〜forの後にはto不定詞主語に当たるものがきて

 cf. It was impossible for him to solve the mathematical problem.

 のようになるが、元来there is構文では常に文頭に置かれるthereがまるで主語のような扱いを受けるので、to不定詞句の場合もその例にもれず、主語を示すforの後にthereがくるという次第。

 そのことは、want ... to〜「…が〜するのを欲する」で「…」がto〜主語に当たる場合にも当てはまる。

 I don't want there to be any misunderstandings between us.
 「私は私たちの間にいかなる誤解もあってほしくない」

<高3早慶上智大英文法・第2章のオマケ話)

  

Posted by eg_daw_jaw at 07:46Comments(6)TrackBack(0) 通常授業 

April 29, 2008

「携帯電話で話しながら運転する」とは

 「携帯電話で話す」ことは「運転する」という行為の一部には当たらないので、「携帯電話で話しながら」を「運転する」の付帯状況として分詞構文を用いてdrive, talking on a mobile phoneとするのは筋が通らない。ましてや、withをつけてdrive with
talking
on a mobile phoneとするのは頻繁に見られる根本的な誤りだからなおいけない。
 そもそも「携帯電話で話す」ことと「運転する」ことは、独立した別個の行為だから、どちらか一方が他方の付帯状況になるはずがない。
 ここは、while 〜ing〜している最中に」を用いて表す必要があるが、「携帯電話で話しながら運転する」を日本語の字面に従ってdrive while talking on a mobile phone「携帯電話で話している最中に運転する」とするのはいかがなものか。というのも、携帯電話で通話中に運転しようと思っても、たまたま通話しているところがソファやベッドのような運転席以外の場所であれば運転することができないからに他ならない。
 ところが、順序を逆にしてtalk on a mobile phone while driving運転している最中に携帯電話で話す」とすれば大丈夫。運転中は必ず運転席にいるので、そこに座って運転している最中に携帯電話で話すことならいくらでもできる。
 そこで、「携帯電話で話しながら運転している人を見ると本当に腹が立つ」という日本語を英訳すると例えば次のようになる。

 I get really angry when I see someone talking on a mobile phone while driving.

 これを逆に構造通りに和訳すれば、「運転中に携帯電話で話している見ると本当に腹が立つ」ではなく、「運転中に携帯電話で話しているのを見ると本当に腹が立つ」となる。
 つまり、see someone talking ...は、see someone who is talking ... と同義のSVO型ではなく、「人が運転中に携帯電話で話す」という継続動作の一部見ることを意味するSVOC型知覚構文と解する。
 実際、腹が立つのは「運転中に携帯電話で話している見る」からではなく「人が運転中に携帯電話で話している場面見る」からであると考えられる。

(和文英訳H・第2課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 07:18Comments(8)TrackBack(0) 通常授業 

April 28, 2008

MVSという倒置形のワケ

On the wall opposite the door hung three paintings.
「ドアの反対側の壁に3枚の絵画かかっていた」

 On the wall opposite the doorという場所の副詞を文頭に出したMVS型倒置文になるのは根拠のないことではない。
 これがもし the three paintingsその3枚の絵画」のように既に話題に登った特定の名詞であれば、旧情報として文頭に出して

 cf. The three paintings hung on the wall opposite the door.
   「その3枚の絵画ドアの反対側の壁にかかっていた」

とすればよい。
 ところが、ここは無冠詞複数three paintingsだから、話題の中に初めて登場する不定の名詞に当たる。それをいきなり文頭で言うのは聞き手や読者にとって唐突なので、それを避けるためにも「ドアの反対側の壁にかかっていた」と言った後、文末で新情報として付け足す形を取ると考えればよいのではなかろうか。

(英文法S/H・第1課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 06:30Comments(1)TrackBack(0) 通常授業 

April 27, 2008

過去問は早急にやれ!

 昨日は高3の授業が終わった後で質問にきた受講生のほぼ全員に訊いてみた。
 「志望大学はどこ?」
 「まだ決めてません」と言った1人を除いて全員が「○○大学です」と元気に答えたが、「過去問はもうやったか?」という問いにはみなこぞって「まだです」と答えた。
 これにはがっかりしたが、するべき忠告は決まっている。
 過去問は直ちにやれ。やってみて、いかに難しいか、どれだけできないかを知れ。今はできなくても入試までに合格点が取れる力をつけていけばいい。今なら間に合う。
 それを、今の学力ではどうせ解けないだろうからという理由で先送りにして、9月や10月になって初めて解いてみて難易度傾向を知っても、それからでは間に合わない。すでに手遅れだから受かるわけがない。
 合格するために絶対に欠かすことができない条件は、まずは志望大学を決めること、そして過去問を早急に解いて難易度と傾向を知ることをおいて他にはない。
 たとえ志望大学が決まっていても過去問を解いてみないうちは、傾向難易度もわからないのだから作戦の立てようがない。ましてや志望大学が決まっていないなどというのは論外。
 「志望大学はまだ決めなくていい」とか「過去問は後期になってからやれ」などという無責任で有害極まりない忠告を誰かがしたり顔でしているのを小耳にはさんだりすると本当に腹立たしくて、そいつを絞め殺してやりたくなる。


追記

 「過去問は直ちにやれ」と言ったのは「入試同様に完全に解け」ということではなく、難易度傾向を知るための手段として「一通り見ておく必要がある」と言いたかったからにすぎない。
 過去問を本格的に解くのは力をつけてからになるとしても、「過去問をまったく見たことすらない」ということだけは少なくとも避けなくてはいけない。

  
Posted by eg_daw_jaw at 08:04Comments(17)TrackBack(0) 勉強法・合格作戦など 

April 26, 2008

連休返上は苦にならない

 世間は今日からゴールデン・ウィークに入るが、予備校は祭日を無視してほとんどふだん通りに授業を行う。
 開講して2週間も経たないうちに1週間も休講にしてしまうのは、ちょうどアクセルを噴かして発進したばかりの車に急ブレーキをかけるようなもの。せっかく勉強の態勢に入った受講生をもとのスタート前の段階まで連れ戻すようなことができるわけがない。
 受講生も「せっかくの連休なのに授業があるのが辛い」などと言っているようでは合格は覚束ない。むしろ授業があることをありがたく思うようでないといけない。
 事務方の職員も講師も、予備校が職場である以上は連休返上はもとより覚悟の上であるし、また、世間の人が仕事を休んで家族で旅行に出かけると聞いても羨ましいと思う人は意外に多くない。
 他の人まで皆そうだとは言わないが、少なくとも自身はゴールデン・ウィーク中に海外旅行をすることなど考えたこともない。
 正月と並んで1年のうちでも最も旅行費用が嵩む4月から5月の連休期間中に旅行するのは狂気の沙汰とはいえ、一般の勤め人がまとまった休暇を取れるのはここしかないのだから仕方がない。
 高い旅行代金と混雑を承知で国内外の旅行に出かけて疲労困憊して帰ってくることがわかっているので、実際、連休が取れる人が羨ましいどころか気の毒になる。
 予備校講師はゴールデン・ウィークに休暇が取れなくても、その代わり2月や3月にもっとたっぷり休んで悠々と国内外の旅行もできる。それを考えると、自分が堅気でなくてよかったとつくづく思う。
 後は、事務方の職員にもせめて交代で1週間まとめて休みが取れるような体制になってほしいと思う。

  
Posted by eg_daw_jaw at 09:12Comments(5)TrackBack(0) エッセー・雑文など(予備校編) 

April 25, 2008

英文法道場を商標登録

 一昨日、特許庁から登録証が送付されてきて「英文法道場」の商標登録がついに完了した。
 大学の寮で同期だったK弁護士と同事務所のS弁護士に作成してもらった書類を提出してから半年以上もかかったのは、それだけ最近は商標登録の申請数が多いからということらしい。
 これで「英文法道場」という名称を他人に無断で使用される心配が一応なくなったのでまずは一安心。
 商標登録をすることに決めたのは、昨年度の受講生の1人が某出版社のほとんど無名の参考書で「英文法道場」という名称をちゃっかり使っているのがあるので今後のことを考えて登録しておいた方がよいと勧めてくれたからだった。
 本当は登録名を「丸暗記厳禁主義・英文法道場」にしたかったが、それでは例えば「丸暗記厳禁」とは正反対の「丸暗記主義・英文法道場」や「丸暗記奨励主義・英文法道場」という登録申請が出たときに防ぎようがないので「丸暗記厳禁主義」を冠することを諦めて「英文法道場」だけに留めることにした次第。

  
Posted by eg_daw_jaw at 08:22Comments(7)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

April 24, 2008

「アジアン」とはオレのことかとAsian言い

 新宿武蔵野館で映画を観るときには予告編の前に必ずAsian Kitchenというレストランのコマーシャルを見せられるが、音声でははっきりと「アジアン・キッチン」と言っている。
 Asianを「エイジャン」や「エイシャン」と片仮名で表記してももちろん英語の正確な発音を示したことにはならないが、それでも少なくとも「アジアン」ではないということだけは伝えることができる。
 Asianを「アジアン」と誤って読むのはAsiaを「エイジャ」や「エイシャ」の代わりに「アジア」と言っていることが原因であるのはまず間違いない。
 同じような現象はsouthernサザン」を「サウザン」と読み間違えるときにも見られる。
 southは「サウズ」ではなく「サウス」だから、「アジア」→「アジアン」に倣えばsouthernは「サウサン」となっても不思議ではないのに、濁って「サウザン」と言うのが中途半端なのは否めないが、どのみち誤りであることに変わりはない。
 日本語でも「言語」が「げんご」だからといって「言語道断(ごんごどうだん)」を「げんごどうだん」と読んではいけないのは周知のこと。
 Asian Kitchenに関しては「アジアン・キッチン」という勝手読みをやめて「エイジャン・キッチン」、いや、せめて「エージャン・キッチン」くらいにした方がえーじゃんとダジャレのひとつも言いたくなる。オレはK口か。

追記

 そういえば、家具屋のcupboardカバード」(食器棚)の売場で「カップボード」と書いてあるのを見たことがある。
 cupカップ」とboardボード」だから「カップボード」ということらしい。
 
  
Posted by eg_daw_jaw at 06:30Comments(4)TrackBack(0) エッセー・雑文など(私生活編) 

April 23, 2008

SVO'OとSVOM

 (1) He gave me an expensive watch.(SVO'O)を (2) He gave an expensive watch to me.(SVOM)に言い換えても意味が変わらないという説明は乱暴すぎる。事実、2つの文はニュアンスが違う。

(1) He(S) gave(V) me(O') an expensive watch(O).
   「彼は私に高価な時計をくれた」
   (Oを新情報として強めて、彼が私にくれたのは「高価な時計を」であるというニュアンス)
(2) He(S) gave(V) an expensive watch(O) to me(M).
   「彼は高価な時計を私にくれた」
   (Mを新情報として強めて、彼が高価な時計をくれたのは「私に」であるというニュアンス)

 以上のことを次の例で確認して復習に変えるとよい。

(a) Elizabeth lent me her coat.(SVO'O)
   「エリザベスは私に自分のコートを貸してくれた」
   (エリザベスは私に貸してくれた+自分のコートを)…Oを新情報として最後に
(b) Elizabeth lent it to me.(SVOM)
   「エリザベスはそれを私に貸してくれた」
   (エリザベスはそれを貸してくれた+私に)…Mを新情報として最後に
(c) Elizabeth bought me a nice tie.(SVO'O)
   「エリザベスは私にすてきなネクタイを買ってくれた」
   (エリザベスは私に買ってくれた+すてきなネクタイを)…Oを新情報として最後に
(3) Elizabeth bought it for her boyfriend.(SVOM)
   「エリザベスはそれを彼氏のために買った」
   (エリザベスはそれを買った+彼氏のために)…Mを新情報として最後に

(英文法S/H/高3早慶上智大英文法・第1課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 08:44Comments(3)TrackBack(0) 通常授業 

April 22, 2008

「影響を与える」にgiveが使えないのは

(a) ×Natsume Soseki has given a great influence to Japanese literature and thought.
(b) ×Soseki Natsume gave a great influence to Japanese literature and thought.

 (b)は(a)の誤りを正したつもりの誤文

 英語では姓と名が逆だから、Natsume SosekiをSoseki Natsumeと直さなくてはいけないと思うかもしれないが、夏目漱石は「なつめそうせき」として名高いので、そのままNatsume Sosekiとするのが正しく、姓と名を入れ替える方がかえっておかしい。
 また、夏目漱石はすでに亡くなっていて今ではもはや日本の文学と思想に影響を与えることができないので現在完了形で表すことはできないはずと考えて過去形に直したくなる気持ちはわかるが、影響を与えたのは「<すでに亡くなった>夏目漱石という人物」よりはむしろ「<今も存在する>夏目漱石作品」の方だから、現在完了形を用いるのは間違いであるどころか、むしろ正しいと考えられる。

 では何がいけないのかというと、それはgiveという動詞に他ならない。
 「<もとから存在するもの>を与える」のがgiveの役割であるのに、influenceはもとから存在するものではなく「後で生じるもの」にすぎない。
 ここはhave influence on…「…の上に影響がある」か、または動詞としてのinfluenceを用いて次のようにするのがよい。

○(i) Natsume Soseki has had a great influence on Japanese literature and thought.
○(ii) Natsume Soseki has greatly influenced Japanese literature and thought.

(和文英訳S・第1課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 06:30Comments(8) 通常授業 

April 21, 2008

some studentsとsome of my students

(a) Some students travel overseas every year.
   「学生の中には毎年海外旅行をする者もいる」(some形容詞

(b) Some of my students travel overseas every year.
   「私が教えている学生の中には毎年海外旅行をする者もいる」(some代名詞

 『…の中には』という同じ日本語なのに、(a)が(b)のようにofを含まないのはなぜか、またofを含めてSome of studentsと言い換えることはできないのか。
 ただし、テキストでは(b)はSome of my students ...「私が教えている学生の中には…」ではなくSome of my friends ...「私の友人の中には…」だったが、対比を明確にするためにここでは敢えて入れ替えたことを断っておかなくてはいけない。

 まず(a)のsome studentsは、特にstudentsの範囲を区切らないで漠然と不特定複数の学生について述べているが、それに対して(b)のsome of my studentsは、「私が教えている学生」だけに範囲を限定して、そうした特定複数のうちの部分を示すという明確な違いがある。
 もちろんsome ofの後に不特定複数に当たる無冠詞複数のstudentsを続けることはできないので、(a)のSome
students ...をSome of students ...と言い換えることはできない。

 ×Some of students travel overseas every year.(誤文

 一方、(b)は、some代名詞の代わりに形容詞として用いてsome my studentsとすることはできない。
 不定数を示す形容詞some所有形容詞my限定詞として2つ重ねることが許されないのは言うまでもない。

 ×Some my students travel overseas every year.(誤文

 ところで、(b)は次のように言い換えることもできるが、その場合の「私が教えている学生の中には」は、among my students「私が教えている学生たちの中に混じって」であってin my studentsではない。

 cf. Among my students, there are some who travel overseas every year.(some代名詞

 ちなみに、overseas副詞としてだけでなく、次のように形容詞としても用いることができる。

 cf. (i) Some students take overseas trips every year.
   (ii) Some of my students take overseas trips every year.

 こうした知識を1つずつ確実に増やしていく過程が学力向上に他ならない。

<和文英訳H・第1課のオマケ話)

  
Posted by eg_daw_jaw at 06:26Comments(1)TrackBack(0) 通常授業